あらすじ
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ――。週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳にあることを命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。各紙誌絶賛の社会派長編。(解説・山本一力)
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Posted by ブクログ
久しぶりに読んだ本。
想像以上にバターの話だった。
女性を取り巻く働く環境、ルッキズム、人間関係、いろんな要素がバターみたいに溶け合ってる
食べ物がとにかく美味しそう。カトルカール、何か他の本でも遠い昔に読んで、その時も食べてみたいと思った
Posted by ブクログ
自分が幸せだと感じている家族との時間の中に、こんなにも作中の内容に心当たりがあるという事実を、投げつけられたのが冷たくて、答えを探すように読んじゃった
「いいんだよ、それで」が自分に対してできなくて心を病んだ身としてはぶっ壊れてからも立ち直れる女たちが嬉しかった
あたしも大丈夫だ
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海外でも評価されているとのことで
さすが、本当に面白かったです。もっと早く読めばよかった。
カジマナの狂気に触れたときは怖いと思いながらも、背景を追っていく内にルッキズムの社会の生きずらさや同性同士のコミュニケーションのむつかしさなど、人々の心の動きや葛藤がすごく緻密に繊細に描かれていて、いろんな考え方やコミュニケーションの取り方があるよねと考え方まで変えてくれました。
現代社会に生きる人は一回読んでおきたい一冊だなと思いました。
Posted by ブクログ
主人公が初めてバター醤油ご飯を食べたシーンも圧巻だったけれど、初めてケーキを焼いたシーンも異様に印象に残る。
(P197)あなたには壁がない。仕事もプライベートも、本音も社交も全部がまじりあってる。見ていると疲れる。
(P214)壁を築くとは、何も肩をいからせ、他者を拒絶することではない。(中略)甘く柔らかいお菓子だっていいのだ。
(P217)篠井さんに頼ることを一瞬でもためらっていたら、決して作れなかった。こんな風に、取捨選択の判断を今より研ぎ澄ませば、たとえば一日の終わりに趣味でカトルカールを焼くような時間を捻り出すことは可能なのではないだろうか。
Posted by ブクログ
展開が気になり、一気に読み進めてしまった。終わりに近づくにつれて終わってほしくないと思った本は久しぶりだった。
里佳がカジマナのペースに飲み込まれ自分の生活や体型が変化していく様子、玲子が横田の家で過ごす時間、里佳がカジマナの罠にかかり底に落ちていく様子どの場面を切り取っても、あまりに濃厚で胸焼けがする。
しかし恐怖で震えていたと思えば、里佳の周りに確かにある人との交流や温かさに心がじんわり溶けていく。里佳は梶井真奈子と出会わなければ、食べる喜びもカジマナにはいない友達の大切さにも気づけなかっただろう。カジマナと出会ったから、彼女を追い続けて考え続けたから最後に自らの居場所を作りみんなで七面鳥を囲めたのではないだろうか。
里佳は不格好な生き様でも明日も明後日も現状よりはマシな気がすると、そんな自分が図々しいと笑っていた。そこにはもう、自分を雑に扱う主人公はいなかった。自分を雑に扱えば、傷つく人がいることを知っているから。
この世の中は、女性の容姿に厳しい。
だけど、Butterはそんな容姿だけではない人との交流や相手を尊重する気持ち、自分の内面を見つめること、現状に満足出来なくても葛藤しながら、何とか折り合いをつけながら毎日をやりくりする人の営みが見てくれよりも大切で温かいものなのだと教えてくれた気がした。カジマナが出来なかった本当の自分と対峙することで見える景色があるのだと感じる。
Posted by ブクログ
迫力の有る小説とでもいうのだろうか
獄中の容疑者にインタビューを重ねるうち、何だかマインドコントロールされているみたいに破滅の方に突き進む週刊誌記者。周りの助けを得て再出発をする。再出発の象徴の七面鳥パーティーは読んでいて自然と涙した。
全編に散りばめられた美食のシーンも秀逸。
Posted by ブクログ
夢中になって、読んだ。
読み終わった感想は、
人生は、美味しい
だった。
殺人犯や男女差別、美味しい料理、夫婦関係、
女性のキャリア、週刊誌、マスコミ
いろんな角度から読める作品だけど、
美味しい料理と人生のコントラストが印象的だった。
カジマナの葛藤と異常性、
主人公の内面の変化や成長、
人との繋がり
人生の酸いも甘いも、比喩的に美味しい料理の描写でよりダイレクトに味覚に伝わってきて、
初めての刺激的な読書体験だった。
読みながらバターが気になって仕方なく、
スーパーでカルピスバターを眺めながら
これを手に取ってしまったら後戻りできないな、と
バター醤油ご飯やバターたっぷりの明太子パスタを
口の中で想像しながらその場を後にした。
でもエシレは一回行ってみようと思う。
Posted by ブクログ
全ての登場人物に共感できる側面がある、背景や描写が浮かびやすい小説だった。実際にあった事件が元になっていて、読む前から設定にも引き込まれた。堅苦しくなく、それでいて美しい言葉が多いと思った。女性の登場人物が中心となっており働く女性、働いていたが家庭を選んだ女性、働かない女性と3人の対比が物語のポイントであったと感じる。自分のライフスタイルが変わった時に読み返しても面白いと思った。
Posted by ブクログ
思いがけず変わっていく自分を感じながら、批判されてもそれでも自分では肯定しながら、でもやっぱり自分自身を取り戻す、けれどその場所は前とは違うところ。それが、自分1人だけでなく友だちとも分かち合いながら関係性もまた変容している…そんな物語だった。
バターがとても魅力的で美味しそう。たらこスパゲティは試してみたい。そんなバターも手に入れにくい状況も含めて、メタファーなんだと思う。とても上手い物語だと思う。
Posted by ブクログ
おもしろ!
梶田の思想を私も父親から若干受け継いでいるので共感てしまった
女はのほほんと金持ちに囲われて美味しいもの食べてヨガにでも行って好きなことしているのも幸せのひとつである、、かもしれない
へー、これフェミニズム文学なんだ
めっちゃおもしろサスペンスコメディと思ってしまった
レイコのお前もかい!って展開からの梶田はキモオタを懐柔できたのにレイコはただ辟易とさせた下りとか爆笑してしまった(あのキモオタが梶田をデブだのブスだのコケ下ろす所は寒気がした あ、デブの未婚の男を嫌悪している私も、リカが太った時に嫌悪感ぶつけてきた同僚と対して変わらないのかもしれない)
リカの父親が当てつけのように不健康になっていく様は不快だった
フツーに水周りの掃除ぐらいしろよ、と
Posted by ブクログ
かじまなと利佳の不穏な空気感、それぞれの思惑とその緊迫した描写だけで中盤まで牽引されその力量に驚いてたら伶子までもが不穏に。君もか。三つ巴できな臭い心理レースが続く。底辺を流れるのはバターで紡がれた丁寧な料理描写。エシレバター食べたい。かじまなが真犯人なのかというフーダニットの視点から少しずつ軌道がずれ利佳を水先案内人としてかじまなの心理フローを推理しつつ果ては利佳の深層にクローズアップして関係性の作り方が変化していく所絶妙に上手い。利佳は読んでて宝塚男役が頭から離れずだった。七面鳥メンバーに入れて。
Posted by ブクログ
今年一かな
素晴らしい作品や
まず、食への感性がぐんと上がる。読む人すべてをバターの虜にしてしまいそうな描写のうまさ。1人暮しをして、ご飯用意した経験があるからこそ、深く共感できる。自分のために料理をすること、それを味わっておいしく食べることって何事にも変え難い、素晴らしいこと。まさに、生きるための切実で尊い行為。
料理や掃除。女性が家事として担ってきた行為への考察。それらは、ロックであり、「実は、家事ほど、才能とエゴイズムとある種の狂気が必要な分野はない」。家事について、保守の男性は、弱弱しく何もできない女性のための仕事と捉えているかもしれない。しかし、その家事能力に潜むパワー、その行為の凌駕性を説いてくださっていて、これは新しい見え方だった。
別れている誠を呼びつけるシーンもよかった。生きるために、自分ができることは恥でもなんでも、かまわず振り切らなきゃ。というのもあるし、関係性の適温感がとても良...ってなった。
私がこの本の存在を知ったのは滞在先のイギリスでした。昨年のクリスマスの頃、突如店頭に山積みになり文字通りのベストセラーとなっていた光景をよく覚えています。以来ずっと気になっていました。読み始めて、最初に刺さったのがバター醤油ご飯の描写です。バターとご飯、それをこれほどまでに美味しく描いた本がかつてあったでしょうか。そこから続く、まさに垂涎ものの食べ物の数々。一方で、その後ろで肥えていく主人公里佳の、揺らぐ女性としての価値観。彼女がインタビューした受刑者梶井真奈子と関わる間に得たもの、失ったもの。混然と混じり合うこれらの中から里佳が最後にどう答えを出して、自らの人生の道を決めることにするのか、最後まで息を詰めて読み進めました。この本が海外で高く評価を得たこと、そこに普遍的な他者から向けられる視線や、生きづらさ、孤独、そういったものを見たように思います。女性だけでなく、男性もまた共感できることが多いのではないかと私は感じました。
被告人の生き様について
前半は「あぁバター美味しそう、、、」くらいの感想しか浮かんでこなかったが、読んでいくうちに女性の世の中での立ち位置、被告人梶井の胸の内、次々と明かされていく周囲の人との関係やその人たちの考え方見方など書き連ねられていて引き込まれた。被害者たちは梶井に直接手を下されたのか、急に構ってもらえなくなって自分でそうしたのか。女性だろうが男性だろうが自分の好きにし、好きなものを食べて思うように生きていけたらいいと思う。
すごい
相変わらず柚木さんの作品は読んでて、丁寧な描写のため安易に想像できる素晴らしい料理達!なんじゃこれめっちゃ美味しそう!と刺激された食欲が、人間らしいというか、あー、、、、って感じの女のドロドロした闇や裏切りを見せられて、ズーーーンと凹んでって、やっぱ元気なときにしよう、、、、っていう、、、なんとも言えない後味を残してくれます
自分がどっちかって言うと、リカ達のキラキラ系頑張る女子ではなく、カジマナのような外見なので、なるほど納得な部分多い
美味しいもの食べて、太って何が悪いって感じ
食べたいもの我慢して、痩せるのが本当にいいのか?
、、、って思っても、やっぱ骨の髄まで「痩せてるほうが美しい」となってる世間はとても怖い
いやー、、、大変面白かった!
Posted by ブクログ
他人の人生を咀嚼し、味わい、骨の髄までしゃぶり尽くす彼女と、適量を知らない私。
官能的でエグ味のある料理に、女の生き方が記されているようだった。シンプルでコクがあってカロリーが高いバターに準えた良作。
Posted by ブクログ
面白くて一気読み!
主人公の視点(というか思考?価値観?)がコロコロ変わるからそれに振り回されるのが楽しかった。
あとは何といってもレシピがどれも美味しそうで…夜に読んだらたまらない
センシティブな内容を扱うけれど、誰でも読みやすい形に仕上がってて後味も良いのが凄いと思う。
まーなんか深く考えさせられるというよりはエンタメとしての場面展開の鮮やかさが目立つ感じで、ドンピシャ好みではないけれど、でもでもとても楽しい読書体験だった!
Posted by ブクログ
スレンダーな体型が美しいとされているこの世の中で、梶井や里佳のように自信の欲に素直に美味しいものを食べて心身ともに健康にありたいとも思った。エシレバターやカルピスバターを買って真似して食べてみよう。
Posted by ブクログ
4.0
最初は推理ものかと思ったが、人間成長物語だった。
描写が細かくて、こんなに読者に頭で想像できる文章を書く作者は料理物向いてるなと思った。時々細すぎて想像出来すぎるがゆえ気持ち悪いと感じる文章も出てきたけど、主人公の忙しい日常が美飯によってゆっくり感じられたり安心して読めてよかった。
みんな何かを理由にして悲しい思い出にしたり、悲劇のヒロインになったりするけど、そのせいでとか人を理由にして結局自分のケア(豊かな食生活とか健康)を怠っているだけだという自分にも重ねた時その甘えを指摘されたような気がして、改めて考えようと思った。読んでいる間乳製品やバターがたべたくなって探して食べていた。セブンでバター醤油おにぎりが売っていたのも、思い出込で良い。
Posted by ブクログ
ミステリーは普段読まないんだけどなぁと思いながらも、手に取った本。
読んでみると、
私の中では、
ミステリーというよりも、もはや女同士の友情の話だった。
「私は少しも伶子が嫌じゃないです。確かに変な部分はあるし、独りよがりです。腹が立つこともあります。あなたの指摘がその通りだとしても、彼女といると楽しいんです。」
が泣けた。本物の友情ってこれだと思う。
梶井は本当は、かわいそうな人間だと思った。
里佳のマンションのような、
誰もが気軽に逃げ込んでこれる場所、
人間には必要。
Posted by ブクログ
とにかくお腹が空いた。
料理を通して、主人公が自己成長していくというのが面白い。
また、現代社会(特に日本社会)が、女性にとっても男性にとっても、完璧を求められるが故、かなり生きづらい世の中であると感じた。
そして、バター醤油ご飯を食べてみたい。
Posted by ブクログ
イギリスで大人気な小説と知り購入した。
実際の有名な事件が元になっているので、その犯人の心情を想像しながらとても楽しくスラスラ読めた。ただ抽象的すぎて、何となく奥が深そう、、という程度の低い理解度でしか読めなかった。読解力を上げたい。
Posted by ブクログ
犯罪者に取り込まれるところは、「羊たちの沈黙」を思い起こさせますが、ハンニバルほどの魅力を感じないので違和感があります。
ただ、身体に悪いけど美味しいものにのめり込んでいく感覚は実感が伴いリアルなので、だんだんと引き込まれていきます。
依存や執着あるいは偏愛から自分を取り戻すというより、好きなものと生きていくこととの境目を見つけることでしょうか。
Posted by ブクログ
みんな寂しいということ
いろいろな部分が欠けていて、みんな愛されたい、愛しいたいけどそのやり方がわからない。
欲求に正直であることは甘美だし、いいことだけど、本当にそうであることは難しい。
突き抜けた人の魅力(それが嘘であっても)
Posted by ブクログ
現代日本の女性の生きづらさや複雑さを描いた作品だけど、単にフェミニズム文学と一言でまとめられない奥行きがある一冊だった。
実際にあった事件をモチーフとして扱いながら犯罪小説ではないという点も、容疑者と記者が料理を介して通じていくという構図も、私にとってはすごくユニークなものだった。
主人公・里佳の周りで繰り広げられる「フェミニズム(伶子)vs アンチフェミニズム(梶井真奈子)」の対立が続くのかと思ったけど、読み進めるほどに愛の物語なんだと気づく。恋人への愛だけじゃなく、家族、友人への愛、自己愛。どれについても、作中に何度も出てくる「適量」という言葉が一番のキーワードだと感じた。
梶井真奈子のように、最初は理解不能に見えた人物でさえ、里佳が彼女の言動を辿り、面会を重ねるうちに「愛の不足」というシンプルな核が見えてくる。登場人物みんなが正直で、その率直さが読んでいて清々しかった。
また、後半、篠井さんの家にみんなが集まって暮らす中で、里佳が「みんなの拠り所になるような住処を持つこと」の素晴らしさに気づき、自分の家を買ってパーティーを開くラストがすごく良かった。
私は、「自分の部屋の隣や階層違いの部屋に友達たちが住んでいて、お互い好きな時に気軽に行き来して、ただ一緒に夜ご飯を食べる、とかが叶うマンションがあったらいいな…」という理想の暮らしを、誰もが一度は想像したことがあるんじゃないかと思っている。里佳の選択はまさにその願望に通じるもので、読んでいて胸が高鳴ったし、彼女や周りの登場人物たちの未来に希望が見えて、読後感がとても爽やかだった。
私の頭の中には常に、人生においてきっと一生残り続けるであろう言葉——「女性の自立と女性らしさは共存する」——が置かれている。この小説はまさにその価値観を体現している作品だと感じた。時代に合わせようとして“ガワ”だけ作られたものじゃなく、芯のある物語。きっとこれからも長く頭に残る一冊になると思う。
女性の権利や社会進出に関して、先進国の中でも日本はまだ保守的だと言われるけど、この小説が多くの女性に支持されている背景には、そうした状況もあるのだろうと思う。
一方で、日本では新しいと受け取られるテーマでも、海外、特にイギリスなどから見ると、「え、日本ってまだここ?」と驚かれるかもしれない…そんな現代の世界の中の日本が透けて見えた気がした。
匿名
バター
一見、男性にだらしなく危ない感じかと思われたカジマナだかそんな彼女と話すたびに魅了され変わっていく里佳。カジマナの男女や食への考え方は変わっているというかどこか達観していてなんだかはっとさせれる。カロリーを気にして絶対できないけどバターを思い切り食べたくなる。
Posted by ブクログ
インパクトのある表紙。
イギリスで日本人初の3冠達成、
全世界、累計100万部突破、
世界37ヵ国で翻訳決定!との帯が。
私が買った版は、限定リバーシブルカバーらしく、裏返すとイギリス版のカバーが。
現実の事件、その犯人をモデルにしているのは有名で、その犯人を追う女性記者の物語。
ルッキズムやフェミニズムに対する批判や、女性同士の恋にも近い友情、両親、特に父親との関係の暗さ、そしてタイトル通りバターと数々のレシピが現れる。
美味しそうと思いながらも、たまに食指気味にも。
結局はパッとしないルックスの犯人がなぜ、このような事件を起こしたのか、完全なノンフィクションではないので、そこを求めて読むとズレてしまう。
結局、犯人や記者たちを通して、現代社会の生きるレシピを求めすぎる人間の病理を浮き彫りにしていて、上手く纏めた印象。
モデルの犯人とされる、死刑囚のブログを読んでみたが、著者に無茶苦茶キレてるのが頭に残りました(笑)
どこまで本気かは置いておいて。
Posted by ブクログ
主人公の記者が、連続殺人犯とされている容姿の醜い女性の記事を書く為に面会を繰り返す。
その内にだんだんとその女性に翻弄されていく、記者はどうなるのか...みたいな内容?ですかね。
【良いところ】
食材や食事の表現が素晴らしいと思います。
口の中に味を感じれるような表現力。
全体を通して読みやすい文章。
【イマイチなところ】
前半の展開がほぼ動かない、長すぎる。
長い割に落ちがパッとしない
途中から食レポにうんざりしちゃう
Posted by ブクログ
読んでる途中からバターと美味しい物を食べたくなりました。自分が食べたい物を思う存分たべようと思えました!ストーリーもいろんな人の心情が入り混じり、事件と人との関わり、展開に夢中になりました。
タイトルの意味がわかり、バターを買いに行きたくなりました!
Posted by ブクログ
大好きだった恋人と別れた理由が、誠と里佳の別れ話とまるで同じだった。
ストイックで努力すれば何事も解決できると思っていて、太ることは自己管理ができていないからで、相手に対する愛情不足の現れだと言われた。
付き合った頃より太ったとしても、美味しいものを頬張って幸せそうにしている姿を愛おしいと思う私がおかしいのか?それを相手に求めるのは傲慢だろうか。
昔から男に体型を批評されてきた。痩せていたときはぽっちゃりした人が好き、太ったときは努力不足、もっと胸があった方がいい、ない方がいい。聞きたくもないのに心に残った細かい傷跡が消えない。
この本がベストセラーになることが世界中に仲間がいる証に思えてそれが嬉しい。
Posted by ブクログ
食に関する描写が素晴らしく
あれが食べたいこれが食べたいと考えながら読むのは楽しかったです。
あまりにも美味しそうだったので
エシレバターも購入してしまいました。
Posted by ブクログ
面白かったけど長くてまとまりに欠ける印象かな
食べ物や料理をする描写はさすがで読んでいてお腹がすいてたまらなくなる
今年は絶対七面鳥食べようと思った
Posted by ブクログ
読むのに体力のいる小説。
陰鬱すぎて途中1ヶ月放置した。
長いし暗いし怖いし最後まで気が抜けないから読後感も疲れが大きい。
内容的には女性に厳しい社会とシスターフッドの話なんだけど、シスターフッドにも入れなかった梶井真奈子というバケモノはどうしたら救われるんですか?
私は友達いないし家庭も仕事もないので、せめて自分の食べる物は自分で用意して生きていこうと思いました。