あらすじ
大好きだった児童文学やドーナツの思い出、“タメ口おじさん”や古くさいマニュアルへの違和感。私たちを勇気づけるエッセイ集。
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Posted by ブクログ
松田青子さんが、2015年~2024年にわたって書いた文章を集めたエッセイ集です。
自分が経験できないことや考えに触れ、しかも楽しめるところが、エッセイを読む楽しさだと思います。
〈Ⅰ 時々、外に出ていこう〉には、そんな文章があふれていていました。読み進めながら、インド料理のビリヤニを食べてみたいなとか、岸田衿子さんの詩集を読んでみたいとか、たくさんの思いで一杯になりました。そしてやはり、自分の子どもを「子どものひと」と敬意を払って呼ぶのが、すてきだと思いました。
〈Ⅱ 「当たり前」の痛みにさよなら〉では、今でもまだ多くの「当たり前」に悩まされていることについて考えるきっかけになりました。声をあげる人が増えてきて、変わってきたことが徐々に増えてきました。でもまだまだだと思います。ただ幸せに生きたいという思いは、皆、同じはずだから、きちんと声をあげた人の言葉には耳を傾けて、皆で考えていかなければ、と思いました。
そういえば、文中に出てきた『じゃりン子チエちゃん』は、面白くて大好きでした。
〈Ⅲ 彼女たちに守られてきた〉では、多くの書籍や映像などから松田さんが感じたことが、語られていました。そのなかで、読みたい本がどんどん出てきました。そして、大島弓子さんの漫画の言葉は、守られている感じがする素敵な言葉でした。
最後に、ひとこと。挿画のねこが、とてもかわいいです。
Posted by ブクログ
他の方もかかれていますが、表紙の雰囲気とタイトルから、一章は読んでよかったー、いい気持ちって感じだったけど、だんだんフェミニズム色が強くなり、寝る前に読むには気分的に合わず、途中は結構飛ばして読んでしまった。どんどん表紙のほっこりから離れていってしまう。大事なことなんだけど、そちらの言葉は強く求めていないのでなんだか乗れず…
Posted by ブクログ
3章に分けられた、これまでのエッセイをまとめた一冊。
1章目の子どもの人との暮らしでの気付きや、ハッピーな話がとても良い。
2章目からの、過去の女性たちの不遇についての話が続きすぎて、疲れてる状態の私には結構なダメージだった。
この手の話題はもう少し少ないと、スカッとして丁度いいんだけど、疲れてしまう自分にがっかりしてしまう側面もあるので、あまり大量には読みたくない。
タイトルからイメージするのは1章のようなほんわかした話なので、そちらに特化した一冊を読んでみたいな。
Posted by ブクログ
はじめの方、言葉の使い方が面白い人だなーと思っていたら、少し前に読んで好きだった「おばちゃんたちのいるところ」の作者だったとは。
第2章からダイバーシティのような内容になっていって、ちょっと思っていたのと違った。
Posted by ブクログ
Ⅰ 時々、外に出て行こう
Ⅱ 「当たり前」の痛みにさよなら
Ⅲ 彼女たちに守られてきた
の三つの章に分かれて構成されているが、「『当たり前』の痛みにさよなら」の章は、とても良かった。
アジア人である自分を属性で呼称せずに、「黄色いカバンを持った人」とアナウンスする人のさりげない教養に感動する作者。
大きな声で自説を披露する男性に負けぬ大きな声で反論を言っておくことにする作者。がんばるなー。
その姿勢に共感しました。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて本を手に取った。が、メインタイトルの「彼女たちに守られてきた」の章よりも、松田さん自身の経験の文章の方がフレーズとして心に残るものが多かった印象。しかしこれをきっかけに他の作品を読んでみたいと思うようになった。