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千華宮のモブ妃
真っ白な原稿を手に、千華宮の賢妃・桃華は決意していた。 実は彼女の正体は、鳴かず飛ばずのアラサー漫画家・由里。事故に巻き込まれ、漫画の中のモブ妃に転生してしまったのだ。 おかげで物語が変わり正義のヒロインが不在。代わりに悪事を暴くのは――。 「三コマしか出ないモブ妃がやるの?」 皇后の告発をしないと自分の命も危うい。 漫画を描くことだけが取り柄の由里は、神技アシの謎の美青年・月舟と出逢い、同人誌での告発に望みを託すが……!? 目指せ重版出来! 転生修羅場を漫画で乗り切る後宮布教物語! -
龍の子、育てます。
祖父が死んだ――二億の遺産と、一人の少女を遺して。 高校生の詩音(しおん)は高圧的な父に反抗し、孤独に生きてきた。 しかし祖父の遺言で五歳の少女・龍音(りと)の面倒を見ることに。 隠し子と噂される龍音は、遺言では《龍の子》とされていた。 他人に頑なな詩音と感情に乏しい龍音。ぎこちない共同生活の中、二人は次第に歩み寄っていく。 だが龍音が人ならざる力を使う場面に遭遇し、詩音は戸惑う。 《龍の子》とは……真実を求め紐解いた祖父の手記には、龍音の使命が記されていた。 不思議な少女と、世界の秘密に出会う、ひと夏の物語。 -
殿の幽便配達 幻想郵便局短編集
あの世とこの世の橋渡しを担う登天郵便局には死者が残して行く手紙や、 生者の書いた届けられない手紙がたどり着く。 そして亡くなった人も。 幽便配達の登天さんは、郵便局を訪ねてきた「殿」と配達に出かけることに。 ウイルスや熊から平安貴族まで転生をくり返している「殿」の意外な正体は? 〈文庫書下ろし〉 -
異世界探索 特別編
こちらは既にkindleで出版している『異世界探索』の一巻から二巻を一冊にまとめ、少しお求めやすくしたものになっています。 東京都の荻窪で便利屋をやっている俺と久美子のもとにある日奇妙な依頼が舞い込んできた。それは異世界に迷い込んでしまったと思われる妹を現実世界に連れ帰って欲しいというものであった。主人公である俺は、あまりにも現実離れした依頼内容に最初依頼を断ろうとするのだが、しかし、依頼者の提示した報酬に目の眩んだ妹の久美子が、勝手に仕事を引き受けてしまう。 ほとんどなし崩し的に、依頼者の妹を探すはめになった俺だったが、その過程で様々なあり得ない体験をしていくことになる。そしてそんな俺の前に、遂に異世界の入り口がその扉を開くのだったが―――。 -
一角獣・多角獣
「この本を読む前に、あなたは静かに発狂するがよろしい。それがこの本を完全に楽しむための唯一の方法である。あなたが現代人であり、合理主義者であり、不可知論者であり、科学精神のもちぬしであることを忘れなさい。あなたの心の奥深く隠れたもろもろの本能を、原始的な欲望を、解き放ちなさい。あなたの礼儀作法という名のバンドをゆるめ、あなたのスーパー・エゴの抑制を解きなさい」このグロフ・コンクリンの言葉に尽きる。 -
天の光はすべて星
ブラウンのSF第二作。第一作「発狂した宇宙」、第三作「火星人ゴーホーム」のどちらとも異なり、ブラウンの幅の広さを感じさせる作品だ。主人公、宇宙飛行士のマックスはもう57歳になるが、こうつぶやく…銀河系の中だけにだって、約十億の恒星がある。おまけにその大半には惑星のおまけがついているんだ。かりに一つずつとして、十億の惑星だ。もしその惑星の中に、千について一つずつ地球と同じ種類に属するものがあるなら、その数は百万だ。百万個の世界が、待ち受けているんだ…宇宙ロケットに賭ける一人の男の姿をリアルに描いた本書は、今もなお古びることなく、胸に迫る。 -
狩人たち
暴走族「狩人」の頭をしている妹尾樹林は、無菌の町タヒチで生まれた。塵も細菌もウイルスも漂っていない、病気も犯罪もない町。二万数千人が暮らしているこの実験都市は、ドーム型のエアウォールで覆われており、生活のすべてがコンピュータに管理されている。タヒチでは、誰がいまどこにいるか、何をどこでいくつ買ったかを中央機構が把握し、たとえばもし屋外で強い臭いのするものを飲食すれば直ちに環境局が飛んできて、罰金か、さもなければ拉致されてしまう。だが、この実験都市が生まれた本当の理由を誰も知らない。ドームは明らかに人為的なものだ。誰が、何のために? 完全無菌の世界から解放されて「外」へ出てみたい……。ある日、B25地区に幽霊が出るという噂が立った。ブルーの服を着た髪の長い幽霊だという。その正体を暴いてやろうと、樹林はワープと呼ばれる二輪駆動機に跨がった……。 近未来ディストピア社会を描いたSF長篇小説。 ●薄井ゆうじ(うすい・ゆうじ) 1949年茨城県生まれ。イラストレーター、デザイン編集会社経営を経て作家へ。1988年『残像少年』で第51回小説現代新人賞を受賞。1991年に初の長篇『天使猫のいる部屋』を発表。1994年『樹の上の草魚』で第15回吉川栄治文学新人賞を受賞。映画化・舞台化・ドラマ化された作品も多い。 -
帝都の鶴
◆魔法のiらんど大賞2021小説大賞恋愛ファンタジー部門特別賞受賞作◆ 父は娘を【呪い】と呼んだ――。 没落貴族の女学生・鶴は、父に結婚を命じられる。売られるように決められた婚約者は、顔も知らない実業家の青年・秋人だった。 秋人が一人で住む洋館で暮らすことになった鶴は、初めて出会った彼から「自分は呪われている」と告げられ、その言葉に戸惑う。 暮らしの中で秋人が【呪い】と呼ぶ怪奇現象と苦悩する彼の姿を知っていく鶴。政略結婚にも関わらず、鶴を守ろうとする秋人の優しさにも触れ、 次第に彼の力になりたいと感じ――。 呪われし婚姻のその先で、少女は恋をはじめる。 ※巻末には、本編のその後の二人を描いた書き下ろし短編「訪れた平穏、続く非凡なる日々」を収録しています。 ◆登場人物紹介◆ ・鶴(つる)…没落貴族の一人娘。女学生。とある事情で生家に居場所を見いだせずに育った孤独な少女。 ・秋人(あきと)…実業家の青年。天涯孤独。【呪い】のせいで周囲の人々から距離を置いて暮らしている。 -
DOMINO
原子レベルで物質を再構成するナノテクノロジーを確立し、不死に近い肉体や半永久的な社会システムを獲得した人類。しかし21世紀の半ば、突如その技術が暴走し地球は壊滅状態へと至る。『大転換』と呼ばれるこの出来事が起きた時から幾星霜、地球には刹那都市と呼ばれる漂流都市が出現。その都市で人々は、かつて世界を消滅させたナノテクノロジーを利用し人類の再生を図ろうとする。が、その都市も決して安住の地ではなかった。名前の如く次々と都市自体が消失してしまうのだ。その状況で生き続ける、ヤポンの魂族・ギンガは、哀しげな緑色の瞳を持つ少女と出会う。それがギンガが「殺戮王」と対峙する始まりとなった……。 ナノテクノロジーに翻弄され滅亡に瀕した人類を運命を描く、SFファンタジー長篇。電子版あとがきを追加収録。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。 -
下町九十九心縁帖
大学生の春人には後悔していることがある。それは謝れないまま祖父が亡くなったこと。以来祖父が愛したような古い品物も、人と深く関わることも、苦手になった。 しかし事故で古伊万里の壺を割った直後から、動物の姿をした付喪神が見えるようになる。割れた壺の付喪神・イマリに迫られ、彼の力を取り戻すため、春人は付喪神たちの願いを叶えて「神心」を集めることに。元の持ち主に会いたい、一度だけでも人の役に立ちたい、亡き持ち主の娘から本当の思いを聞きたい。奮闘するうちに、願いが春人の周りに縁を紡ぎ――。 ==登場人物== 春人 人と関わるのが苦手な大学生。 イマリには下僕と見なされている。 イマリ 元・古伊万里の壺の付喪神、現・春人のスマホの付喪神。 甘いものに目がない。 桜 春人が働くこととなった「古道具みやび堂」の孫娘。 しっかり者の高校1年生。 洋蔵 「古道具みやび堂」の店主で、桜の祖父。 初対面のはずの春人について、何かを知っているようで……。 -
生贄妃は天命を占う
「どうしたもんかなぁ」新米占い師・月麗は困っていた。占いが権力者の逆鱗に触れて強制連行。生贄にされるはずが、人違いで神様の妃になるはめに陥ったのだ。 早速皇帝・洪封から命じられ、恋愛運を占ってみるが、結果は「妻に見えず」。偽妃だから当然だ。 それに生贄だとバレたら、月麗は喰われてしまう――。 怯える姿を尻目に、皇帝は月麗を喰べるつもりもなく、たっぷり溺愛しようと後宮専属の占筮者へと任命した。 だけれど後宮は一癖も二癖もある妃達ばかり。慌てる月麗の前に、モフモフの黒猫が現れて……? -
深い穴に落ちてしまった
深い森のまん中にある、深い深い穴の底。兄弟は空を見上げ、脱出の方法を思案している。土壁に階段をつくる。弟を肩にかつぎ上げる。どれほど見込みがなくとも、ふたりは生きなければならない。虫や木の根を食べ、泥水を飲む日々が綴られるなか、やがて物語は不可思議な幻覚と、めくるめく謎で満たされていく――。なぜ章番号は素数だけなのか。幻覚に隠された暗号とはなにか。そもそも兄弟はなぜ穴に落ちたのか。ふたりが辿りつく結末は、驚愕とともに力強い感動をもたらす。現代版『星の王子さま』であり、“深い穴”で生きるあなたに捧げる寓話。/解説=西崎憲 -
火狩りの王
人類最終戦争後の世界。大地は黒い森に覆われ、人類は天然の火に近づくと体が内側から燃え上がる「人体発火病原体」に冒されていた。この世界で人が唯一安全に扱える〈火〉は、黒い森に棲む獣、炎魔を狩ることによって得られるものだけだった。そんな中、炎魔を狩ることを生業とする火狩りたちの間でひそかに囁かれる噂があった。「最終戦争前に打ち上げられ、長い間虚空を彷徨っていた人工の星、千年彗星〈揺るる火〉。その星を狩った者は、火狩りの王と呼ばれるだろう」――。千年彗星〈揺るる火〉とは何なのか。「火狩りの王」の伝説に秘められた世界の真実とは? 森に囲まれた小さな村に生まれた11歳の少女・灯子と、機械工場が立ち並ぶ首都で暮らす15歳の少年・煌四。2人の人生が交差するとき、運命の歯車が動き出す。 -
永遠(とこしえ)の護り
大河シィル・シイラ流域は、血と死の予感に震えていた。不死大帝を戴くオルギア帝国の魔手が迫るなか、ディルムーンの若き《護りの君》エル=シオンは、謎の黒い怪物の襲撃を受けて、〈聖弓〉を引くべき右腕を失ってしまった。ディルムーンを護るため、不死大帝を倒す力を得るため、シオンは不思義な力を与えてくれるという伝説の〈流族〉のもとへ旅立つ……。 長篇ファンタジー小説。電子書籍化にともない、「電子版あとがき」および作家・菊地秀行による解説文を追加収録。 ●神月摩由璃(こうづき・まゆり) 宮崎県生まれ。明治学院大学文学部フランス文学科卒業。大学在学中に日本版ウォーロック創刊号でブックレビューの連載を始め、それをまとめた『SF&ファンタジー・ガイド 摩由璃の本棚』で1989年にデビュー。創作神話・異世界ファンタジーの先鋭として活躍し、小説『永遠の護り』等で絶賛を浴びる。大病による長いブランクを経て執筆を再開した。 -
千吉と双子、修業をする
千吉は大好きな兄、弥助を守るための力がほしいと、共に育った半妖の双子と一緒に妖怪奉行所西の天宮の奉行、朔ノ宮に弟子入りした。ところが仕事は雑用ばかりで一向に術らしい術を教えてくれない。ようやくひとつだけ教えてくれた術もなんの役に立つのかわからぬ始末。楽しそうな双子とは対照的に、千吉の苛立ちはつのるばかり。そんなある日、弥助に子妖を預けた化け獺が、期日を過ぎても迎えにこない。兄との時間を邪魔されて腹が立った千吉は、双子を巻き込んで化け獺を捜す決心をした。大人気の〈妖怪の子、育てます〉シリーズ第2弾! -
フェミニズムの帝国
西暦2198年。社会のあらゆる実権は女が握っていた。女はたくましく、男はおしとやかに。男は結婚して家庭に入り、家族に尽くすのが義務とされる。そして25歳をすぎても結婚しない男は「ハズレ者」と呼ばれて世間からつまはじきにされ、まともな職にはつけず、水商売などに従事して生きるしかない……。22世紀末、女尊男卑の世界で激しく燃え上がった“男性解放運動”の結末を描く。長篇SF小説。電子版あとがきを追加収録。 ●村田基(むらた・もとい) 1950年、京都市生まれ。名古屋大学文学部中退。出版社勤務ののち、1986年に「SFマガジン」に短編「山の家」を発表して作家デビュー。主にホラー、SFを執筆。 -
リサイクル・ブレイン
万能(iPS)細胞の発見は時代の転換期だった。あれからときが過ぎ――。 生命体(ドラゴン)のオーダーメイドすら可能になった人類は、 過剰なバイオテクノロジーがもたらす破滅の闇を知らない。 著者の工学博士が描く、最新科学に基づくリアルSFストーリー。 山野ハヤテはオーダーメイドされたドラゴンやペガサスなど、空想生命体と呼ぶ生命たちと思念を交わせる、ちょっと不思議な「テーマパーク」のガイドだ。親しき大型空想生命体のヴィーネと今日もまた、ガイドとしてパフォーマンスを続けていた。 ところが賓客が訪れたとき、自然界の理へ信奉し、生命と物質の二重性を説くカルト集団の奇襲を受ける。生命は唯一無二であって不可侵な存在だと。 しかしこれら対立の激化は、暗躍する者たちにとって予定調和だった。 ときが満ちたと断じられ、娯楽施設に偽装中だったテーマパークは、人智未踏な超再生テクノロジーの不安定な機密実験を進め始める。山野ハヤテは実験メンバーへ昇格されたが、それはハヤテ自身の素性こそが倫理観を見失おうとも破滅へ進もうとも、人類がすぐさま解かねばならない命題を持つ、稀有で究極の存在そのものであるがゆえだった。 自然界へ回答するタイムリミットは迫り、混沌の渦に文明全体が呑まれていく。ハヤテといつも一緒の空想生命体、ヴィーネは共通する秘匿情報を露わにされ、いよいよ避けられない現代文明への決断をくだした。それは――。 -
地底世界 特別編
こちらは既にKindleから出版している『地底世界』の1巻から2巻までを一冊にまとめ、少しお求めやすくしたものになっています。 主人公である僕と大輔と美穂の三人は、 ふとした会話の流れから、 ドライブがてら、 深夜の山まで車で行こうという話になる。 その山には昔から鬼が出るという伝説や、 地底世界へ通じる秘密のドアが存在する といった噂があり、三人は冗談半分に その噂を確かめてみることにしたのだ。 しかし、その一方で、その付近の山では、近年、 近くに住む大学生がキャンプへ出かけたまま、 行方不明になってしまうという 不可解な事件も発生していた。 やがて目的の山へと辿り着いた三人は、車から降りると、 懐中電灯を片手に周囲の山林を散策してみることにするのだが、 しかし、そのとき、信じられないことが起こって……。 主人公の前に姿を現した鬼に似た生物。 そして行方不明になってしまう、主人公の友人ふたり。 果たして主人公はその山で何を目撃したのか!? 更に、主人公の友人ふたりはどこへ姿を消してしまったのか!? -
〈妖怪の子、育てます〉
江戸の片隅で妖怪の子預かり屋を営む一人の若者がいた。その名は弥助。妖怪に育てられたのだが、ある事件で育ての親を失い、かわりに授かった赤ん坊千吉を、今度は懸命に育てている。顔なじみの妖怪達は遊びにくるし、入れ替わり立ち替わり子供を預けに来る妖怪もいるしで、騒ぎの絶えない毎日だ。そんなある日、弥助の大家、久蔵の双子の娘が、不気味な黒い影にさらわれた。だがさらったのは妖怪ではないらしい。双子の捜索は、妖怪奉行所西の天宮の奉行で、犬神の長、朔ノ宮の手に託されることに……。大人気〈妖怪の子預かります〉第2部開幕。 -
発狂した宇宙
とにかくこれは多元宇宙SFの決定版である。多元宇宙SFのあらゆる面白さとテクニックを全部ぶちこんだ、いわば集大成であり、さらにこれによってブラウンは、多元宇宙SFを確立させたといえる。そのかわりSF作家にとってはこれ以後、多元宇宙の面白いネタを見つけるのが困難になった。処女長編とは思えぬ、完成された作品である。ブラウンの長編の最高傑作は? という問いに対して、『発狂した宇宙』をあげる人と、『火星人ゴーホーム』をあげる人がいて、好みが二種類にはっきりわかれてしまう。ぼくは『発狂した宇宙』をとるが、星新一氏などは『火星人ゴーホーム』組である。シュール・リアリスティックなドタバタが好きな人と、ブラック・ユーモアの方が好きな人とにわかれるのではないか、と、ぼくは思っている。…以上、筒井康隆氏の紹介文だ。 -
エチュード春一番
父親のイギリス転勤で家族が日本を離れるのと大学合格のタイミングが重なり、美綾は自宅に一人残ることを選ぶが、それでよかったのかどうかもやもやしていた。そんな春の日、家に一匹の小型犬(パピヨン)が迷い込んできた。毛並みがよく人なつっこい小犬に、近所で飼い主を探してみるが見つからない。仕方なく自宅で世話をしていると、突然「おぬし気にするな。わしは八百万の神だ」犬がしゃべった? 幻聴? 信じられない美綾に、小犬は自分は日本古来の神で人間になるために転生してきたと語る。 大学では小学校で一緒だった有吉智佳や澤谷光秋と再会するが、バイク事故で死んだかつての同級生の思い出話から幽霊絡みの不穏な事件が起きて……。「モノクロ」と名付けられた「神様」と女子大生の奇妙な共同生活が始まる! 荻原規子の「エチュード春一番」シリーズが再始動! 完結編まで見逃せない! -
モザイク
【ご購入の前に】本電子書籍には、紙版収録のイラストが収録されておりません。 あらかじめご了承ください。 学校なんか、家族なんか、世界なんか、壊れてしまえばいいって思ったこと、あるだろう? ぼくは、壊してしまったんだ、実際に―。 廃墟も同然に崩壊した地区。しかし国道をはさんだ反対側には、もとのままの街が無傷で残る。 頻発する謎の地震―M震でモザイク状に崩壊した東京をさまよい歩く少年、リュウ。 野球帽とサングラスで素顔を隠したリュウはやがて、M震で家族を亡くした少年たちのグループに合流する。 生き残るための戦いと逃亡の日々の中、リュウの奇妙な告白に、グループのリーダー大輔は…。 -
遺響の門-サイレント・ゲート-
【ご購入の前に】本電子書籍には、紙版収録のイラストが収録されておりません。 あらかじめご了承ください。 なにかを理解すること、理解してもらうことなんて本当にできるんだろうか―。 惑星グレイストームで暮らす高校生・遙は、街で出会った少女ヴィオレッタとともに、原住種族ウルボアイの村近くにある巨大な「門」を訪れた。 その場所は、ウルボアイと奇妙な交流をもつ謎の種族クランガの領域であった。 クランガの抜け殻が、人類と星間戦争を続ける異星種族キラーバグの姿に酷似していることに気がついた遙。 〈門〉で得た宇宙創世のヴィジョンは、遙の心に新しい意志を芽吹かせた。 驚きに満ちた本格SF長篇。 -
堕とされしもの
フィオレンツァの職人ヴェロッキオの工房で働く少年アンジェロは、共和国政府の依頼を受けた親方たちとともに、水の都ヴェネツィアへとやってきた。そして彼は可憐な少女エウジェニアと出会い、恋をする。しかしそれは、自らと同じ存在……地上に生まれ出た天使・ケルヴィーノの策略であった。悪魔のような儀式をとりおこない、神をも恐れぬ実験で生命を弄ぶ。あまつさえアンジェロを手に入れようとしている彼の真の目的とは? 中世イタリアを舞台に描かれる華麗で残酷なゴシック・ファンタジー。『天使の血脈』の続編。 大幅に加筆修正された文庫を底本に、ノベルスの表紙・挿絵を収録した豪華版。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。 -
天使の血脈
「アンジェロ」迷いこんだ路地でかけられた声は、確かに母のものだった。しかしその姿は一瞬にしておぞましい異形のものに変貌した……。メディチ家のもと、繁栄をほこるルネッサンス期のフィオレンツァ。しかしそれは幾人もの生贄を礎にして出来あがったものであった。消え去る子供。闇の底を徘徊する禍々しき《影》。異界とつながる《扉》と交わされた誓約が崩れそうになった時、少年アンジェロに秘められた運命の血が脈動をはじめる……。聖と魔の交錯する伝奇ファンタジー。 大幅に加筆修正された文庫を底本に、ノベルスの表紙・挿絵を収録した豪華版。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。 -
その世界と彼等が創られた理由
これは我々が住む世界から見て遥か遠く昔に分岐したパラレルワールドの物語になる。この世界には、我々の世界とは違い、人間の意志に反応して作用する力が存在し、この力のことを、この世界に住む人々は魔法と呼んで使用していた。しかし、実際にはこの魔法と呼ばれる力の正体は、かつてこの世界に存在していた超文明が科学の力を結集させて作り出したものであった。しかし、この世界に住む人々はそうした事実を過去に起こった最終戦争によって完全に忘れ去っていた。ところで、この世界には魔法ーーー人間の意志に反応して作用する力の副産物して、魔物と呼ばれる、人間を襲う非常に獰猛な生物が存在した。そして人々はこれらの生物に対抗するための機関として、魔法騎士と呼ばれる、魔法に特化した兵士を作り出したのであったがーーー。 こちらはKindleから既に出版されている『その世界と彼等が創られた理由』の1巻〜2巻までを一冊にまとめ、少しお求めやすくしたものになっています。 -
宇宙震
アメリカのSF勃興期から50年間、SFとともに生き、その可能性を極限まで推し進めた代表的な作家のバラエティ豊かな宇宙小説集。「禁断の星」は、宇宙伝染病に汚染された星域をめぐっての宇宙病テーマ、「失われた種族」は、宇宙に大文明を築いたある種族の謎の消滅をめぐって、その原因をつきとめようとする滅亡テーマ、「破滅が来る!」は、銀河系同士の衝突という大スケールの銀河小説、「孤独の星」は惑星全体に一個の生物がすんでいるという宇宙生物小説、表題作「宇宙震」は、宇宙規模の大災害を未然にふせごうという典型的なスペース・ドラマである。この5編だけを読んでも、ラインスターの宇宙小説のもつスケールの大きさ、そのロマンチックなムード、たくみな小説技法は、十分に読みとることができるだろう。 -
空き家課まぼろし譚
空き家に残された写真と少女の不思議な能力が消えかけている時間と幸せな記憶を呼び覚ます! 古い写真に秘められた記憶をめぐる物語――かつて貿易港として栄えた水上都市「海市(かいし)」。街の景観を守るために作られた海市協会には、古い空き家を保存・管理し新しい住人を探し出す「空き家課」という部署があった。ここで働く間宮明(まみや・あきら)はある日、上司の娘・5年生の三上汀(みかみ・みぎわ)とともに、空き家を訪れる。その汀は、場所に刻まれた思い出を蘇らせる、不思議な力を持っていた。そのころ、薔薇屋敷の調査へ、湾岸地区再開発を狙う大企業の妨害が。汀は明を強引に説得し、その理由を探ろうとするのだが……。切ないノスタルジック・ファンタジー。建物に残された<写真>が呼び起こすのは、忘れてはならない大切なもの……。 -
イシュタルの子
バビロンの最高神マルドゥクよりも崇拝を集める豊饒の女神イシュタル。いかなる地上の快楽よりも勝るというイシュタルの秘儀、聖なる獣との交わりを求め夜毎神殿を訪れる信徒たち。人と獣との交わりで生み落とされたという半人半獣の仔マヤとムー。紀元前5世紀の新バビロニア王国の首都バビロンで繰り広げられる、王宮、五国の守護神マルドゥク、女神イシュタルとの闘いを描く長篇伝奇小説。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。 -
ボーイソプラノ
その日、探偵ヴィッキーを訪ねてきた依頼人はふたり― ひとりは聖歌歌手の少年。そして、もうひとりは血の匂いをほのかに漂わせた謎の男。 依頼は同じ、ある失踪した神父を捜しだすこと。 調査をはじめた彼の目前で、事件は起きた。 異形の猿人がおこなった狂気の犯行。頭部をねじ切られ、指を食いちぎられた無惨な死体。 この街があるかぎり、わたしは不死であり、無敵であり、この街を呪い続けるだろう― “クトゥルフの呼び声”と名乗り、探偵の元に届けられた警告の手紙。 それは、快楽の街に君臨する大いなる犯罪者パパ・フラノへの挑戦なのか? 第2回日本SF新人賞受賞作「ペロー・ザ・キャット全仕事」と同様、 近未来フランスを舞台としたネオ・エンタテインメント。 ※本作品は、「ボーイソプラノ」を加筆修正した新装版です。 -
夢見る猫は、宇宙に眠る
突然の火星緑化をもたらしたのは一人の女性の無意識だった…。地球・火星をめぐる近未来恋愛SF作品。第5回日本SF新人賞受賞作。 「俺、クローンだよ」「キョウイチも?」「も?」「うん。わたしもクローン」…。医療ナノマシン機器メーカーに勤務するキョウイチは、仕事のために訪れたカウンセリング施設で、研修生のユンとその恋人マークに出会った。キョウイチは、天衣無縫なユンに次第に惹かれていく自分に気づく。そしてこの懊悩は、お互い共に、“オリジナル”ではないことを知り頂点を迎える。やがてユンは、臨床心理エンジニアとして赴任するマークと一緒に、火星へと旅だった。その半年後、火星は突如として緑の星に変貌し、独立運動を背景とする反乱が勃発する。キョウイチは連絡の途絶えたユンたちを探すため、軍に同行し、火星へと赴く。そこは、思念が現実化する、異様な世界であった…。第5回日本SF新人賞受賞作。 -
終末の海 Mysterious Ark
一人、また一人、消えてゆく・・・・・・。この船は、いったい・・・・・・何なのか? 少年少女たちの活躍を瑞々しく描いて選考委員を唸らせた、SFミステリーの傑作! 第5回日本SF新人賞佳作入選作。 核戦争による現代社会の崩壊後、少年・圭太は、父やその仲間とともに大型漁船で日本を脱出し、南太平洋に浮かぶ海上基地フロート・ナインを目指していた。だが船は嵐に遭い、座礁してしまう。そんな彼らの前に現れた、巨大な豪華客船―。救世主のように思われたその船は、調査に訪れた大人たちを載せたまま、忽然と姿を消してしまう。それから二年、謎の「箱船」は、何度か圭太たちの前に姿を現すが、大人たちは誰一人帰ってこなかった…。意を決して「箱船」に乗り込んだ子供たちは、なんと、船が完全に無人であることを知る。「この船は、いったい…何なのか?」全篇に漂う切実な寂寥感の中、少年少女の活躍を瑞々しく描いて選考委員を唸らせた、SFミステリーの傑作!第5回日本SF新人賞佳作入選作品。 -
宇宙細胞
その粘体(アメーバ)は吸収と成長を続け、東京を、日本を、世界を壊滅させた。そして・・・・・・。奇想SFの極北! 第9回日本SF新人賞受賞作。 動物を食らい、人を食らう。皮だけ残し、その内側を満たす。あらゆる場所に棲息できる。増殖性を合わせ考えると、種としての「粘体」は、不老不死だ。全滅させられず、一粒でも残れば、そいつが食せる獲物があれば、増殖していく。いくら退治しようとしても、できるものではない。粘体と人間のどちらが勝者となるか、わかりきった茶番劇だ。最初は見るもおぞましい形に変貌した犬の発見から始まった。当初は南極にだけ存在していた、猛烈な食性を持つ粘体細胞の、暴走。極地研究所雪氷部員として南極に派遣されていた伊吹舞華は、ジャーナリスト目黒丈二とともに、絶望的なサバイバルに身を投じるが…。第9回日本SF新人賞を受賞した、奇想SFの極北。 -
ルナ Orphan’s Trouble
日本近海を取り囲んだ謎の物質「悪環」。壊滅状態に陥った日本で「孤児」たちはいかに戦い、生き抜いていくのか? 第4回日本SF新人賞受賞作。 海岸線を襲う、見えざる電離性放射線、その名も「デヴィルレイズ」。列島をぐるりと取り囲んだ謎の海面物質「悪環」が放散するウィルスによって、日本は壊滅的な打撃を被った。食料不足、エネルギー枯渇、円の大暴落、自殺者の増加、果てには国家非常事態宣言。実質的な「鎖国」状態に陥ったこの日本で、天間ルナ、有働仁ら“孤児”たちは如何に戦い、如何に生き抜いていくのか!?破滅後の世界を描く圧倒的な筆力と、魅力的な登場人物達の存在感。選考委員長・筒井康隆氏をして、「作品が孕んでいる熱気はただごとではない」と言わしめた、第4回日本SF新人賞受賞作、堂々刊行。 -
ルドルフ・カイヨワの憂鬱
この物語のもっとも悲劇的な側面。それは、被害者が、胎児であることーーーーーー。謎のウィルスに冒された合衆国。弁護士カイヨウの調査は、巨大な陰謀につきあたる・・・・・・。近未来ハードボイルドの傑作! 第5回日本SF新人賞佳作入選作。 新生児に先天的な脳障害を引き起こす「ゲノム・ウイルス」。この新種ウイルスによって甚大な被害を被ったアメリカ合衆国では、自然出産を禁止し、体外受精や胎児のDNAスクリーニングが義務化されようとしていた。そんな中、遺伝子関連問題を専門に扱う弁護士ルドルフ・カイヨワは、ある病院の不正卵採取疑惑を調査するうちに、大きな陰謀に突き当たることとなった。彼は友人の私立探偵オタや、依頼人の美女ローラらとともに謎に迫るが、やがて自らの出生にまつわる秘密にもかかわることとなっていく…。選考委員各氏から、群を抜くリーダビリティーと、エンターテインメントとしての完成度を高く評価された、近未来ハードボイルドの傑作。03年、第5回日本SF新人賞の佳作に入選。 -
マーダー・アイアン絶対鋼鉄
Trick or Treat----‼ ハロウィンに響き渡る、死と破滅の叫び。上っ調子な世界の横っ面をひっぱたく、破天荒なHEROES、登場‼ 第7回SF新人賞受賞作。 前世紀末のバブル景気をいっそう発展させ、歪な経済大国としての繁栄を続ける日本。しかし、先進国としては唯一、自前のサイボーグ部隊を持たないため様々な局面において外交上の不利を忍び続けていた。そんな中、米軍サイボーグ部隊「UNDEAD HEROES」に対し、日本のハイテク公安「封鎖技研」の長、臀壮一の暗殺指令が下された。ハロウィンを間近に首都・新東京への潜入を果たした彼らの前に、臀は、戦闘アンドロイド「タケル01」を伴って現れる。すべては、「UNDEAD HEROES」を新東京におびき寄せ、「タケル01」の圧倒的な戦闘力によりサイボーグの時代に終焉を告げるための策略——臀による、諜報世界の常識に対する挑戦だったのだ!!そしてここに、今まで誰も見たことがないサイボーグvsアンドロイドの壮絶な戦闘がはじまる! Trick or Treat----‼ ハロウィンに響き渡る、死と破滅の叫び。上っ調子な世界の横っ面をひっぱたく、破天荒なHEROES、登場‼ -
ジャン=ジャックの自意識の場合
一九六八年、日本人青年医師に、ルソーの魂が降臨した。彼は『エミール』の理想を実現すべく、理想の子供を育てることを決意し、孤児院を創設する。集められた子供たちは、“世界の救い主”を作り出すための、実験体であった…。天使が舞い、混沌が支配し、血と精液にまみれた溟い幻想が憩う、濃密な作品世界。全く新しい才能の誕生! 第8回日本SF新人賞受賞作品。 人々は、今あるこの世界が、根底から作り変えられることを望んでいるんだ。いつの時代もそうだった。しかし、それは容易なことではない。だから、必要とされるのは、現状との闘いから変化が勝ち取られることではなく、現状を作り出した源にまで遡って作り変えられることだ。地下の王国が、父たちの歴史を飲み込んでしまう、そんな矛盾した革命だ。気づかぬうちに起源を置き換えてしまう。闘い自体が無力化されることを望んでいるのだ。それができるのは、ただ一人の子供だけだ。その子は子にして親なんだ。天使が巨人を産み、巨人が世界を産んだように。子孫にして父祖、結果にして原因、その両者を結ぶものだ。その子は、やがて《世界の救い主》になるだろう。 -
ゴーディサンディー
騒がしい(ゴーディー)日曜日(サンディー)に、事件は起こる・・・・・・。第6回日本SF新人賞受賞作。表紙カバーのイラストは安倍吉俊。 監視システム「千手観音」によって、統合的な治安維持が進んだ日本で発達した新型のテロル。それは、生きている人体に仕込んだ爆弾―擬態内臓による、自爆攻撃であった。警察の機動隊爆発物対策班に所属する心経初は、擬態内臓を除去することを任務としている。すなわち、「対象」の人物を捕捉して、生きたまま「解体手術」を施すという仕事。成功イコール「対象」の死を意味するこの仕事を、機械的に淡々と進める心経であったが…。オリジナリティ溢れる独特のセンスが選考会で高く評価され、22歳という史上最年少の受賞者が誕生した。鮮烈のデビューに読書界の衝撃必至。第6回日本SF新人賞受賞。 -
少女の鏡
「おまえ一昨日、旧校舎に行ったりしてないよな?」クラスメイトに言われて驚いた。美弥は旧校舎に足を踏み入れたことはない。学校の七不思議では旧校舎の鏡に姿を映すと、鏡の中の自分が抜け出て襲いに来るらしい。その後も覚えのない場所で彼女を見たという目撃者が続出、ついに美弥自身も出会ってしまった。そのとき、助けてくれたのは大きな犬と、その犬を兄と呼ぶ少年朱鷺だった。朱鷺は各地を旅して呪物を集めているらしい。半信半疑のまま美弥は自分に起きている奇妙な出来事を彼に打ち明けるが……。『魔導の系譜』の著者の新シリーズ開幕。 -
バンダル・アード=ケナード
実力派ファンタジー作家の人気シリーズが、朝日文庫から装い新たに始動! ニつの大国が争う中、若き隊長・シャリース率いる傭兵集団アード=ケナード隊は、まれなる戦闘力と統率力で一目おかれている。シャリースは砦攻めの最中、ある人物からの密命を帯びていた。書き下ろし新作。 -
悪霊の女王
ブリザードが空虚な街々に荒れ狂っていた。まだ十月に入って間もないのだ。異常な寒波の襲来などという月並みな表現がたわごとじみていた。極地の酷寒の冬が、そっくりそのまま東京に移動してきたというのが実感だった。 「私の名は、アニマ……」 新井亜古に憑依した別人格“アニマ”は、酷寒の異常気象をもたらし、全世界を破滅に導く悪霊なのか? 「だれか助けて! この力をあたしから取り除いてちょうだい!」 少女・亜古の運命は?! 本書『悪霊の女王』の未発表の続編『新悪霊の女王』52枚(未完)を、電子書籍版特典として初収録! 〈目次〉 ブリザードの女 魔女の誕生 狂戦士 精霊の夜 悪霊世界の侵入者 あとがき 解説 永井 豪 〔特別付録〕新悪霊の女王 イラストレーション:生頼範義 〔1976年発表〕 -
ザ・ジャグル 汝と共に平和のあらんことを
地球国家群間の大戦終結後、復興と平和のシンボルとして建設された永久平和都市オフィール。軌道国家群から軌道エレベーターで入都した報道士キャロルと記録士シオリは、都市の取材を通じその表層的な“平和”に疑念を抱く。やがてテロや大規模犯罪を密かに闇に葬り去る特殊部隊〈手品師(ザ・ジャグル)〉の噂を耳にした二人は、この都市の真の過酷に絶句する……。 戦争という狂気の本質に迫る、本格アクションSFシリーズ、第1弾。電子版のために書き下ろされた短篇&あとがきを追加収録! ●榊一郎(さかき・いちろう) 1997年、第九回富士見ファンタジア長編小説大賞で準入選、翌年デビュー作『ドラゴンズ・ウィル』を刊行。自称・小説屋/軽小説屋であるが、ゲームシナリオ、アニメシナリオ等も手掛ける。速筆で著作多数。代表作に『スクラップド・プリンセス』『棺姫のチャイカ』『アウトブレイク・カンパニー』『まじしゃんず・あかでみぃ』『神曲奏界ポリフォニカ』『ストレイトジャケット』等がある。ガンマニアで観賞魚マニア。 -
栄光のスペース・アカデミー
21世紀後半、人類は太陽系全体に版図を広げ、宇宙の治安を守る軍隊として「惑星間パトロール隊」が活躍している。あこがれのパトロール隊士官を夢見て、マットは士官学校に入学した。厳粛な宣誓式のあと、士官候補生たちは厳しい訓練に放り込まれた。マットはなんとか二次試験を突破し、地球軌道上の練習船ランドルフ号へと向かう。脱落者が相次ぐなか、マットは親しくなった他の3人とともに、苛酷な訓練を突破して栄光をつかむ。マットたちはパトロール艦アイス・トリプレックス号へと配属され、実務に就いた……宇宙に乗り出した若者の友情と冒険の日々を鮮やかに描く傑作宇宙SF。 -
京の花嫁
京都旅行で亡き祖母ゆかりの老舗料亭を訪れた明梨。そこで、突然番頭に「大旦那様の遺言で、あなたが料亭の跡継ぎです」と言われる。料亭の三兄弟から婿を選べと迫られ断るけれど、なりゆきで若女将をすることに!? -
仮想現実世界 特別編
主人公である井口直人は、過去に体験した、あることを切っ掛けとして、この世界に対して漠然とした疑問を抱くようになっていた。それは、この世界はもしかすると、仮想現実なのではないか、という疑問であった。そんな日々のなか、井口直人の目の前で、あまりにも信じられない現象が起こるのだったが……。一方、西暦二千年型世界と呼ばれる、仮想現実世界の管理者であるリュウ・ノガミは、 コンピューターホログラム内で暮らす人々は、果たして自我というものを持っているのかどうか、ずっと気になっていた。そこでリュウは、彼等が自我を持っているかどうかの実験を行うことにする。本来、こうした実験をすることは、リュウが管理している西暦二千年型世界に深刻なエラーを発生させかねなかったので、やってはならないことであったのだが、しかし、仮想現実世界に害を及ぼさない程度の、些細な現実改変なら行っても構わないだろうと考え、リュウは実験を実行に移す。すると、この結果、リュウは興味深い結果を得ることができた。というのは、実験の結果、コンピューターホログラムに過ぎないはずの人間に、ちゃんとした自我が備わっているらしいことがわかったのである。この結果に興奮するリュウだったが、しかし、そのとき、リュウが管理しているコンピューターホログラム内で信じられない現象が起こりはじめる……。こちらは既にkindleで出版している『仮想現実世界』の一巻から二巻までを一冊にまとめたものとなっており、一冊ずつ購入していくよりもお得となっています。 -
エヴァンゲリオン ANIMA
「もしも人類補完計画が発動しなかったら……?」TVアニメ第24話「最後のシ者」から分岐した3年後のifストーリー。電撃ホビーマガジンにて連載された人気小説連載が、長い沈黙を破りついに電子化! -
ぴぷる【電子特典付】
時は2036年、日本ではAIと結婚できる新法が施行されていた。 京都在住の31歳サラリーマン・摘木健一は、性交渉機能搭載の美少女AIを購入し、彼女を「ぴぷる」と名付けて結婚することにした。 しかし、なぜか結婚初夜に夜の営みを拒絶されてしまう。 開発元に問い合わせた摘木を待ち受けていたのは、ぴぷるを開発した26歳の女性研究者・深山楓だった。 「ニューラルハードウェアによる学習が始まっているので設定の変更はできない」と冷静に説明する深山は、ある驚きの提案をしてきて……!? 作者は『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』で第五回京都本大賞受賞の原田まりる。 イラストは『あの花』『君の名は。』のキャラクターデザインを手がけた田中将賀。 オリジナルWEBドラマの朗読に『進撃の巨人』エレン・イェーガー役の梶裕貴、『ドメスティックな彼女』で主演の藤井夏生役に抜擢された八代拓。 人工知能監修に東京大学大学院特任准教授の松尾豊。 AIの存在が一般化した近未来の京都を舞台に、 そこに生きる人間の価値観の変容を徹底的に掘り下げた、 超豪華布陣でお届けする「哲学×AI」のエンタメSF小説! 【電子特典:田中将賀描き下ろし! 主要キャラクターフルカラーイラスト付き】 -
異世界戦艦大和
平成“三十二”年、八月。呉海軍造船所の第四ドックに“戦艦”が巨体を横たえていた。太平洋戦争の戦勝殊勲艦としてモスボール状態で保存されていた戦艦大和が、再び実戦に赴くべく近代化改装が進められているのである。滑空砲、コンポジット素材装甲、八連装対艦ミサイル発射機、対空ミサイル発射機、OTHレーダー、対潜水艦ソナー、スーパーコンピュータ、対サブマリンロケット……そして、この大和には驚くべきテクノロジーが搭載されていた。「時空転移装置」である。大和はこの転移装置で、別の時間線の、別の戦場に単艦で送り込まれ、実戦テストにさらされるのだ……。 完全書き下ろしの電子オリジナル作品。 ●青山智樹(あおやま・ともき) 1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。 -
検査室
ふと、脇腹に痛みを感じた。おかしな姿勢でうたた寝をして、特殊な筋肉を使ったのか、鈍痛がある。やはりまぶしさを感じた瞬間に意識を戻したのだと、「気づいた」。いや「思った」。「気づいた」のだろうか「思った」のだろうか? ふっと、その少し前にも痛みを感じていたと「思った」。どういう自分なりの必然からか、それは次第に確信に近づいた。(「†」より) 調書、私信、寓話など実験的な手法で書かれた短編・掌編を収録。電子オリジナル作品集。 *カミラ蜂との七十三日 *王様はどのようにして不幸になっていったのか? *今年の夏は雨の日が多くて *私の中の東京、東京の中の私 *(失踪中の王妃からの手紙) *† *ショールーム ●石黒達昌(いしぐろ・たつあき) 作家、医師。1961年北海道生まれ。東京大学医学部卒業。「最終上映」で第8回海燕新人文学賞を受賞してデビュー。純文学誌を中心に数多くの中短篇を発表する。「平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,」「真夜中の方へ」「目を閉じるまでの短かい間」で三度の芥川龍之介賞候補になる。また、「人喰い病」「希望ホヤ」で星雲賞日本短篇部門参考候補になるなど、SFファンからの支持も厚い。 -
診察室
いつまで生きることが出来るのか。もし剛造がそのことを和夫に聞いていたのだとしたら、和夫は今すぐにその答えを剛造に教えてやりたかった。でも、それは和夫にも分からないことだった。それを和夫が正確に知るのは剛造の死の間際だろう。そして、もうその時にはそんなことは剛造には何の意味もなくなっているに違いない。結局、和夫が知っていることは剛造にはまるで役立たないことばかりだった。(「鬼ごっこ」より) 医療と人間との関係を描いた純文学、医療ミステリなどの中短篇を収録。電子オリジナル作品集。 *鬼ごっこ *或る一日 *ハバナの夜 *その話、本当なのか *足 *真夜中の方へ ●石黒達昌(いしぐろ・たつあき) 作家、医師。1961年北海道生まれ。東京大学医学部卒業。「最終上映」で第8回海燕新人文学賞を受賞してデビュー。純文学誌を中心に数多くの中短篇を発表する。「平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,」「真夜中の方へ」「目を閉じるまでの短かい間」で三度の芥川龍之介賞候補になる。また、「人喰い病」「希望ホヤ」で星雲賞日本短篇部門参考候補になるなど、SFファンからの支持も厚い。 -
平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,【完全版】
ハネネズミを殺したのは誰なんだ。石狩川上流の渓谷、神居古潭に長年繁殖してきたが、遂に絶滅したハネネズミ。その最後の種の生存と死のドラマを観察した二人の医学者の記録と論文が残された……。人類の滅亡のメタファーを幻の小動物に託した卓抜な発想を、科学論文形式の中に透明な叙情性のある文体で表現したSFミステリ。 第110回芥川龍之介賞候補、第16回野間文芸新人賞候補となった「平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,」(本来は無題作品)、その続編「新化」のオリジナル版(単行本版)、後年になって大幅の修正が施された「新化 Part1/Part2」(文庫版)の全バージョンを併録。さらに、電子版あとがきを収録した完全版。 ※本書は著者の意向により本文横書きで制作されています。 *平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに, *新化 *新化 Part1 *新化 Part2 ●石黒達昌(いしぐろ・たつあき) 作家、医師。1961年北海道生まれ。東京大学医学部卒業。「最終上映」で第8回海燕新人文学賞を受賞してデビュー。純文学誌を中心に数多くの中短篇を発表する。「平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,」「真夜中の方へ」「目を閉じるまでの短かい間」で三度の芥川龍之介賞候補になる。また、「人喰い病」「希望ホヤ」で星雲賞日本短篇部門参考候補になるなど、SFファンからの支持も厚い。 -
聖刻-BEYOND-
突然の爆発による壊滅から、奇跡の復興を遂げた超近代化都市“聖華街”。そこに設立された聖華女学園には、仮面を使って巨大な人型兵器を操る少女たちが集められていた。その一人、沢村未来は、己の内に宿った黒い力に抗いつつ、仲間と共に運命に挑んでいく……。「聖刻」新シリーズの第1弾! -
妖怪姫、婿をとる
「許嫁がさらわれた! 取り返すから手を貸してくれ」飛びこんできた久蔵の絶叫に、弥助は仰天した。人さらいなら、十手持ちにでも訴えるのが筋ではないか。だが、聞けば許嫁は妖怪、しかもいいところのおじょうさんだと言う。え? 許嫁が妖怪? 驚きのあまり言葉を失う弥助だったが、真剣な面持ちで頼みこむ久蔵に、千弥は厄介事が大好物の大妖である妖猫族の姫、王蜜の君を紹介する。王蜜の君の手引きで許嫁の初音がさらわれたと思しき、華蛇族の屋敷に忍びこんだ久蔵だったが……。遊び人久蔵に降りかかる試練を描く、人気シリーズ第5弾! -
新装版 クリスマス・キャロル
思わず心があたたまる、クリスマスをテーマにした永遠の名作 他人に興味を払わず、思いやりのかけらもない。かたくなな心を持った老人に今年も訪れたクリスマス。いつもと同じように、なにも祝わず独りきりで過ごすはずでした。しかし今年のクリスマスはいつもとは違ったのです。 「なぜ自分は思いやる心を失ってしまったのか?」「いつからクリスマスを祝うことなく終えるようになったのか?」自分の心が知らぬ間に、冷たい石のようになってしまったことを後悔し始める老人。じょじょに裕福な経済状態と裏腹に自分が失っていたものに気づき、生き方を変えたいと願うようになります。 読めばきっと心が温かくなる、身近な大切な人にやさしくしたくなる……そんな気持ちに誰もがさせられる、永遠の名作です。 新装版では、描きおろしの新たな表紙で「クリスマス・キャロル」の世界感をお楽しみください。 【目次】 まえがき 序文 クリスマス・キャロル原文 クリスマス・キャロル対訳 第一節 マーレイの幽霊 第二節 一番目の幽霊 第三節 二番目の幽霊 第四節 最後の幽霊 第五節 おしまいに -
野心あらためず~日高見国伝~
8世紀後半、東北地方には蝦夷とよばれる先住民が独自の文化で生活を続けており、そこへ豊かな資源を求めて大和朝廷が侵略を始めていた。東北地方で滅ぼされたアビ一族の生き残りにして鮫狩りの少年アビは、鮫狩りの師匠オンガとともに想い人宇伽の影を求めて故郷へ。そこでアビが見たものは――。戦後児童文学を作り上げてきた著者が遺した感動の大作。 -
ひと夜の月
えっ! 妻に逢える? 亡き妻の面影を手繰り、霊界を彷徨して行く瀬島。 辿る先々で眼にする信じられない光景……。 -
古の女神と宝石の射手 (角川ebook)
神々の王ゼウスは、すべての神の上に立つ存在。しかしある日、ゼウス神軍の有力な将たちが突如反旗を翻した。彼女たちを扇動するのは時の神クロノス。クロノスらはティターン神軍と名乗り、一夜にして巨大な対抗勢力となる。世界を混乱に導くクロノスの真の目的とは――。ティターン戦争の火蓋が切られる!! ※本書は、2016年7月2日に配信を開始した単行本「古の女神と宝石の射手」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください) -
かたづの!
遠野の羚羊の片角には霊妙な伝説がある。慶長五年、根城南部氏当主直政の妻・祢々は片角の羚羊と出会う。直政と幼い嫡男・久松が立て続けに不審な死を遂げた直後から、叔父の三戸南部氏・利直の謀略が見え隠れしはじめた。次次とやってくる困難に祢々は機転と知恵だけで立ち向かう。「戦でいちばんたいせつなことは、やらないこと」を信条に波瀾万丈の一生を送った江戸時代唯一の女大名の一代記。河合隼雄物語賞(第三回)、歴史時代作家クラブ賞作品賞(第四回)、柴田錬三郎賞(第二十八回)、王様のブランチブックアワード2014大賞受賞作!! -
月の森に、カミよ眠れ
九州の祖母山に伝わる、蛇神と娘の婚姻伝説「多弥太伝説」をもとにした、日本古代を舞台にした壮大なファンタジー。1992年、上橋菜穂子が日本児童文学者協会新人賞を受賞した記念すべき作品。 -
ドロップディメンジョン(2017) #9
人間サイズ人間型時空潮汐力宇宙戦艦シファはその存在について国会の承認を受けたものの、やはり隠密任務が課せられるのだが、次第にエアショーでの展示飛行なども行うようになり、また同時に建造されていた妹である2番艦ミスフィのあと途絶えていた同級艦3・4番艦が進空、そして5番艦の進空式にも出席することとなった。そのなか、時計は容赦なく進んでいく。超時空探査機UG-SAT「おおたか」の消息が途絶えた。超時空空間の謎についてこだわるテイ教授。その真意は、同じ超時空の秘密を持つシファたちのこれまでだけでなく、これからにも関わっているからだった。 -
半妖の子
しとしとと雨降る梅雨の夜、太鼓長屋で養い親の千弥と暮らす弥助のもとに、一人の客が訪ねてきた。化けいたちの宗鉄と名乗る男は、妖怪の子預かり屋の弥助に、八歳になる娘を預けたいという。山奥で、他人と接することなく暮らしていたのだが、母親が亡くなり男手ひとつではどうにもならなくなったのだ。女の子の名はみお。母親が亡くなる少し前から、父に対して心を閉ざしていた。白いお面をつけ、ひたすら周囲を拒絶するみお。だが、弥助のもとに預けられる子妖怪達と接するうちに、みおに変化が……。大人気のお江戸妖怪ファンタジー第4弾。 -
大江山異聞 鬼童子(きどうじ)
平安時代、一条天皇の御世。京の都に鬼が出没し、貴族の娘たちが攫われる騒ぎが頻発していた。源頼光から解決の命を受けたのは、剛勇名高い坂田公時だった。公時は、次に攫われるのは藤原為時の娘・紫式部と目星をつける。美貌の才女は、自らが囮となって鬼に対峙するのだが――。公時と酒呑童子、さらに陰陽師・安倍晴明も加わった凄絶な闘いの行方やいかに!?
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