川上弘美のレビュー一覧

  • 七夜物語(上)

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    第一印象が "おとなしい" さよちゃん。あれれ?でも案外しっかりしてそう。頭でっかちでクラスで浮いてる仄田君と何とかうまく付き合ってる感じ。でもこの先待っているらしい七夜物語の世界を上手くわたっていくことが出来るのかしらん??

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    2015年05月15日
  • 七夜物語(上)

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    「七夜物語」という本を最初に触ったときにピリピリと感じ、読んでも読んでも内容を覚えていられないなんて。この物語がこの先どうなっていくのかを序盤から期待させる。

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    2015年05月13日
  • 七夜物語(下)

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    久しぶりに「本を読んだ」という気分にさせられた。毎日本は読んでるし読んできた本は面白かったのだけど、毎日読んでるとどうしても本への感動は薄れがちになってしまう。
    子供の頃のような、全身をかけて入り込むように本を読む体験はなかなかできない。
    それがこの「七夜物語」では体験出来たのだ。現実と夜の世界を行き来きする子供たちに懐かしさと羨ましさを覚え一気に夢中になって読んでしまった。

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    2015年05月13日
  • 七夜物語(下)

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    冒険の旅にでる。
    どんな風に?
    ある時には洋服ダンスの奥に広い世界が広がっているだろうし、柱時計が真夜中の時間を告げる瞬間だったりする。
    この物語では別な世界への冒険へ出かけていくには明確な方法が書かれてはいない。
    さよと仄田君の心のあり方がカギとなる。
    全部で七夜。冒険を続けていくうちに、大人になっていく二人。
    二人の冒険は二人の成長のあかしでもあるのだ。
    大人になることは、怖いことだけれど、決して怖れることでもないのだと思いながら本を閉じた。

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    2015年06月15日
  • おめでとう(新潮文庫)

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    短編集。恋愛もの12編。

    川が一番すきです。
    「きかん気で落ち着きのない少年」に「内気でぼうっとした少女」が「やだ、おいてかないで」なんていうシーンが堪らなくなりました。
    川上さんの文章自体がすごくきれいで、曖昧な人間関係を書くのにすごく似合う気がします。すきなひとの一人になりそう。

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    2015年04月26日
  • 椰子・椰子(新潮文庫)

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    風変りな生活を送る女性の一年を描いた作品。モグラや鳥と話したり、結婚しているけれど、片想いを貫いていたりと、川上さんの雰囲気があふれている作品でした。イラストとお話がとても合っていて素敵でした。

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    2015年04月13日
  • 川上弘美書評集 大好きな本

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    川上弘美さんの書評集。面白かった。普通の書評と違うのは、何といっても、川上さんが小説家という点。あらすじの説明に終始したり難しい言葉を並べることなく、本と正面から向き合い、その印象が川上さんらしい平易で感覚的な言葉で表現されている。文章を目で追うだけでなく、全身で小説を体験している、と思う。

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    2015年05月13日
  • センセイの鞄

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    ふわあっと始まって、ふわあっと終わった感じ。子供の頃読んでいたら、きっと全然面白くなかったんだろうなぁと思いながら読んだ。こういうお話に魅力を感じられるような歳になったんだなぁとしみじみした。

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    2015年01月10日
  • 光ってみえるもの、あれは

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    久しぶりに再読。基本的に青春小説というものが得意ではないが、著者の作品なので読んだ。爽やかああはあるものの、著者独特の、苦みというか、ピリッとした痛みのようなものが随所に散らばされていて、やはり川上さんはいいなぁと思った。主人公のモヤモヤした気持ちは、そのままモヤモヤしたものとして描かれていて、押し付けがましくない。会話の文章がリズミカルで心地いい。
    (2015.1)

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    2015年01月09日
  • あるようなないような

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    いつの話かな? と思えば95年の文章だった。
    どうりでパソコン通信とかが出てくるはずだ。
    あぁ、そんな時代もあったね
    と懐かしく思い出す。
    通信の世界は変化が激しいな。

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    2015年01月05日
  • 東京日記4 不良になりました。

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    たいしたことを書いてるわけではないのに、この作者が書くと、パステルカラーの絵になってしまうとこが、才能なんだろうなあ。

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    2014年12月10日
  • なんとなくな日々(新潮文庫)

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    川上弘美さんのエッセイ。弘美さんのエッセイて、昔は少し苦手だったんだけど、
    これはとってもいいですね。いいなーすきだなー。

    小学生の息子さんとの会話は、「神様」にでてくるえびおくんみたいで可愛らしかったし、中年男性とのデートは「センセイの鞄」の博物館デートみたいでした。

    ただ、毎日同じ服っていうのは、すこし引きました(笑)。

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    2015年03月18日
  • センセイの鞄

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    ずいぶん前、高校生のころに読んで、すてきな雰囲気の小説だとは思ったものの、心情的にはさっぱり理解できなかったこの小説。主人公の月子さんの年に近づいてきて、雑誌に紹介されていて久しぶりに読んでみようと思い立ち、読んでみたけれど、月子さんの冷静で見つめているような、それでいて揺れているような心情に同調できて、以前とは違った気分で楽しめた。

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    2014年11月30日
  • ゆっくりさよならをとなえる(新潮文庫)

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    決して激しいことも特異なこともない日常、そのちいさな事柄の積み重ねの日常を、すこし甘く、少し辛く味わってみせる力量は矢張り、現代の清少納言。江國香織のナルシシズムも吉本ばななのカマトトとも違う、この著者はそれほど自分を信じてはいない、確固とした自分というような考えを煎餅のようにパリッと割ってしまう歯ごたえが魅力なのだろう。

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    2014年11月17日
  • 東京日記4 不良になりました。

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    東京日記4。
    『WEB平凡』2010.5-2013.3。
    同じ日はないというのがよくわかる。
    1日1日を楽しまなければね♪

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    2014年11月16日
  • 東京日記 卵一個ぶんのお祝い。

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    『東京人』に掲載されていた日記? エッセイ? 2001.5-2004.4。
    4/5は本当のことだとか。
    短い一言でも残しておいて、後から読み返すのは面白いものだな。
    卵一個ぶんという贅沢も日常的で好き。

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    2014年11月10日
  • センセイの鞄

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    ツキコさん
    センセイ

    マンガ『娚の一生』を思わせる40代女性と70代男性の物語。やさしい言葉で二人の空気が伝わる。

    料理がおいしそうな作品。

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    2014年11月06日
  • 夜の公園

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    わからないわからない、と言いながらも
    本当のことは痛いほどわかってる。
    だからこそ素直な気持ちとは真逆なことを言ってしまう
    そんな行動にでてしまう。。。


    展開というよりか、その心理の動きが面白かった。
    個人的に、リリは、
    江國香織さんの"流しのしたの骨"にでてくる
    そよちゃんにも重なるイメージ。

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    2014年10月27日
  • センセイの鞄

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    良いな~センセイとツキコさんのこの関係。大人の恋ですね。愛ではなく、恋。四季折々の中で綴られていく二人の色濃く流れる月日。この二人の日常を通して、著者の豊かな感性に触れられる一冊。

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    2014年10月19日
  • 溺レる

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    行間に立ち込める空気をどこかで感じた事があると思ったら、太宰の斜陽だった。

    収録作品の多くが「虚ろな男女のどこか前向きではない逃避行」といった風情。カラダの結びつきも描かれるわけだが、淡々としたエロさが文章として美しい。
    そしていつもの川上節というのか、暖簾に腕を押すような男女のかけあいもしみじみとした味わい深さがあって心地いい。

    砂時計の砂がさらさらと落ちて時の経過を告げる、そんな読後感。印象に残ったのは「さやさや」「溺レる」「可哀相」「七面鳥が」「神虫」の4篇。

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    2018年02月06日