小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ分厚い上にM&Aブティックの話なんて読めるか?と少し過ったが、さすが池井戸潤といった感じの、圧倒的な面白さだった!
まず、第一話だけで一つの壮大な物語を読み終えたかのような読み応えで期待が高まる。
経済・経営の話は私の苦手分野だが、要所の説明が簡潔で分かりやすく、引っかかりなく読めた。
大小様々な会社が出てくるが、結局大事なのは何のために働くか、誰と働くかなのだなと再認識。
また、新聞やニュースで見聞きするような大手の銀行や会社の話も、中身は結局一人ひとりの人間なんだよなと思い知らされた。
主人公の秋都の真っ直ぐさには好感が持てるし、やはり本気で取り組む人には良い人達が周りに集まってくるのが素敵。
一つの案件が終わればそれで終わりなのではなく、それがまた別の案件に良くも悪くも影響を及ぼしていく。
それは全く畑違いの私の仕事でもそうなのでめちゃくちゃ共感した。
色々な出来事が複雑に絡み合っていたり、あの人の思惑がここでこう来るか!みたいなのがあったり、登場人物が多いのと終盤でも最初の方の出来事が絡んでくるので読むのに頭を使ったが(そこが面白さでもある)、社会の奥深さを実感できるストーリーだった。
最後はやはり正義が勝つ、清々しい終わり方なのも良い。 -
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ネタバレジウ・サーガや東刑事周辺に登場した過去のキャラクターが大集合のお祭り回。
クロスオーバーが大好きな自分にとっては、ジウ・サーガを全部読んできた『ご褒美』のような1冊。国境事変も読んでいたからこそ、あっ!となる部分もあったり…
改めて、東刑事も丸くなったなあ…と。やっぱり、身内に味方は少なくても、かつては毛嫌いしていたはずの公安に頼れるひとができたり、陣内さんが守ってくれるって気付いて、わかったからかな。
東刑事が生きている姿を見られるなら、何部作になっても追いかけられる。
東刑事、もうおじさんらしいけど、ずっと元気でいてほしい。 -
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ネタバレオーディブルで。すごく好き、ヨルゴス・ランティモスみたいな感じ。全身疱瘡のエマ・ストーンみたいな。シスターフッド時代小説。「かぐや姫の物語」の帝と鬼滅の童磨を合わせたような胸糞悪さ10000%みたいな男が出てきてはらわた煮えくりかえるけどきっちり復讐は遂げる。ふゆとけんぐゎいっ子たちで築いた理想の産院は妊産婦と赤ちゃんのためのコクーンであり、生と死のテーマパークともいえるような。下にはちゃんとインフェルノ=地獄が用意されていて垂れ流しの欲望のまま女を犯すうえ妊娠出産・赤子の生き死にまで支配しようとする男を私刑にしてバラバラにしてそこへ送り込む。そりゃそうだ、そこまでしなきゃ安心できないよな。心の中のウニコール(ユニコーン)という架空の生き物を自己肯定の根拠にしているのがとてもいい!自己肯定とはそういうものであってほしい。ここだけ陽気な極彩色なのもランティモス感ある。ふゆが傷つかないようにとウニコールの声が引き止めるけど振り切って飛び出しちゃうシーンはつらかった。それがヒーローの本質のはずなのに。暴行シーンなどは本だったら閉じてしばらく読めなかったかもしれない。スイスイいけたのはオーディブルだからこそっていうのもある。ナレーターさんがすごすぎた。おもしろかった!
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2番目に読み返してる本。小5か6のときに読んで、医師を志すきっかけになった本。草枕を読んでみたこともあったけど、最初の2ページぐらいで諦めた。
栗原一止、栗原榛名、東西直美、砂山次郎、進藤辰也、小幡奈美、安曇さん、、、登場人物みんなが本当に魅力的。それぞれいろんな考えを持っていて、考え方の違いからぶつかることはあっても、根はみんなとても優しい。それぞれがそれぞれの正義で生きているところがすごく好き。一止もそんな人たちに揉まれながら、良い医者とはなにかを考え、貫く芯のある人。
読む度に医師という仕事に惹かれる。なんでみんな医師を志さずにこれを読めるのか不思議。これ読んで医師になりたいと思わない人っているの??笑
東西がめちゃくちゃ好き。(医師じゃないんかい)
ハルも好き。みんな好き。
赤毛のアンもそうだけど、小学生の時に読んでた本だけど今読んでも感動するし、むしろ読めば読むほど好きになる。小学生のときにこの本に出会えていてよかった! -
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ネタバレ最高すぎる、そして刺さる文章が沢山
読み終わると飽和するように記憶が飛ぶ自分が憎い
気づいたら時間を忘れて、読み進めたいけど読み終わるの嫌だな、、と思える本だった。そして読み返したいなってパラパラっとページを捲る本だった。
甘くて、結婚、とは言わない、言えない。でも覚悟を持った言葉、永遠子は嬉しかっただろうな。
叔父と姪、世間的には気持ち悪いという意見が大半で、でも物語というのもあるのか島本さんの文章がそうさせるのかすごくすんなり入ってくる物語で。
遼一さんが読めば読むほどやっぱり18歳上って言うのもあるのか永遠子の事を理解してて、大人できゅんってしてしまう事が度々あった。
はっきり好きと断言しなくとも、腰にしがみついたり髪に顔を寄せるしぐさはらもうずっと前から好きだったんだなって。でもやっぱりお互いに叔父と姪という超えてはいけない世間の目に翻弄されながらも、それでも抗えない想いが、2人を最後はハッピーエンドにしたんだな。
親とは絶縁した、でもそれを美談にせずその事実をもってしても一緒にいれた喜びを分かち合う。
心をお互いが素直にさらせて話し合える。
今後は老後とか不安は見えないけどそれを覚悟した上で一緒になって、そして遼一さんは永遠子に指輪を渡して、、。
ああ、、素敵、、きゅんって、、する。
強がりな永遠子を唯一、本音を出せる存在。
心の弱さを素直に打ち明けられる人。
内面を見せ合える人、私も、、みせれるの、かな、、なんだか自分にも永遠子の性格がグサグサささって、、笑
また読み直したいって思えるほどに好きな本だった。
ほんタメのあかりん、ありがとう、、いい本を紹介してくれて。
最高にきゅん、です。大好きだ。 -
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ネタバレ52ヘルツのクジラたちを読んですぐこれ読んだからめっちゃごっちゃになって頭こんがらがりそうだった。
子供は親を選べない、変わった親のもとで苦痛な青春時代を過ごした2人が苦しみを共有して一緒になるが、櫂は漫画の道、暁海はオートクチュールの道へ。櫂の漫画は大成功する一方で暁海はオートクチュールで生計が立てられず、バイトをする毎日。全然違う生活を歩み始めることでふたりはすれ違っていく。
櫂の関西弁のせいか、最初からなんとなく櫂と暁海には全然違う雰囲気が漂っている感じがしたが、やっぱりうまくいかないんだと思った。仕事を経てすれ違うふたりが「花束のような恋をした」に似てた。瞳子さんの凛とした不思議な魅力もなんかよかった。終わり方が、切ないながらも何かスッキリした感じでよかった。 -
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山崎豊子さんへのラブを勝手に感じるくらい、見事なまでに壮大な人生編だった。
第二次世界大戦をはさんだ動乱期の中で、素朴で内気だった少年が人との出会いを通じてさらに純粋さ、ひたむきさを増し青年に成長していく様を描ききっている。
ただ少年は時に計算高く、保身に虚い、人を庇う勇気を振り絞れないことに強く苛まされながら、しかし周りから見たら真っ直ぐ気高く生きていく。
この周囲との微妙なズレというか、とにかく主人公が感じている「勇気のなさ」その一点を凝視しながら読んでいった。そして思ったことは、勇気がある人への憧れや、勇気が出ない悔しさや落胆が、もしかしたら一からげに考える必要のないことなんじゃないか?という、問いかけである。
まぁ、書いてて今思っただけなんだけど。
強い思いがあれば勇気が出るぞ、それはとても幻想的だし、だからと言って2つはそれほど繋がっていない気もする。例えて考えるとバカになれば勇気っぽいものは出るし、思いが強ければバカっぽくもなる。
バカを挟んだ三角関係ができた。
無駄に因数を増やしても仕方ないので、私の勇気論の現在地は、勇気はひと肌脱いでくれる仲間の存在だと思うし、仲間は自分でつくるものだし、それは他人に与えるということで、そのために自分を抑える勇気が時にはいるという円環構造。つまり勇気は内向き。自分を殺すための刃という考え。
この主人公もこの円観を体現していたように思う。ひたすら謙虚に見えた。とすると究極ビビりの私は一体どこに障害を抱えているのかインナーユニバースを訪ね歩く。そもそも人嫌いだからじゃない?仲間づくりの段階から、でも人、怖いしな。謙虚って我慢だっけか、とかこうなると手がつけられない。
我慢といえば最近よく『〜と思ったが、◯◯はそれを口にはしなかった。』という表現が目に焼きつく。これが多く見られる作品は9:1でハッピーエンド、とか思ったり。そこでついつい言ってしまう所が我が家を見ていればなんとなく分かったつもりにもなる。
別に言葉一つ殺したところで勇気が出るわけではないけど、この円環の中で口から出る言葉の定位置だけがさまよい続けている。
はあー、勝手にスッキリしない感想書いたので勇気論争は放映時間終了。
あと本作にこれだけは辛いけど言わせて。出会いはガチャ。ギフテッド。いった瞬間に自分が途方もなくバカになれてないとお察しなんだけど。(言葉を殺す勇気はどこへ) -
Posted by ブクログ
ネタバレめっちゃ切ない。読み終わってから、チャッピーとアンさんについて語り合った。愛があまりにも大きすぎて、アンさんは自分の秘密を打ち明けることができなかった。アンさんにキナコ以外の居場所がなかったから、キナコに万が一拒絶されてしまえば、自分が崩壊するほどにキナコを愛していたから、次第に追い詰められていった。キナコへの愛と、キナコから拒絶される恐怖、キナコを手に入れたいという欲望がアンさんを追い詰めてしまう。自分がアンさんの立場だったらどうしただろうと思ってもたぶんどうもできなくて、アンさんと同じようになってしまうのかもしれない。アンさんについて考えると胸が痛くなる。
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