川上弘美のレビュー一覧

  • ニシノユキヒコの恋と冒険

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    ニシノユキヒコ は、ひとりぼっちで、スマートで、セックスが良くて、そのうえ顔も良くって、仕事もできて(最後は社長さん)、こなれた雰囲気のくせに、ときどき寂しそうにするのです。
    女の子キラーですよ。悪いおとこですよ。

    彼とある時間を過ごした女の子10人が、彼のことを振り返る という形式のショート。
    彼は深層がクールなくせに、そんな自分によく頭を抱えています。

    「どうして僕は人をきちんと愛せないんだろう」

    現実に身近にいたら ぶっ飛ばすか、のめり込んじゃうか の どちらか。
    ダメ男好きの方は、後者でしょう。わたしもそうかも。
    けれど、ニシノユキヒコ は、たぶん、わたしの手には負

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    2023年02月19日
  • 東京日記2 ほかに踊りを知らない。

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    『卵〜』の続編。
    嘘と本当の間のような、こういうテイストが好き。すっとぼけた感じ。
    ヨーダの話が良かった。

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    2010年06月01日
  • あるようなないような

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    川上さんの本は、2冊目。川上さんは小説よりもエッセイの方がおもしろいかも知れませんね。
    世界を川上さん好みの風味に味つけし直した淡い淡い幻想世界は、理学部という出自も生かして巧みに練り上げられていて、読み手は安心して現実世界から離脱するができるのではないでしょうか。全編を通じて、温かくてゆるくてちょっと不気味な生命のぬくもりを感じさせ、心の渇きを癒してくれる良心的な作品

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    2010年03月14日
  • センセイの鞄 2巻

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     最近立て続けに、谷口ジローさんの漫画を二冊購った。
     谷口ジローさんといえば、「『坊ちゃん』の時代」からのファンで、以後『父の暦』とか『遙かな町へ』などの作品を読んできたところだ。 
     最近購った二冊の本というのが『センセイの鞄』と『欅の木』である。
     どちらも原作があり、前者は、川上弘美さん、後者が内海隆一郎さんである。
     川上さんの作品は原作を読んだ時に、淡々と描かれているのがとても印象に残っている。
     内海さんのほうは未読であるので、また原作に触れてみたい。
     谷口さんの絵は、丁寧でしかも嫌味がなく淡々と描かれているのが大変好感がもてて好きだ。
     この2冊は特にそれを感じて、最後のペー

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    2010年03月11日
  • センセイの鞄 1巻

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    原作付きの作品が結構多い谷口センセーですが
    コレはその中でもたぶんかなり異色な作品。
    恋愛漫画ですよ!奥さん!
    原作は未読ですが、たぶんコレは
    原作より原作の空気感出てるんじゃないかと。(何w)
    谷口センセーの絵で描く恋愛ってのは
    どこか透明で、淡々としていて……溜息が出るほど切ない。
    なんだよ!こんなにキャリアがあって、なおも新境地なのかっ!と
    改めて谷口センセーのバイタリティを尊敬します。

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    2010年02月22日
  • 東京日記2 ほかに踊りを知らない。

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    空想の混じったエッセイの第二巻
    やはり、心情描写が繊細!だけど芯があって倒れないところがいい!書き手の傲慢さがない!
    読むと落ち着くので、夜眠れない時とか、混乱期に読む

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    2010年02月02日
  • いとしい

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    かわってゆくことは恐ろしい、と常々思っているわたしにとって、特に人の心の中の変化をこの本を通して見つめていることがとてもつらかった。何よりも”普通”に穏便であると感じた、主人公と紅郎の絆の危ういことよ。ねえちゃんの立場でしかいられないほど、すべては移ろうものなのだなあ。そしてその変化が全て自分たちの中から生じていること。誰にも何の罪もなく、自分の中身に気づくことが残酷だと思った。人は一人で生きて入られないけど、一人にはかかえきれないくらい、大きなエネルギー。

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    2010年01月27日
  • 此処 彼処

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    川上弘美さんの本は最近よく読んでいますが、エッセイが読みやすいです。
    「ゆっくりさよならをとなえる」「大好きな本」「あるようなないような」「なんとなくな日々」に続いて5冊目のエッセイになります。
    1編が3,4ページと短くて50編ほど収められています。

    場所についての言及をこれまで避けていたのですが、今回は場所にこだわろうということで地名がたくさん出てきています。

    川上弘美さんは放心できる自分の場所を持っているということです。
    法律的には自分の土地や建物を所有していなくても、ここはわたしの場所なのである、と言います。
    そういう場所は誰にでもあると思います。
    わたしが放心できるお

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    2009年10月04日
  • 物語が、始まる

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    ぼんやりするなかにドキッとする刃がひらりと出てきては何事もなかったようにおさまって・・・気がつくと話が終わっているという何ともいえない読後感です。不思議だな〜

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    2009年10月04日
  • 蛇を踏む

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     描かれる世界の流れにひたすら身を任せて面白がることが、この本を楽しむ方法としてベストであるような気がする。突飛な展開に出くわすたびに驚いて考え込んでいては物語の中で遊べない。理不尽でも意味が分からなくてもそういうものだと、丸ごと受け容れよう。
     明らかに変なことが起きているのに、当たり前のように平然と変だからつかみどころがない。秩序を超えた自由がある。

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    2022年11月20日
  • 物語が、始まる

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    2008.7/20
     すごく不思議な話。「夢」みたいだと思った。なんか変だけど、ここではそうなんだと理解している感じが夢っぽい。

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    2009年10月04日
  • 此処 彼処

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    1月から12月まで思い出の場所について書かれている日経新聞に掲載されていたエッセイ。淡々としていてゆるやかで妙に納得したりもして、気持ちよく読めた。2008/5

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    2009年10月04日
  • 物語が、始まる

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    短編が4つ入っています。

     最初は「物語が、始まる」で、男の雛形(人形ではないらしい)を手に入れて女性と、その人間のようになっていく雛形の、奇妙な恋愛物語。
     2つめは「トカゲ」で、幸福のトカゲを飼う事になったマンションの奥さんたちの話から、最後は一種狂気じみたオカルトのような世界になります。
     3つめは「婆」。何となく立ち寄ることになってしまった、婆の家。不思議な穴が奇妙な世界観を醸し出しています。
     最後は、「墓を探す」。あまり親密でない姉妹が、先祖の墓を探すことになります。ご先祖様がとりついているような姉と、不思議な世界を経験しながら墓を探す。物語は、墓にたどり着く前で終わっていますが

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    2009年10月04日
  • 東京日記2 ほかに踊りを知らない。

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    ネタバレ

    他人の日常って不思議。
    同じ文化圏で同じ言語を話して暮らしているのに自分とは全く異なる気持ちになる。

    人に読まれることを前提としていないような、メモのように個人的な日記ほど面白くて好き。その点この本は満点!

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    2017年05月16日
  • 古道具 中野商店(新潮文庫)

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    系列で言えば「センセイと鞄」。川上さん得意のウソばなしではない現実的な物語です。
    現実的では有るけれど、どこかフワフワして、そのあたりは川上さんらしい。「センセイと鞄」もそんな雰囲気でした。
    ただね、もっとフワフワしても良いのじゃないかと。表面はフワフワなのだけど、少し中を探ると硬いコアがありそう。川上さんにはもっともっと捉えどころの無い話を書いて欲しいなぁと思ってしまうのです。そんな我儘な不満を持ちながら読んでました。でも最終章が気持ちよかったので、マルにしておきます。

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    2016年08月07日
  • 物語が、始まる

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    素晴らしい物語を読むと「ごめんなさい」と思ってしまう。
    「素晴らしい物語を提供してくれてありがとう」ではなく、
    「こんな私がこの物語を読んでごめんなさい」と。
    性格が捩れているのは今に始まったことじゃないけど、
    素晴らしいものをきちんと賞賛できない性格は少し難儀です。

    そんなふうに、久しぶりに「ごめんなさい」と思った作品でした。

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    2009年10月04日
  • 東京日記2 ほかに踊りを知らない。

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     カワカミさんの東京日記第2弾 相変わらずのです。 ほわほわでは無い、ふらふらでもふわふわでもへろへろでもない、なんだか不思議な日記です。

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    2009年10月07日
  • 此処 彼処

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    一月から十二月まで、それぞれ三、四のエッセイが書かれています。川上さんらしくゆたりとした文章が、上手い!時間がたつのがゆっくりと感じられます。この時間にひたっていたいけど、それじゃあ今の生活に支障をきたすかなあ〜と思われます・・・九月の最後に『堅田』というエッセイがあって、冬に湖を見るのなら諏訪湖がよいということをちょろっと書いてあって、感動しました。まさにそのとおりです。凍った諏訪湖はとても美しいと思います。

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    2010年04月29日
  • 東京日記2 ほかに踊りを知らない。

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    川上さんの日記を集めたもの第二弾。十一月二十日に出たばかりの本で、この本を書店で見つけなかったら、第一弾も知らなかったでしょう。一巻よりも、文章がほんの少し長くなっています。普通の日常が文章にしてみると、すこしぶれているようなそんな感覚が返って心地よい気分にさせてくれます。

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    2010年04月29日
  • いとしい

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     同じ作家を何冊か読んでいると、自然と作者が心地いいのだろう文字のリズムが浮かび上がってくる事がある。
     ところが川上弘美は大抵私の想像を覆していく。感覚の準備運動が出来ない。
     50メートル走のつもりで走り出したらマラソンだった、くらいの衝撃がある。
     あ、そっち行っちゃうの?みたいな。「行く」じゃなくて「行っちゃう」。
     『西日は私の閉じたまぶたからつるつると私の中にまで入りこみ』
     ひとつの表現が磨かれた鋼みたいにギラギラしてて、文章がこっちに食いついてくるみたいなお話。

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    2012年11月25日