あらすじ
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ――。週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳にあることを命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。各紙誌絶賛の社会派長編。(解説・山本一力)
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梶井という女が作り出した虚構。
バターのように甘くてこってりな感情でお腹いっぱいになる。
虚構と言いながらも、何が本当なのか分からなくなるような感じ。里佳の人間関係も巻き込んで、後味はもったり。
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1つ私の中に大きく残っているのは里佳の彼氏誠の存在だった。
終盤、誠が好きなアイドルの恵の体型変化について、自己管理ができていないと評価し、もっとストイックだと思ってたとファンを辞めようとしていた。それに対し里佳は、
「恵ちゃんが頑張らないから心が離れたんじゃないよ。単に、大勢の人が批判しているような女の子を一人で応援する勇気がないだけなんだよ」
「私にアイドルが好きだって一度も言わなかったのも、大の大人が小さな女の子に騒いでることを知られるのが、恥ずかしかったからでしょ」
と指摘していた。
これは、誠が里佳に体型について注意していたことと通じる。太っていることは恥ずかしい、ましてやそれが自分の彼女である事がもっと恥ずかしいと自分の潜在意識に刷り込まれて、無意識にも言葉にしている。これが、直接言葉に出来ないが世間の現状だろう。
自分にも心当たりがあった。好きだけど、周りからこれを好きな自分がどう見えるのか無意識にも考える。自分が好きなものは誰が見ても素敵なものでなければならない。そうでなければ自分自身を否定されてるように思う。周りの目を気にしないなんて、できることならそうしたい。
別れのとき、誠が少し笑ったのを見て、里佳は「終わりだ」と直感した、という描写があって、自身の経験を思い出し、少し悲しくなった。
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いつのまにか感情移入してカジマナに惹かれてる自分がいた。自分の好きなものを取り入れて、好きなように生きる。ハッとさせられることがたくさんあった。何回も何回も読みたい小説。
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カジマナに飲み込まれた。彼女に人生を掻き回される登場人物たち、特に里佳の考え方が変わっていく様子は読んでいて怖くなった。一番怖かったのは自分は大丈夫だと思っていた里佳がカジマナに裏切られて怪我をするシーン、あのシーンはものすごい衝撃だった。死んでいった男性たちを追いかけ、カジマナに飲まれていき傷を負う、死には至らないところが男性と女性のコントラストがはっきりしていて、物語の構築が秀逸。内容は多層的でバターのように重い話だが、嫌な脂っこさがなく、スッキリしていて内容が渋滞していないところが読みやすさを生んでいるのではないか。食事のシーンも触れないわけにはいかない。料理の描写の言語化には度肝を抜かれる。味わったことはないのに、まるで口の中に存在するような、もうすでに味わったことがあるような不思議な感覚だった。バター醤油ご飯、あれは絶品ですよ。
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内容がバターみたいに重たく、濃くて読み終わるまでかなり時間がかかった。
ただ、自分の中では新しい気づきが沢山あって何度か読みたいと感じた。
特にバターがこんなにも魅力的な素材というのは全く知らなかったから気づきを得られてよかった。
ちょうど読んでいる最中に、レストランで美味しいバターをいただく機会があり、カジマナが言っていたことはこれかと考えながらいただくのが楽しかった。
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ジャケ買いした本。めちゃくちゃ面白かった。
◾️ノンフィクションである点
まず、この本は実際にあった首都圏多発不審死事件を元にした作品であることが衝撃だった。(読んだ後にちゃんと知った)。実際に木嶋佳苗の事件をモチーフに作られたことを知り、その時代の周りの人々への影響がいかほどであったかについても知り、考えさせられた。もちろん事実とは違う点もあるだろうし、木嶋本人もブログで「柚木のことは知らない」と発言しているそうだが、それでもある程度は事実に即しているのだろう。
◾️フェミニズムに対する反抗と虚構、自由
メインテーマとして、男性が女性に求めていると(一般的に)思われていること、そして女性が自身に求めていること、それでも本当に自分がやりたいことのギャップが印象的だった。
身の回りで共働きはもはやしていない人の方が少ないし、自分も育休を取ったりして価値観はなるべくアップデートしているつもりだったが、その上でパートナーに対して「努力が足りないのでは」と思ってしまったことは複数回ある。
◾️食事の描写の細やかさ、そして温かさ
食事の描写が何より細かくて、料理したくなる。この本を夫婦ともに読んでから、牛乳やバターの消費量が増えた。笑 実際に高級なバター(エシレが売ってなかったのでカルピスバター)でバター醤油ご飯を食べたのは最高に美味しかった。
食事の周りをみんなで囲んで食べる暖かさは、マンガ(ダンダダンやダンジョン飯)でも描かれている。現代に必要なのは、あの温かい空間なんだろう。
自分も実家に帰ったり友人と家でご飯を食べる時間があんな感じである。普段から高級なものは食べなくてもいいので、ああいう瞬間は大事にしたい。
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これを読んだらみんな確実にしばらく胃もたれして体重が増える、というくらいのめり込んでしまう危ない作品。何回読んでも毎回バター醤油ごはんが食べたくなっちゃう。。
雑誌記者の里佳は、連続殺人の被疑者であるカジマナの独占取材権を得るべく、かぐや姫のような彼女からのオーダーに応えようと奔走します。里佳の親友である伶子もまた彼女の悪意に翻弄されます。
実際にある有名な事件をモチーフとしているように感じました。主題は社会から求められる正しさや、女性らしさや家庭観などに疑問を投げかけることと、様々な形の友情なのかと思いました。
生々しい料理の描写が特徴的で、作中に登場するたらこパスタをつい作ってしまいました。フランス映画のようだと感じる瞬間がありました。
私がこの本の存在を知ったのは滞在先のイギリスでした。昨年のクリスマスの頃、突如店頭に山積みになり文字通りのベストセラーとなっていた光景をよく覚えています。以来ずっと気になっていました。読み始めて、最初に刺さったのがバター醤油ご飯の描写です。バターとご飯、それをこれほどまでに美味しく描いた本がかつてあったでしょうか。そこから続く、まさに垂涎ものの食べ物の数々。一方で、その後ろで肥えていく主人公里佳の、揺らぐ女性としての価値観。彼女がインタビューした受刑者梶井真奈子と関わる間に得たもの、失ったもの。混然と混じり合うこれらの中から里佳が最後にどう答えを出して、自らの人生の道を決めることにするのか、最後まで息を詰めて読み進めました。この本が海外で高く評価を得たこと、そこに普遍的な他者から向けられる視線や、生きづらさ、孤独、そういったものを見たように思います。女性だけでなく、男性もまた共感できることが多いのではないかと私は感じました。
被告人の生き様について
前半は「あぁバター美味しそう、、、」くらいの感想しか浮かんでこなかったが、読んでいくうちに女性の世の中での立ち位置、被告人梶井の胸の内、次々と明かされていく周囲の人との関係やその人たちの考え方見方など書き連ねられていて引き込まれた。被害者たちは梶井に直接手を下されたのか、急に構ってもらえなくなって自分でそうしたのか。女性だろうが男性だろうが自分の好きにし、好きなものを食べて思うように生きていけたらいいと思う。
すごい
相変わらず柚木さんの作品は読んでて、丁寧な描写のため安易に想像できる素晴らしい料理達!なんじゃこれめっちゃ美味しそう!と刺激された食欲が、人間らしいというか、あー、、、、って感じの女のドロドロした闇や裏切りを見せられて、ズーーーンと凹んでって、やっぱ元気なときにしよう、、、、っていう、、、なんとも言えない後味を残してくれます
自分がどっちかって言うと、リカ達のキラキラ系頑張る女子ではなく、カジマナのような外見なので、なるほど納得な部分多い
美味しいもの食べて、太って何が悪いって感じ
食べたいもの我慢して、痩せるのが本当にいいのか?
、、、って思っても、やっぱ骨の髄まで「痩せてるほうが美しい」となってる世間はとても怖い
いやー、、、大変面白かった!
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私は『BUTTER』を読んで、主人公の里佳は不幸にも幸運にも梶井と出会ってしまった人物だと感じた。
梶井との出会いは里佳の人生を大きく揺るがした。内面も外見も変化し、ときには振り回され、失うものもあった。しかし、もし梶井と出会わなければ、里佳は自分自身の欲望や価値観と向き合うことなく生き続けていたのではないだろうか。また、父の死に対して抱えていた答えのない問いについても、生涯向き合えないままだったように思う。
梶井との関わりを通じて、里佳は玲子との友情のあり方を見つめ直し、自分らしさとは何かを考えるようになる。もちろん、その過程で失ったものもある。しかし、その喪失さえも人生を豊かにするために必要な経験だったのではないかと感じた。そして、その変化のきっかけを与えた存在が梶井だった。
一方で、梶井自身は変化することができなかった人物として描かれているように思う。彼女は自身のコンプレックスや不安から逃れるために、自らの生き方を「正しいもの」とし、その価値観から外れる同性を否定した。自由で自立した女性のように見えながら、その実、他者からの評価や優越感に強く依存していたのではないだろうか。
そのため、里佳が他者との関わりを通して自分自身と向き合い、真の意味で人生の豊かさを獲得していくのに対し、梶井は最後まで虚栄の中に生き続けたように感じられた。
私はこの作品を、里佳と梶井という二人の対比を通して、「人生の豊かさとは何か」を問いかける物語として読んだ。
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社会派ミステリのような雰囲気もありつつも梶井真奈子を追っていくにつれて、主人公里佳の人生観や女性としての生きづらさなど描いた啓発のように感じた。終盤、梶井が里佳をある種裏切ったかのような言動は、里佳をも翻弄される梶井の強かさだと受け取ったが、そのような状況から立ち上がる里佳の心強さがとても良かった。
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主人公の理佳が、拘置所内の梶井真奈子の取材を通し、彼女の歩んで来た人生とその実像を理解するために、好んだ料理を食べ、被告の実家を訪れ、通った料理教室に通う等の追体験をする中で、自分のこれまでの人生や人間関係・人生観を見つめ直し、親友との関係を再構築・再認識し、これからの生き方を見つけて行く。
理佳、梶井真奈子や怜子等、登場人物の場面場面での心理描写がとても秀逸。同時に描かれる様々な料理の描写も素晴らしい。
それぞれが抱える生きづらさに向き合い、受け入れながら、新しい形を見つけて行く、最後に登場する七面鳥料理が未来への希望のように感じた。
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現代で女性が生きるとはどういうことか考えさせられる。梶井の「現代の日本女性が心の底から異性に愛されるには『死体になる』のがいいかもしれない」というフレーズが印象的だった。SNSの普及によりルッキズムが加速し、過剰に痩せている女性が多い。太った時の周りの反応、太っているのは自己管理ができていないという価値観がリアルで読んでいて苦しかった。フェミニズム、ミソジニーについて考えさせられた。内容が重く、まさにバターのような作品。自分は女だから共感したり、考えさせられる所があったが、男性が読んでも面白くないだろうな。
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あまり前情報を入れずに読んでたので、孤独のグルメ的な話?と思ったけどめちゃくちゃ社会派な考えさせられる内容。
女性に生まれたというだけで、値踏みされ、役割を与えられる、という経験をしたことがある人はぜひ読んで欲しい。
もちろん男性にも読んで欲しい。
太っただけで叩かれるアイドルだったり、料理が趣味なだけなのに勝手に花嫁修行に変換されるだったり...よくよく考えるとおかしいかもね
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少しずつ自分の身体の一部となり、そこから本来の自分が醸し出されていく感覚
突然視点が変わったので少しついていけなくなったが、緊張感に変わっていく様がバターのように纏わりつく感覚になった
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里佳が得体のしれない怪物じみたカジマナを語る小説家と思っていたら、カジマナは添え物で、里佳の物語だった。玲子が突如主人公となって暴走しだしたあたりから、予測不能の展開になり、面白さが加速する。
それにしても、この中に出てくる何か一品でも食べたい気がする。
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登場人物に引き込まれる、というのはもちろんなんですが、何より私はバターを食べる描写が魅力的すぎて大好きでした。
読み終わってすぐにバターを買いに行きました。
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BUTTERを読んで強く感じたのは、この作品が単なる事件小説でも、単なるジェンダー小説でもなく、「人間の欲望」を極めて生々しく描いた作品だということだ。
作中では、食欲・性欲・睡眠欲という三大欲求が、さまざまな場面で静かに顔を出す。特に印象的だったのは“食”の描写である。バターをたっぷり使った料理や、丁寧に描写される食事のシーンは、読んでいるだけで空腹を感じるほどリアルだった。ただ美味しそうなだけではなく、「食べる」という行為そのものが、その人の生き方や欲望と深く結びついているように感じた。
また、この作品はジェンダー問題を非常に鋭く描いている。女性は「食べすぎない」「太らない」「欲望を見せない」ことを社会から求められる。しかし作中の人物たちは、その窮屈さの中で葛藤しながら生きている。だからこそ、主人公が自分自身を見つめ直し、少しずつ価値観を変化させていく過程がとても印象に残った。ただ事件を追うだけではなく、「自分はどう生きたいのか」という内面の深掘りが、この小説の大きな魅力だと思う。
さらに興味深かったのは、女性たちだけでなく、周囲の男性キャラクターたちも、それぞれ社会的な役割や価値観に縛られているように見えたことだ。ただ、物語は主に女性視点で進むため、男性陣の内面描写は比較的少ない。だからこそ、「彼らは何を感じ、何に苦しみ、何を求めていたのか」をもっと深く読んでみたいとも感じた。男性側の視点をさらに掘り下げたスピンオフあれば読んでみたい。
読み終えたあとに残ったのは、「欲望を持つことは本当に悪いことなのか」という問いだった。食べたい、愛されたい、休みたい。そうした当たり前の欲求を、人はどこまで自由に認められるのか。『BUTTER』は、その問いを濃厚な食事の香りとともに読者へ突きつけてくる作品だった。
Posted by ブクログ
ルッキズムやセクシュアリティが蔓延るこの時代にどう生きていくのか、何を重んじて生きていくのか、それぞれ個人にとってどれを選択することが幸せに繋がるのか、何が人を幸せへと導くのか。複雑な一方で単純なよく分からない感情となった。
Posted by ブクログ
人間の3大欲求が余すことなく描かれている作品だと感じました。特に「食欲」は甘美に官能的に書かれていて読んでいてお腹が減るほどでした。登場する女性達は誰もが誰かに劣等感を抱き、優越感を感じている。身に覚えのある感覚に思わずドキリとしました。決して美しくはないけれど、魅力的な女性たちに出会えてよかったです。
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BUTTER同様、簡単に溶ける関係。でも脂はこびりついて、ぬるっとした感触を残す。ひと口食べるとあとを引くほどのコク。
でも、一度食べるのをやめたら忘れられる。
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エシレのバター食べたくなる〜。記者っていう職業も相まって、共感できるところも多かった。後半に行くに連れて、カジマリの人間性が浮かび上がっていく様子は読む手が止まらなかった。農場の同級生の話が印象的で、人に対するイメージとか捉え方ってそんなもんだよなぁと。嘘じゃないけど本当でもないことってたくさんある
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面白かった。
木嶋佳苗事件がモデルという事前情報で重かったらどうしようと身構えたが、グルメ小説なのが意外だった。
でも、変なのだ。なんか小説自体があまりうまくいっていないように思う。
まず主人公のリカの人物がよくわからない。こんなに長い小説なのに。東京拘置所で勾留中のカジイマナコの言動にのめり込んで太っていくのだが、取材対象に取り入るため、興味をもったためという理由はあるにせよ、いまひとつ釈然としない。周りの人に影響されやすすぎるのだ。親友のレイコとも依存的な関係にあり、篠井さんという情報提供してくれるお客さんもいるのだが、リカのどこがそんなに魅力的なのかさっぱりわからないのだ。
親友のレイコもおかしい。第4の被害者になりそうだった一人やもめの横山だか横田だかの家に侵入捜査をしに行くのだが、泊めてもらう立場なのに横山への悪意に満ちた偏見が酷いし、普通に失礼。結果としてボロボロの状態で発見されるのも意味がわからない。みんなわかる?なんで勝手に他人の家に住み始めて掃除をして家事をして、茫然自失の状態になるの?
全体として日本社会の女性の体格に向けられるルッキズムや、男性のセルフケアのできなさが描かれているのはわかるが、何もかもが七面鳥の大団円で回収できているのかがよくわからない。
物語の展開が以下のようなリカ、レイコ、カジマナの三角関係の変化によっている。
①レイコ=リカ カジマナ
②レイコ→リカ→カジマナ
③レイコ→リカ←カジマナ
④レイコ←リカ←カジマナ
⑤←レイコ リカ カジマナ→
最後、リカが誰からも欲されなくなったときに、元カレのマコトに助けを求める。しかし、七面鳥を振る舞う場面にはマコトは招かれない。
ルッキズムに縛られていないように見えたカジマナもステレオタイプの評価に左右されているし、自分で生きる力がなくカジマナに振り回されただけに見える被害者も(リカの父も重ねられている)それぞれの過ごして来た時間や選択があることを知って、リカは友達のために七面鳥を作り、自分のために料理を作り始める。
匿名
バター
一見、男性にだらしなく危ない感じかと思われたカジマナだかそんな彼女と話すたびに魅了され変わっていく里佳。カジマナの男女や食への考え方は変わっているというかどこか達観していてなんだかはっとさせれる。カロリーを気にして絶対できないけどバターを思い切り食べたくなる。
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序盤は句点が多く、情景描写がくどい感じがして読みづらかった。オーディブルで聞いた人の感想が高評価だったけど、耳からならばするすると入ってくるのかも。
黙読だと漢字1文字からの情報が豊かなので、少し過剰に感じる?とかはあるのかな…でも食べ物の描写はとても良くて臨場感たっぷりだった。
中盤まで耐えて読めば、半ばあたりから一気に引き込まれる。終わりまで読んで良かった。
「投げ出すみたいに生きてる人を見るとこっちが責められてる気がする」とか「自分を粗末にすることは誰かに怒りをぶつけていることだ」とか耳の痛いセリフが多くて、著者怖い…って思った(笑)
著者がどこかで「女怖いって言われない世界を…」みたいな事をおっしゃってたのだけど…著者が怖いす…てか、やっぱ女も男もみんな怖い。こんな感想ですみません。
カジマナみたいに割り切って生きれたらと思うものの、そこに至るまでの経緯を考えると、そう無邪気にも憧れられないのかなぁとか。私はまだ本当の意味でこの著作を理解できる段階にないのかもしれない。
Posted by ブクログ
首都圏連続不審死事件を題材にした小説
正直私も初めて事件を知ったときの容疑者の容姿に対しての意外性は印象に残っていた。
男性を手玉に取る女性は美しいはず、という固定観念が多少なりともある人であればこの小説の里佳のように絡め取られるかもしれない。
題名の「BUTTER」の通り、バターがたくさん出てくる
多少ならコクがあり美味しいバター。
料理や食事の描写がとても美味しそうでエシレバターのバター醤油かけご飯は味わってみたいとすぐにでも買いに行きたくなるほど。
しかしこってりとしたバターを文章で味わい続けると段々重たく胃もたれしたような心地になる。
この本はまさにバターのような作品だった。
味わい深く離れ難いけれど量が増えるにつれねっとりと重たくなる。
自身の価値観とも照らし合わせながらだとなかなか読むのが大変だった。
この本は参考文献を元に実際の事件を題材にしてるが、作者は本人と面会したわけではないのであくまでも題材として事件と容疑者を再構築したもの、というのは念頭におきつつもニュースで取り沙汰された印象と重なることもあり、そういう人だったのかも?と思ってしまう。
梶井の求めているのは友達ではなく「崇拝者」
途中までの里佳は間違いなく「崇拝者」になっていた。
梶井の協力者となり梶井の代わりに美食を味わう、その里佳の表現に美味しそうと共感すると梶井への共感ともつながり、読みながら「言ってることが自分の考えとずれていることはわかるが梶井の言うことも一理あるな」と思ってしまい物語に囚われるような感覚になる。
まぁとにかく出てくる料理が美味しそうなこと。
バターたっぷりのお料理が食べたくなったり作りたくなったりしている。
Posted by ブクログ
作中のご飯の描写が美味しそうなのが印象に残った。解説にも書いてあったが、実際の事件をベースにしながらも、女性の生きづらさに焦点を当てた、フィクションの物語を構成していくのはすごいなぁと思った。ただ、心の動きにいまいち論理性がないような気がして、里佳や玲子の言動ゃ気持ちについていくことができなかった。あれだけ入れ込んでいたカジマナから心が離れていくところも、世間からバッシングを受けたことも、そこから落ち込んだことも、家を買ったことも、あまりつながらないように思えた。小説を読むにあたり、登場人物に共感できるか、同じ出来事が自分の身に起きた時、同じことを考えるか同じような行動をとろうとするかが面白いところだと思う。そういう意味で、共感の気持ちがあまり湧かず、星3つ。
Posted by ブクログ
第一印象は見た目がほぼと思っている自分。
そんな中で違う視点もあるんだなと思いました。
食べ物の描写が食欲をそそられました。
バターケーキが食べたいです。
物語の終わりは難しい感じでしたが、普段読まないジャンルで新鮮でした。
Posted by ブクログ
美味しそうな題名に惹かれて手に取った一冊。前半から中盤にかけて描かれるカジマナの底知れない“女の怖さ”には思わず身の毛がよだった。
だからこそ後半は、主人公との息詰まるような直接対決を期待していた分、ややあっさりと感じてしまい、少し物足りなさが残った。