小説・文芸の高評価レビュー
-
-
Posted by ブクログ
昭和49年、東京•佃島で起きた一家惨殺事件。主犯格の男は逮捕されたが共犯者は不明のままだった。公判中に主犯格の男が病に倒れたため時効が無くなり、50年後の令和6年、事件の重要参考人の一人が変死体で発見される。現場に臨場した若手刑事の藤森菜摘は、上司からこの長期未解決事件の捜査を託さるが...。
手がかりを追い求めてやっとその答えが見つかったかと思うと、また別の疑問に突き当たる。解けそうで解けない絡みあった糸を延々と手繰る。世代交代を重ねバトンタッチしながら事件を追い続ける刑事達の執念が胸熱。昭和、平成、令和と時代をまたがって複数の事件が絡みあう。令和の事件がよもや戦時中の満州国に繋がるとは… -
Posted by ブクログ
ネタバレめっちゃ良かった〜。どれもほろ苦い話なんだけど、どこか爽やかで、読者の幸せも願ってくれていそうな連作短編集。素晴らしい群像劇。読後感も最高!ヒューマンドラマっていうんかな、人間の愛と連帯感が感じられる一冊だった。
舞台は1995年から現代までの大阪。ミナミは大阪ミナミのこと。過去のシーンもあるから、ほんと万博から万博まで、太陽の塔からミャクミャクまでって感じ。吉本興業とかNSCの名前がそのまま出てきた笑。芸人を目指す若者、漫才ブーム、Mー1とお笑いの歴史をたどりながら物語は進む。
やっぱり大阪の街は芸人やお笑いとの距離が近い。どの話にも出てくるのが漫才師『カサブランカ』のチョーコとハナコ。 -
Posted by ブクログ
タイトルや表紙の雰囲気から勝手に阿佐ヶ谷姉妹のほほん2人暮らしのようなルームシェアものを想像していました。でも実際はかなり人間関係が濃くて、愛情や依存、孤独みたいなものが絡み合う、想像以上にドロドロした作品でした。
登場人物たちは、特別な人というより、普通に働いて普通に暮らしているどこにでもいそうな普通の人たちです。それぞれに悩みや苦しさを抱えていて、その上でみんな愛に飢えている。その「普通さ」がすごくリアルで、だからこそ読んでいて痛かったです。
特に印象に残ったのが、「愛されたい」という気持ちの扱い方です。愛されたいという願い自体は誰にでもある自然な感情なのに、その向かう先や満たし方によ -
Posted by ブクログ
1975年、蒋介石が亡くなった1ヶ月後、祖父の葉尊麟が殺された。祖父は迪化街で布屋をやっていた。祖父は手足を縛られて浴槽に沈んでいた。
新学校にいた秋生は替え玉受験に手を貸したため退学させられ、急遽別の高校に入る。
大学受験に本腰を入れ始めた頃、女の子の幽霊をみる。その後助けてという幻聴を聞くようになる。幽霊を見かけた場所に行って見たら、秋生は暴れ出し、そして白骨を見つけた。
受験に失敗して、陸軍軍官学校に入ったが半年で辞めてしまった。家から追い出された。最終的には頭を下げて家に戻る。大学を再受験するつもりだったが、ヤクザを敵に回してしまい、兵役に行くことになった。