ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • テミスの剣

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    長い時間軸の話。
    人物の葛藤が自分のことのように辛かった。
    信念を貫くって、そうそうできることじゃない。

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    2025年12月10日
  • 龍の守る町

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    消防士の物語。現場で消火・救助を行う消防士のことも、現場には立たないが影で支える指令室のことも知ることができた。
    絶対読むべきだ、と思ったけれど大当たりだった!
    5年前に豪雨による水害に見舞われた町のベテランの消防士・秋月が新しく配置されたのは、119の電話をとる指令室の仕事だ。近年話題になっている、迷惑な119通報のことだけでなく、指令室がどのようなことをしているかもわかる。小説ならではの読書経験ができた。

    秋月は水害のときも最前線で救助活動をしていたが、水がトラウマになっている。そのトラウマや過去とどう向き合っていくか、そんなお話だった。
    つらい水害の記憶がいまだに町に残っている中で、生

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    2025年12月10日
  • 看守の信念

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     『流儀』・『信念』共に感涙の短編が用意されている。シリーズ新作を待ち焦がれて幾星霜(大嘘)。本音を言えば、待たされても良いから水準を落とさずに書き続けて欲しい。あっでも主要キャラがあんな風になっちゃって、もう無理ですか。

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    2025年12月10日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    「神がいないこの国で人を操るには、"物語”を使うのが一番いいんですよ」

    雑談って多分、ケアなんですよ。

    一番のタブーは、自分が余ることなんです。自分を使い切ることが今の時代に手に入れられる唯一の正解であり、"幸せ”なので。

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    2025年12月10日
  • 陽ちゃんからのそよ風

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    前半の子ども時代が最高。

    作者は最近児童文学目指してて、
    でもこれは文芸誌掲載だったので、編集とうまく行かず大人時代はむりして書いたのかも。

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    2025年12月10日
  • 汚れた手をそこで拭かない

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    ネタバレ

    星4.7

    むかし、フジテレビでやっていたホラーオムニバスドラマ「トリハダ」
    これが大好きで、毎回録画して観ていて、そこから派生した「ドクロゲキ」というオムニバスドラマがあって、それを思い出した。
    個人的に、読後感がその感じ。

    派手な事件や事故やトリックは無いし、凶悪な悪者が登場するわけではない。
    ただ、悪意は存在するし、人は死ぬ。
    その悪意もそうだし、そこに追い詰められる心理も、ごく身近に起こりうる範囲の話だということが素晴らしくイヤな気持ちにさせてくれる。

    かつて「M-1グランプリ」で、かまいたちのお二人が披露した傑作漫才「ポイントカード」
    この審査で松本人志さんが言っていた「寄り添っ

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    2025年12月10日
  • 陽気なギャングが地球を回す

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    伊坂作品にハマるきっかけになった作品。
    テンポよく進むお話、キャラクターの魅力、様々な伏線回収。ラストにむけて収束していく感じが心地よい。また読み返したいです。

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    2025年12月10日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    長編小説を読むときには、脳内キャスティングすると読みやすいよと三宅香帆さんが言ってたから設定したけど、そんなのいらないくらい面白かった。

    木戸悠介 光石研
    越山恵斗 奥平大兼
    五松武夫 仲野太賀
    優美 河合優実
    橋山美津 安藤サクラ
    長岡友梨奈 木村佳乃
    横山一哉 横浜流星
    安住伽耶 永野芽郁
    安住克己 長谷川博己

    こうしてみると、まあまあ字面にひっぱられてるね。

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    2025年12月10日
  • 太陽と毒ぐも

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    ネタバレ

    30代、大人のカップルの大きなすれ違いを描く短編集。こんな大きな違いを受け入れてやっていける人たちもいれば、すでに崩壊してしまっている関係もあり、長続きの秘訣は何なのだろうと考えさせられた。

    気に入った短編を記す。

    「57577」
    これが一番気に入った。なかなか言えないことを、頭の中で57577の短歌にしてしまう男。指折り数える文字数を気にしながら読んでいると、文の全てが57577に見えてくるから面白い。

    その他も気に入ったが、食の趣味、旅先での金銭感覚の違いなど、起こり得そうなすれ違いが描かれていて、少し怖かった。

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    2025年12月10日
  • はじまりの谷

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    新聞広告で本書を知りました。
    はじめての著者さんでしたが、数頁で心を鷲掴みされてしまった。。

    昭和初期、主人公である5歳の少年が隣人の老人を師のように慕い、大自然と師匠から多くのものを受け止め、成長していく物語です。

    とにかく四季の自然の美しさの描写が圧倒的にうまいんです。私自身アウトドア好きなので、夏の匂いや雪山の静けさ等を経験として感じていることもあり、そのリアルさとうっとりする表現力にくらくらしました。
    しかも、それを幼い男の子の純粋で瑞々しい目線で描かれているのだから震えるでしょ。新しい表現と出会ったことで、私自身の自然賛歌の気持ちもより強くなりました。言葉を知ると感動が深まる。。

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    2025年12月10日
  • 正欲(新潮文庫)

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    ネタバレ

    自分の視野の狭さを、想像力の低さを責められているような気分になる。正欲というタイトルの意味がわかったとき、その窮屈さに嫌気がした。正しい欲。社会にとってマジョリティにとって普通で正しい欲。
    なぜこの本を読もうと思ったのかを思い出していた。帯にあった「読む前の自分には戻れない」というキャッチコピーだ。確かに自分はもう「多様性」という言葉を気軽に使えなくなってしまった。「多様性」という言葉の持つ正しさに気づいてしまった。
    「多様性」とは、どこかの誰かが定めた正しさにみんな従えって上からもの言ってるのと同じなんだと思う。
    みんな孤独で不安だから確かめ合いたい。分かってもらおうと話しかけて分かってもら

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    2025年12月10日
  • 俺たちの箱根駅伝 上

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    大好きな箱根駅伝
    その箱根駅伝の関東学生連合チームにスポットを当てた物語
    ということでずっと読んでみたかったのです
    ドラマ化決定!
    ということでますます読みたくなり、現在に至ります

    この上巻だけで何度泣いたことか
    まだ箱根を走ってもいないのに
    なぜ箱根を走りたいのか、それは人それぞれ思いは違うだろう
    でも、それに懸ける気持ち、根底にあるものは同じだと思う
    それを感じるからこそ、その思いが伝わって涙に至る
    マスコミ目線も加わって、とても興味深いです

    下巻も楽しみです

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    2025年12月10日
  • 星を掬う

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    ラジオの「あなたの想い出買い取ります」コーナーに、母との想い出を売ってしまった千鶴。元夫に付き纏われて、給料日には押しかけられて暴力を振るわれ、有金を巻き上げられる日々。もう夫を殺してしまおうと決心したところに、ラジオで売った想い出をたよりに、母と同居しているという女性から連絡を受ける。千鶴のひどい状態を見て、母との共同生活に無理やり連れ帰られた千鶴。母との同居生活が始まる。

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    2025年12月10日
  • 坂の上の雲(五)

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    おびただしいほど戦争の生々しさと残酷さがゆっくりゆっくりと書かれている。
    被害の数がどんどん増えている中作戦を遂行するのか変えるのか決断は周りの意見や通例によってま左右されるのか。
    ロシアは驕りと油断で負けるべきして負けたし、日本は偶然とタイミングの良さでなんとか旅順を堕とすことができたものの被害は甚大でまだ戦争は続く。
    先の見えない戦いはまだ続く

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    2025年12月10日
  • そして、バトンは渡された

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    かわいい表紙に惹かれて手に取ったけど、内容は割とヘビーだった。ヘビーな話のはずだけどドロドロはしていなくて、世界観はほっこりしている。

    主人公と“父”が素敵すぎるし、留めておきときどき読み返したいセリフがたくさん。悲しい涙とかではなく、登場人物の思いや気づきに共感し、これまでの自分が癒される感覚になり、ところどころ泣きながら読んだ。

    同じような境遇ではなくても、家族に関して悩みを抱えたことがある人に読んでもらいたい。

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    2025年12月10日
  • トヨトミの世襲~小説・巨大自動車企業~

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    2025.12.09
    本書の慧眼はトヨタの苦境のみならず、ニデックの未来を予見していることにある。
    超ワンマンであるニデックの会計不正が2025.12.09現在解決していない。それがなぜかがよくわかる。オーナー企業への投資の難しさがよくわかる。日本社会の組織に生きる人々には必読の書だとつくづくおもう。でもトヨタとかニデックとかいう企業名は読み手のワタシが勝手に思いこんだことであることを申し添えます。(笑)
    でも車検不正の件は事実です。トヨタ強い愛知県民はトヨタ関係者ばかりなので、これを否定することはムリがある。55車検なんて現場ムシの最たる象徴。安売りの整備工場がやるならともかくディーラーに車

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    2025年12月10日
  • 敵手

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    シド・ハーレー三部作の最終作(この後にもう一度登場する話かあるらしいが)。

    これは名作。ハーレーの強さと弱さがこれまで同様描かれるが、ここまでの逆境はなかったし、その中でも前妻との和解や子どもへの愛情などに救われる。

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    2025年12月10日
  • NO.6〔ナンバーシックス〕 #4

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     「NO.6」文庫版の全9巻のうちの#4です。いよいよ物語は、決定的な危険への一歩を踏み出しました。
     ネズミの得体の知れなさや謎が恐ろしいかと思えば、実際は、ほとんどの情報が開示されてなお底知れない紫苑の方が恐ろしいという、手に汗握る展開でした。
     頼むから生きていてほしいと、火藍の切実さに及ばないながらも願っています。

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    2025年12月10日
  • けろけろけろっぴの『徒然草』 毎日を素敵に変える考え方

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    ネタバレ

    サンリオの名著シリーズのコーナーでいろんなのをペラペラと見本を読んでいたら思いがけずハッとさせられ思わず購入。小さくてページ数も少ないのに、すっごい充実した読後感。昔に書かれたものとは思えないくらい現代にマッチしていて(現代にも当てはめられるものを抜粋しているんだろうけど)、本当に昔から人が悩み考えるテーマは変わらないんだなと思った。
    SNSや周りの人に影響されすぎずちゃんと自分が本当に大事にしたいことを知ること。それ以外は欲を出しすぎないこと。シンプルに暮らそうと思える一冊。

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    2025年12月10日
  • よりみち酒場 灯火亭(ともしびてい)

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    第19回酒飲み書店員大賞受賞作。

    居酒屋を舞台にしたそれぞれの人間模様。
    どの章も主張がはっきりしていて、本当に面白い。
    特に「夫婦の味」は日本人みんなに読んでもらいたいと思いました。

    どうやらシリーズになっているようです。

    読むのが止まらない、とってもよい本でした。
    ドラマにもなりそうな気がします。

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    2025年12月10日