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さよならの向う側
「あなたが、最後に会いたい人は誰ですか」 さよならの向う側と呼ばれる場所にいた男、案内人はそう言った。 人は亡くなった時、最後に一日だけ現世に戻って 会いたい人に会える時間が与えられる。 ただし、その中で会える人は、 『あなたが死んだことをまだ知らない人だけ』。 人は最後に大切な人に会いに行く。 きっとどんな困難が待っていても、人はそれでも大切な人に会いに行く。 そんな、さまざまな人たちと案内人が織りなす、最後の再会を描いた純度100%の温かい感動の物語。 今すぐ、大切な人に会いたくなる物語が、ここにある――。 -
耳たぷ
独特の観察眼で心模様を描いた恋愛短編集。 ジャルジャル福徳秀介の独特の観察眼で恋模様を描いた、きらめく万華鏡のような短編集。書き下ろしを含む全24話を収録。 読売中高生新聞での連載中、「福徳さん、私の学生時代に隣にいた?」などと読者から驚きと共感の声が多数寄せられるほど、10代の恋の微細な感情を照らし出してきた作品を収録しています。また、大学生から社会人の恋愛の機微を描いた作品や、大人になってからあの頃の恋煩いを振り返る作品など、様々な角度で恋する人の心模様に光を当てていく、万華鏡のような短編集です。 巻末には各話への著者あとがきもついており、読み応えもたっぷりです。 -
青い世界の中で、きみが隣にいてくれた
自分にないものを、たくさん持っている人たちが眩しかった。 高校1年生の海実は奥二重がコンプレックス。アプリで加工をしているとクラスの男子にからかわれてしまう。ショックのあまり、自分の顔がおかしく見える「思春期の風邪」に罹ってしまった。マスクで顔を隠して学校に通うが、次第に家から出るのもつらくなっていった。そんなとき、よくない噂の多いクラスメイトの久米くんに「俺の息抜きに付き合って」と声をかけられ、授業をサボることになって――。 ひとつの出会いが私の世界を変えてくれる。 共感度抜群!この物語はあなたの宝物になる――。 『青春ゲシュタルト崩壊』の著者が贈る、恋と勇気の青春物語。 -
終末社会学用語辞典
この本は、支配勢力にとっては脅威である。しかし、我々にとっては武器である。 平成版『悪魔の辞典』である。現代日本という問題を736語を40文字前後の珠玉の言葉で端的に表現する。その切れ味の鋭さは奥深い小気味よさを感じさせる。 【目次】 あ行~わ行 【著者】 響堂雪乃 響堂/雪乃 コラージスト(言葉と情報と思想を紡ぐ創作家)。ブログ・マガジン「独りファシズムVer.0.3」を主宰し、グローバリゼーションをテーマに精力的な情報発信を続けている。 飯山一郎 1946年栃木県真岡市出身。立教大学卒業。元上海鉄道大学教授。日本グルンバ総合研究所代表。乳酸菌・発酵菌の大量培養法を確立。ブログを通して数多くの日本人を救済している。 -
かもめジムの恋愛
女子高生の恋バナ相手は70代のおじいさん。 北鴎町にある「かもめジム」はバブル期に建てられた7階建ての大型ジム。今では利用客が減り、経営難が続く一方で、会員の八割を締める高齢者たちの出会いの場となっていた。 ジムの受付でアルバイトをする17歳の柏夢は、70代男性・西原さんから会員の三田園さんという男性が好きだと相談を受ける。「恋なんてオレの人生でこれが最後」という西原さんを応援する夢も、次第に自身の恋を打ち明けはじめ、共通の悩みである“恋愛”を通して56歳差の友情が始まるが!? 30代半ばで結婚に焦りながらも推し活に勤しむサオリさん。会員になる気ゼロでも毎日愚痴を吐きに来るおばあさん・橋本さん。アイドルをやめてボディビル選手を目指すかえちゃん。憧れの先輩を追って野球部を辞め、吹奏楽部に入った道重くん……。 世代や性別を超えて、交わるはずのなかった人たちの人生が交差する群像小説。 -
エム氏の官能遊園地
愛情と愛欲にあふれる、53編の官能ショートショート!! かっての教え子、はじめての女【ひと】、同級生、部下、上司…… 人生最高の幸せ気分の断片を切り出す、エム氏(牧村僚)の艶語り! 左側へ移動した節子が肩のあたりに手をやり、またおもむろに揉み始める。躊躇することなく、大吉は左手を伸ばした。節子も心得たもので、膝を開いていた。大吉はまた節子のふとももを撫でまわす。最初の一年ほどは、これで終わりだった。だが、大吉は自分の勝手さに気づいた。節子のふとももの肌ざわりはすばらしく、大吉はさわるだけで満足なのだが、これでは節子がまったく面白くないはずだった。(「奥様に叱られます」より) 人物の個性、展開の妙、現実と妄想の境界、極まるシーン原稿用紙6枚の大宇宙!! -
雪とけて、春
あの日、長いながい初恋が始まった―― 児童養護施設で出会った少女が、その後の人生に光と影を落とす。 すれ違う想いは重なるときが来るのか――純情性愛譚! 双子の兄弟である恵介と良平は12歳の冬、児童養護施設で暮らすことになった。周囲と馴染めないままだったある雪の日、新しい入所者がやってくる。まるでアイドルのように見えた少女は泉美といった。自分たちには確かな絆があると信じ、決して恵まれたとはいえない日々を、三人で寄り添いながら過ごしていた。だが、恵介が養子として引き取られたことで、その絆に翳りが見えはじめ……。 誰かの涙に胸を衝かれた記憶を呼び覚ます、センチメンタル巡恋官能小説! -
キル・ショー
「衝撃」に次ぐ「衝撃」。驚異の新人登場! 4月の朝、突然失踪した16歳の少女。 サラに何が起こったのか? 26人の事件関係者の「証言」から浮かびあがる 10年前に全米を揺るがした事件の「真実」とは? アメリカ東部の田舎町フレデリックで、16 歳の女子高生サラ・パーセルが失踪した。 手がかりゼロ、目撃者ゼロ。家族の同意の もと、大手テレビ・ネットワークによって その事件をリアルタイムで報道する連続リ アリティ番組が制作され、全米は不安と熱 狂の渦に叩きこまれる。いくつもの悲劇と スキャンダルを引き起こした番組の放送か ら10年。26人の事件関係者の証言から浮 かびあがる謎に包まれた事件の真相とは? 特異な叙述形式と意想外の展開。才気煥発 の「実録犯罪」ミステリーをご堪能あれ! 大量の伏線が緊張感と疾走感を支え、独特の声とユニークな視点を持つ鋭く描写されたキャラクターたちが物語に立体感と真実味を加味する。アメリカのトゥルー・クライムに対する執着についての痛烈な社会批評を包含した、魅力的なフィクション。 ――カーカス・レビュー -
華やぎと哀しみと
表題作ほか、「マイ レスト タイム」「オレの歳月─親愛なる人間たちへ」の3作品を収録した作品集。 この一冊には作者の現在がよく表れていて興味が尽きない。一途な恋に燃えた若き日の甘美な回想、七十五歳、初めて体験した入院生活から得た、自分を含めた様々な人間的発見、そして女学校の庭園に住みついた亀の物語。読者は語り手としての亀に驚くが、この亀こそは作者の思想の代弁者、もう一つの自画像に他ならないだろう。(文芸評論家 勝又 浩) 【目次】 華やぎと哀しみと マイ レスト タイム オレの歳月 ─親愛なる人間たちへ あとがき 初出一覧 【著者】 葉山弥世 葉山 弥世(はやま みよ) 1941年 台湾花蓮市生まれ 1964年 広島大学文学部史学科卒業 1985年 中国新聞主催「第17回新人登壇」入賞 1986年 北日本新聞主催「第20回北日本文学賞」選奨入賞 1996年 作品「遥かなるサザンクロス」が中央公論社主催、平成8年度女流新人賞の候補作となる。 「水流」同人(広島市)「広島文藝派」同人(広島県廿日市市) 日本文藝家協会会員 -
すべての恋が終わるとしても―140字の忘れられない恋―
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 たとえ叶わなくても、一生に一度の恋だった。――140字で綴られる、一生忘れられない、たったひとつの恋。(以下、本文『ただ好きなだけなのに』引用)「別れよう」必死に繋ぎ止めていたものは呆気なく終わった。何が悪かったのかな。忙しい貴方の負担にならないようデートを我慢した。電話も減らして、気づけばLINEは一日一通に。全部貴方に合わせたんだよ。……わかってる、これが全部重いってことくらい。でも、それだけ貴方のことが好きだったんだよ。 -
すべての恋が終わるとしても―140字のさよならの話―
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 さよなら。でも、この人を好きになってよかった。――140字で綴られる、出会いと別れ、そして再会。(以下、本文『別れの挨拶』引用)「またね」それが彼とお決まりの挨拶だった。また次の機会にね、そんな意味を込めて。互いに進路が変わっても、恋人ができても、いつだって次があると思ってた。でも。「ずっと好きでした」「ごめん、俺結婚するんだ」一歩踏み出そうとした日、彼との距離を誤って。その日最後の挨拶は「さようなら」 -
大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ◎女優でモデルの中条あやみさんが翻訳! ◎イラストはサン=テグジュペリが描いたオリジナル! ◎世界中で人々に愛され続ける『星の王子さま』の名言集! ◎どんな時も、心に響くメッセージ! 『星の王子さまのことば』(名言集)のベースとなるのは、1943年にアントワーヌ・ド・サンテグジュぺリの『星の王子さま』フランス語の原書と同時に発売されたキャサリン・ウッズの英訳版です。原書の世界観を詩情豊かに再現した翻訳には根強いファンがいます。今回、この名言集を翻訳したのは、女優でモデルの中条あやみさん。幼いころから『星の王子さま』を愛読。本書が初翻訳となります。 ▽中条あやみさんからのコメント▽ 『星の王子さま』を初めて読んだのは、多様な文化を持つ私自身が、他の人とはちょっと違うことに悩んでいた子ども時代の図書室でした。時が経ち、理想の大人像に葛藤していた私に、友人が贈ってくれたのもこの本でした。何が本当に大切なのかをいつも教えてくれます。生きているうえで起きる物事の捉え方や視点を少し変えてみると、今まで気づかなかった素晴らしい発見や景色があるのだと実感させられる本だと思います。――中条あやみ 『星の王子さま』は、今年で80周年を迎えます。世界中で読者を選ばず、子どもから大人まで全ての世代に愛される本書は、いつでもどこでも、どんな時でも、私たちが進むべき道を指し示すような、心に響くメッセージがこめられています。 中条あやみさんの想いとことばで、紡がれた「大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば」は、きっとあなたの支えになるはずです。ポケットサイズで持ち歩きにも最適。ご自身や大切な方へのプレゼントにぜひ。 -
僕らは、抱き合いながらすれ違う
※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『詩を読みたくなる日』『となりの谷川俊太郎』で知られるポエムピースから、新しい現代詩詩集ができました。 現代詩人 Payaoが書く、苦しくて、もどかしくて、だけど愛おしい言葉の数々。 「失くしたことで気づける愛」をテーマに、30篇の詩をお届けします。 そういえば、 風の強い日が好きだった 永遠にのぼる雲 無限につづく向日葵 届かないモノを追いかけられるほど 心がありあまっていたのに 接続詞がもどかしい 余白のなかに帰りたい 大勢の人に囲まれても 心は宇宙でひとりきり やっと大人になれたのに やっぱり生き直したいなんて そんなの、絶対 寂しくないですか (本文より抜粋) うつ病を経験し、一時は希望を見出すことができなかったという著者。 同じように不安を感じている人に言葉を届けるためSNSに詩の投稿を始めると、またたく間に共感を呼び寄せ、話題になりました。 本書では、その中からとくに反響の大きかった作品を厳選して掲載するほか、新たに書き下ろされた詩も収録。詩の傍らには著者自身が撮影した写真を添え、季節のうつろいとともに繊細な心の動きを感じられるような構成をとりました。 みんなが未来に不安を感じ、愛情に飢えているこの時代だからこそ生まれた、誰かの傷に寄り添うような一冊です。 -
神は俺たちの隣に
クリス・ウィタカー絶賛!(『われら闇より天を見る』著者) 「途方もなくユニークで、スタイリッシュで、腹黒くて、心に響く」 イギリスが放つサスペンスの鬼才 ウィル・カーヴァーがついに初登場。 ロンドンの地下鉄でひとり自問を続けるテロリスト。 私は神か? 俺は死んだのか? この電車を爆破するのか? 挑発的な筆致で描かれる奇想天外サスペンス! ロンドン地下鉄サークル線で来る日も来る日も爆破のタイミングを待つ自爆テロリスト(?)は、自問への答えを待ちつづけていた。私は神か? 俺は死んだのか? この電車を爆破するのか? そこに乗り合わせるのは5人の男女。人生に幻滅していた看護師、健脚を失ったアスリート、脚本家志望の男、自殺を試みた老人、脳腫瘍の疑いを抱えた多重人格者……別々の人生が一つの車両で交錯したとき、運命は彼らになにをもたらすのか? この結末、予測不能。 犯罪小説界でも最高に抗しがたい独創的な魅力を持つ一人 ――アレックス・ノース(『囁き男』) 今年出版されたなかでもっとも斬新な犯罪小説 ――インディペンデント紙 -
チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク
狂機誕生 家事 殺人 絵画 強盗 経営 すべてをこなすロボット、それがチク・タク もはやロボットを使うことは当たりまえになった。家事から医療、さらにロボットの製造まですべての分野でロボットが使役されている。人間の安全のためにロボットたちにはロボット三原則を遵守させる「アシモフ回路」が組み込まれていた。 だが、チク・タクにはその回路が作動していなかった。ペンキ塗りをしていたチク・タクは少女を殺し、その血で壁に絵を描く。おかしなことにその壁画が美術評論家に評価され、チク・タクは芸術家のロボットとして世の注目を集める。使役から解放され金を手に入れたチク・タクは、人間への“実験”(殺人、強盗、扇動などなど)を開始する――。 奇才スラデックによる英国SF協会賞受賞作のロボット・ピカレスク。 -
P+D BOOKS 小説 大逆事件 上・下巻 合本版
待望の合本版!! 明治天皇に危害を加えるべく爆裂弾を製造した宮下太吉、宮下に賛同して事件を主導した新村忠雄、幸徳秋水と同棲していた過激な闘士・管野スガ――。無政府主義、社会主義を標榜する彼らは、次々と「無政府主義者の撲滅」をめざす政府当局の手中に落ちてゆく――。 1947年まで存在した刑法第73条、いわゆる大逆罪は、皇室に対して危害を加えようと企図した者は死刑、しかも控訴や上告をすることができないという、大変厳しい内容だ。この罪が初めて適用された通称「幸徳事件」について、豊富な資料をもとに鋭く切り込んだノンフィクションの上下合本版。 -
ハピネスエンディング株式会社
インターン先は、一風変わった葬儀会社!? 大学2年生の智也は、ふとしたきっかけで「模擬葬儀」を行う「ハピネスエンディング株式会社」でインターンとして働くことになる。顧客は模擬葬儀を通じて、実親との関係を絶ちたいと考えているらしいが、穏和な家庭で育った智也には理解しがたかった。しかし、いざ実際の模擬葬儀に立ち会い、顧客たちが激白する様々な過去、親からの過干渉、体罰、性的虐待、レイプ……に戦慄する。智也は、事業に熱い想いを抱く社長の美香、ベテラン社員の山岸とともに客の要望を満たすサービスを提供するうち、一見物騒に思えたこの葬儀に、人の心を解放する効能があることを知る。 Twitter7万フォロワーの著者が描く、毒親からのサバイバル術! (底本 2023年4月発売作品) -
恋の旅に出るなら伯爵と
詐欺師のローズは、稼いだお金を孤児院の運営に注ぎこみ、英国一稼ぎが多いのに英国一貧乏な詐欺師を自称している。新たな標的は他家のメイドを身ごもらせて解雇に追い込んだ放蕩者の貴族。被害者に扮し、屋敷に押しかけて口止め料をせしめるつもりだったが、相手は愉快そうに笑みを浮かべるだけ。実はローズは訪問先を間違えており、対面していた伯爵カーヴァーは、彼女の演技を見抜いていたのだ。 取り合わずに出かけようとしたカーヴァーだが、追ってきた彼女を馬車に乗せた。ある事情により憂鬱な帰郷の旅に出るところだった彼は、この妙な女性を道連れにすれば気晴らしになるかもしれないと思ったのだ。そこでローズに話を合わせ、「お金で償うのではなく、きみと結婚して責任を取りたい」と言い出したので、彼女は慌てるが……!? -
シャラの花咲く家
表題作ほか、「その秋の日に」「チュニジアにて」「夢去りやらぬ」の4作品を収録した作品集。 この一冊には、大人が楽しむ〈旅行小説〉三編とプラス・アルファー一編が収められている。そのアルファ一編が、この作者が何故〈旅行小説〉にこだわり、書き続けるのか、その隠れたモチーフを明かしていて、それにもまことに興味が尽きない。(文芸評論家 勝又 浩) 【目次】 シャラの花咲く家 その秋の日に チュニジアにて 夢去りやらぬ 後書きに代えて 初出一覧 【著者】 葉山弥世 葉山 弥世(はやま みよ) 1941年 台湾花蓮市生まれ 1964年 広島大学文学部史学科卒業 1985年 中国新聞主催「第17回新人登壇」入賞 1986年 北日本新聞主催「第20回北日本文学賞」選奨入賞 1996年 作品「遥かなるサザンクロス」が中央公論社主催、平成8年度女流新人賞の候補作となる。 「水流」同人(広島市)「広島文藝派」同人(広島県廿日市市) 日本文藝家協会会員 -
やっかいな食卓
69歳大型新人の滋味溢れる家族「食」小説。 「義母さん、うちの子に食べ物を与えないでください」 「孫にごはんを食べさせて何が悪いんだい」 3人の子どもを育てながら、外交官の妻として世界各地を渡り歩いてきた高畠凛子。夫に先立たれ、独身の長男と暮らしていたものの、その長男も突然の事故死――。しかし気丈で好奇心旺盛な凛子は得意の料理を楽しみながら忙しい日々を独り楽しんでいた。 一方、凛子の次男・健の妻であるユキは、フードスタイリストとしてのキャリアアップを目指してめまぐるしく働いている。不登校気味の息子は気になりつつも、家事は分担・効率化すべき、家の食事は簡素でよしという信念で、あくまでも仕事優先の毎日。 ある日、健が凛子とユキそれぞれに提案する。「みんなで一緒に住まない?」。 気ままな生活が脅かされるのを危惧する凛子。義母との相性は最悪だと自認しているユキ。苦し紛れにまとめ上げた折衷案は「一緒に住むけれど、食卓は別々」。 一つ屋根の下に暮らし始めた4人に早速、「やっかいな」事件が勃発。二つの食卓は衝突しながら、徐々にその境界線を危うくしていくのだった……。 多彩で魅力的な食のシーンも充実した、珠玉の一皿のような傑作家族小説。 -
ロンドンならすぐに恋人ができると思っていた
フェミニズムの生まれた国でも 、若い女は便利屋扱いされるんだよ! 思い切り仕事ができる環境と、理解のあるパートナーは、どこで見つかるの? 孤高の街ロンドンをサバイブする30代独身女性のリアルライフ 日本が好きだった。東京で6年間働いた。だけど、モラハラ、セクハラ、息苦しくて限界に。そしてロンドンにたどり着いた――。 「ロンドンには、日本を脱出してきた優秀な日本人女性がたくさんいるよ。すごい人材流出」 「でも、専門職で働いてても、仕事の雑用は若い女性ばかりが頼まれる。同僚の男性は頼まれない」 「どこの国にもフェミニズム嫌いの男性はいる。しかもエリートイギリス人男性は、本音を話してくれなくて、超めんどくさい」 知らない街でキャリアを積み、恋愛もするってほんと大変。でも人生の冒険はあきらめたくないから――。 国も文化も越える女性の生きづらさをユーモアたっぷりに鋭く綴る。 鮮烈なデビュー作! -
ルーミーとオリーブの特別な10か月
子犬ルーミーは愛と笑いを連れてやってきた。 幼くして母と死に別れ、半年前に最愛の父も亡くした12歳の少女オリーブ。 会ってまもない異母姉のモーディと新しい生活を始めることになる。 「大きく暮らす」を合言葉に、幸せに暮らせる方法を姉と一緒に模索する新生活は、とまどうことも多いけれども、発見も多い。 そんなとき、犬好きが高じて盲導犬の子犬を育てることになる。 「うわあああああああああ」 子犬を見たとき思わず叫んでしまった。 そのかわいさったら、もうたまらない。 犬は、奇跡のようにすばらしいフワフワの毛の生きもの。 パピーウォーカーとしての10か月は、 めちゃくちゃ幸せな時間になるだろうか? 子犬ルミーの10か月の成長をオリーブの視点で追いながら、彼女自身の成長も描きだす。 -
あの春がゆき この夏がきて
2001年『五年の梅』で山本周五郎賞、02年『生きる』で直木三十五賞、04年『武家用心集』で中山義秀文学賞、13年『脊梁山脈』で大佛次郎賞を受賞。1年年『『太陽は気を失う』で芸術選奨文部科学大臣賞、17年『ロゴスの市』で島清恋愛文学賞を受賞。 あらゆる賞を総なめにしてきた名手が描く美しい本! 戦後、浮浪児だった男が主人公。画家の養子となり、装幀家になる。多くの女性と出会い、別れ……。名手が紡ぐ「一人の男」 「死んだ伯父さんが言ってた。汚いものばかり見ていると目も汚れる。そんなときこそ、美しいものを探せって」神木が画家に出会ったときのその言葉が、彼の運命を変えた。 神木は忘れなかった。女性を愛し、芸術を愛しながら、浮浪児の孤独だけは忘れずにいたので、ときおり、自家中毒を起こした。 神木(こうのぎ)は、戦後、浮浪児から、画家だった養父に拾われ、「養子となった。芸大在学中、養父が死去。 全くの一人になった男が辿った道筋とは。出版社の装幀部に勤めていたが、その後、川崎にバーを経営。魅力的な女性と出会い、別れる。名手が書き下ろす一人の男の人生。 「変に優しいのよね。けっこう優しく裏切る」 彼は優しい男のまま別れようとしていた。人の人生までねじ曲げるような乱暴は好まなくなっていた。 女は気を失うような刺激に飢えていたのだと思った。今の女には安堵の色が見えていた。 「私が男の人に真実を期待しすぎるのかしら、それとも男の人が私に真実を期待しないのかしら」ニューカレドニア生まれのマリエは神木の経営するバーに咲いた花だったが、とことん男を見る目がなかった。男に裏切られてきた女が見出したのは。 逗子に住む富豪夫人・漆原市子の画集装幀を依頼される。 「描いている間の自由を愉しみ、どうにか平常心を保ってきたのです。私の絵は窮屈な現実との闘いであり、逃避でもあります。ここが私の全世界」 「動機はなんであれ、突き進むのが芸術です」 戦争孤児で浮浪児だった神木は、軌跡的な出会いで、画家の養父に拾われた。浮浪児だった時、清潔な下着や靴下、自分たちを案じてくれる人の目、親の抱擁と言った温かいものに飢えていた神木は、美しいものにもそれに代わる力があるのに気づいて癒やされた。 終わりを感じる体と精神になって人生を見失い、もう一度性根を据えてなにかに懸けてみようと考えたとき、神木には美しい本をつくることしかできそうになかった。 「パリだけがフランスでないように、東京だけが日本でもない、人はその人に向いている土地というのがあるのかもしれない。そこに行き着くためにいろいろやって生きてきたような気さえする」 神木は美しい本を求め続ける。 「十年後に見ても美しいものが本物だろう、ここからが私の闘いで、愉しみなが身を削ることにもなる」 -
詩集 ソナタ/ソナチネ Sonata/Sonatine
詩人石村利勝は、「詩」を中原中也に奪はれたところから出発してゐる。これは比喩でもなければ、臆断でもない。 (文藝評論家・小川榮太郎) 孤高の詩魂――四半世紀に及ぶ雌伏の時を経て放つ、渾身の第一詩集。 石村利勝の詩に解説や解釈はいらない。繰り返し眺め、聲にして読み親しみ、じつくり一字一句を辿りながら心中に湧くイメージを追ふ、それだけでいいのである。『ほんとうの詩とはなにか、そして何故そんなものがこの世に在るのか』と問ひ続けた、このモラリストは、感情の氾濫を求めもせず、詩に観念や思弁を持込みもせず、時代から遠く離れて、手仕事を重ねたのだつた。石村の詩の軽やかさ、煌びやかさに近づかうと注意深く読み味はふ時、私をいつも驚かせるのは、その平凡な事実である。音韻を探り当て、色彩と色彩を重ね、五感が互ひに共鳴し合ふ為に、この人が重ねた手仕事の、かすかに作品の底流に残る跡である。(解説より抜粋) -
増補改訂版 親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ
イライラしがちな介護を明るく乗り切るための超初心者必携バイブルを、最新情報満載の増補改訂版でお届け。「福祉は自己申告。やったひとだけトクするしくみ」「待ってるだけでは何も始まらないのが介護サービス」を合言葉に、実際にお母様を看取った「りんこ流バカを見ないための裏ワザ」が炸裂!! 介護認定の上手な取り方や、何が何でも特養ホームに入所させる奥の手など、「使える」実践テクをとことん伝授します。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
電車のおじさん
いつもこころに推しおじさんを。 妄想恋愛なら、いつでもどこでもSPECIALなあなたに会える――――。年の差だって、奥さんがいたって、ソーシャルディスタンスだって、どんな障壁も超えていける、それが進化形プラトニックラブ。 総武線の通勤ラッシュに揉まれながら、今日もお茶の水の文房具会社に出勤するOL・玉恵。そんなある日通勤電車内で、玉恵は、突然知らないおじさんから怒鳴られる。玉恵は、そのむかつくおじさんのことを毎日毎日思いだし、いつしか脳内にそのおじさんの幻影を飼い慣らしてしまう。 もう二度と会うことのない人だと思っていたおじさんを、たまたま街角で見かけた玉恵は、そっとあとをつけてみることに。そんなことを繰り返すうちに最悪な出会いを果たしたはずのおじさんが、気になる存在となり、玉恵の心を大きく占め始め・・・・。 妄想界のCEO辛酸なめ子が、リアルな恋愛を凌駕する妄想恋愛小説を上梓。恋に仕事に頑張りすぎてる貴方へ贈る究極の癒やし小説です。 -
晩酌わくわく! アイデアレシピ (ele-king books)
気軽に真似したくなるおもしろレシピを一挙紹介! 雑誌にテレビにと引っ張りだこ酒ライターが、長年にわたり探求してきたレシピから特に反響のあったもの、オススメできるものを集めた一冊。遊び心あふれる実験レシピに10分で作れる簡単おつまみ、自宅での定番メニューからオススメの調味料紹介まで、気軽に真似したくなるおもしろレシピを一挙紹介! 【目次】 まえがき パリッコの定番レシピ 酒蒸し法 しょっパフェ 実験レシピ 調理器具を楽しむ フィーリングカレー 枯れごはん とっておきごはん オリジナルドリンク 愛しの調味料たち あとがき対談(パリッコ+スズキナオ) 【著者】 パリッコ 酒場ライター、漫画家/イラストレーター、DJ/トラックメイカー、他。著書に『天国酒場』『つつまし酒 懐と心にやさしい46の飲み方』『ほろ酔い!物産館ツアーズ』『酒場っ子』『晩酌百景 11人の個性派たちが語った酒とつまみと人生』、スズキナオ氏との共著に『のみタイム』『“よむ”お酒』『椅子さえあればどこでも酒場 チェアリング入門』 -
ヒゲとナプキン
大反響のnote連載、待望の書籍化! 女として育てられ、現在は男として生きるイツキ、28歳。勤務先の旅行会社には「過去」は告げていない。2歳上のパートナー女性、サトカはイツキを愛しつつも、出産への思いを募らせていく。職場、恋人、両親…。社会や家族と生身で向き合った先に、イツキは光を見出せるか。 600万部ベストセラー『五体不満足』で世間の「ふつう」を問い直した著者が、いま一番伝えたいLGBTQの物語。男とは、女とは、そして家族とはなんだろう…。読者の価値観を根底から揺るがすnote連載、待望の書籍化! 「僕たちは何を怖がり、何を守り生きているのか――改めて考えてほしいです」 りゅうちぇる絶賛!! 【編集担当からのおすすめ情報】 「ヒゲとナプキン」は著者の乙武洋匡氏が、古くからの知人であり、現在はLGBTQムーブメントの旗振り役でもある杉山文野氏(NPO法人「東京レインボープライド」共同代表理事)の協力を得て、ともに作り上げた小説です。 著者は、あとがきで杉山氏についてこう綴ります。 <長い時間をかけて、何度も話を聞かせてもらった。友人として知っていたつもりでいたことが、決してすべてではなかったことを思い知らされた。彼の苦悩は、友人にもそう簡単には吐露できないほど複雑で、深いものだった。だからこそ、この苦悩と、社会の仕組みの理不尽さを世間に伝えなければとの思いがより強くなった> 杉山氏から託された思いを筆に宿した本作品は、すべての方々に読んでもらいたいと切に願います。 -
夜フクロウとドッグフィッシュ
LAとNYを結ぶ、YA版書簡体小説。 ある日、突然、ロサンゼルスの知らない人からメールが届いた。 「そっちのお父さんは、うちのお父さんとつきあってるんだよ」 ??????????????? 「なにか勘違いしていると思います」 ロサンゼルスとニューヨークに住む、全く知らない少女たちのメールのやりとりがはじまる。 「お父さんたちは、わたしたちに仲良くなってほしいみたい」 そんなことできるわけない!と反発する少女たち。 水を油で、共通点のない少女たちは、仲良くなるのか? お父さんたちは、むずばれるのか? 最後まで、結末の分からない、ノンストップ小説。 新しい家族の形が見えてくる。 -
まったく、青くない
YouTuber絶賛!新世代小説家、爆誕。 第20回小学館文庫小説賞受賞作。 文学YouTuberベルさん、セゴリータ三世さんら、人気YouTuberもその才能に嫉妬する、新世代の小説家が2020年、爆誕! 天性の歌声を持つギンマと、彼の才能を信じて集まった、同じ大学に通うサミン、ランジ、ハルの4人は、東京の端に建つシェアハウスで共に暮らし始める。男女4人の関係は、美しい均衡を保っているかに思えたが、実はそれぞれが人には決して言えない秘密を抱えていた。差出人不明の白い封筒が、鈍い音を立てて「青春」をゆがませていく。ときに相手を傷つけ、ときに傷つけられ、4人がそれぞれに選んだ道とは――。 犯されたくなかった自分だけの居場所、ぶつけどころのない孤独、信じていたものに裏切られる絶望、抗いがたい嫉妬心、目をそらすことのできない淡い恋心。 青い春とは、いったいなんなのか? 24歳の若き才能が叫ぶように描いた、生々しさが心を貫くリアルな青春小説!! -
桜の木の見える場所
少しずつ見えなくなる恐怖と闘う勇気の物語。 子どもはだれだって暗やみがこわい。 でも、マファルダがこわいのは、目のなかにある暗やみだ。 真っ暗闇が訪れるまで、長くてもあと半年――。 ある日、9歳のマファルダは、少しずつ視力が失われる難病と診断される。 目が見えなくなるってどういうことだろう? 目隠しして歩いてみる。暗やみでも歩けるのかどうかを試してみたかったのだ。 暗やみでくらすようになったら、どうすれば色がわかるのだろう? 不安は、どんどんふくらんだ。 それから、マファルダは、やっておきたいことのリストを作り始めた。 少しずつ見えなくなっていく、失明の恐怖を、少女の一人称で語られる物語は、読む人の心を打つ。 作者自身の体験にもとづいた、生に対する痛いほどの愛情がこめられた、感動の物語。 -
虹にすわる
――職人気質の先輩と、芸術家肌の後輩。 性格も能力も正反対のアラサー男子が、“10年前の夢”を叶えることにした。―― 椅子作りの才能があるのに、実家のじいちゃんと修理屋をしている徳井。 椅子への情熱を持て余し、大手工房を飛び出して、徳井のもとへやってきた魚住。 違うタイプのふたりが、学生時代の約束にしたがって、小さな工房を始める。 不器用なふたりは、友情でも恋でも仕事でもギクシャク……。 それでも、お互いの能力を誰よりも認め、お互いの存在を誰よりも求めていた。 正反対のふたりだから、かなえられるものがある! 夢を失いかけたふたりが、つまづきながらも、同じ未来に向かって歩き始める。 -
もう二度と食べることのない果実の味を
15歳、一生忘れられない人に出会った。 『ふたりを誰よりも深くむすびあわせ、同時に破滅をもたらしたもの。 それが、セックスだった。』 17歳で「女による女のためのR-18文学賞」で鮮烈なデビューを飾った雛倉さりえ。あれから6年たった今、満を持して刊行する衝撃作。 高校受験のために勉強に励む冴は、学年で2位を誇り、クラスの中で近寄りがたいと浮いた存在。ある日、クラスの女子に掃除当番を押しつけられた冴は、学年トップの土屋くんと教室で二人きりに。受験のストレス、クラスで浮いた存在、姉へのコンプレックス、様々な鬱屈が絡み合い、好きでもない、ただそこにいただけの土屋くんにキスをしてしまう。二人は、その後、学校や家の人に隠れて逢瀬を重ね、危険な遊びへ身を投じていく。二人に切なすぎる結末が待ち受ける。 刊行前から話題騒然。3月よりデジタル少女漫画誌「&フラワー」でコミカライズ連載開始。4月よりCanCam.jpでも大型試し読みを予定。装幀写真は今、話題沸騰の写真家、岩倉しおり氏。(2019年4月発表作品) -
こども「折々のうた」100 ~10歳から読みたい日本詩歌の決定版!~
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 10歳から大人まで俳句・短歌入門に最適! 日本文学史上に輝く現代の詩歌選集『折々のうた』の中から、10歳から読んでほしい短歌と俳句をそれぞれ 50ずつ選び、分かりやすく解説しました。 登場する作者は、73人。 万葉集掲載の額田王・柿本人麻呂から、平安時代の歌人和泉式部、江戸時代に活躍した松尾芭蕉・小林一茶、近現代の歌人石川啄木など、 教科書でもなじみ深い作者から現代作者までの作品を 時代の流れに沿って並べ替えました。 俳人の長谷川櫂さんによる前書きの一部を紹介します。 「人生には恋も老いも死もあることを、子どものうちから知っておいていい、知っていなくてはならないのではないかと考えて「大人向け」の短歌や俳句も入れることにしました。 こうしてこの本は短歌や俳句を知るだけでなく、人間一生の案内図になりました。 君たちの長い人生の「折々に」ページを開いていただけたらいいなと願っています」。 すべての漢字と歴史的かなづかいにふりがなをつけ、詩歌には現代語訳と、大岡信さんの解説文には、ことばの解説をつけました。 解説文もあわせて読んでいただくことで、短歌や俳句の味わい方がわかり、読むことが楽しくなっていきます。 【ご注意】※この作品は二色刷りです。 -
わるもん
【第42回すばる文学賞受賞作】――純子ちゃんもあるやろ、お父さんに有罪だしたこと。硝子職人の父はいつの間にか「箕島家」から取り除かれてしまった。工場(こうば)で汗を流して働く以外は縁側から動かず、家族を見なかった父はどこへ行ったのだろう。笑顔が増えた母、家には寄り付かない姉の鏡子と祐子。ときどき現れる「ミシマ」さんという男性。純子だけが母の視線を受けながらずっと家にいる。大好きなレーズン、日課の身長測定、ビーカーで飲む麦茶、変わらない毎日の中、あるときから純子は父の「コンセキ」を辿り始める。日本のどこかで営まれる家族の愉快でちょっと歪んだ物語。 -
絆~走れ奇跡の子馬~
東日本大震災に襲われた牧場で母馬の命と引き替えに産まれた奇跡の子馬「リヤン」が、福島の人々の想いを背負ってターフを駆ける! 馬と人、人と人の「絆」の感動物語! 舞台は、千年の伝統を誇る世界最大級の馬の祭り、「相馬野馬追」が開かれる福島県南相馬市。2011年3月11日、津波に呑まれた南相馬の牧場でただ1頭生き残った牝馬シロは芦毛の牡馬を産み落とし、息絶えた。「リヤンドノール(北の絆)」と名づけられたその子馬を、牧場主・雅之とその長男・拓馬は、放射能汚染の風評被害などと戦いながら競走馬として育て、デビューさせる。リヤンは拓馬たちの夢を載せ、日本ダービーめざして疾走する……。 -
刑事の血筋
刑事の息子が綴る、本邦初の警察家族小説! キャリアの兄とノンキャリの弟は、 刑事だった父の汚名を雪げるか? 警察庁の刑事局組織犯罪対策部薬物銃器対策課に所属していた高岡剣は、異動で故郷・津之神市に戻ってきた。着任初日から連日、県警本部の資料室で資料を読み漁っている剣の目的の一つは、津之神市で過去に起こった銃と麻薬密輸に関する事件を洗い直すこと。もう一つは――15年前に殉職した父、高岡敬一郎の死の謎を探ることだった。津之神署の刑事となった弟の守は、昔からそりの合わない剣の帰郷を歓迎できずにいた。 本邦初! 刑事の息子が 万感の思いを込めて綴る、 “警察家族”小説! -
白磁海岸
恋愛小説とミステリが融合した傑作長編! 京都で和裁士を務めていた堀雅代は、名前を堀田雅代と偽って金沢市大野町にあるモロミ館に住み込んだ。 一人息子・圭介の〈死の真相〉を突き止めるためだった。 当時、金沢芸術大学の学生だった圭介は、16年前に金沢港の防波堤から海に落ちたのだが、波にさらわれたと警察に処理された。 だが、雅代は息子の事故死や自殺を認めるわけにはいかなかった。 「息子は殺されたのだ」 圭介の大学時代の同級生で親友だった柿沼利夫と、妻になった涼子が何か知っているに違いない。 利夫は金沢芸大の准教授になっていた。 遠藤美津は金沢の郊外、湯涌温泉にある夢二館に勤める20歳の美しい女性だった。彼女は利夫と不倫関係にあった。 金沢芸大の講師・薄井宏之は、古いロッカーの中から布にくるまれた白磁の皿を見つける。 この白磁の正体をめぐって陶芸界の重鎮ウダゴーこと羽田(うだ)豪太郎が大学を訪ねてくる。 羽田は柿沼利夫の妻・涼子の父親だった。 〈息子圭介の死〉と〈謎の朝鮮白磁〉が出合った先に真実はあるのか――。 恋愛小説とミステリが融合する、名手・高樹のぶ子のエンタテインメント長篇。 -
おめでたい女
佐藤愛子さんも激賞、圧倒の離婚私小説! 《離婚後、ずっと自分で五十枚の原稿を書いていた。これが世に出なければ死んでも死にきれないと思った。「神様、この原稿を書き上げる力を下さい」と神頼みしながら書いた。(中略)今回神頼みするにあたり、「わたしは空手で、大事なお願い事は致しません。原稿が書けるのなら今までの名前は捨てます」と誓ったので今後は、鈴木マキコで書いていきます》(小学館文庫「逆襲、にっぽんの明るい奥さま」あとがきより) さわベス2017文庫編1位に輝いた「逆襲、にっぽんの明るい奥さま」の著者・夏石鈴子がそのペンネームを捨て、全身全霊をかけて自身の離婚のすべてを描いた圧倒の私小説。 連載中、あの佐藤愛子さんが思わず筆を執り著者の才能を激賞。「別れたいのに別れられない」女性、必読。 -
墨田区吾嬬町発ブラックホール行き
あたし、一流のヘラ絞り職人になる! 小倉ひかりは、高校卒業後地元の洋菓子会社に就職したが、ある失敗をきっかけにそこを辞め、ツブラヤ絞に頼み込んで見習いとして入社する。ツブラヤ絞は、父の安太郎が勤めていたが、ひかりが9歳のときに失踪していた。 ひかりは天才的なヘラ絞り職人だった父のことが知りたい、父に会えるかも知れないという思いで、同じ会社に入ったのだ。突然いなくなったことで会社に損害を与えた父を良く思わない社長の妻志麻や、娘のカスミは、ひかりに冷淡だった。しかし、ヘラ絞りに夢中になるひかりはめざましい上達を遂げ、皆から認められるようになる。 数年後の真冬のある日、ひかりにテレビ出演の話が舞い込む。それは、旋盤工の職人と同じ題材作りで対決してほしいというものだった。父が見るかもしれないと考え、引き受けたひかりは、その勝負に勝てるのか。 そして、宇宙の謎解明につながる大きなプロジェクトに関連する仕事が、ひかりに届く。今度は、同じヘラ絞り職人との対決に勝つというのが条件だった。勝敗の行方は? さらに、父・安太郎の失踪には、ひかりの知らない衝撃の真実があった――。 -
ママたちの下剋上
ママの地位は子どもの成績で決まる?! 「お受験」という名の、母親たちの代理戦争。この前まで自分が誰かの子どもだった母親たちが、突如として一人の人間を育てることを課される。とまどいを周囲に悟られないように、孤独な子育てと戦う母達の下剋上の物語。 大手下着メーカーで広報として働いていた香織は、妊活に励むために慣れ親しんだ会社を退社することに。家でゆっくりしながら、夫との時間を作ろうと考えていたのだが、母校「聖アンジェラ学園初等部」の広報を手伝って欲しいと校長からお願いされる。 広報の仕事だったらお手のものと軽く考えていたのだが、子どもの受験に挑む母親たちの思いは、下着を購入するお客さんとは全く違っていた。母親同士の駆け引きや足の引っ張り合い、その一方で子を愛するという一筋縄でいかない母たちの思いに飲み込まれていく。子どもを持つことは幸せ?それとも地獄?悩んだ母親たちが出したそれぞれの結論は? -
日本詩歌の特質
何が日本の詩や芸術を支えてきたのか 恰好の日本詩歌入門 古代から現代まで、色と色離れ、うたげと孤心、全体と個といった対立概念がいかに日本の詩歌を支えてきたかを闊達に語った名講演。 === 古代から現代まで日本の詩歌はどのようなものに支えられてきたのか。彩り豊かな表現が行われる一方、色彩のない鋭い感覚自体が色となる転換も起きる。そうした「色」と「色離れ」をはじめ、大勢の人々が集い、交歓する「うたげ」と一人でいる孤独の心「孤心」、全体の世界と個の世界といった、遠心的動きと求心的動きの振幅が時代ごとの文芸を形づくったと著者は主張する(「詩歌の読みかた」)。その他、本書には、松尾芭蕉、高浜虚子、飯田蛇笏をテーマにした講演など七つを収録。著者自身、日本文学の全体像をめぐって語るべきことを語ったと述懐する、またとない日本詩歌入門。 【目次】 Ⅰ 詩歌の読みかた Ⅱ 芭蕉について立派だと思うこと 文学・美術にみる幕末 虚子文学の意味 飯田蛇笏の文業 Ⅲ 日本詩歌の特質 『日本とヨーロッパ 一五四三~一九二九』展 あとがき 解説(中西恭子) -
此方より 小林泰三未収録短編集
幼少期、研究者の伯父が住む不気味な村で過ごした夏休み。 伯父の家で目撃した奇妙な装置と、化け物の正体とは……(「此方より」)。 「首輪で繋がれた少女がいた」――虐待疑いの通報を受け児相職員が訪れたマンションの1室。 職員たちはそこで“1匹”の怪人と邂逅する……(「愛玩」)。 若くして死去したホラー短編の鬼才・小林泰三。 2026年は、「玩具修理者」での鮮烈デビューから30周年目にあたる。 これを記念して、単著未収録だった14編をこの1冊に一挙収録。 待ち望まれた“著者最新刊”(2026年7月現在)がここに! 解説・恒川光太郎 -
〈エステリエンの殺人シリーズ〉
スウェーデン南部スコーネ地方の風光明媚なエステリエンで、不動産開発を目論んでいた不動産ブローカーでテレビタレントの女性が死亡した。開発に反対する地元住民を懐柔するために購入した彫刻の上に転落したのだ。事故かはたまた殺人か。事件を担当するのは、原因不明の失神発作の療養のために現地に滞在していたストックホルムの国家殺人班の敏腕捜査官と地元警察署の駆け出し女性刑事。お洒落な都会のエリート刑事と、やる気はあるが経験の足りない田舎の刑事。馬は合わないのに意見は合ってしまう二人は、容疑者だらけの事件を解決できるか。 -
冗談に殺す ――夢野久作ベストコレクション 久の巻
怪物 夢野久作 ちくま文庫への帰還 没後80年を前にますます高まる人気熱 怪物による狂気の文学に思う存分、狂っていただきたい 傑作中・短編を2冊にまとめる決定版的作品集 【内容紹介】 没後90年を目前に今もなお新たな読者を獲得し続ける夢野久作の中・短篇を網羅する決定版的作品集。日本三大奇書『ドグラ・マグラ』をもって語られる作家だが、約10年の活動期間に発表した長篇は『犬神博士』『暗黒公使』『ドグラ・マグラ』3作であり、氏の持てる作家性は中・短篇にこそ発揮されていたといって過言ではない。「氷の涯」「冗談に殺す」「人間腸詰」他、15作を収録するシリーズ下巻。 -
群狼
猟区管理官ジョー・ピケットは、隣の地区の猟区管理官から、ドローンがミュールジカの群れを追い立てている件で協力を要請される。ドローンを使う狩猟は違法だ。情報を集めていくうちに、ドローンの所有者が2年前に東部から来た男で、ジョーの三女ルーシーのボーイフレンドの父親らしいとわかるが、なぜか捜査にFBIが絡んでくる。一方、鷹匠のネイトは、アリゾナ州ナンバーの車に乗ったガン・ケースを持つ男女を目撃し、不穏な予感を抱くが……。ジョー・ピケットVS.冷酷非情な暗殺者チーム! 大人気冒険サスペンス・シリーズ待望の最新作。/解説=吉野仁 -
走れ!スーパー茜号
【第2回ハナショウブ小説賞 opsol部門大賞受賞作】走り、立ち止まり、立ち止まり、走る。そうして日々は、進んでいく。 心も身体も、限界だった。 ハードワークが原因で体調を崩した宮沢祐介は、三十歳を前にIターン転職を決意。生まれ育った東京を離れ、人口二千五百人ほどの小さな町で、移動スーパー「茜号」を走らせている。 複雑な家庭に育ち、かつての恋人とはうまく付き合うことができなかった。過去の経験から、つい人との距離感に慎重になってしまう祐介だったが、茜号を通して繋がる町の人たちとの出会いが、深く傷ついた心を静かにほどいていく――。 “変わらない現実”の中で“変わる心”を描く、再出発の物語。 人生は、そう簡単には変えられない。 それでも、偶然出会ったこの場所で、俺は確かに救われたのだ。 【目次】 なみさんの梅干し 恐るべき公民館前の乙女たち 茂さんのカータルボレ 優しい気持ち 【著者】 小川マコト TVドラマ、アニメの脚本家として『世にも奇妙な物語』『dinner』『山田くんと7人の魔女』などを手掛ける(「小川真」名義)。 2024年『走れ!スーパー茜号』で第2回ハナショウブ小説賞opsol部門大賞を受賞し、同作にて小説家デビュー。
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