小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
素晴らしい作品。この一冊で男女の関係だけでなく、過去と未来、生と死、人間の背負う業など数々の事を考えさせられた。お互いの手紙によって物語が進んでいくという形式が時の流れと心情の変化を上手く運んでいた。この作品にだいぶ喰らってる。
人間には業があり、それに沿って人生が展開していく。人によってはその業は決して容易いものではなく受け入れがたいものかも知れない。ただ諦めて自死を選ぶのではなく、その業を受け入れた上でイマを必死に生きることで未来へと歩みを続ける。
「生きていることと、死んでいることは、もしかしたら同じことなのかもしれない」この宇宙の、生命の不思議なのカラクリはまだ俺の人生では理解でき -
Posted by ブクログ
めーっちゃ良かった。ほっこり、泣ける部門で下半期ベストに入ってくると思う。文体もものすごく好みだった。ずっとうるうるしていた。
亡くなった人が無機物にとりつく。大切な人のすぐそばにある無機物に。無機物だから、こちらの声は届かない。
自分は亡くなっているから、大切な人にとっては過去になって、大切な人は少しずつ新しい環境に慣れていく。切ない。でも亡くなった側からしたら嬉しいのかな…。
特に好きだったのはロージンと青いのとマッサージと日記かなぁ。子供が出てくるのには弱すぎた。親目線も子目線もしんどいて。泣くて。
私がもし先に亡くなったら、なんにとりつこうかなぁ。我が家のフェイクグリーンにでもなろうか -
Posted by ブクログ
著者の作品を読むのは『化け物心中』『おんなの女房』に続いて3作目だが、本作はこれら過去作を大きく上回る、掛け値なしの傑作だ。
江戸時代に実在した全盲の国学者・塙保己一を主人公に据えた作品で、目が見えないことで視覚以外の感覚が研ぎ澄まされて天才への階段を登っていった、といった分かりやすいサクセスストーリーを前面に押し出さなかった点にまず好感を持った。そのうえで「見えない」ことによって引き起こされる周囲の人間との軋轢・勘違い・ズレがとても面白く、不謹慎ながら第三章以降では何度も笑ってしまった。
主人公を聖人化せず、俗人的な部分にフォーカスを当てたうえで、普通の人間としての主人公の魅力を存分に味わ -
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著者初の時代小説ということだが、現代を舞台にしたこれまでの作品に負けず劣らず濃密な筆致を堪能できる。
本作では当時の言葉遣いを現代語に変換せず、恐らくだが忠実に再現させており、そこに著者お得意のインパクトある心情描写が重なることで、比類なき作品世界が構築されている。
個人的には主人公およびその周囲の女性の生と性、そして自立していく様が現代にも通じるテーマを孕んでいて面白かった。
タイトルの「けんぐゎい」=「圏外」という部分があまりしっくりこなかったのだけど、それを差し引いても優れた作品だと思う。
『平場の月』『よむよむかたる』と同じ著者とは思えないくらい幅広い作風でありつつ、この作品でも「朝倉 -
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ネタバレ
レオがいてくれたら、死ぬことも怖くなくなるかもしれない。
そんな風に思わせてくれる、心温まるストーリー。
ネタバレが苦手な方はまわれ右!
死神の世界にも、左遷というものがあるのか。
左遷だったとしても、犬の姿はかわいく思えてしまう。
レオが来たのは、末期がん患者が最後を過ごす、ホスピス。
それぞれの患者の未練を、見事解決。
3人の未練が、繋がっているストーリーの構成にも感激。
話の後半では、レオにも心が現れたようで、犯人と戦うシーンで応援してしまう迫力がある。
レオがピンチになった時、助けてくれたのはレオが救った人たち。
レオも無事に救われて、患者