小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ一言、すごかった。
途中は読んでいて本当に心が折れそうになった。交通事故の一つの過ちから人生が一気に崩れていく。頑張ろうとしても、一生懸命やっても苦しめられ、その苦しさから正常ではない行動に向かってしまう。
読んでいるこちらからすると、「そうじゃないんだって」と何度も伝えたくなる。でも、きっと本人はそういう思考になってしまうんだろうと思う。誰にでも起こり得そうなことに感じてしまうからこそ、本当に苦しかった。
後半も「大丈夫なのか」と思うところが何度もあったけれど、最後はちゃんと良い方に進んでくれて、本当によかった。
福岡の人がいい人でよかった。
かおりさん、頑張ったね。ちゃんと地に足をつけて進んできてよかったね。ずっと頑張ってきたことを、土居さんは見抜いてくれたのかな。
長い本だったけれど、途中から読む手が止まらなくなってしまった。後半に向けて少しずつ良い方向に進んでいけるような雰囲気があり、ドキドキしながら読みました。
これまで『成瀬は天下をとりにいく』が、読書を始めるきっかけになった一番大好きな作品でした。
でも、この『熟柿』は、それに並ぶくらい、自分の中で衝撃の作品になりました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ犯人を推理するだけではなくて、作中の作者も誰なのか?という構造にワクワクしながら読んだ。
怪しいなと序盤から疑問に思っていたので、こんなもんかと残念に思っていたら、なんと!!
これは最高に面白い!
6人も殺害した真犯人がわかっているのに本の出版で警告しただけということが気になった。
宮垣先生以外の5人は、罪もないのに殺されたにも関わらず、真犯人が捕まっていないのはモヤモヤが残った。あまりにも気の毒すぎるので、せめて5人がもっと悪人でいて欲しかった。
最後の最後までどんでん返しがあって、最後まで読者を驚かせてくれる。
館シリーズは全部読みたくなった。 -
Posted by ブクログ
読み始めて一気に物語に引き込まれた。人がお風呂に入らなくなると、どうなっていくのかがリアルに描かれていた。そのわりには夫がどうしてこのようになってしまったのかを、深く探ろうとはしない妻がいて、はじめはそれが妻の優しさなのかと思った。けれど、台風ちゃんのエピソードが出てきたあたりから、妻にも何かひっかかる事あるなぁと思った。風呂に入らない夫に対して、イライラするわけでもなく、言葉を選んで会話するあたりはいい夫婦だなと思った。けれど、夫に対して愛があるのか無いのかを、自分でも分からず、愛があると信じたいと思うあたりが人として生々しい部分で、綺麗事では片付けられない部分だなと思った。
最後夫がどうなったかはわからず終わってしまったけれども、夫が息をするのが楽になったのかなと思ったら少しだけ救われた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレヴァン・ホーン事件の後探偵業から身を引いていたエラリイのもとに、NYを恐怖に至らしめている連続殺人者〈猫〉の調査依頼が到来した。
結構病みモードだからなかなか引き受けないだろと思ったら意外にすぐ乗り気になるエラリイ。君のそういうところが好きだ。
さて、一見共通点が全く見えない被害者たち。年齢、性別、犯行の間の期間など、特にパターンは見えない。だが、年齢が下がっていっていること、女性が多い割には既婚率が低いところなど、かなり薄い手がかりから犯人を見つけていくのはとても面白く、一気読み必須だった。
星5のポイントとなったのは、セリグマンと会話するシーン。わざわざウィーンまで飛び、真犯人が誰かを心理的な観点を踏まえて解説していくエラリイ。こいつまた専門外のことをと思いつつ、動機の面を掘り下げていくのは彼らしい。まだ間に合うと父に電話をするが、その頃にはもう手遅れだった。また失敗したと嘆くエラリイにセリグマンは、「神は唯一にして、他に神なし」という言葉を送る。
この一言に尽きる。自分の動き一つで人の生死を分けられると考えているのは、傲慢ではないか。まぁ十日間の不思議のラストはちょっと手を下しすぎ感あるけど、エラリイがなにをしていようとみんな同じ未来を歩んでいたかもしれない。そこは思い上がるなよって釘を刺すところがよかった。
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