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Posted by ブクログ 2019年05月28日
他者を避けることが最高の贅沢となった、個人主義が行き着く果てを描いた世界の物語。難解かと思いきや内容は非常に分かりやすく、絶望と諦観に彩られた筆致はリーダビリティが高い。物語性もあり、前半の観光ツアーからの出会いと性、そして欧米市場に第三世界の買春ツアーを持ち込むことで、西側世界の価値観を揺るがそう...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月18日
往来堂書店「D坂文庫2015冬」から。選んだ理由は選者の「日本にこんな意地悪な小説家は絶対いない!」というコメント。
さして取り柄のない仏人公務員ミシェルは、親の遺産でタイ行きのパッケージ・ツアーに参加し、少女を買う。そして、周囲のひんしゅくを買いつつ、そのツアーで知り合ったヴァレリーと恋に落ちる。...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年02月03日
所々で唐突に西洋型社会に対する毒舌が出てきて、何度か吹き出してしまった。ペシミスティックでいてユーモアがある。この作家は初めてだったが、読みやすく感性も合う気がする。
厭世的でありながら性に関しては屈折もなく、初めから素直というのはある意味新鮮だった。おかげで、作中で主人公が展開する性の捉え方を結...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年12月04日
ウェルベック 4作目の小説(邦訳は『素粒子』に続いて 2作目)。資本主義と自由主義が行き着く先をポルノ紛いの筆致で描くとともに、イスラムに対する嫌悪感を隠そうともしない表現でスキャンダラスな話題を撒き、ウェルベックの名を世界に知らしめた一冊といってもいいだろう。どちらかというとムスリムからの脅迫とか...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年01月16日
「服従」がベストセラーとなっているミシェル・ウェルベックの長編2作目。彼の作品は初めて読む。現代のフランス(を中心とした西欧社会)において、彼の視点はただただ人間の欲望というものの発露の仕方に向けられているようだ。露悪的ともいえる文体で、「普通の」人間の中にある欲望、殊に性欲についての描写がしつこく...続きを読む
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