小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ本質かつ純粋な疑問ほど心動かされ思考を巡らすものはない。
現代を生きる人間のジレンマやもどかしさなど答えを見つけようとすればするほど答えの無いものになっていく、そんな心情を改めて突きつけられるそんな衝撃の走る1冊。
我々現代地球星人は「工場」の一部でありながら「ポハピピンポボピア星人」の血も流れている事を感じられる。
自分たちの理想を叶え、それが例え大衆に理解されなくてもそれを全うする心の強さを持ち「いきのびる」為にはと考えれば考えるほどそれに答えはなく酸素は薄くなる世の中。
この星には様々な星人が地球星人のふりをしながら酸素を求め、ひしめき合っているのかもしれない。 -
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遠い未来や宇宙の話ではなく、一年後くらいにありそうな少しだけ未来で、人々の希望や繋がりの物語。
池澤春菜さんがこの本を「ホープパンク」と表現していて、確かにどの短編も希望を持って戦っている人たちばかりだった。
一番好きだったのは表題作の「陽の光が消えた町で」。
物資もインフラも不安定な中、地区の人々が自分の時間や特技も含めて物々交換をして助け合って暮らしている姿は、「コミュニティ」のつながりの強さと、「コミュニティ」の持つ希望が感じられた。
AIの話2本が入っていて、「デジタル社会の歩き方」で感じた今の時代の問題点が、別角度の解決策を提示されているように感じられた。
読む順番とタイミングが絶妙だったみたい。
「人は意思決定を少なくし、屋外で過ごして、車をなるべく使わず、従来のソーシャルメディアに費やす時間を減らすほど幸せになる。」
この一文に、SNSと距離を置き、スマホから手を離し、アナログな日々の大切さを改めて感じられた。 -
Posted by ブクログ
子どもたちは悪くない。
ただ皆一生懸命に生きているだけなのだ、そう思う。
脇にいる大人たちだってそうなりたくてなっているわけじゃない。ささやかな幸せを喜び、時に運命を翻弄される出来事に流されまいと必死にしがみついてでも生きている。
ただそれだけなのだ。
月と蟹。
手に取ったときにはわからなかったタイトルの意味。
それは子どもたちの放課後の遊びでもあり、昭三爺さんが死ぬ前に慎一に遺した遺言のような話しでもある。
表紙の絵、
よくみると誰かの影が写り込んでいる。
物語を読み進めるとそのことに気がつく仕掛けなのか、
最初全く気がつかなかった。
そしていよいよラストになって表紙の意味していることがわかるのだ、。
途中からページをめぐる手が止まらず一気に読んだ。
それにしても毎度焼かれるヤドカリが可哀想〜と思いながら読んでいたのはわたしだけかしら?
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Posted by ブクログ
「神と米」(と美味しいもの)が主題のエッセー。日本文化を大切に、とか、米文化を守ろう、というのは一見空虚に響きがちだが、読んでいるうちに、「ああそうか、彬子女王はあの歴史に出てこられる方達のご子孫なのか!」と今更ながら気づき、それはすなわちご自分の家族や家の文化を大切にしたいという気持ちでもあるのかーとハッとした。
それにしても文章が面白い。昼休みもギリギリまで、料理しながらもずっと読んでいた。もちろん「公人」としての職位や知名度で声をかけられたりもあるとは思うが、ご友人とか人との関係を大切にされて、そこから生まれる縁を楽しんで生活されている。読んでいて全く嫌な気持ちにならないのである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ色んな人が言っている通り、ホラーだった。びっくりするくらい人が死んでいった。『風の海 迷宮の岸』の泰麒だ!と気付いたけど、蓬莱に来たのは1回だけじゃなかったっけ?『風の海 迷宮の岸』の後の話?とよく分からなくなったので、忘れないうちにもう1回読もうと思う。高里のクラスメイト達が、報復がエスカレートするにつれて態度を変えていくところとか、後藤が広瀬に「お前は高里とは違う」と説教するところとか、心理描写がとてもリアルでそこが面白かった。人が本当に次々と死んでいくので、高里が帰った後のこっちの世界はどうなってしまうんだろう、広瀬は何を思って生きていくんだろうと途方もない気持ちになった。最後の漢文の意味を調べてから、広瀬の気持ちを思うとやり切れないなあと思った。『東の海神 西の滄海』まで読んでからこの本を読んだけど、舞台がこっちの世界なのでより共感できた。色んな人が言うように、魔性の子は何作か十二国記シリーズを読んでから読んだ方が、理解できることが多い気がする。面白かった。
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