川上弘美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読者開始日:2021年12月25日
読書終了日:2021年12月28日
所感
【蛇を踏む】
不思議な作品だった。
ニシ子、願信寺坊主、サナダ、家に蛇が住み着いた3名の日々は、それ以前まで不満、もしくは退屈を抱えていたのだろうか。
そうすると見えてくる蛇の正体。
「カリギュラ効果」だと思う。
ダメだと言われる、怖いと思うほど、やってみたい、見てみたいと思う裏腹な心。
どんな人にでも経験があると思う。
坊主はよくわからないが、サナダは退屈な毎日、ニシ子は満たされない心を抱えていて、蛇を自ら作り出したと言ってもいい。
存在を無くしたい、極端になりたい、蕩けたい、堕落したい。
でも心の底では堕ちたくな -
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Posted by ブクログ
人生、パラレルワールド、選び取らなかった未来、これまで歩んできた道、それらを「森へ行きましょう」で昇華させる川上氏。うつくしいです。
ルツか留津かはじめは見分けがつかないけれど、時が進むにつれてルツか留津か、はっきりと区別がつくようになる。はじめはちょっとずつのズレだったのに。昔のことの記憶が曖昧になっていく感じも、まるでルツたちと同じ時間を過ごすようだった。
追記
時間が経ってじんわりと俊郎のことばを思い出すことがふえた。すべてを知らなくて良い、一緒にいたいと思ってくれている、結婚してくれている、嫌いではないでしょう、それで良いよ、そうだよね。