あらすじ
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ――。週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳にあることを命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。各紙誌絶賛の社会派長編。(解説・山本一力)
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Posted by ブクログ
久しぶりにすごい本に当たった(´⊙ω⊙`)
これはアレだね。角田光代じゃん。
週刊誌の記者として働く序盤は『空の拳』、結末は『対岸の彼女』。女の生き方を描く作品は数あれど、結構クセ強の部類だと思う。
実際の事件をモデルにしながも、個性的でクセ強めな3人の女性を中心にストーリーは進んでゆく。
梶井真奈子の語る女神像は、ああそういう人いてるよね〜(σ・∀・)σ 男ウケはいいけど、周囲にも押し付けてくる女ウケ悪いヤツ笑
里佳はバリバリの記者で、西加奈子の『夜が明ける』に出てくる先輩みたい。
玲子は江國香織作品に出てくるタイプかと思ったら意外と暴走しちゃう。
描写がバターのように濃厚で、人物像の掘り下げも上手くて、読むのに時間はかかった。じっくり読んでるのにこちらの予想を超えてくるし、二転三転させながら周囲の人間を巻き込みながら進む主人公はハンサムだ。
食べ物を絡ませる作品はたくさんあるが、この本はとても上手にバターや料理そのものを物語に取り込んでいた。そうそう、こういう本がいいのよ〜。ただの食レポ+物語はいらないのよ〜。
こういうのがいいのよ〜。
とても良かった。たらこスパゲティ食べたい!
Posted by ブクログ
里佳と一緒に、梶井の掌で踊らされる感覚に一種の心地良さがあった。
伶子、北村、篠井などのサブキャラクターがかなり魅力的。
若年女性である自分にはかなり響く内容だったが、他の属性の人が読んだ時にどう感じるか気になる。
女性の強さとは?幸せとは?考えさせられた。
何度も大切に読み返したい話。
Posted by ブクログ
イギリス人が読んでたのを見て買ってみた。日本人にしか分からないあの背徳的な美味しさがわかるのか不思議になった。
バター醤油ご飯や深夜のラーメンの描写に胃を掴まれ、主人公がぷくぷくと太っていく姿に、フィクションとは思えない生々しいリアリティを突きつけられる。物語はカジマナという希代の殺人犯を中心に、まるで推理小説のようなスピード感で転がっていくが、重苦しさは不思議とない。むしろ、連続殺人という題材が嘘のように、読後感は驚くほどカラッとしていた。
働き方やルッキズム、男性が女性に抱く無意識のステレオタイプ。作中の男性たちは決して悪人ではなく、むしろ協力的。しかし、ふとした瞬間に漏れ出る「昭和」な価値観が、男女間の深い溝を鮮明に浮き彫りにする。同性として「あぁ、やってしまっているな」と痛感させられる場面も多く、そのギャップを突きつけられる学びがあった。
単なる事件の追体験では終わらない。読み進めるうちに、「あの人への好意は本物だったのか」「自分の勘違いだったのではないか」と、自分の思っていた固定観念を疑うような冷静な視点が芽生えてくる。美味しい料理の描写に翻弄されながら、性差別や自意識の歪みを鮮やかに、かつ軽快に描いている。
Posted by ブクログ
作中の被告人・梶井真奈子の事件は実際に起こった事件が元になっているのですが、その事件のことを以前から知っていて詳細をWikipediaなどで興味深く読んでいたので、その事件を元にしたという今作のことが気になり手に取ってみた。
作中に出てくる様々な料理の描写が秀逸。読んでいるとお腹が空いてきます。ストーリーにも引き込まれて夢中になって読めた。
Posted by ブクログ
先の気になる展開で止まらず読み進めてしまった。
梶井の生き方、里佳の生き方。登場人物皆からの生活から、生きるってなに?価値観ってなに?幸せってなに?と考えさせられた。
実際自分は、完全に里佳寄りで共感があって、自分も梶井に会って、キラキラ満たされた話を聞いたら影響されるだろうなって思った。そういう部分も自分の中に残る部分だったんだろうなと思う。
また、小説中に出てくる料理の美味しそうなこと。どれも実際に食べたくなってしまう。実際、バター醤油ご飯にハマってしまった。エシレのバターも気になって、丸の内のエシレに行ってみた。エシレのフィナンシェ、マドレーヌ、クロワッサンどれもとても美味しい。それだけで幸せですらある。
周りの思う価値に従って生きること、自分の価値を持つこと、こうあるべき、こうしないと、とか。
人生って?幸せって?なんかとても心に残る小説だった。
Posted by ブクログ
連続殺人、男の財産を奪ったとして逮捕された女。しかも若くも美しくもない。本当に殺した証拠はない。狂気的殺人鬼かと思えば、教祖のような人間。取材記者は本性を知ろうとするうちにその女へ憧れや崇拝のような感情も持つ。そんな高貴でたくさんの男から愛された女だと思っていだが、実際はコンプレックスだらけで世界を自分の色眼鏡で見る人間だった。父からの偏愛による母からの嫉妬などの幼少期の毒を持つ。男へ執着し、女性からの愛に飢え、周りを不幸へ導くエネルギーを持つ彼女。
やはり人間そのものが周りに与えるエネルギーという目に見えないものは存在するのだと思った。どんなに格上だと感じる相手でも人間であり、闇がある。私は周りにいい影響を与える人間になりたいと思った。
あとバターへの憧れや特別な感情を持つきっかけになった。こんなに食を上手く描くことのできる文章もない。
雑誌記者の里佳は、連続殺人の被疑者であるカジマナの独占取材権を得るべく、かぐや姫のような彼女からのオーダーに応えようと奔走します。里佳の親友である伶子もまた彼女の悪意に翻弄されます。
実際にある有名な事件をモチーフとしているように感じました。主題は社会から求められる正しさや、女性らしさや家庭観などに疑問を投げかけることと、様々な形の友情なのかと思いました。
生々しい料理の描写が特徴的で、作中に登場するたらこパスタをつい作ってしまいました。フランス映画のようだと感じる瞬間がありました。
私がこの本の存在を知ったのは滞在先のイギリスでした。昨年のクリスマスの頃、突如店頭に山積みになり文字通りのベストセラーとなっていた光景をよく覚えています。以来ずっと気になっていました。読み始めて、最初に刺さったのがバター醤油ご飯の描写です。バターとご飯、それをこれほどまでに美味しく描いた本がかつてあったでしょうか。そこから続く、まさに垂涎ものの食べ物の数々。一方で、その後ろで肥えていく主人公里佳の、揺らぐ女性としての価値観。彼女がインタビューした受刑者梶井真奈子と関わる間に得たもの、失ったもの。混然と混じり合うこれらの中から里佳が最後にどう答えを出して、自らの人生の道を決めることにするのか、最後まで息を詰めて読み進めました。この本が海外で高く評価を得たこと、そこに普遍的な他者から向けられる視線や、生きづらさ、孤独、そういったものを見たように思います。女性だけでなく、男性もまた共感できることが多いのではないかと私は感じました。
Posted by ブクログ
私の中で一つの忘れられない作品となった。
女、食、適量
私はこの3つがテーマだと感じた。
"フェミニズム""ルッキズム"に関して主人公の里佳は常に振り回されていた。
女子校で育ち王子様のようにかっこよくいて、女性を武器にして仕事を手に入れる人に嫌悪感を抱きながらも、太らないように気をつけて過ごしていた。
しかし、食に目覚め、体重が増え、彼氏をはじめとした様々な人から批判を受ける。
また、この話のキーマンである梶井真奈子は女性は男性を支えるべきであり、豊満な方がモテるというような事を終始述べている。
そして、里佳の親友の怜子に関するトピックで"家族とはセックスできない"というものも触れられる。
このように、一体何が女性のあるべき姿なのかと考えさせられるが他者軸ではなく自分の為に好きに生きることに尽きるのではないか。男も女も。
次に、たくさんの食に関する描写が出てくる。
タイトルの通りバターも胃もたれするほど出てくる。
食に興味のなかった里佳は梶井に近づく中で、エシレバターをご飯に乗せて醤油をたらす…をはじめとした沢山の味覚に出会う。
里佳はかつて父親にグラタンを作る約束をしていたのにドタキャンをし、その後お父さんが亡くなってしまうという経験をした事と向き合いながら
梶井に翻弄されて指示通りレシピをこなし料理教室で教室に潜入しながら
最終的に、食は通して自分を大切にする事を学ぶ。
最後には、レシピなしに自分の気分と体調と状況に合わせて七面鳥を和風のせいろ蕎麦にアレンジをする姿は痛快だった。
食べることが大好きで、自分なりの味に決める料理が大好きな私にとってかけがえのない作品と思えた瞬間かもしれない。
最後に、"適量"というワードもこの作品のポイントになってくる。
なんでもレシピ通りに作り、料理教室で習った事の復習をし、人から教わった通りに倣うことしかできなかった梶井は言葉巧みに人を洗脳し、最後は突き放して、その様を楽しんでいる胸糞の悪い女だが
適量という概念を知らないせいで、女友達とアレンジした食やイレギュラーな事を柔軟にわかちあう事ができなかった。
かくいう里佳もこうしなければならないという型にはまっていた印象だったが、徐々に自由に人の目を気にせず"適量"を楽しめるようになっていく。
私自身サスペンスや本当にあった事件をもとにした実録的な話が大好きで、木嶋佳苗をモデルにしているという事で興味を持ち読み始めたが、今回に関しては事件の真偽よりももっと大事な人生のエッセンスになったと思えるカロリーの高い一冊だった。
被告人の生き様について
前半は「あぁバター美味しそう、、、」くらいの感想しか浮かんでこなかったが、読んでいくうちに女性の世の中での立ち位置、被告人梶井の胸の内、次々と明かされていく周囲の人との関係やその人たちの考え方見方など書き連ねられていて引き込まれた。被害者たちは梶井に直接手を下されたのか、急に構ってもらえなくなって自分でそうしたのか。女性だろうが男性だろうが自分の好きにし、好きなものを食べて思うように生きていけたらいいと思う。
すごい
相変わらず柚木さんの作品は読んでて、丁寧な描写のため安易に想像できる素晴らしい料理達!なんじゃこれめっちゃ美味しそう!と刺激された食欲が、人間らしいというか、あー、、、、って感じの女のドロドロした闇や裏切りを見せられて、ズーーーンと凹んでって、やっぱ元気なときにしよう、、、、っていう、、、なんとも言えない後味を残してくれます
自分がどっちかって言うと、リカ達のキラキラ系頑張る女子ではなく、カジマナのような外見なので、なるほど納得な部分多い
美味しいもの食べて、太って何が悪いって感じ
食べたいもの我慢して、痩せるのが本当にいいのか?
、、、って思っても、やっぱ骨の髄まで「痩せてるほうが美しい」となってる世間はとても怖い
いやー、、、大変面白かった!
Posted by ブクログ
もう一回読みたいと思った。
女として求められる基準が高すぎることについて触れられた時、ゴールがないなと思った。どこに向かうのが平和なのかが見えてこないところが不思議で怖い。
里佳の親友である怜子との距離感も面白かった。特に好きなのは、情報通の篠井さんと怜子についての苦手なところもむしろ愛おしいということを共感しあえたシーン。人から理解されない友だちの苦手な部分すら心地よいと感じさせるということを他人と共感できるのは、とても素敵なことだと思う。友だちのことを理解できるのは自分だけなのではないかと不安に思う気持ちは私も感じたことがあるから、共感してしまった。人のいいところよりも悪いところの方が周りから愛されるっていう考えもあながち間違いじゃないのではないかと思った。
Posted by ブクログ
女性脳じゃないと書けない小説だと思った。
女性向けの小説。
前半は性欲のような食で、昨今の食小説とは趣が違う。セクシーでエロティックな食描写。食欲と性欲は似ているのかも。
半分くらい読んだところで自分の過去を思い出して苦しくなったけど、そこから物語の角度が変わり、ざわつく心を引き摺らず読み進めることができた。この場面転換の構成はすごいと思う。
後半は生きる為の人生の為の食で、前半とはまるで違う。
だから2つの小説を読んだような不思議な感覚。
主人公の変化していく様が細かく自然。
若干終わらせ方が力技な感じもするけど…。
全体に作者の計算が感じられる。
バターというモチーフを始め、書きたいことを表現するためのモチーフの選び方が秀逸だし、話の流れもよく練られている。
考えられて書かれているという感じがした。
海外で評価されるのは分かる。
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Posted by ブクログ
男女の間で生きている世界、見えている世界が違うことを見せつけられた。
現代も色濃く残るジェンダー観の影響下でどうたくましく生きていくかの各々の心理描写もよかったし、
あと料理の描写が丁寧なので読んでいてお腹が減った。
Posted by ブクログ
小説でありながら、日々無意識にも女性が感じている世の中からの期待やプレッシャーを上手に描いている。ありのままの自分で良いというメッセージが伝わる。(バターの描写がおおいおかげで?、バター醤油ごはんをたべてしまった)
Posted by ブクログ
梶井ってどんな人なのか、事件の真相はなんなのか気になり面白くて手が止まらなかった。ダイエットしようかと思うたび、この小説のことが頭に浮かびそう。一方、自分の読解力がないのかわからないが、所々足りない気がして展開が早くて理解しきれなかった。(たとえば里佳がガードレールのところで怪我するシーン)
この小説には現代社会に根強いテーマが複数あった。
まず、完璧主義の人、周りを頼ることができない人に刺さる話だったと思う。現代は、自分で自分を認めることが難しい人が多い気がする。自分の欲求に耳を傾けること、逃げ場をつくることの大切さがわかった。
また、女性に対する考え方も強く描かれていた。家庭的な女性を求められることについても描かれていたが、それ以上に残ったのは梶井が女性嫌いである理由。「つかみどころのない態度やこちらを圧するような獰猛さ、主張がコロコロ変わっていく不気味さ」というのは嫌な言い方だがわかってしまう部分がある。言いたくても言えないそれを言語化して触れているところがどこか清々しかった。
それ以外印象的だったこと
レシピについてもだし食べ物の感想についても細かく表現されているが、あまりに繊細なので生々しく不気味な印象を与える。食べる行為は生理的なものだから?この小説がぞくぞくした理由のひとつだと思った。
梶井が里佳に「七面鳥を食べに来て」と言われて涙するシーンは梶井に少し同情してしまったが、その後里佳を裏切り結局何も変わっていないことがわかるのが残酷でシニカルだった。
Posted by ブクログ
日経新聞でイギリスで売れている文庫本NO1との記事があり、手に取った本作品。
連続殺人犯とそれを追う記者の話で結末が最後まで読めなかったが、この作品は白黒ハッキリさせるような話ではなく題名のbutterにあるように、時間かをかけ人によって受け取り方や深みなど変わってくるだろなと思った。
私自身はとても本を読むスピードが早くなるくらいに面白く、何より食欲が湧いてきた。
匿名
バター
一見、男性にだらしなく危ない感じかと思われたカジマナだかそんな彼女と話すたびに魅了され変わっていく里佳。カジマナの男女や食への考え方は変わっているというかどこか達観していてなんだかはっとさせれる。カロリーを気にして絶対できないけどバターを思い切り食べたくなる。
Posted by ブクログ
梶井真理子との面会シーンは、とにかく緊迫感がすごくて一気に読んでしまいました。彼女の言葉に里佳がどんどん毒されていく感じがスリリングで、質の高いサスペンスを読んでいるようなワクワク感がありました。
でも、後半から少し「あれ?」という気持ちに。あんなに強烈だった真理子とのやり取りが減って、里佳の自分探しや友情の話がメインになると、急に勢いが落ちた気がします。それに、出てくる男性たちが揃いも揃って「いかにも」なダメ男ばかりなのも、男性目線だとステレオタイプすぎてリアリティを感じず、ちょっと冷めてしまいました。
私は元の事件(木嶋佳苗の事件)をよく知らずに読んだのですが、結局、事件の真相がよくわからないまま終わってしまったのも消化不良でした。最後の方は色んな問題がトントン拍子に解決して「いい話」にまとまりすぎというか、なんだか綺麗事っぽく感じてしまって……。前半のバター醤油ご飯みたいなドロドロした面白さが最後まで続くのを期待していたので、そこが少し残念です。
Posted by ブクログ
この本を読み進められたのは、ゴシップが気になる感覚に似ている
本当に被告人が犯人なのか、被告人のどんなところに被疑者は惹かれたのか、過去に何があったのか
ただ、読み終わった後、自分の中に何が残ったのか…
気づきはあったのか、思い返す箇所がない
Posted by ブクログ
あまり刺さらなかった。
「食べること」「女であること」「欲望を持つこと」が社会の中でどのように縛られ、歪められているのかを描いた作品。
二人の対話や関係性を通して浮かび上がるのは、「女性はこうあるべき」「欲望を持つ女は危険だ」「自己管理できないのは怠慢だ」といった、社会に深く染み込んだ価値観。
欲望そのものが悪なのではなく、欲望を持つことを恥じさせる社会の構造こそが人を歪める、ということ。食べたい、太りたくない、美しくありたい、愛されたい――それらは誰もが持つ自然な感情であるにもかかわらず、特に女性に対しては厳しい自己抑制が求められる。その結果、人は自分の本音を切り離し、空虚さや息苦しさを抱えたまま生きることになる。『BUTTER』は、その抑圧を「食」という極めて身体的で原始的なテーマを通して鋭く照らしている。
Posted by ブクログ
実際にあった有名な時効直前に捕まった事件を題材にした話、とはいえ、ちょっと料理の描写が多くて、もっといえばおしゃれで、確かにフランスでウケる要素は多々ありますなぁ、という感じ。
でも読み終えると腑に落ちない要素も多くて、結局何が言いたいのかよくわからなかった、という話でした。
誰か、説明して欲しい。
Posted by ブクログ
面白いは面白いのですが、似たような葛藤や気づきが繰り返されることもあり、ちょっと長すぎる印象を受けました。
他人との関係性と自分らしく生きていくこと、のバランス感に対する表現についてはややフィクション味が強く、なかなかそう上手くはいかないのかな、という感想に寄ってしまいます。
後半、篠井さん宅が同僚諸々が集まるコミュニティスペースとなるシーンで、主人公が手間暇かけてつくった栄養・滋養のある料理よりも、片手間で食べられるジャンクでインスタントな中食が好まれた描写が印象的でした。その努力が自分のためだけになっていないかどうか、客観的に判断出来るようになるか、人と関わる上でとても大事だけど難しいことですね。
以前拝読した同著作、「本屋さんのダイアナ」の方が注目されたテーマが少ない分、すっきりとまとまっているような。
Posted by ブクログ
実際にあった事件を元にしているということを含めて面白いです。でも少し長く感じました
この本の教訓は、人は簡単には変われないことと、関わらない方が良さそうな人には関わらない、ですかね...
Posted by ブクログ
感想を書くのが難しい。
話題作だと手に取ったけど、そこまで刺さらなかったかな。バターは環境によって形を変える。人間も同じで付き合う相手に影響されて変化する。
でもカジマナが己の寂しさに気付いて更生するのかと思いきや、人は簡単には変われないのだと思った。
Posted by ブクログ
読んでいる途中で苦しかったのは、里佳や伶子、カジマナにシンクロしていたからか…
料理や感情の描写が、そこまで描くかと思うほどリアル。
控えているbutterの魅力に取り憑かれそうでこわい。
Posted by ブクログ
女性目線で女性の生き様や生きづらさを扱った内容。物語を動かす要素として、タイトルのバターとそれを使った料理があしらわれている。
女性と男性では読んだ時の感想が違うだろうと感じる内容。ただ、確かにこの小説に書かれている世間の目のようなものはあるだろうと感じる。
Posted by ブクログ
audibleにて
ロンドンの本屋で見かけたことがきっかけで聴きました。女性の生き方、難しさ、葛藤が描かれていたのと、料理の素晴らしい描写でとにかくお腹が空く作品でした。
ロンドンでも翻訳されながら販売されるのはこれが単に日本的なものではなく、広く共感されるからなのかもしれません。
Posted by ブクログ
ミステリー部分はあまり深掘りされず真相もわからず。
容疑者と出会うことで記者の人生が大きく左右されていくストーリー。容疑者を通して男女の在り方について考えさせられていく。少し私には難しい内容であるように感じた。
女性が読むことで感じることもあるのではないかと思う。
見た目、子育て、労働。日本を取り巻く知らないうちに染みついた女・雌への偏見が所狭しと散りばめられている。
何よりお腹の空く小説で、料理の描写がとてつもなく丁寧。バターを食べたくなる話でした。
Posted by ブクログ
女性記者が、殺人事件の被告人である女性と面会を重ねるうちに、食や欲望、承認のあり方に深く引き込まれていく物語で、重たい題材のわりに語り口は軽やかだ。物語の推進力も強く、気づけば最後まで読まされていた。
ただ、登場する男性たちが総じて幼く描かれている点には、少し引っかかりも覚えた。ここで私は「これは他人事ではないのでは」と一瞬身構えるのだが、いやいや、さすがにここまで赤ちゃんのような可愛げは私にはないだろう、とすぐに自分を弁護する。たぶん。
面白く読んだ一方で、読後には余計な不安も残った。
この本を妻が読んだら、はたして共感するのだろうか。
考えるだけで、少し震えてしまう。
Posted by ブクログ
家庭的を求める社会の価値観。今の女性は時間的に家庭的なこができない現状がある。男性陣や、いままで主婦として通してきた人は、実情を認識できていないのではないだろうか?
女性が男性を立てるということ。女性が男性を満たすことで、女性自身も幸せにつなげることができること。
そんなことが書いてあった。
バターのようにしつこい読後感だった。