あらすじ
極限状況での謎解きを楽しんだ読者に驚きの〈真相〉が襲いかかる。
友人と従兄と山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った家族と地下建築「方舟」で夜を過ごすことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。
いずれ「方舟」は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまでおよそ1週間。
生贄には、その犯人がなるべきだ。――犯人以外の全員が、そう思った。
感情タグBEST3
本格ミステリを超える
閉鎖空間における本格ミステリと思って読んでいたのですが、最後、自分にも大岩が落ちた気分です。価値観もひっくり返る本格ミステリを超える作品です。
匿名
読書後の姿→orz
こ、これは、がーーんってなった。
どうなるのどうなるの、って異常な状況にするするとページが進んで、殺人が起こって、ページはさらに加速して進んで、推理もわかりやすくて理解できて納得いって、それで、それで、ううーのあとにがーーーん。
有栖川先生の解説を読んでさらにうわぁ…この発言はそういう意味かよ…って。
これはそりゃあ評判いいや。こわすぎる。
Posted by ブクログ
ストーリーを読み進めていくうちにもしかしてこの人が、、、?となっていたが、最後にひっくり返された。久しぶりにスッキリというか感動すら覚えるどんでん返しを喰らった気がして
すぐに2周目を読みたくなりました。
視点を変えると見える世界が広がるんだなということを学べかつロジックの巧妙さにやられました!
Posted by ブクログ
先週買って2回読んだ!手が止まらないミステリー。
ネタバレ無しで書きたい…
昔の仲間ととある家族ら計10人が、建物に閉じ込められる。そこから脱出するには、1人の命を犠牲にしなければならない事態に。その役は誰がやる?そんな中で建物内で起きた殺人。このメンバー以外に犯人はいない。ならば、犠牲になるべき者は、その殺人犯で「あるべき」…。
極限状態の中で、お互いを疑い合うしんどさ。
そもそも、いくら殺人をしたからといって「犠牲になるべき」人を決めるなんて、許されるの?という思い。
でも、自分だけはその犠牲の役割には絶対なりたくない。
こんな思いをするならば、いっそひと思いに殺された被害者の方がマシだったりして…などと思ってしまう恐ろしさ。
そういう、人の心の「正しさ」を失った状態の描写や、
「どんな結末を選べどもベストなシナリオはない」というもどかしさが、表現されている。
単純に人の心の描写としても楽しい。
結末や事件の顛末の見事さはもちろんのこと。
そして最後に浮かび上がる絶望。
人としての醜さと、それに構ってられないほどの恐ろしい状況。
犯人は、一体何を思ってこういう選択をしたのだろう…。ある意味、最後は一縷の望みをかけて、自分の味方を探したけど、だめだった。だから、こういう方法を選んだ。犯人のこれからも、きっと地獄。犯人がここまで周囲に絶望してたならば、なぜこの選択をしたんだろう?という疑問もある。この事件のあと、犯人はどうするつもりだったのかなぁ。
余談だけど、翔太郎は、建築に興味があってなんとなく着いてきた、という設定の割に、大活躍しすぎじゃない?とすこし面白かった。
翔太郎いなかったら速攻殺し合いになってそう。あなた…何者?と思った。
あと、主人公の親との関係も意味ありげだった割りに描写がサラッとしてた。
ミステリー苦手だったけど(誰が犯人かも全然わからないし、非現実的すぎて「え、そんなことある?」ってスッと冷静になっちゃうから)これは別。そういう人も楽しんで読めると思う!
Posted by ブクログ
いい意味で裏切られた。
途中でなんとなく犯人の予想がついて謎解きしてそのまま完、となるのかなと思っていたら、最後の最後でどんでん返し。そして主人公の生死を分けた選択に対する解釈が余韻を残す作品ですごく面白かった。
あそこまで頭がキレるなら外に出ても普通に生きていけるんだろうな。主人公に対して選択肢を与えつつもその答えを冷静に受け止めるしたたかさ?女性の冷酷さみたいなものが好きーーとなった。犯人を突き止める重要な役回りの翔太郎をあんな形でバッサリ切り捨てるのすごいです。
Posted by ブクログ
もう本当におもしろい
エピローグまで読んでておもしろいのは中々感じたことなかったですね!
あとめちゃくちゃ読みやすい、ん?なんだって?ってなるところが少ない
Posted by ブクログ
これはすごいものを読んだ。
犯人のパーソナリティーがぶっ壊れてる。淡々と、生きることだけ考えて行動してるって感じ。最後の通話のところは読みながらしんどすぎて怖かった。
まさかそんな最初の部分からひっくり返されちゃうのかよ!やたら外のカメラの映像が出てくるなーとは思ってたけど…
寝る前に読み終わって、後味が悪くて眠れなかった。けど今年1番のどんでん返しを味わった…
Posted by ブクログ
地下施設に閉じ込められてしまった人々。起こる殺人事件。脱出するためには、誰かを犠牲にする他なく…という話。
登場人物たちの置かれた状況が、私だったら絶対に嫌なので、最初の方は読むペースがゆっくり。でも、殺人が起きてからは先が気になってどんどん読んでしまった。
とにかく、犯人がすごい。絶対に生き残ってやる〜!!という意志の強さを感じた。あの閉塞した空間でみんな困っているのに、「ただ自分だけが生き残ってみせる」という覚悟を決められたのはすごいなぁと思うし、冷静にすぎる。
最後のどんでん返しは本当に予想外だった。ミステリで考察などできない私はただひたすらにその鮮やかな手口に圧倒された。
どんでん返しって一度しか味わえないの、もったいね〜〜よ〜〜。(当たり前体操)
Posted by ブクログ
しょうたろう推理ヤバくない❓犯人はしょうたろう❓それともこのメンバー以外の元々ここに住んでる人間がいてそいつ❓とか色々考えながら読んだ
犯人はあっさりしょうたろうが解決したように思えたが、そこからが本番
こういう系統の作品でスマートで探偵してるようなキャラがバッドエンドになるの結構食らうんだよな………
犯人と柊一の関係と最後の運命の分かれ道の書き方も良かった
しょうたろうが作る流れそのままに読んでた自分まで閉じ込められた気分になって苦しくなった
夜もこの本のこと思い出してちょっと眠れなくなった
次は十戒読む
Posted by ブクログ
長く積読だったのをようやく読み始めたけれど、途中からは先が気になって手放せず一気読みしました。そしてラストのラストに衝撃。久しぶりにこんなに面白くてすごい作品に出会えました。
Posted by ブクログ
とてつもなく面白かった。
ちょっとずつの違和感が全て最後に回収された。
こんなにどんでん返しでボリュームもあるミステリーで、納得できない部分がないのすごい。
みんなにおすすめしよ。
Posted by ブクログ
犯人が分かっても、あ~この人だったかーくらいに思いながら読み進めてたら最後にどんでん返しが凄くて久々に読み終わった時の衝撃がすごかった!
殺し方とかが酷くてちょっと読んでいて気分が良くない所もあったけど。
結末が残酷でどうにか助かってたらいいのになと考えずにはいられない最後だったけど。
地下施設の時点で怖いのに地震で閉じ込められる環境が怖すぎて読みながら本当にゾッとした。今後の人生地下にはなるべく行きたくないと思った笑
Posted by ブクログ
地中深くの「方舟」に取り残された男女10人。
脱出へのタイムリミットは1週間。
脱出するためには誰か1人が必ず犠牲になる必要がある。
そんな極限状態で次々に起こる殺人事件。
ラスト10ページ強ですべてがひっくり返るどんでん返し。
解説の有栖川有栖さんが語っているように、「時間を置いて三周目をしたくなる」作品。
Posted by ブクログ
個人的に途中まで淡々としているし、それで終わりかい!とツッコミたくなる物語で退屈していたが、最後にどんでん返し。
犯人の心情にはどうしても共感できないものの、久々に、展開にやられた。
面白くて読み終わったあとも心臓がバクバクしてた,
Posted by ブクログ
1週間あるんならもっと良い話し合いができるでしょ、とか殺人犯が犠牲になってくれるわけないでしょ、とか細かい設定が気になる時も少しあったけどとても面白い作品!最後のどんでん返しが最高だった。犯人と主人公どちらにも共感。
凄すぎて、言葉失う
もうね、あんなに本屋さんで大々的に購入してー!って言ってる理由分かりました。
何も書きたくない。新鮮な何もない状態で読んで欲しい
全く予想出来なかった
従兄弟の名探偵ぶりが皮肉。 主人公達はこのままゆっくり溺れて死んでいくと思うと想像するだけでゾッとする。全く予想出来なかったオチで最高だった。
匿名
最後の最後に…
やっと犯人がわかったのにまさか全員犯人の手の上で踊らされていたことにびっくり
大犯人のどんでん返しが楽しめるが最高に狂っている
人間の本性が垣間見える
人間らしい猜疑心や葛藤が生々しいほどに伝わってくる。
そして刻一刻と迫るタイムリミットが焦燥感を駆り立てる。
5章までなら★4。エピローグを読んで文句なしの★5になる。
こういう終わり方は好み。
私はブックライブで単行本版を購入。(現在はこの文庫版が取って代わっている)
電子書籍なので割高な意味がなく、レビューポイント付与の対象外にもなり残念だった。
それでも満足できるぐらい面白い。
登場人物の心情があまり描かれていないので、自分としては慣れない作品だなと思いながら読みました。
「これって主人公が犯人的なやつか?」などと疑いつつ。
しかも最後にひっくり返される、というのはレビュー等で分かっていたので、余計そんなことを考えていました笑
しかし、全く予想しない方向にひっくり返されてもうびっくり!ぞっとしました。
「方舟」自体の話もしっかり伏線だったのかな。一人でせっせと脱出の準備してたんですね、犯人も。。
Posted by ブクログ
こわ〜っ!
ずーっと不気味で休憩しながら読みました。
時々ゾワっとして周りが気になる感じ。
中学生の時とかこういう、生死をかけた
人間関係のストーリー好きだったなって思い出した。
30歳にはちょっと暗くて重い!
犯人のMBTIはINTJだと予想!笑
映画になったらバズりそうだな~
おもしろい
ネタバレ含みます
全体として整合性もとれていてテンポも良く最後の意外な結末も面白かった
ひとつだけ、さすがに犯人の判断が速すぎる
不測の地震からあのスピード感で殺人までの決意はやや無理があるように感じました
Posted by ブクログ
久しぶりに面白い本格ミステリーを読んだ。
迷い込んだ地下施設「方舟」。
そこに閉じ込められる10人、そして起こる殺人。
あらすじだけでワクワクが止まらない。
他の人のレビューを読んでからずっと気になっていた作品だから、今年の終わりに読むことが出来てとても嬉しい。
雪山の山荘と同じような密室空間でなぜ殺人が起きるのか、どのように犯人は追い詰められるのか。
全て納得のいく説明で、思わず唸ってしまう。
情景が浮かぶ文章のおかげで、スラスラと読めたのも高ポイント。
最後まで、本当に最後までミステリーならではのゾワゾワとする感覚が続く作品、ぜひ楽しんでもらいたい。
Posted by ブクログ
この結末は想像を超えた。
YouTubeの本紹介を見ていたから、結末を期待してたけど期待以上…遥か上を超えていった。
自分が決めつけていたミステリーはこういうものを壊してくれた作品。
Posted by ブクログ
メタ読みだけど主人公と唯一トランシーバーアプリで通信できる存在ということで、早めの段階で犯人を察せた。犯人が残り、分断された段階で交信があるのだろうな…と。
面白かったし傑作だと思う。
だけど個人的に好きかと聞かれると首を縦には振れない後味の悪さ…
うっかり寝る直前に読み切ってしまい(それぐらい面白くて手が止められなかったってことだけど)、その日の夜はめちゃくちゃ寝つきが悪かった。
救いがないという点での後味の悪さだけど、もし柊一が麻衣と寄り添う覚悟を持って残っていたら後味が良くなったかというとそんなこともない。
生還を疑わず最後の最後で犠牲になった友人や従兄弟の死の十字架を背負って、殺人犯とともに平然と生きる、麻衣のように狡猾なまでの賢さを柊一は持ち合わせていないと思うから。
生き延びても地獄。初めから詰み。
本当の意味で救いがない作品だった。
蛇足だけどここまで頭が良く冷静な麻衣が、恋愛が面倒臭くなって、と大して好きでもなさそうな隆平と結婚したのには違和感がある。
あのモラハラ気質を見抜けないとも思えないし、結婚後に発覚したとしてもさっさと離婚しそうなのに。
「翔太郎に語らせる偽の動機付けのためだけに作られたキャラクター」というご都合感が拭えず、そんな隆平が不憫とさえ思った。
Posted by ブクログ
星4.2
・作品概要
夕木春央の2022年発売のミステリー小説
1993年生まれと自分より若い作家
週刊文春ミステリーベスト10の1位や本屋大賞にノミネートされたりと話題作
・あらすじ
地震により怪しい地下建築に閉じ込められた人々が助かる道は一人を生贄にすること。水没していく施設から脱出方法を模索する中で殺人事件に巻き込まれていく物語。
・感想
かなり読みやすく、最後のどんでん返しは予想できず驚いた。
前情報で衝撃を受けるとは聞いておりあれやこれやと考えながら読んでいたが、そうくるとは、、、想像を超えた。
小説慣れしていない人など万人におすすめできる小説。
・好きなポイント
翔太郎のピエロ感がツボ。最後に絶叫するところまでがセット。
麻衣の最後の解説は引き込まれた。
Posted by ブクログ
誰が犯人か考えながら読んでましたが全く分からず。
そしてエピローグでのどんでん返し。
後味の悪い本をよく読んでますが
こちらもなかなかな結末で面白かったです。
麻衣の生還したあとが気になります。
Posted by ブクログ
久しぶりに本格的なミステリーを読んだ。
本書の最後に展開されるどんでん返しにはきっと誰もが驚くことと思う。
このどんでん返しがとてもキレイにキマるのは、どんでん返しが完成しうる、それまでの極限状態と、主人公を含む登場人物の緻密な描写、そしてあまりにも論理的な犯人特定の推理があるからだと思う。本書を終盤まで読めば、どう転んでもどんでん返しを受けざるを得ない状況に陥るはずなのが、本書の読書体験としての凄いところだと思った。
Posted by ブクログ
突拍子もない設定で、普通ならもっと取り乱したり他の方法を模索するのではと思いながら読みました。衝撃的な真相なので、ミステリー好きの方には楽しめると思います。