あらすじ
読めばハマる有吉佐和子。幻の名作長篇
無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が売られ贈られ盗まれ、十余年後に作者と再会した時。人生の数奇な断面を描き出す名作、復刊!
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青い壺が色んな人の人生を巡っていく。
特に、悠子が給食のメニューを試行錯誤しているお話が印象に残った。お豆腐入りの掻き卵とすりおろし人参入りカレーライスはしっかり家でテストして上手く行った。ほうれん草スープも上手くいくだろうと、いきなり本番で出してしまった。傲慢だった、と悠子は泣く。マグダレナの優しさに救われた。
マグダレナと母親の54年ぶりの再会は、私では想像もできないほど衝撃的だったんだろう。死に目に会えるように掟が変わったのは良いことだけど、同時に予想外の苦しみも生んでいた。でも、今後生きていくうえで後悔しないための意味のある痛みだと思う。
最後、タクシー運転手の「人助けをした者は悪事を働いても減刑になる」という話は驚きだった。
昔のお話は読み慣れなくて、言葉遣いや漢字の使い方が独特だったり、用語でつまづいて調べつつ読んでいたけれど、短編同士繋がりがあるので楽しく読めた。
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火の鳥形式。
13の短編に共通して青い壺が登場する。
馳星周の『少年と犬』も、同じような形式だが、青い壺の方が面白く感じた。
少年と犬の方は展開が予想できそうなのに対して、壺の方は先の展開が全然読めなかったからだと思う。
どの話もおもしろく、そしてどこで壺が登場するのか毎度楽しみだった。
個人的には、戦時中の夕食を豪華な気分で食べる話が特にツボ。
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売り出し中の陶磁家がある時、偶然に名作ができ喜んでいたが、周囲がさほど気にかけないのに腹を立て、家を不在にしている間に妻がその名器を売りに出してしまうところから話が始まる。タイトルの「青い壺」はいろんな人の手に渡り、それぞれの家庭や環境の様子を映し出す。
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美しい青磁の壺が色んな人々の手に渡りながら、様々な人生模様を映し出していく物語。
50年前の作品ですが、人の悩みや考えることって今と変わらないのだなあと思えます。
おばあちゃんの同窓会の話とか面白くて笑っちゃった。
あと、美術品って難しいのだな、と。真偽のほどは誰にも分からない。
牧田がデパートに売りわたした壺と骨董品鑑定家園田の邸で再会したのが1977年1月、巳年だった。
第12.話は前年、1976年終わり頃、園田は入院中、同じ病院のやはり特別室に第9話の京都旅行の主人公弓香が入院していた。
第9話の京都旅行は1974年または1975年、
9月の弘法市で弓香さんが壺を3000円で買って
新米栄養士の孫娘に、
そして孫娘の上司の修道女がスペインに一時帰国するときの餞別として贈られる。
海を渡った青い壺はどういう経緯でスペインの
骨董品店に並ぶのか?
また、第8話で空き巣に盗まれた壺が京都の弘法市に並ぶまでの経緯も興味がある、
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本屋で平積みされており、手にとってみたらなんと昭和51〜52年の作品だと。
なぜそんな古い本が?と興味を惹かれ読んでみた。
会話や描写からは昭和の雰囲気が感じられる一方で、人間の本質は何年経っても変わらないんだなと感じられるような一冊だった。
タイトルにある「青い壺」をある陶芸家が作り出し、それが人から人へといろんな形で渡っていき、最後にはまた作家の元へと戻ってくるという連作短編。
一つひとつの話は緩やかに繋がっているが、基本的には主人公もそれぞれ異なり話が変わるごとにいろんな視点でその時代を伺うことができる。
読んでいて今と違う時代だからこその面白さもあり、文章も読みやすくストーリーに引き込まれた。
読んでいると随分と古い時代に感じるけど、私の親世代とかはこういう時代を生きていたのか…と思うと、何とも言えない気持ちになる。
たった50年、されど50年…。
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戦争が終わったあとの日本での日々を青い壺、が巡りに巡って色んなところに居候しながらも前へ進んでいく話。
うちの弓香さんの発言はほぼうちの祖母からも聞いたことがある話なので、きっとどの家庭のおばあちゃんもそんなふうに話すんだとほっこりした。
時代が変わっても、同じことが繰り返されるんだなと思った。
定年したあとの旦那が家で邪魔なのはどの時代でも共通なのも理解できた。
最後の壺の鑑定だけ気になった。
きっと色んな人の手に渡っていい趣になっているんだろうな。
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昭和50年代に出版されたというのに50年近く経ったいままた注目されている小説
ある陶芸家が一点物として作り上げた力作の青磁の壺
その壺が様々な持ち主を経て、陶芸家の元へ戻ってくるまでを描いた短編集
昭和の家庭を描いているので時代背景や登場人物の考えは古くはあるが普遍的な魅力がある。
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青い壺の持ち主がコロコロ変わっていくお話。話の中に次のパートの主人公が出てきてて次は誰だろうってこの人は誰だったかなと探しながら読むのが楽しかった。
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奇跡的に上手くできた青い壺を巡るストーリー。70代の同窓会とか、楽しそうかと思いきや、仕切り屋がいてそこまででもなかったりして。
読み進めるほどに加速していく面白さ。他にもこの著者の作品をよみたい。
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テンポのいい会話で物語は淡々と進みます。
この中に必ず現れる青い壺は、
いったい何を象徴しているのかなぁと
読んだ後でも分かりません。
いろんな人間の機微が青い壺に写し出されて、時間以上に年代を経て見えるようになったのか
大事件やスリルはないけれど、不思議と読みがいのある本でした。時間をおいて再読したいです。
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妻が面白かったと言うので読んでみた
半世紀も前に書かれた小説がなぜ今になって再ブレークしたのか興味を持って読み進めた
結局その原因は分からずじまいだったが、昭和が色濃く残る風合いの小説でけっこう楽しめた
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なぜが今リバイバルしている有吉佐和子。清張人気に通じる物がある。昭和を知らない世代は昭和的な物に惹きつけられるものがあるのだろうか。生活様式や思考回路は多少変われども、人の本質はそれほど変わらないということなのだろうか。
本作は一つの青磁の壺が持ち主を転々と変わる度に、その所有者の生活状況や心理描写が綴られる。最初の持ち主は「恍惚の人」を思わせる会社を退職したばかりのサラリーマン。その後シングルマザーの縁談に纏わる話や、介護に悩む娘、相続で揉める一族、戦中派と戦後派のギャップ等等を活写して物語は青い壺の変転と共に進む。どの物語もその中心には女性がいる。この本が今受けているということは、この当時の女性達の心の叫びがある程度今の若い人たちにも共感を得ているということだろうか。個人的にはあまり共感できるタイプの女性はいなかったが。
連作短編集という構成上、一つ一つの話は少し薄味に感じる所もあった。テーマ自体は重いものもあったが文体が軽いのでサクサクと読めて楽しめました。リアルタイムで有吉佐和子は、ほぼ読んでないのでこれを機会に少し読みたい。
ブグログの書影では帯が50万部突破になっているが、僕の持っている本は30万部突破になっている。ブグログは書影を適宜新しい物に変えているんですね笑。
Posted by ブクログ
この本の帯にあった「こんな小説を書くのが私の夢です」という原田ひ香さんのひとことに強く惹かれて手に取りました。その言葉通り、読み終えた今では「なるほど、これは作家が憧れる小説だ」と素直にうなずけます。近年になって再評価され、半世紀前の作品とは思えない勢いで読まれ続けているのもわかります。
まことに恥ずかしながら、著者は有吉佐和子さんなのに、読み終えるまでずっと阿川佐和子さんの本だと思い込んでいました。読みながら「エッセイだけでなく、こんな巧みな小説まで書けるとはすごい!」などと感心していたのですから恥ずかしい限りです。私の年齢からして軽い認知症の始まりでも不思議ではないですが、知ったかぶりして家内にうんちくを垂れなくて本当に良かった...。
物語は、無名の陶芸家が偶然生み出した見事な青磁の壺が、人から人へと渡り歩き、そのたびに持ち主たちの人生に波紋を広げていく十三編の連作短編集です。昭和52年に刊行された作品でありながら、そこで描かれる人間の欲、見栄、寂しさ、そして小さな幸福は、令和の今読んでも少しも古びていません。むしろ時代が変わっても変わらない人間の本質が、青い壺を通してはっきり描かれています。
もし我が家にも、そんな不思議な魅力を持つ「青い何か」が巡ってきたら、その美しさに見とれる前に、まずは少し距離を置いて眺めることにしようと思います。
Posted by ブクログ
ある陶芸家が偶然上手く焼けた青磁の壺。壺が色んな人の手に渡って、作者と再会するまでの13個のお話が詰まっている。
いろんな模様があって、とても楽しめた!心理描写が秀逸。
昭和51年から52年に書かれた小説で少し時代を感じる喋り口調で女性の言葉遣いの美しさも感じる。
一部あらすじと感想。
第一話
心乱れる夫に頓着せずに、どんな時も凛として、家族に愛情を注ぐ妻が好き。
第二話
定年退職後、元上司にお礼をしに行く…その後自分の元職場へ、そこでの行動がホラー笑
第三話
お互いに結婚する意思がなく、別れようと思っているのに、男からは別れられないという。複雑。
第四話
子供たちが遺産相続の話をしていることを妻が夫に話したところ、夫は、生きてるうちに使い切ってやる、と。頼もしい( *´꒳`* )
第五話
目が見えなくなった母を引き取って、母娘二人での暮らしが始まり、生活に色がつくのが微笑ましい。
第六話
戦前生まれの人だけが戦争を知っている訳でなく、戦争後も苦労があったし、そこから生まれた人にもその苦労が伝わっていて、人それぞれ色んな形で戦争を知っているんだという。複雑。
第八話
妻は夫にレストランに誘われ、ドレスアップしてレストランへ。こんなことは新婚生活依頼の三十年ぶり。姑の話の再現(贅沢)をさせてくれる為だった。そして夫からの思いがけない言葉に妻と共に私の心も動かされた。
第九話
女学校の同窓会。50年ぶりに旧友たちと再会。人の性格は変わらなくて、集団になるとそれぞれの役割も変わらなくて、女のお喋りが尽きないのも面白い。
きびきびと旧友たちの世話を焼く友人に感心しているところに「あんまり忙しかったので、齡をとるのを忘れたんですってよ」っていうセリフが面白かった。
第十二話
老婆は病院で掃除婦をしている。赤ん坊の頃両親をなくし東京の邸で奉公しており、礼儀も教わった。老婆はバラが好きだった。咲き終わったバラを患者から貰い、丁寧にバラの花弁を取り乾燥させて枕を作る。老婆の生き様、丁寧な暮らしに心打たれる。
Posted by ブクログ
ニューギニアの紀行、悪女について、と面白かったので有吉さんの人気が高い本ということで手に取った。先に読んだ2冊ほどではなかったが、昭和の頃の人の営みを思い出し、懐かしく読んだ。あの頃は家族を中心とした人間関係が濃かった。令和の今は随分と変わってしまった。
Posted by ブクログ
なにかのパロディかと思えるような安心できる昭和な世界。書評にあるように「いつの時代も共通する人間模様」なのかもしれないが2026年ではみられない言葉づかい、対人関係。
Posted by ブクログ
一つの壺をと教えて色んな人の人生を見ることができて面白かった!
戦争を経験した人達の、昔と今の話が随所にみられる、好きな時代設定だった。
でも、なんでまたすごい人気になったのかは分からなかった!時間が経ってからまた読んだら変わるかな、、
Posted by ブクログ
青い壺を通していろんな人の日常を映していた。むかしの作品ではあるが、今にも通じる文であるっていうところは納得だけど、特に面白いとは想わなかった。
Posted by ブクログ
文体も話の普遍性も全く古さを感じない、いつの時代に読んでも面白さが変わらないだろうなと思える小説。
個人的にはおばあさま方御一行の京都旅行の話が情景が目に浮かぶようで面白かった。思わずクスッと笑ってしまった。
Posted by ブクログ
話題になっていたので読んでみました!
題名から勝手に重い内容かなと思っていました。
しかし青い壺を巡っての話で、不思議な繋がりだけど、世の中、こんな風に色んなことがつかながってるんだろうなぁ〜って読んでいてつくづく思いました。
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街の陶芸家が作った青磁の壺。デパートに売ったところから十数年の間に持ち主が変遷していく。戦後十数年の時代の中、持ち主それぞれの人生が描かれています。
Posted by ブクログ
登場人物が活き活きと描かれててよかった
青い壺を巡り巡って人間模様が描かれる群像劇が面白い
でもニクヨさんがなんでそんな推してたのかはわからなかった