【感想・ネタバレ】USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?のレビュー

あらすじ

お金がないならアイデアを振り絞れ! 後ろ向きコースター、ゾンビの大量放出、絶対生還できないアトラクション・・・斬新な戦略でV字回復したUSJの軌跡をキーマンが綴る。

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入場者数の伸びが頭打ちになり、急激に落ち込む業績…。絶体絶命の危機に陥りながらも、独創的なアイデアを駆使し、限られた予算で大きなV時回復を遂げたUSJの凄腕マーケター、森岡毅が提唱する発想法をまとめた一冊です。
関西のテーマパークといえば誰しもが思い浮かべるユニバーサル・スタジオ・ジャパンですが、今の地位を築くまでの道のりはまさにドラマのようです。

“東京ディズニーランドとユニバーサル・スタジオ・ジャパンの間にある決定的な違いとは?”
“質の高いコンテンツを作り出す優秀なメンバーが、組織にとっての最大の敵である理由?”
大人気テーマパークの天才マーケターという視点で読み始めましたが、事例の一つ一つが身近に感じられることばかりで非常に参考になります。消費者の体験価値を意識したサービス設計についてはエンターテインメント業界のみならず、あらゆる場面で有効に活用できること間違いなし。明日から実践したくなるアイデアが盛り沢山です!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

森岡さんの熱い想いに胸を打たれた。
左脳が優位な方のイメージを持っていたが、情熱的で粘り強く、強いリーダシップを持った方だと理解。
さらに好きになりました。

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2025年06月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作者のエンターテイメント業界・テーマパーク・USJに対しての強いこだわり、野望を感じると共に、仕事への向き合い方に強く感銘を受けた。
この本は、ハリウッドドリームザライドに焦点が当てられていると思っていたが、実はハリーポッターエリアの建設までの3年間の繋ぎ期間にいかにキャッシュフローを担保できるか考えるアイデアとしてバックドロップがあったということに驚いた。
どこも利益創出のために初期投資を抑える必要性もある中で、人こそ最大のアトラクションと考え、既存の設備を活用して変化させるリノベーションが効果的であると考えに納得させられた。

また、マーケティングの基礎内容も盛り込まれており、何事も消費者理解として自分で積極的に経験してみる習慣の必要性を再認識した。また、既存のアイデアを活用する【リアプライ】の考え方をはじめとして、目的の設定を最優先に、①フレームワーク→②リアプライ→③ストック→④コミットメントの考え方の手法を実践できるように意識したいと考えた。

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2025年03月18日

Posted by ブクログ

少々古い本にはなりますが、USJの奇跡について書かれたとても熱いメッセージ本です。森岡氏の考え方の基本や徹底力、ビジネスに必要な攻めるタイミングなど多岐に渡り学びました。
・こだわるポイントが間違っている
・アイデアを生み出すに当たって、最初に最も大切なことは、何を必死に考えれば良いかわかっていることです
・日ごろからストックを蓄える

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2025年02月01日

Posted by ブクログ

UFJでおこなったマーケティングの実践内容を詳しく説明している本。問題に直面し、悩み、考えて策を実行する姿には、非常に勇気をいただきました。
どんな会社でも悩みはありますが、「できる」「見つかるはずだ」と強い気持ちを持って自分を加圧することが重要ですね。

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2024年12月17日

Posted by ブクログ

1336

308P

★4.5・・・5376

森岡毅
戦略家・マーケター。高等数学を用いた独自の戦略理論、革新的なアイディアを生み出すノウハウ、マーケティング理論等、一連の暗黙知であったマーケティングノウハウを形式知化し「森岡メソッド」を開発。経営危機にあったUSJに導入し、わずか数年で劇的に経営再建した。1972年生まれ、神戸大学経営学部卒。1996年、P&G入社。日本ウィダルサスーン、北米パンテーンのブランドマネジャー、ウェラジャパン副代表等を経て、2010年にユー・エス・ジェイ入社。革新的なアイデアを次々投入し、窮地にあったUSJをV字回復させる。2012年より同社チーフ・マーケティング・オフィサー、執行役員、マーケティング本部長。2017年にUSJを退社し、マーケティング精鋭集団「刀」を設立。「マーケティングで日本を元気に」という大義の下、数々のプロジェクトを推進。USJ時代に断念した沖縄テーマパーク構想に再び着手し注目を集める。著書に『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』『確率思考の戦略論』(いずれもKADOKAWA)など。『カンブリア宮殿』(テレビ東京系)、『日曜日の初耳学』(TBS系)に出演。

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? (角川文庫)
by 森岡 毅
 彼の2つ目の問いも実に興味深いものでした。 「日本人はどうしてリスクを恐れて何も変化を起こさないのだと思いますか?」  私は答えました。 「その多くは変化を起こす必要性を理解していないからです」  そして静かに続けました。 「日本人にそうでない人間もいることを、残念ながらあなたはまだ知らないようですね」  私は自信に 溢れた態度を崩しませんでした。彼が「リスクに挑戦して会社を大きく変革させるリーダーシップがとれるのか?」と聞いているのは明らかだったからです。

 「映画だけ」のテーマパークは不必要に狭い!

そんな空気の中で、私は社内にはびこる最大の敵「間違ったこだわり」に、まず宣戦布告することにしたのです。それは、ハリウッド映画のテーマパークとして始まったユニバーサル・スタジオ・ジャパンのブランドを、長期的に生存可能なように再定義すること。  つまり、 ユニバーサル・スタジオ・ジャパンというブランドを、「映画の専門店」という妄想から、「世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ」へと脱皮させること でした。  誰にどれだけ石を投げられようが、何としても最初にやらねばならないことでした。  なぜならば「映画だけ」のテーマパークでは、不必要に狭すぎる からです。

 自分の描いた絵はもう走り出しているのに、それを完遂できないと、会社や従業員にとんでもない不義理をしてしまう。そんな恐怖に 怯えていました。  しかし高まる重圧と戦いながらアイデアを考え続けた苦しみの果てに、ついにその瞬間はやってきました。  私の窮状を 憐れんだ「アイデアの神様」が、ついに降りてきてくれたのです。

 これまでの章でアイデアの神様が降りてくるまでの苦労話をいくつか書いてきましたが、最初に私が考えるその神様の正体を明確にしたいと思います。   神様の正体は確率 です。  特定の宗教観をお持ちの方には申し訳ないのですが、私にとって神様を信じるとしたらそれは「確率」なのです。良いアイデアを思いつくのも思いつかないのも確率。つまり、良いアイデアを生み出す方法とは、良いアイデアを思いつく確率を上げる方法です。  その確率を高めるために、フレームワーク、リアプライ、ストック、コミットメントの4つを強化するのです。あなたがアイデアが次々とひらめく天才でないならば、私のように確率を高める努力をおすすめします。

「数学的フレームワーク」は、一言でいえば「ロジック」そのものです。正しい目的を設定するために、問題の本質を発見するのにとても役立ちます。先ほどの戦略的フレームワークで言うところの「目的の設定」の箇所によく使うわけです。  問題の核心を明確に捕まえ、それを解決するためのアイデアでなければ、どのようなアイデアも徒労に終わります。 何を解決するためのアイデアなのか?  そのために解決すべき問題を最初に明確にするということです。  数学的フレームワークのアプローチは、数学的な思考を使ってビジネスの因果関係を論理的に分析し、現象の奥底にある問題の本質(宝)や可能性に辿りつくアプローチです。私は数学がものすごく好きだったので、数学的なモデリング(需要予測モデル、重回帰分析による因子解析など)を多用しています。それは問題(ビジネスチャンス)を発見測定するのに非常に有効な武器になっています。

 しかし本書では高度な数学や計算を駆使するよりも大切なことに焦点を当てます。数学的な頭の使い方をすること、つまり ロジカルに頭を使うことで正解に辿りつく確率が高くなる のです。

 学校で習う数学が社会に出て何の役にも立たないと言っている大人をよく見かけますが、非常に残念に思います。その人はロジカルに頭を使って生きていないと御自身で言っているようなものです。  私に言わせれば「数学」以上に問題解決に役立つものを学校では教えてくれないと思うのですが。数学が実社会で役立つという意味は…

 数学的フレームワークでは、論理的に宝を探します。特に問題の原因の発見や、可能性の発見に向いています。宝がどこにあるのか、 足して100…

 数学的に頭を使わない人は、例えばこんな風に仮説を考えてしまいます。 「子供連れファミリーの集客が下がっているのか? あるいは女性の集客が下がっているのか?」  それじゃダメなんですね。なぜなら足して100にならないからです。女性と子供連れファミリーには「重なり(母親)」がありますし、ファミリーでない男性が視界から落ちているから100にならない。この重なりは非効率を生み、視界落ちは宝を見失う可能性があります。

 数学的に頭を使う人ならこんな仮説を立てます。 「男性の集客が下がっているのか? 女性の集客が下がっているのか?」 「11 歳以下の子供の集客が下がっているのか?  12 歳以上の集客が下がっているのか?」 「子供連れファミリーの集客が下がっているのか? それ以外の集客が下がっているのか?」  これらは、それぞれ足すときちんと100になりますね。ですから、子供連れファミリーを調べて本当に顕著に下がっているなら、その原因(=宝)を探し出せればOK、見つからなかったらもう一方のどこかに宝が埋まっていることが明らかになるのです。

 戦略的フレームワークや、数学的フレームワーク以外にも、宝探しに使えるフレームワークはいろいろとあるはずです。私はもう1つ「マーケティング・フレームワーク」をよく使います。これはかなり専門的になるので、本書では詳細は割愛しますが、端的に言うと「人の頭の中に強力なブランドを構築していくための勝ちパターン」になります。そのあるべきパターンに比べてみて、理にかなっていないところに改善するチャンス(=宝)が埋まっています。これらのフレームワークは、どれを使ってもいいのですが、結局可能にするのは、こういうことです。

 外からアイデアを盗んでくることで、圧倒的なスピードと、どこかで実際に消費者に試されていることによる成功確率向上の2つのメリットを、同時に得ることができます。繰り返しになりますが、日本人もこれをうまくできるようになる必要があると私は痛感しています。

 メンタルなバリアを取り払って、外に目を開きましょう。 自分自身で考えて作っていきたい! と願う気持ちはわからなくはないですが、私に言わせればそれは取るに足らない「個人のエゴ」です。 会社のためには速くて確率が高い方が良いに決まっているじゃないですか!  また、転用できるアイデアがないか常に外にアンテナを張っておくと、自分に入ってくる有意義な情報量がどんどん貯まっていきます。その蓄積されていく情報量は自分自身でアイデアを捻り出すときの「ストック」として、確率を高める強力な武器になります。

 アイデアを思いつくためには、そのアイデアにまつわる「文脈」のことをよく知っている方が圧倒的に確率を向上させます。蓄積された豊かな情報が「ストック」です。魚釣りにたとえると、「ストック」とは、そのポイントで釣果を上げるために有効な知識や経験などの「情報の質的・量的な蓄積」を指します。

「ストック」が強ければ強いほど、直面する問題に対しての解決策を思いつきやすくなります。ちまたで「あの人は引き出しが多い」などと表現される長所です。主婦の発明家はこの強みを 活かして良いアイデアを生み出すパターンが多いようです。「必要は発明の母」と言いますが、主婦の経験がなければ、そもそも解決すべきニーズがあることに気がつかないものです。主婦の目線、主婦の感性、そういった主婦経験の「ストック」がなければそれらの発明は存在しません。

 私の場合は、世のマネジメント層の人々と比べて、圧倒的にエンターテイメントのストックが強いと自負しています。昔からエンターテイメントやレジャーが大好きで、音楽鑑賞、観劇、映画、チェス、ゲーム、釣り、キャンプ、アニメ・漫画、スポーツ観戦、旅行、読書、テーマパーク、楽器演奏……それらの多彩な趣味に費やした時間と情熱は半端ではないです(笑)。  それもこれも、私が幼少期から社会人になるまで勉強一筋で生きてきた人間ではなく、好きなことをして、あちこち寄り道をする人生をプラプラと歩いてきたおかげだと思っています。

 いつも思うのですが、コロンブスの卵のようなアイデアは、後で考えてみると「なぜもっと早く思いつかなかったのだろう」と思うような、一見して簡単で何でもないようなことが多いのです。 「水でパッケージを洗わせるアイデア」も「後ろ向きに走らせるジェットコースター」もそうだったのですが、後で考えると実に単純なのです。それまで死ぬような思いで考え続けていた努力に照らすと、あまりにも不釣り合いに思えるくらい、実にあっけなくて単純。でも私も含めてその瞬間まで、ずっと誰もそれに気がつかないものなのです。

でも粘りに粘って考えていると、そんなコロンブスの卵を生み出すことができることがあるのです。 ある問題について、地球上で最も必死に考えている人のところに、アイデアの神様は降りてくる のだと私は思っています。要はどれだけ必死に考え続けることができるのか、です。

 それらの仮説の真偽はともかくとしても、誰よりも真剣に集中して、 諦めずに釣る時間が長い人こそ、大魚を釣る確率の高い人であると、私は信じています。

 魚釣りで「ビギナーズ・ラック」という言葉があります。初心者が一番魚を釣る幸運に恵まれる現象を指す言葉です。釣りの経験者はわかると思いますが、初心者にとって技術的に難しい釣りの場合でなければ、これは本当に頻繁に発生します。その日一番の大物を初心者が釣ったり、一番多くの数を釣ったりすることはよくあります。

私は学生時代にビギナーズ・ラックの正体を調べるために分析をしたことがあります。「ビギナーズ・ラック」の正体も、やはり確率です。初心者の方が単純に確率を上げているというのが真実です。それは初心者特有の以下の2つの性質によるものです。 ・初心者の方が言われたやり方で基本に忠実に釣りをする。 ・初心者の方が最初から最後まで手を抜かず真面目に釣りをしている。

ビギナーだからベテランだからどうのこうのではなく、確率を上げている人が一番釣るのです。 考えてみれば当たり前の話ですね。アイデアも同じです。アイデアの神様に微笑んでもらうためには、やるべきことをちゃんとやって確率を上げておくのが道理だということです。

どんなに優れた戦略も、どれだけ革新的なアイデアも、エクセキューションが強くないと結局はビジネスとして実らないのです。本書はアイデアを生み出すところに力点を置いて書いていますが、そのアイデアが実際にどれだけ成功するか、最後のビジネスの結果は、エクセキューションで決まることだけは、この章の最後に強調しておきたいと思います。

 ハリー・ポッターは、Sクラスの 稀有 なブランドの中でも、更に特別であると私は考えています。ハリー・ポッターの本や映画が全世界で最も売れたということを御存知の方は多いと思いますが、USJにとってむしろ重要なのは、世界よりも日本国内での強さです。  ハリー・ポッターの映画を、日本の映画館でお金を払って見たことのある人々の延べ数は、全8作でなんと7800万人に及びます。この数字は、他のどんな映画のシリーズ作と比較しても、あまりに圧倒的で比肩できるブランドはありません。

これも実は大きな議論になったのですが、西洋のトイレは個室の左右の壁や前扉の下が、床面との間に 20 センチほど開いているのが普通で、ホグワーツ城のトイレも映画の中ではそうなっています。下まできっちり 塞がっている密室で用を足すことに慣れた日本人は、海外旅行に出かけたときに下の開いたトイレだったりすると、ちょっと気になってしまいますよね。日本人の習慣に合わせて下を塞ぐべきか、ホグワーツのトイレらしくリアルに作るべきか、社内でも相当な議論になりました。我々の結論は「Authentic(本物)かどうか?」という原則に立ち返って、 完璧 にホグワーツのトイレを再現することでした。

常に変化し続けないと生き残れないのに、変化を起こすことを恐れては駄目なのです。変化を起こすには、大事な何かを捨てなくてはならない選択に迫られることが常です。何かを変えるためには、より大事な何かのためにかなり大事な別の何かを捨てる痛みを飲み込めないといけない。その痛みを避けたいがために、我々人間は早く満足したい生き物なのかもしれません。変化への最大の敵は「現状への満足」であると私は考えます。

私は日本が大好きです。外資系企業に入ってずっと多国籍な環境で働いたり、米国に家族で数年住んだ経験を経て、ますます日本のことが大好きになりました。  日本は奇跡のような国だと思います。これだけ少資源で小さな島々に住む民族が、お互いを高い信頼で支え合って1億2000万人もの人口を養い、我慢強く勤勉に働いて先人から脈々と努力を積み重ね、世界に名だたる文化と経済を創り上げました。私はこの日本という国を誇りに思っていますし、ずっと日本人であることを誇りにしながら海外では心の中で日の丸を掲げて戦ってきました。

これは私の考えですが、先進国の中でも特異な日本の文化事情によって、母親が罪の意識なしにストレスを発散できる装置が少ないからではないかと思います。先進国の中で、家事負担がここまで女性に偏るのも日本くらいですし、欧米のように子供をどこかに預けてストレス発散をすることに罪悪感を覚える人が多い。日本の女性は献身的な存在と言えるのではないでしょうか。家庭のため子供のため、子供の教育にすべてを注ぎ込み、自分の楽しみは後回しの傾向は、昔から続いてまだ残っています。そんな彼女たちにとって、子供と一緒に楽しめるテーマパークの存在は貴重なのです。

実は今、新しい著書を2冊ほど執筆しています。1冊は、ビジネスで成功したい方のために、マーケティングの重要性をわかりやすく解説したマーケティングの入門本『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』。もう1冊は、我々がUSJで実践してきた「数学マーケティング」のノウハウを惜しげもなくゴリゴリ書いた、マーケティング実務者にもちょっと歯ごたえのある本『確率思考の戦略論』(仮)。  この 10 月の175万人がTDLを上回った数学的論証などは、最もシンプルなノウハウとして紹介するつもりです。たとえ数式を読み飛ばしても学べるように、わかりやすい本を目指して執筆中です。数学マーケティングの考え方が、多くの皆様のビジネスに役に立つように書こうとしています。本書では詳しく書くことを割愛した「数学的フレームワーク」の本となる予定です。  2冊とも2016年春頃に世の中に出すつもりで書いておりますので、読んでいただければ幸甚です。  さて、USJがこの 10 月にたった1回だけでも、あのTDLを上回ったということがどれだけの奇跡かについて。先日、ラグビー日本代表がワールドカップで最強国の南アフリカに勝ちましたが、その奇跡を上回る奇跡と言っていいと思います。

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2024年08月27日

Posted by ブクログ

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?
著:森岡 毅
角川文庫 も 29-1

単行本もっていたのですが、ISBNコードがちがっていたので、文庫版をも、買ってしまいました。
確率、統計的な手法をつかって、リスクを計量化するマーケティングを行うことは分かりやすいと思います。

そして、キーワードはアイデアです。

・アイデアは天才のひらめきではなく、ある発想法から生まれる

・追い詰められた中でめちゃくちゃに加圧されると、頭の中で眠っている何かが目を覚まして、生き残るためのアイデアを生み出せるようになりました
 そういうことを繰り返すうちに、かなりの高確率でアイデアを生み出せる方法を編み出したのです

・アイデアこそが、最後の切り札になるうるということです
 お金がなくても、コネがなくても、アイデアだけはあなたの頭の中に眠っているのです

気になったのは、以下です

・技術のための技術や、品質のための品質は、価値がないと私は考えています。
 人の役に立つための技術であり品質のはずだからです

・私は覚悟しました
 私がやるべきことは、ポイントのズレたこだわりを正し、限られた経営資源を消費者価値の向上に正しくシフトさせることだと

・ビジネスは本質的な目的を正しく見据えることが大切です
 戦略や戦術は、目的次第で自由自在であるべきと私は信じています

・必ずしもお金をかけなくても、アイデアで感動は作りだせる

・価値を生み出すアイデアの切り口は、経験上ほとんどの場合は、消費者理解、の中に埋まっています

・興味をもった素材は、とことん理解するところから始めるのが、私の性分です

・マーケティングをやる人間は、何でも自分自身でやってみることを習慣にするべきです
 マーケターは消費者目線を基本にしないとアイデアも戦略も判断もすべてにおいて焦点がズレると思うのです

・悩みの淵にいた私は、考えすぎて動きを止めるのではなく、動きながら考える方がよいこともあると思い立ちました

・本当に大切なことならば、絶対にあきらめず行動することで局面を動かせることがあるのです

・マーケティング技術とは
  正しいターゲットの設定 who
  正しい便益の設定 what
正しいコミュニケーションの設定 how
 の組み合わせのことです

・答えは必ず現場にある アイデアの死体の山を毎日積み上げながら、それでも私はひたすら考えていました

・最初に最も大切なことは、何を必死に考えればよいかがわかっていることです

・日頃からストックを蓄える
 ストックが強ければ強いほど、直面する問題に対しての解決策を思いつきやすくなります

・気がつかないことは、考えられないのです

・どれだけ、必死に考え続けることができるか

・ある問題について、地球上でもっとも必死に考えている人のことろに、アイデアの神様は降りてくる

・今この球を打ちにいかなければ、あとあと、もっと難しい球を打たなくてはならないときが必ずやってくる

・中小企業や業界で2位以下のような会社は、生き残るためには攻め続けて勝ち続けるしかない

・外部条件が大きく変わらないときに、より良い結果を出すには、この2つしかありません
  違うことをやる
  同じことを違うようにやる

ISBN:9784041041925
出版社:KADOKAWA
判型:文庫
ページ数:264ページ
定価:640円(本体)
2016年04月25日初版発行
2019年07月05日10版発行

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2024年04月28日

Posted by ブクログ

経営危機のUSJをマーケティングの力でV字回復させた敏腕マーケターによる著書。「USJを劇的に変えた、たった一つの考え方 ~成功を引き寄せるマーケティング入門」を先に読んだが、こちらはマーケティング理論やフレームワークをメインとしており、実際の施策についての内容は少々物足りなく感じたが、本書ではマーケティングの考え方に加えて、実際におこなった多数の企画の詳細やそのアイディアを思いつくに至るまでの裏話も惜しみなく記されており、いちUSJファンとしても大変楽しめる内容だった。むしろよりファンにならずにはいられない。

もともとこの本が気になったきっかけはズバリそのタイトルだったが、「実はハリー・ポッターを成功させるためのPR本として書いた」とあとがきにあり、彼の理論にまんまとはまり、さすがだなと改めて感じている。ちょうど来週USJに行く予定だが、パークをより一層楽しめそうで今からワクワクしている。


いかに数字を活用し論理的に考えるかがマーケティングの基本とのことだが、実際には「情熱」や「あきらめない気持ち」といった体育会系的な部分も意外と大事だということが興味深かった。人間はやはり気持ちに動かされる生き物なんだな。

本書の中で特に印象に残ったのは、「完全オリジナル」にこだわりすぎないということ。とにかく考えに考えてアイデアを出すのは大事だけれども、全く新しいものを0から考え出す必要はなく、世の中に溢れる良いアイデアを有難くいただき、応用したりインスパイアを受けることは悪いことでなく、むしろ積極的にやるべきことであると著者は言う。確かにこの思い込みを取り払うだけでも、アイデアを出すことへのハードルがぐっと下がる。

また、もう一つ印象に残ったのは、いろんなストックを持っておくことの重要性。「気がつかないことは考えられない(P158)」と著者が言うように、自分が知らないことは存在していないのと同じであるから、もしそこにニーズがあったとしても気がつかない。だからこそ、自分の専門分野に限らずいろんなところにアンテナを張り、常に情報収集することが大事であると改めて感じさせられた。ふとした瞬間に、一見関係ないような事柄から着想を得るといったことは、私を含め多くの人が経験したことがあるのではないだろうか。

私自身はマーケティングを生業にしているわけではないが、どのような仕事、はたまたプライベートの困りごとなどにおいても、著者のマーケティング理論や思考法は大いに役立つと思う。

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2024年04月23日

Posted by ブクログ

「本当に大切なことならば絶対に諦めずに行動することで局面を動かせることがある」

何事も諦めたらそこで試合終了、行動を止めると叶うものも叶わなくなる。これは本当にその通りで、森岡さんのエピソードは決して「奇跡」なのではなく、起こるべくして起きた必然、そして自らの手で起こしてきたことなのだと、読み進めながら心が痺れる感覚と震えが止まらなかった。

以前から著者のことは知ってはいたものの、なかなか先に進められないまま気付けば数年が経過。少し前にTV番組で特集があって、はじめて考え方に触れて、衝撃を受けて「これは早く読まねば!」と読み始めた。結論「もっと早く読めばよかった〜!!!」な1冊。面白すぎて最後まで駆け抜けられる!
ハリーポッターが出来るまでのUSJ立て直しエピソードを、独自のマーケティング手法やアイデア・考え方とともに知ることができる、ワクワク感溢れた本。マーケティングに携わる人や経営戦略を考えることが好きな人におすすめなのはもちろん、ビジネス書苦手な人もサクサク読めると思います。

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2023年11月30日

Posted by ブクログ

条件を絞ってからアイデアを考える、
アイデアをゼロから考えるのではなくパクってくることは悪いことではない、などハッとさせられました。
実務書としてもドキュメンタリーとしても楽しめる一冊でした。

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2023年11月19日

Posted by ブクログ

リスクをとる。挑戦し続ける。
関西、日本だけのマーケットではなく、アジアから全世界を視野に入れる。
先見性がすごいですし、エンターテイメントという切り口で、結果、世のため人のためを実践し、色んなステークホルダーはウイン・ウイン、素晴らしいことです。
読んでいて久々に浮き浮きしました。
それと、178ページの「コミットメント~どれだけ必死に考え続けられるか」
commitmentとは文字通りやりぬく覚悟や決意の意味です。「良いアイデアを絶対に思いつくぞ!」という気力のことです。今まで紹介した要素「フレームワーク、リアプライ、ストック」は大事ですが、最後に成否を決めるのは、実はこれだと思っています。
の件(くだり)ですが、実は以前読んだ富山和彦氏の「挫折力」「胆力」を思いました。相通ずる精神構造だと思いました。

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2023年11月12日

Posted by ブクログ

全ビジネスマンにコミットするマーケティング思考の真髄が学べる一冊。
私の学びは2点(抜粋)

①必要条件を固めてからアイデア(戦略)を考える。
(どんなアイデアを思いつけば良いかを徹底的に固める)
戦略的思考、限られたリソースを注ぎ込むことにも帰着する至極真っ当な学び。
もちろん大前提として目的があること、定めることを忘れず。
どこで戦うかが何よりも鍵。

②他人のアイデアは盗んでなんぼ
(≠丸パクリ)
特に日本人はゼロから生み出すことを美徳としがち。
世界に目を向ければアイデア(抽象化必須)を盗むことがむしろ美徳。

(USJプチ情報)
・岩肌の苔にもこだわり
・トイレは西洋式に合わせて左右・扉下20cmを塞がずに開いている
・森岡さんの大モットーは現場主義(モンハン2ヶ月で300h、ワンピースetc.)「答えは必ず現場にある」
・2015年10月175万人記録
 TDLは96%以上で158〜162万人予測
※単月未公表だが確率思考で算出(次書籍)

◎USJチームの軸は"authentic(本物)"か?

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2023年10月30日

Posted by ブクログ

情熱大陸をみているような感覚だった。

実際の成功プロジェクトと、成し得たプロセスも説明してくれている良書でした。

自分の仕事の向き合い方を見直すために定期的に読み返したい。

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2023年10月29日

Posted by ブクログ

関西から日本を元気に!!
今では大変賑わっているUSJも財政破綻の危機があった。
企業は安心を覚えてはならず、ずっと成長していかなければならない。成長するためには革新的なアイデアを次々と生み出さなければならないが、そのアイデアは1から作り出さなくても意外と身近なところ(「答えは必ず現場にある」)に溢れているのだと知った。
この本ではアイデアを生み出すためのフレームワークも紹介されており大変参考になった。

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2023年09月01日

Posted by ブクログ

正しい目的からずれなければ、アイデアの神様は舞い降りる、戦略的フレームワーク=目的→戦略(必要条件)→戦術(なぞなぞ)、数学的フレームワークで目的の範囲を狭く確実に、リアプライは真似るのではなく活かす

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2023年06月07日

Posted by ブクログ

とんでもない一冊でした。「アイデアを捻り出す」という虚構の概念をロジカルに考える方法から、仕事に対するコミットメント・情熱まで、森岡さんがUSJをV字回復させた経験を背景に綴られています。読むと自分のちっぽけさが嫌になり、何かに挑戦したくなります…笑。全人類必読!

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2023年04月13日

Posted by ブクログ

とにかく面白かった!ビジネス関係の書籍で率直に「面白い」と思ったのは、これが初めてかもしれない。本書の文章からは、著者がエンターテイメントにかける情熱と興奮、執念が滲み出ていた。攻め一点の思考法は参考になるとともに、怠惰でザ・安定志向な自分からすれば(自分はまさに著者が危惧している「すぐに満足する」タイプの人間である)耳に痛い話でもあった。しかし、この思考法こそが今後の世界を生き残るために不可欠なものだろう。最後に1つ、本書を読み進める中でいつのまにかUSJのファンになってしまった。まんまと策にハマった。

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2023年09月30日

購入済み

エキサイティング!

ビジネスの観点からも、その重圧と、途方も無い大きな計画であったとこがわかりやすく書いてある。

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2017年09月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

以前から気になっていたのと、今度USJに行くこともあり、買った本。ジェットコースターの話だけでなく、他のアトラクションについても展開されている。USJには修学旅行で行っただけだったので、気が付いたら知名度が上がっていたという印象だったが、この本で状況を知れて面白かった。また、マーケティングや考え方についても書かれているが、自分みたいな知識のない人間でも読みやすかった。数日後にUSJに行くのがさらに楽しみになった。

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2025年09月05日

Posted by ブクログ

わかりやすいマーケティングの考え方。エッセイのようにUSJの再起にあたってのストーリーが語られているが、ちょくちょく太字で入る強調ワードにマーケターに求められる要素が詰まっている。
文庫版のあとがきで告白されている通り、最後の辺りはハリーポッターエリアの宣伝感が否めなかったが、第6章のマーケティングの考え方はとても勉強になった。

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2025年07月13日

Posted by ブクログ

森岡さんの本は、問題解決やマーケティングの戦略を理解するために分かりやすいだけでなく、
気持ちに訴えかけてくるものがあるところがとても良い。
ご本人の熱量が非常に高くて、エピソードからその熱量が伝わってくるから?


メモ
・多くの人は(特に日本人)変化を起こす必要性を理解していないから、リスクを恐れて変化を起こさない
・不安も抱えながら、周囲に対しては「絶対に大丈夫、自信を持って」とポジティブなメッセージを発信し続けた
・良い結果を出すためにすべきことは、違うことをやるか、同じことを違うようにやるか。
→変化をリードする強い姿勢。バックドロップを思いついた時の社内の反対姿勢に対して、できない理由を探すのではなく、目的は明確なのだからできる方法を考えるべきだ、と口先で言うには簡単だけど、実際の状況が伝わるからこそ納得感があるなと思った。

戦略的フレームワーク
・アイデアを考える時は目的を徹底的に吟味して、その次に満たすべき条件を一番時間をかけて考える。そして必要条件の組み合わせから条件を絞り込んでから、具体的なアイデアを考える。
・最初に目的を考え、持っている経営資源(人,もの,金,情報,時間,ブランド)を何に集中するのか=必要条件を決める。
・「どんなアイデアを思いつけば良いか」を先に徹底的に考えることで、アイデアを考えることに集中できる。
→森岡さんの成功の秘訣、誰よりもとことんアイデアを考え抜くこと、もこの方法によって実現されていることが分かり、熱量+適切な方法論に則って成功されたのだと腑に落ちる。

数学的フレームワーク
・ミーシーに考えるということ。足して100になる視点で、もれなく要因に目星をつけて検証する。
→結局はこの視点は欠かせない。どんな分野でもみんなこうやって泥臭く分析してるのだということがわかる。

リアプライ
・リアプライには①スピード②成功確率が保証されていて、③周囲に目を向けることで自分の中にアイデアを生み出す引き出しがものすごく増える、というポイントがある。
・ファンがつくコンテンツは、ファンが何に惹かれて何を大切に感じているのか、という心理をファンの視点で理解すること
・価値を生み出すアイデアの切り口は、ほとんどが「消費者理解」の中に埋まっている
→好きな分野、興味のある分野、得意な分野だからこそ苦なく徹底的に向き合えるというのは、この消費者目線に立てるからだと思う。仕事を仕事として切り離しすぎず、柔軟に、周りからたくさんヒントを得て発想に繋げる意識が必要だと思った。

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2025年05月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

細かなマーケティング手法というよりは、著者がどのような思考/行動プロセスを経てUSJの再建に邁進したのか、そのストーリーが描写されており非常に面白かった。特に印象的であったのは、ホラーナイト(ゾンビ)が誕生した箇所。パーク業は莫大な設備投資が必要であるにも関わらず、資金がないというジレンマを抱えていた状況において、固定費(人件費)を活用することで大幅な集客を実現できたというストーリーは、純粋に面白くまた打ち手の幅を感じさせられた(設備投資を抑え固定費で賄いたい→ホラーナイトではなく、ハロウィンに機会を見込む→状況を鑑みた打ち手としてホラーナイトという論理であることには注意)
また、本書からの最大の学びは「戦略は後戻りできない」ということ。一度莫大な投資を行ってしまうと、以降数年の戦略の幅は当然狭まり、過去に実践した戦略のせいで、将来的に危機を迎える可能性もある。戦略を考える/提案することを生業とする身ではあるが、つい「その局面において妥当的な戦略」の考案に心血を注いでしまい、中長期的にその戦略が及ぼす影響というダイナミックな視点を蔑ろにしてしまっていると感じる。戦略を考える当事者のストーリーを読み、戦略を考える際の視点を改めて補完いただいた。

特に印象に残った箇所は以下の通り
「私は、マーケティングが実戦でのみ鍛えられる実践学だと考えています。本からの理論だけが先行するマーケターは、差別化という美しい戦術に憧れて溺れることがあります。差別化すること自体にこだわってしまい、本来の目的を見失ってしまうのです」(p.37)
「その歩いている一歩一歩が正しいんだ!と思えないと、自信を持ったよいエクセキューション(実際のプラン=この場合はショーやイベントの品質)を現場が作ることはできません。腹の底の弱気や心配は絶対に周囲に悟られてはならない、誰かが言い切らないといけないのです」(p.53)
「私はアイデアを考えるときは、まず目的を徹底的に吟味して定め、その次にアイデアが満たすべき「必要条件」を一番時間をかけて考えます。そしてその必要条件を組み合わせ、より条件を絞り込んで、自分が必死に思いつくべきアイデアの輪郭をできるだけ明確に絞り込んでいきます。具体的なアイデアを考え始めるのはいつも最後の最後なのです」(p.63)
「私にとって神様を信じるとしたらそれは「確率」なのです。良いアイデアを思いつくのも思いつかないのも確率」(p.138)
「いつも思うのですが、コロンブスの卵のようなアイデアは、後で考えてみると「なぜもっと早く思いつかなかったのだろう」と思うような、一見して簡単で何で、おないようなことが多いのです」(p.166)

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2024年08月10日

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そんなジャンルは無いと思いますが、「一緒に熱くなれるビジネス書」です。

達成したい数字の前に立ちはだかる大きな壁、それを乗り越えても当日まで起こる様々なトラブル…
1つ1つにアイデアと諦めない心で立ち向かい、「圧倒的に」or「ギリギリで」達成する…
本当にドラマみたいな現実で、小説じゃないのに読んでいるこちらまでドキドキしてしまいます。

そしてあとがきで明かされるこの本を書いた真の理由も…
本当に驚かされてばかりです。

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2024年07月17日

Posted by ブクログ

■感想
目的を達成するために綱渡りの状況を打破するためのアイデアの数々
そしてコミットメントする姿に感動
成功の裏に隠されたことや、森岡さんの考えの一端に触れられてよかった
■意見
やはりP&Gの経験っていうものは凄まじいのが改めて分かる
ただやるのではなく、必要条件を考えてやるのはホント大事。いかに行動量だけ増やして失敗してきたか…
■気づき
人を動かすにはロジックだけではなく情熱も大事
■ToDo
常に自分が起点になって行動する。他責にしない
試行錯誤を繰り返す。違う結果を得るためには違う行動か違うやり方で試していくしか無い
目的や解決策を考える際には、まず必要条件を考えることを習慣にする

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2024年03月19日

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2024.01.07〜2024.01.13

発売当初に読んでいたが、また読みたくなったので文庫にて再購入。

マーケティングに関しては無知だが、とてもわかりやすく、また表現力も豊かで読みやすい書物。

少しでも仕事に活かしたい。

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2024年01月14日

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森岡さんの実践マーケティング3部作の1冊目、USJをV字回復させた裏側を生々しく伝えてくれた。読者としてもそれを読むことで、ワクワクしてすぐでも作者から伝授されたフレームワーク、アイデアの呼ぶ方法を仕事、生活の中に実践していきたい。

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2024年01月07日

Posted by ブクログ

この前、約6年振りにユニバに行って、スーパー・ニンテンドー・ワールドの世界観に感動したので、積読してたこの本を読んでみた。
この本は、森岡さんがUSJに入社して、ハリー・ポッターの施設ができるまでの間、どのようにアイデアを出して、実践してきたかの記録が書かれてる。
そして、この本もハリーポッター成功に向けてのアイデアの1つという、すべての繋がりに感動した1冊。

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2024年01月05日

Posted by ブクログ

著者の本は数冊出ていますのでルーレットで読み返すのが良いと思います。
新たな発見があります。
キーワードを羅列しますが、一見普通です。ただ、文脈の中で受け取ると違った捉え方ができます。

ターゲットの設定who
正しい便益の設定what
正しいコミュニケーションの設定how
違うことをやる、同じ事を違うふうにやる

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2023年07月22日

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森岡さんの他の本を読んだ後だったので、内容的にはそんなに新しさを感じなかった。でも考え方は一貫していて本当に共感できるし思いの強さに感動する。少し宣伝の意味合いが強いかなという感じ。

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2023年04月14日

Posted by ブクログ

作者の人の考え方が好き。
ユニバというかなり身近な題材でビジネスに対する考え方を学べるから、万人にオススメできる系。

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2024年09月28日

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USJが経営危機から脱するためのアイデア創出する過程を知ることができた。
アイデアは1から作るのでは無く、既存のものをアップデートしていくことが大事である。

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2023年06月21日

Posted by ブクログ

森岡さん著「イノベーション・フレームワーク」
森岡さん処女作。「認知」を高めるため。そのためにメディアに取り上げてもらうため。そのために成長企業として認識してもらうために、このビジネス書を書いた。

目次
1〜5 森岡さんの苦労話・本題の前の具体例事前提示
6 本題 アイデアを生む方法
7 2014年ハリポタの宣伝


6 アイデアの神様を呼ぶ方法
・クリエイティブな人間ではない、右脳人間ではない人がなぜこれほどアイディアを出せるのか。
・偶然性をできるだけ排除して、合理的に確率を上げる
・イノベーションフレームワーク:アイデアを生み出す確率を高める。
①フレームワーク
②リアプライ
③ストック
④コミットメント

①フレームワーク:「どこに宝(アイデア)が埋まっているか」に予想をつける戦略眼
重要なこと:何を必死に考えれば良いかわかっていること。(漠然と広すぎる可能性から探すのは効率が悪すぎる。)①良いアイデアとはどんな条件を満たすアイデアか ②それらの条件を組み合わせて良いアイデアを探すにあたっての着眼点をどこに定めて脳のCPUを使うべきか。
⑴戦略的フレームワーク
⑵数学的フレームワーク
⑶マーケティング・フレームワーク

⑴戦略的フレームワーク 写真1,2
戦略を考える時のフローを利用して、考えるアイデアの必要条件を導き出す方法。目的→戦略(=必要条件)→戦術(=アイデア)の3段階をその順番で考える。
目的を明確に定義
戦略:経営資源をを何に集中するか選んで決める。その戦略こそがアイデア(=戦術)の範囲を決める「必要条件」そのものとなる。
弱点は戦略オプション同士を比べただけでは戦略を選べない。各戦略の戦術も考えて、さらに実現可能性まで考えてやっと決めれる。
戦略の意思決定をできるだけ早く行うこと。より長い時間を戦術の実行に費やしたい。
⑵数学的フレームワーク 写真3枚目
ロジックそのもの。
戦略的フレームワークでいうところの「目的の設定」。
数学的思考で因果関係を論理的に分析。
「重複のないように」分けて考える
②リアプライ
世界中からアイデアを探す。同じ問題にぶつかっている人はいないか?
自分自身で0→1で作りたいなんて個人のエゴ。圧倒的に効率が良いのはパクる。
③ストック
情報の量的質的蓄積
④コミットメント
どれだけ必死に考えられるか、精神論。
アイデアは絶対に見つかると自己暗示。


1〜5
・必要条件を出して逆算。解決策を発想するための必要条件を洗い出し、あとはなぞなぞを解く要領で。
・ピンチな時こそ強気。攻めの姿勢。
・ピンチであっても戦略的な発想方法があれば執念でアイディアは降りてくる。
・消費者理解。消費者目線。
・考えてからやるではなくて、動きながら考えるってのもあり

1
・USJ再建のための取り組み
3段ロケット、①最大のボリュームゾーンファミリー層を取り組む→2012年ファミリーエリアの建設、②関西依存の集客構造からの脱却→2014年ハリーポッター、③会社のノウハウを複数の場所に展開
2011年と2013年は最低限の予算で乗り切る。

2 3
・2011年の話
・差別化という名の誤ったこだわり。当初映画専門のテーマパークであることのこだわりがあった。TDRと差別化を図るため。しかし実際にはTDRとは競合にはならない。なぜなら、東京と大阪の間に交通費3万円の川が流れていたから。映画だけでは狭すぎて目指している経営規模(来場者1000万人以上)に見合わない。
・2011年 10周年。お金かけずに行く。ハッピーサプライズ。①アトモスフィア・エンターテインメント(フラッシュモブ)②トリックアートをパーク中に散りばめる③ワンピースのショーを大々的に宣伝
・【ピンチな時こそ強気。攻めの姿勢。】
【ピンチであっても戦略的な発想方法があれば執念でアイディアは降りてくる。】
しかし、3月11日東日本大震災によりエンターテイメント自粛モードに→施策:「関西から日本を元気に」をコンセプトに。反感を買わないように。→子供達をUSJに招待します。キッズフリー。
これによりUSJに行くことは正義であるとという前提にさせる。
→田中の感想。すごい。言葉の使い方重要。言い方によっては「この自粛モードに不謹慎だ」って反感を買う。女の子持ち帰る時に女の子に言い訳を与えてあげる感じみたい。言葉一つである行動(USJに遊びに行く)を不正義から正義に変えてしまう。
・【消費者理解。消費者目線。】
もう一つ施策:ハロウィンホラーナイト。夜になるとパークにゾンビ出現。非日常体験。ストレスが溜まっている日常、日本の女性のおとなしくいなければならない圧力からの解放。叫んでもいい環境。
・【考えてからやるではなくて、動きながら考えるってのもあり】
当時の大人気ブランドモンハンへの営業の話。

4 ターゲットを疑え!
・2012年の話 ファミリーエリアの建設
・子供に優しくないテーマパークだった。ファミリー層を取りこぼす。

5
・2013年の話 低予算で乗り切る
・リノベーション戦略:スパイダーマンを4K3D化
・リアプライ:アイディアを真似る。(パクリはそのまま真似ること)
・ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド〜バックドロップ〜、後ろ向きジェットコースターの誕生
→田中の感想。ひたすらに考え続けて、寝ている時間以外常に考え続けて、最後後ろ向きのジェットコースターが夢に出てくるというのは、それだけそのことについて考え続けた結果。すごい。

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2023年06月09日

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