私はヒロインになれない

小桜菜々 / MM

幸せなヒロインにはなれなくても、いつか、たったひとりの“特別”になれるだろうか――。自分と正反対の可愛い彼女がいる男に片想いする明。彼氏の浮気に気づいても、“一番”の座を手放せない沙夜。大好きな彼とセックスができなくなってしまったひより。この苦しい恋の先にある、自分らしい幸せとは――全ての女子に贈る、共感必至の恋愛短編集。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内小説
• 出版社: スターツ出版
• ページ数: 280ページ
• 電子版発売日: 2024年03月28日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★☆]

こんな恋愛したな…
あの時の私、依存してたな…

なんだか過去の自分を見ているような本でした。

今は素敵な方に出会い、結婚もし幸せですが
若い時は「その人しか見えない」「この人を離したくない」「私のとこに戻ってくれば何でもいい」
その時の自分を振り返った時に、本当に幸せだった？と聞かれても素直に、幸せだったとは言えないなと。

だけど人生でそんな恋愛をできたことは、良かった。
少なからずその恋愛のおかげで今の自分が出来上がったと思ったらなおさら読んで良かったと思えました。

[ブクログ · ★★★☆☆]

私に恋愛経験があまりないからか、共感できるポイントはあんまりなかったけど、読んで良かったなと思える本。
この本に書いてあることって、必ずしも恋愛にしか関係してないかっていうとそうじゃないから、別の何かに置き換えて考えることで、自分の中に落とし込めると思う。
恋愛をすることでしか得られないものってあると思うから、私もいつかそういうものを得られる恋愛ができたらいいなと思う。
恋愛に限らず、もっと色んな経験をしてから読み返したい。

ー
私はきっと、漫画や映画に出てくるような、キラキラしたヒロインにはなれない。
だけどいつか、たったひとりの"特別"にはなれるだろうか。

もう誰かに嫉妬ばかりするのはやめよう。
妬んでしまう自分の弱さを受け入れよう。
僻むよりも、自分を好きになる努力をしよう。
大丈夫。
時間はかかるかもしれないけど、いつかきっとできる。

大丈夫じゃないときほど"大丈夫"と言ってしまうのはどうしてだろう。

全部中途半端にしてたら、全部失っちゃうよ。

相手には我慢を強いているのに、自分が嫌なことはひとつもされたくないの？

恋愛感情ってめんどくさいねえ。

大切なことを話し合えないと、どっちにしろいつか気持ちが離れちゃうよ。
恋愛って特に、びっくりするくらい脆いから。

嫉妬するのは羨ましいからだよ。

相手に求めるより、あたし自身が大事にしたいって思ってもらえるような人間にならなきゃいけなかったんだよね。

ふたりにしかわからないことが、ふたりだけの形があるの。
自分がうまくいってないときに幸せそうな人を見ると妬んじゃう気持ちもわかるけどさ。
それはただの八つ当たりでしかないし、粗探しをするのはかっこ悪いよ。

強いから断ち切れるんじゃなくて、断ち切っていくうちに強くなるんだよ。

過去って、特に恋愛は無駄に美化したくなるけどさ。
クソみたいな経験はそのまま黒歴史にしちゃえばいいじゃん。
教訓になればそれでいいの。
黒歴史としか思えない恋愛のひとつやふたつ、誰だってあるんじゃないの？

泣くのに性別も歳も関係ないよ。

[ブクログ · ★★★☆☆]

「私はヒロインになれない」
「ただそれだけのこと」
「愛とセックスはイコールだと思ってた」
「君との未来のために」
「サレカノ」
「沼恋の先に」
6話収録の恋愛短編集。

自分とは正反対のキラキラ女子を彼女に持つ男に片思いする女性、レスに悩む男女、『一番』になりたい女子など、20代女性の恋愛事情が赤裸々に描かれる。

誰かモデルがいるの？と思えるリアルさ。

自分の気持ちを押し付けて玉砕したり、自己嫌悪に陥ったり。
20代～30代の女性が読めば共感を覚えると思う。

この年代ならではの必死さが愛おしくも懐かしい。

恋愛迷子達の処方箋。