国内ミステリー作品一覧
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3.9202X年のある夏の日、シコタン島(色丹島)の墓地で祈りを捧げていたロシア人老夫婦が、丘の上から半透明のヴェールが近づいていることに気づく。不思議に思った二人が手をつないだままその壁に触れたとき、彼らの腕は「消去」した――。触れた人間の肉体のみが消去される「ウォール」と名付けられたこの巨大な壁は、1日に20km程度という遅さながら、やがて北海道に上陸、本州も射程に、徐々に西へと、人々を飲み込んでいく。本土上陸から首都圏到達まで1か月ほどしか猶予はない。真実とデマが入り混じりながら拡散され、日本はパニックに包まれていく。「ウォール」が暗示するものは、人類を奈落に突き落とす自然災害や疫病であり、経済格差によって人々を「分断」するものであり、無慈悲な「神の制裁」であり、極めて「平等な存在」である。唐突に出現したこの得体のしれない凶器に、人間は科学と人智をもって対峙しなくてはいけない。善悪を問わず本性をむき出しにする人間たちをあざ笑うかのような「WALL」。果たして結末は――。著者渾身の書き下ろし。一気読みのパニックSFミステリー。
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3.8【浮雲一行の京への長き旅。シリーズ最終章突入!】 霊を見ることができる赤眼を持つ憑きもの落としの浮雲。 おのれの運命と対峙するために、土方歳三らとともに京の都へと向かう旅をしていた。 辿り着いた岡崎宿で、歳三たちは子どもの生首と抉り出された腸を目にする。ここ半年、いくつも骸が発見されているらしく、村人たちは鬼の仕業だと噂していた……。 一方、別行動を取っていた浮雲も寺の住職から“人を喰らう鬼”の伝承を聞いた直後、その寺の小僧の惨たらしい死体を発見し……。 恐ろしい伝承の裏に隠された哀しき真実とは――。 人は誰しも鬼の一面を持っている。 怪異の謎とともに明かされる土方歳三の秘められた過去。 累計750万部突破の「心霊探偵八雲」と双璧をなす 幕末ホラーミステリシリーズ、最終章突入!
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-ウグイスの声が導いたものは、森の中に隠された男の死体 「正夫に死体の話をしたのは、あくまで、でまかせでした。正夫が、あの山に登るのが恐ろしかった。山には忌わしい記憶があるのです。私と、正夫の母の…」あの山には近寄ってはいけない。特に、稲荷神社の祠には。あそこには“秘密”が埋められているから…。(「鶯を呼ぶ少年」より) 第35回日本推理作家協会賞短編部門を受賞した表題作の他、物悲しくも美しい珠玉のミステリ短編7本を収録。 *鶯を呼ぶ少年 *死はゆるやかに *時には草色の血 *目撃者 *紅皿欠皿 *誘拐 *波がうたった死の詩 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
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3.7文学部2年の織辺玲(おりべ・れい)は、配信アプリで人気のイケメン陰謀論者・ユイリに高額投げ銭をしている友人を案じ、やめさせる方法を大学図書館で調べていたところ、 立ち入り禁止の閉架書庫の中に奇妙な空間があるのを見つける。ふかふかのラグマットに、たくさんの本、なぜか湯気を立てている肉まんも――!? 訝しんで近付くと、背後から「見た……?」と不気味な声が。振り返るとそこにいたのはボサッとした黒髪の、色白痩身の男性だった。 驚く玲に、彼は、「積んであった本のタイトルは?」など、奇妙な質問をしてくる。 なんと彼は、文学部心理学科の准教授・有島雨月(ありしま・うげつ)だった! 閉架書庫を自分のランチ場所にしていたようだ。 やたら不愛想な彼に戸惑う玲だが、心理学の准教授ならば渡りに船。 友人を助けてほしいと訳を話すと雨月は興味を示し、一緒にユイリ主催のイベントに参加することになったのだが――。 「え? 有島先生、催眠術使えるんですか!?」 「はあ? そんな非科学的なもの、この世に存在しません。催眠術なんて、この世には……」 「……なんで君だけ、全然かからないの」 「あはは! 有島せんせー、玲ちゃんに興味津々なんだってさ」 やがて玲は知ることになる。有島雨月の大きな秘密と苦悩を。そして彼が追い求めてやまない「誰か」の存在を。 自分の持つ「不思議な力」を利用しつつも憎んでいるクセ強准教授・有島雨月と、好奇心旺盛な天真爛漫女子・織辺玲。 新・凸凹コンビが科学と非科学の力で謎を解く、心理学×催眠術×現代ミステリ!
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4.1これから少年に嘘をつく――。主人公は、かつて幼い息子を水難事故でなくした、絵本作家の里谷千紗子。彼女は父・孝蔵との間に確執があり、長いあいだ絶縁状態にあったが、独りで暮らす孝蔵が認知症になったため、田舎に戻ってしぶしぶ介護をはじめることになった。ところが、久しぶりに再会した旧友と町で飲んだ帰り道、旧友がひとりの少年を車ではねてしまう。幸い大きなケガはなかったものの、少年は記憶を失ってしまっていた。ただ彼の身体に虐待の跡を見つけた千紗子は、少年を自分の子供として育てることを決意するのだった……。ひとつの“嘘”によってはじまった少年と千紗子の母子、そして認知症が進行する父親の三人の生活は、豊かな自然のなかで、しだいに新しい家族のかたちを育んでいく。しかし、そのひとときの幸せな生活にも、やがて破局の足音が近づいてくるのだった――。新進気鋭のミステリ作家が紡ぎ出す、感動&衝撃のストーリー。
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3.8過疎化が進んだ町で小学校時代を過ごした大地は、二十年以上前の卒業以来初めて東京で同級生二人と再会する。虫取りやスイカ割りなどのノスタルジックな思い出話は、自然と五年生の時に起こった事故の話に移っていく。リーダー格の少年・翔貴が沼に落ちて昏睡状態となり、目覚めぬまま最近亡くなった水難事故の真相とは? 第一回創元ミステリ短編賞受賞作「嘘つきたちへ」など、全五編の“嘘つきたちの競演”。注目新人のデビュー短編集。※本電子書籍は、『嘘つきたちへ』(ミステリ・フロンティア 2025年5月初版発行)を電子書籍化したものです。/【目次】このラジオは終わらせない/ミステリ好きな男/赤い糸を暴く/保健室のホームズ/嘘つきたちへ
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-若い頃、フローレンスはスパイスガールズの二番煎じみたいなガールズバンドでデビューしたものの、鳴かず飛ばずのまま引退。30歳のいまはバルーンアートの仕事でなんとか糊口をしのぐ日々。そんな彼女のたったひとりの味方は、10歳の息子ディランだけ。口が悪くて破天荒、行き当たりばったりのフローレンスにはママ友なんて一人もいない。だがある日、その大事なディランに「誘拐犯」の疑いが! クラスメイトが校外学習中に行方不明になり、その子のリュックがなぜかディランの部屋に隠されていたのだ。あらゆる証拠がディランの犯行を示しているけど、そんなこと関係ない! フローレンスはせっせと証拠を隠滅するかたわら、真犯人を捜すことに。息子の危機をきっかけに破天荒ママが人生を立て直していく、笑いと涙に溢れたコージーミステリ。
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4.5実写映画化もされた大人気シリーズがお得な合本版で登場! 日本が誇る名門・烏丸家の第27代当主となった花穎(かえい)は、まだ18歳。突然の引退宣言をかました先代当主の父・真一郎は行方がわからず、急ぎ留学先から戻ってきてみれば、そこにいたのは大好きな老執事の鳳ではなく、新しい執事だという衣更月(きさらぎ)という名の見知らぬ若者で……。いまひとつ息の合わない《不本意コンビ》が織りなす、優雅な上流階級ミステリ! 【収録作品】 『うちの執事が言うことには』 『うちの執事が言うことには 2』 『うちの執事が言うことには 3』 『うちの執事が言うことには 4』 『うちの執事が言うことには 5』 『うちの執事が言うことには 6』 『うちの執事が言うことには 7』 『うちの執事が言うことには 8』 『うちの執事が言うことには 9』 『うちの執事が言うことには EX』 ※「うちの執事が言うことには」シリーズ、全10冊合本版です。
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3.3調布は深大寺の近く――武蔵野の自然が残るその地には、子どもにしか視えない宿屋がある。幽霊や妖怪など<人でないモノ>が泊まる宿屋、「うつせみ屋」。人間は、〈特別な用〉がなければ、入ることができない。怖がりな小学六年生の鈴は、ある夜、浮世絵師だった亡き祖父の霊に「浮世絵から出ていった絵を――〈あの子〉を探してほしい」と頼まれ、祖父のヒントを頼りに、うつせみ屋にたどり着く。鈴がそこで出会ったのは、どこか寂しげな面持ちの青年店主・晴彦と、気まぐれに自分を助けてくれる白い狐だった。晴彦から、祖父が浮世絵師を志すきっかけとなった浮世絵コレクションを見せられた鈴は、うつせみ屋に通うことを決意し、時に晴彦からヒントを与えられながら、絵の正体へと近づいていく。人でないモノの宿は、怖い。しかし、妖の宴に巻きこまれ、妖と言葉を交わすうちに、鈴は怖がりながらも、うつせみ屋に惹かれるようになる。やっとできた学校の友達の京子にせがまれてうつせみ屋を訪れた鈴だったが、そこで京子が行方不明となり…。果たして京子を救出できるのか。あの白い狐は何者だったのか。ハラハラドキドキでラストまで一気読みの本作。
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3.5「飯田さん──いらっしゃいませんか? 警察のものなんですけど」相手が『飯田さん』と呼びかけたことに、志穂はぎくりとした。チェーンを掛けたままドアを開くと、相手の女は一枚の紙をドアの隙間から差し入れてきた。『中に誰かいますか? イエスならウインクを』何かあったのかと訝る志穂に、女は『殺人事件の容疑者が、この建物に逃げ込んだんです』と告げる。慌ててチェーンを外しドアを開けた志穂に、女は──。二人の女のスリリングな心理闘争を描く充実の傑作「幻の男」など、サスペンスの名手が贈る七つの巧緻な逆転劇。記憶は、感覚は、秘かにあなたを裏切るかもしれない。
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-日米両巨頭が夢の競演! ポーと鴎外のコラボレーション ミステリーの巨匠、エドガー・アラン・ポーの快作を森鴎外が訳すという豪華な組み合わせ! 鴎外特有のゴツゴツした、それでいて流麗な文章がポーのほの暗い世界観を際立たせます。 ノルウェーの港町を舞台に、うず潮に飲み込まれる恐怖体験が描かれる。うず潮の威力を描写する、物体が飲み込まれていく描写はポーの原文をさらにいちだん引き上げたかのようで、鴎外の真骨頂が発揮されている。 文学好きならいちどは手に取りたい作品である。 【目次】 うづしほ
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-【主要登場人物】◎柿本冴子三十一歳のアラサー独身女性。笹野探偵事務所に勤める派遣探偵。鋭い洞察力をもち、事件の謎を次々と解決していく。勝気で真面目。笹野達也に好意を持っている。◎笹野達也四十歳のアラフォー独身男性。笹野探偵事務所の探偵である一方、プロゴルファーになる夢を未だ捨て切れない。マイペースでいい加減なところがあるが、明るくおおらかな長所もある。◎秋田陽介新聞記者で笹野達也の大学時代からの友人。メタボな既婚者。スクープを上げるため、事件の謎を解いて欲しいと依頼。◎島野遼子三十五歳は美容院の美人店長。後頭部を殴打されて殺害された上に両腕を切断され、美術館前に捨てられる。死に際に指で残したダイイングメッセージと微笑が謎を呼ぶ。【作品紹介】『ミクリアの美女』と名付けられた両腕のない大理石の像。微笑を浮かべる美しい姿は美術展の目玉作品だった。ある朝、その姿とまったく同じ遺体が美術館前に置かれていた。両腕を切断され、微笑を浮かべた遺体。猟奇的な犯行は世間に衝撃を与えた。数日後、その両腕が発見される。その右手は親指と小指が曲げられ『三』をかたどり、左手は親指だけが曲げられ『四』をかたどっていた。一体これは何を意味するのか?事件に深入りした冴子に危険が迫る……◆ARA30派遣探偵 柿本冴子シリーズ四作目!
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3.9現場の医師が綴った迫真のサスペンス、待望の電子化! 〈24時間対応〉〈いかなる患者も断わらずに診る〉という診療方針を掲げる希望会総合病院。医療関係者からは異端と見られ、ハードな研修制度で知られるこの病院に、志あふれる産婦人科医・菊池堅一は入職した。しかし現実は甘くなかった。慢性的医師不足、過重労働、そして理不尽な医療訴訟。過酷な労働環境は、精神的にも肉体的にも菊池を疲弊させていく。そして、降りかかった予想外の事件。入院患者の分娩中に救急産婦の治療が重なり、生まれた新生児に障害を残してしまったのだ。人手のない夜勤中での出来事だったが、菊池は適切な医療措置を怠ったとして、巨額の賠償金支払いを求める訴訟を起こされる。はたして菊池に過失はあったのか? 最前線で奮闘する現役医師が、現代日本の医療崩壊の実態をあますところなく描いた渾身作!
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3.6とある高校の喫茶部。それぞれ好みのおやつを持ち寄る四人は、 不思議な噂を耳にする。 「うまい棒一本で、世界の秘密がわかるらしい」 それはただの都市伝説か、それとも――!? ゆる部活のメンバーがたどりついた「答え」とは。 「おやつ部」のメンバーが、世界の謎にゆるく挑む。 スナックをつまむ指先が光るのは、油のせいだけじゃない、かも。 おいしく楽しく、ときどき切ない5つの物語。 うまい棒一本で、世界の秘密がわかるらしい―― 学内で囁かれる噂の真相とは?(「うまいダッツ」) おばあちゃんが失くしたブローチを探すことになったおやつ部の面々。 探し物の過程で見えてきたものとは。(「チロル・ア・リトル」) お菓子当てクイズに参加することになった四人。 果たして、その勝敗はいかに。(「バカみたいにウケない」) SNS上の友達と気まずくなってしまったメンバー。 会いたくない彼女と会いたい彼女、それぞれの理由とは。(「それは王朝の」) 学年が上がり、初めてできた後輩。 しかし彼らは全員、妙にまじめで――。(「百年の愛」)
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-水島双葉は、医者である恋人・岡崎駿平を家に連れてきた夜、衝撃的な告白を母からされた。「あなたは非配偶者間人工授精で生まれた子なの」精子提供者は、当時の医学生。母親は岡崎の父親がK大学の医学部出身と知り、心配になったらしい。生物学上の父親を探しはじめた双葉は、〈自分とそっくりな顔の子〉の存在に気づく。その女を捜し始める双葉だが、次第に愛憎うずまく恐るべき事件に巻き込まれていく……。ホラーサスペンス長篇。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『妻の罪状』(実業之日本社文庫)、『ただいまつもとの事件簿』(光文社文庫)、『二年半待て』(2018年徳間文庫大賞受賞作)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
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-両親に先立たれ、病身の弟をかかえる朝吹沙枝子は、偶然知りあった女性の好意で、東京・青山の宝石店に就職した。だがある日、店から消えたダイヤの指環が沙枝子のコートのポケットから見つかり、正体不明の女から脅迫電話がかかってきた。身に覚えのない“証拠写真”を持っているという。不運の身を嘆く沙枝子だったが、さらに恐るべき罠が彼女を待ちうけていた。女の意のままに操られるうちに、思いがけず人を殺めてしまい……。長篇サンペンス・ミステリ。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
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3.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 海には、人智を越えた、「何か」がいる。 海釣り師たちが、実際に遭遇・体験した「海」にまつわる不思議な話を取材してまとめた現代民話集。 内陸は山地の占める面積が広い郷国だが、いっぽうで、周囲を海にかこまれた海の国でもあり、そこには正体のわからない「何か」が、潜んでいる。 長年、海釣りに関わってきた著者が収拾した海の奇談51話を収載。 鮮烈な印象を残すカバー装画は、異端の画家・多賀新氏の銅版画作品魚シリーズNo.12「潑溂」。 【目次】 第1章 そこにいたなにか 添えられた手/銀色の光とスパイクの音/夜釣りをしたのは/背中を押すな/4人目の男/「エサをくれよ」/石積み突堤の老人/消えた乗船客/犬が吠える/下北半島/浴衣姿の幽霊女/不運な日 第2章 水のなかから スクリューに絡んだもの/海から来る女/海草のなかの顔/水門/テトラポッドの奥/足首に残った痣/足を払ったのは/悪意/舟幽霊/巨大な白い影/脱北船/深夜の大物 第3章 人智を超えたもの 二度生かされた男/絶壁の明かり/憑依/天女の助け/タヌキの導き/たどり着かない雑貨店/神が集う島で/忙しない人魂/UFO出現の特異日/調査船が遭遇したもの/妖精/イサダ/毛嵐/韓国の人魚/ルームミラーに映った男 第4章 特別な場 千人塚/間引きの島/呼ばれた理由/寄ってくる卒塔婆/はしゃぎ声/引き寄せられる岩棚/潜伏キリシタンの島/招かれざる客/御前落とし/海難法師/南洋の記憶/日本海中部地震で起きたこと
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3.5気づいたら、泣いていた。『全てが咲きましたよ! 』(天然ドジな花屋探偵)『……水かかってます』(ネ暗なバイト)花と大切な想い。胸がキュンとするミステリー! 【あらすじ】その花屋は海の見える街角に佇んでいる。店員の瑠璃さんは、人の名前さえ忘れるほどの天然ドジな女性だ。でも、花々の知識と愛情なら誰にも負けない。そんな彼女は花にまつわる事件は見過ごせず、花屋探偵さながらに謎を解き明かしていく。バイトの僕は少しずつ彼女に惹かれていくけれど、瑠璃さんには『人を好きになってはいけない過去』があって……。一輪の花に秘められた想いに、胸がキュンとするお仕事ミステリー!
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