【感想・ネタバレ】グロリアソサエテのレビュー

あらすじ

大正十三年、宗教哲学者の柳宗悦が住む京都の家で女中奉公をはじめた少女サチ。ある日、河井寛次郎という陶芸家が柳家に来訪する。英国帰りの陶芸家・濱田庄司も同席し、男たちはすぐに意気投合した。彼らは共に小道具市を巡り、「下手物」すなわち日用の品に自由な美を見出し、それらを「民藝」と名付けた。薄汚れた古布や、埃にまみれた陶磁器に感嘆し、その美を世に提唱する三人の姿に驚かされるサチ。佳き品々に満ちた柳家での暮らしと、美を愛する人々との出会いを経て、彼女自身もやがて「民藝」に魅せられていく。百年前の京都で、新たな美「民藝」の世界を切り開いた人々の情熱と輝きの日々を描く歴史長編。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

大好きな一冊となった!「民藝」が生まれた瞬間にはじーんとしたし、柳宗悦をはじめとした民藝活動の中心人物たちによる「グロリアソサエテ」に心を打たれた。それ以上に惹きつけられたのは、妻兼子の生き方。良妻と声楽家(専門家)の間で揺れ動く。どちらをとるか捨てるかではない。どちらも大切。どちらも捨てられない。でも女性は否応なしに、家庭を優先させられる。そんな理不尽てある?それに対して、柳の自由奔放な(経済を顧みない)生き様を、腹立たしく感じる私⋯時代的には、むしろ柳が兼子の留学や仕事を許したことは、革新的なことなんだろうけど。そして、サチの出生の秘密。出身地や生まれによる差別についても描かれていて、なんだか私の興味のあることが物語に詰め込まれた、出会って本当に良かった本でした。

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2026年01月21日

Posted by ブクログ

民藝の名付け親といえば柳宗悦さんと仲間たち
彼の家に女中奉公することになったサチ目線で描かれている。
大正から昭和にかけての時代背景、美味しいごはんと柳家の日常がありありと描かれていてすごく良かった。
特にごはんがほんとに美味しそうに書かれていてお腹がすく(笑)
デザイナーである長男の宗理さんのシンプルで実用的かつ美しいデザインも父の民藝に対する見方の影響を受けてるように思う。
が、次男の美術史家である宗玄さん、三男の園芸家である宗民さんと宗悦の関わり方がかなり希薄に感じる。
当時の子供と父親の関わり方はそんなものなのかな。
現代だったら確実に奥さんに怒られそうなところ。
奥さんの兼子さんは家庭の大蔵大臣として、旦那さんを支え、子供を大切に思いつつも、自身のやりたい事も叶えていてかっこいい女性という印象。
奥さんを主人公にした物語も読んでみたい。
そして、サチの幸せは…

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2026年01月16日

Posted by ブクログ

大正時代、柳宗悦の家で奉公をしていたサチが主人公。「民藝」についてのストーリーかと思いきや、それだけではなく柳宗悦や奥様、そこでの生活が話の主。京都の風景も良し、サチがばあやや奥様と作る食事も美味しそう。今で言う丁寧な暮らしとはこのことだと思った。幸太郎さんとの関係も少し寂しくはあったけれどほっこりした。これから先のサチのハッピーエンドを願う。

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2026年01月02日

Posted by ブクログ

 日常の美しさが描かれた小説です。
洗濯をして、料理をして、買い物に行き、掃除をする。働く。景色や、音楽、器や布を愛す。たくさんの色、匂い、音を感じられる作品でした。
 芸術品ではない雑貨の美しさを賞賛することにより、市井の人々の素晴らしさに気付かされる、誇りがもてるように感じられました。(私はこんなきちんと暮らしてませんが)
ときどき、わずかに入る恋愛パートも良かったです。ほんとに僅かなので、逆に印象に残ります。
 
 

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2026年01月30日

Posted by ブクログ

やっぱり朝井まかてさんの作品は、実在した人物をモデルにした物語の方が面白い気がする。

最後の章はなかなかの重みがあった。琉球の人への差別がかなりあったのだろう。

後世に名を残したような御仁は、家庭を顧みず家族に多大な迷惑をかけた人が多かった印象。

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2026年01月27日

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