小説・文芸の高評価レビュー
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あることをきっかけに、人と深く関わることから距離を置くようになった主人公。
ぶっきらぼうで、どこかやさぐれているようにも見える。けれど、「料理」を通して人と向き合う姿はとても真面目で、誠実だった。誰かのために料理を作り、その人が食べる姿を見て、また少し人と関わっていく。その不器用さも含めて、とても好きな主人公に出会えたと思った。
周囲の登場人物たちも素敵だった。中でも大家さんとのやりとりが大好きになった。
「傷つかない位置で手を伸ばしたって、何にも届かないよ」
この言葉が特に心に残った。
人と関われば、傷つくこともある。だから距離を取れば、自分を守ることはできるのかもしれない。でも、 -
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「スピノザの診察室」を読んだとき「第二弾が出たら読みたい」と思っていたのと、期待を裏切らない内容だったので良かったです。
緑樹庵清水の金平糖、大黒屋の御鎌餅、満月の阿闍梨餅、ゑびす屋加兵衛の矢来餅、(北野の)長五郎餅はすべて実存するお店の実存するお菓子ですね。
レストラン蓮花門というのはどこのお店なんでしょう?東寺に「蓮華門」という門は確かにあるのですが、その近くにあるのは「おはぎの巴屋」くらいしか分かりませんでした。(←めちゃくちゃ美味しいです)
あと、祇園の料亭・蛍屋ですが、祇園・鷲尾町に「ほたる」という料亭はあるようなので、ここのことかな?と。まぁ、こちらにお邪魔することは難しそう -
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ネタバレとにかくエロシーンが多い
ネタバレ
サトウミサキといういくつもの男を虜にさせる魅惑の女による、中学校でいじめられて自殺未遂をした弟・浩紀の復讐劇
4人の浩紀に関わった者たちと2人の刑事の視点で物語が進む。
とくに3人目の青木繁子の章が衝撃的
認知症っぽいおばあちゃん・繁子の家に孫の嫁・茜とサトウミサキが世話しに来る
繁子は息子・一彦はどこに行ったのかと度々尋ねるが、答えは帰ってこない
繁子だと思っていた人物は実は一彦であり、一彦は繁子を殺害して地下に埋め、繁子になりきって生活していた
一彦は居眠り運転で孫を殺し、自分は生き残ったことを繁子から散々責められた(繁子は息子には厳しかったが孫 -
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不動産の管理をする康之は、失踪した店子・海原が残した住所録からとある山奥の物件の存在を知る。海原の手がかりを求め、恋人の沙織と共にそこを訪れた康之は、謎の住人たちによりそこに閉じ込められることになった。脱出するための条件は、その土地「楽園」の住人を一人殺すこと。しかしタイムリミットが迫る中、予想外の事件が起こる。
「方舟」から続くシリーズですが、この一作だけでも読めないことはありません。が、「方舟」「十戒」を読んでおくに越したことはありません。そしてシリーズ読者ならきっとあの人があの人なので……と推理はできるものの、それでも全部は見抜けませんでした。罪の担保なくして外に出る方法は思いついたし、 -
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「52ヘルツのクジラたち」
胸が苦しくなる話
人が感じる感情を鮮明に目の前に突き付けられる
幸せ、哀しみ、怒り、恐怖、無....
感情の紆余曲折を経て逞しく美しいエンディング
涙を流す瞬間は幾つもあった
産まれてくる子に罪はない。親が全て悪い
そうなんだけど、そうじゃない、でもそうなんだ
綺麗事だけでは生きていけない、でも綺麗事を信じて生きていくことはできる
世の中には人には言えない誰に言ったら良いのか分からない
それぞれの52ヘルツがある
全員の52ヘルツを聴くことは難しい
聴くのにも責任と覚悟が必要
私は自分の大切な人たちの52ヘルツを聴ける人になりたい
52ヘルツを旋律して -
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ネタバレ田舎に住んだ事のある人間にしかわからない、狭くて、呼吸できないほど息苦しい、逃げ場のない、社会。いいか、悪いか、ではなくて、良かれと思って、善人の皮を被って振る舞った結果を、誰も責任は取らない。火の粉が大きくなったあとには、誰も救済しない傷だらけの被害者の完成。美冬が、善意から生まれた悪意の塊に押しつぶされそうなあたりは、読んでいて辛く苦しくて、絶望を感じた。田舎ではもう生きては行けないと信じるほどだったのに、都会に出たら、誰も知らない、自分のことなんて。
(噂ってなんなんだろうな。
じゃあ、言っていたのは誰なんだろうな。自分じゃない。加担してたわけじゃない。
誰も当事者にならないし、反省 -
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インターネット番組『クローズド・カップル』という恋愛リアリティーショーに参加した小口栞は高校在学中に小説家デビューしたものの、それ以降は鳴かず飛ばずの大学生の小説家。彼はモデルや俳優などの芸能人とともに孤島で行われる番組の撮影に参加した。名物プロデューサーが仕掛けるその番組は恋愛リアリティーショーとは別に出演者にも伏せられたある何かが起こるそうなのだが。そしてはじまる虚構の中の『推理劇』がはじまるのだが、実際の殺人が起こってしまい……。
ということで本書は孤島での恋愛リアリティショーという特殊なクローズドサークルの中で起きた虚実曖昧な殺人事件を描きつつ、外野から本来見えないショーの内幕に隠
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