小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ冷徹な殺人鬼「ジウ」と、キャラクターが対照的な2人の女性警察官を軸とした警察との激闘を描いたクライムサスペンス。
会社の同僚にオススメされて読んだんですが、これが面白い面白い。
「ジウ」については次作以降で更に際立つとして、1作目となるこの作品で女性警察官2名のキャラクターが120%表現されているのが個人的に良かったです。どっちも「こんなやついるんかい」とツッコみたくなるキャラクターですが、妙に生々しく、それぞれ芯があって、読んでいくうちにどちらにも魅了されていきます。読み始めた時と読み終えた時で感情移入度が段違いというか。
シナリオ自体がめちゃくちゃ面白いので、実写化しても絶対面白い!と思 -
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お久しぶりの奥田英朗さん
5篇の短編集
最近読んだ奥田作品は
ハチャメチャなとんでも精神科医伊良部先生の新作と、『リバー』の重厚な社会派な作品
さてさて、これは…とハチャメチャな方を想像して
若干ニヤつきながら読んでみたら…
ものすごく良い意味で!
大きく裏切られた!!
表題作の コロナと潜水服
前半は、伊良部先生シリーズっぽい? と
ニヤニヤしながら読んでいたけれど
後半は、なんて素敵な奇跡で ほっこり
他、4篇は、
今まで読んだ奥田作品になかった感じで
とても素敵な物語だった。
何度もトリハダたつし、涙あふれるし。
特に『パンダに乗って』が良かった
最後、カーラジオから流れる -
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殺人はいけない事だが、被告も言う様に
殺さないと、この母と娘の関係はどちらかが死なないと終わらなかったと思う。
結論母は
「娘の人生を良くしたい人」でもあり
「娘を使って安心したい人」でもあった
のだと思う。
終章の部分に
被告の周りの人間や、母への謝罪の文があったが
読むのも苦しく涙してしまった。
母から逃げ出すことは出来なかったのか
周りを信頼し、助けを求める事は本当に出来なかったのか。
と、終章を読むまでは思っていたが
携帯を取り上げられ、自由な連絡ツールも無く、毎日母からの罵倒叱責時に暴力。
その疲弊した心で逃げを考える余裕も、人を信じる心の余裕も生まれなかったのだな…
と思っ -
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新世界より」を読み終えて面白くて残酷な[劇薬の記憶]
貴志祐介の『新世界より』を読み終えた今、私の心には「二度と読みたくない」という拒絶感と、「誰かにこの衝撃を共有したい」という強烈な渇望が同居している。この一冊にはホラー、ミステリー、SF、ファンタジーのすべてが凝縮されており、これほど多層的な世界を構築した著者の奇才ぶりには圧倒されるしかない。
物語の終盤で突きつけられる真実――かつて「人間」だった存在が、管理のために姿を変えられ、支配される側へと堕ちていった歴史は、単なる空想とは思えない生々しさを持っていた。読み進めるうちに、私はこの物語を無意識に現代の「人間社会」に置き換えて読んでい -
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読書とは娯楽のひとつである。しかし、その中で、ただの娯楽ではなく、人生にとって心に残る素敵な作品に出会えたらなんと幸せなことだろう。筒井康隆の『旅のラゴス』を読み、まるでラゴスと共に旅をしているかのような体験をした。
物語の中では笑えることや素敵な経験、時には辛く悲しい出来事もあるが、主人公ラゴスは常に前向きで、感情に振り回されることはない。その姿勢によって、読んでいる私自身も人生を前向きに考えようという気持ちになれる。
ラゴスの旅は現実ではありえない壮大さや奇想天外さに満ちている。しかし読んでいるうちに、自分の人生と重ねて考える瞬間もある。周囲の人々がラゴスを囃し立て、ラゴス自身は手を貸 -
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儚く、美しく、そしてかっこいい。
義とは何か、家族とは何か、男とは、友とは何か——そのすべてを強く問いかけてくる作品である。
新選組という激動の時代の中で、それぞれが信じる「正しさ」を抱えて生きている。しかし、その正しさは一つではなく、時にぶつかり合い、すれ違う。その姿が非常に人間らしく、胸に迫ってくる。
特に、吉村貫一郎の生き方には強く心を打たれた。周囲からどう見られようとも、家族のために生きるその姿は、不器用でありながらも揺るがず、真っ直ぐである。
また、大野との友情も非常に熱く、立場や価値観の違いを越えて通じ合う関係が印象的だった。さらに、その生き様は息子にも受け継がれており、その姿 -
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本物」という執着を捨てて見つけた、人間としての「勝ち」
核戦争後の荒廃した世界で、哀愁ただよう主人公リック・デッカードは、逃亡したアンドロイドを「処理」する賞金稼ぎとして、常に「本物」と「偽物」の境界線に執着していた。本物の動物を飼うことがステータスとされる社会で、偽物の「電気羊」しか持てない自分に劣等感を抱き、懸命にアンドロイドを排除することで自らの人間性を証明しようとする。
物語の核心は、人間とアンドロイドを分かつ「共感能力」にある。人間は共感があるから人間であり、それを持たないアンドロイドは機械として処分される。しかし、リックは任務を通じて、死を恐れ、仲間を想い、必死に生きようとする -
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ネタバレおしゃれな本だった。繊細で少し冷めた感じ?でもその中で人の苦悩が描かれていて、そこに同情する感じでもないのが良かった。
自分的に執着と愛着の違いはタイムリーな話題だった。今の恋人は別れようと言っても別れてくれない。他の男の人に会っちゃダメ、俺の従う通りにしてって感じの人。朔は愛を知らないだけだろうが、自分の恋人はただの執着なんだろうなってこの本を読んで再確認した。でも一香の香水瓶の1つになりたいという気持ちもすごくわかる。そうならずともその後も関係を続けられそうなところからこれは執着ではないと感じた。
秘密を共有できる相手いいなぁ。私は過去の出来事を彼氏に話したら拒絶されて否定された。それ -
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ネタバレあまりにも面白かった...しあわせ、しあわせ、しあわせ!は誰よりも読者のセリフだと...ほんまによ...。
いやもうまだ対面もしてないころ、ヘイルメアリーが遠心機モードで回転してるのに対して、これも挨拶なのかな...と同じようにくるくる宇宙船スピンしてる場面を読んだ時点でああこれに乗ってるのが「何」であれ、絶対に悪いやつではないわ...と確信したもんな。
「まさか来客があるとは思っていなかったので。」で上巻が終わるところもさあ、良すぎるよね...。この地球人として初めての異星人との対面という状況と自宅の掃除でもするかのような書きぶりの対比がね。良い表現...。
下巻はもう最後の最後までピンチと -
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それ単体で独立しているようでもあり、それぞれが多かれ少なかれ繋がっているようでもある。
この世に生きる全ての人も、人々が紡ぎ出す全ての物語も、そうなのだと思う。
斉藤壮馬さんが解説を書いていなければ、私はこの作品を手に取ることはなかったと思う。
縁、巡り合わせ、偶然、必然。
どんな風にも言えるけれど、私は今、この作品を読むことができてよかったと思っている。
ひとつひとつが短編小説として読み応えがあるしそれぞれ受ける印象も違う物語なのに、全てをひとまとまりの小説だと捉えるとものすごく壮大で、受け止めきれない。
この一冊の本の中に宇宙を感じた。
そしてこんな宇宙を描き出せる人がいるのだなと畏怖を
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