【感想・ネタバレ】青い壺のレビュー

あらすじ

読めばハマる有吉佐和子。幻の名作長篇
無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が売られ贈られ盗まれ、十余年後に作者と再会した時。人生の数奇な断面を描き出す名作、復刊!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

おもしろかった!おばあちゃんくらいの世代かな?その時代の雰囲気を想像しながら読んだ。
小物や仕草など、実際にその時代を生きた人でないと書けないちょっとしたことが、現代との違いを生々しく感じさせてくれる。
その反面、いまでも変わらない人間模様を丁寧に書いている。

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2026年10月02日

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青い壺の持ち主が変わる毎に持ち主の周りの人間模様が描かれる。物語の最後には、最初の壺の持ち主(作った人)と御対面。
昭和戦後の匂いがするあるある小説。面白かった。
特におばあちゃん達の京都でのクラス会旅行の顛末は笑える。

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2026年09月30日

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これが 私が生まれる前昭和51年に初出誌とは。
‥昔も今も なんにも変わってないんだなぁ。良くも悪くも 人の気持ちや考え方は変わらないのか‥。

どんなに家電が発達しても、どんなに美味しい食べ物があって、終戦後だろうとなんだろうと 変わらないなんて‥皮肉だ。

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2026年09月11日

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話題の本

シンプルで読みやすい短編集のような本
壺にまつわる様々な人生模様が展開される

こういうことあるよな、とかこうなってしまうのか、という著者の観察眼に驚かされる
解説を読むと本の仕掛けにさらに驚かされた

美、という命題と人生の対比が秀逸
万人にお勧め出来る本

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2026年09月04日

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ものごとはどのレイヤから見るかによって全く違って見える。人も物も。
青い壺も高価なものと見られたり、\3,000と見られたり。
個人的には、第二話が絶品と感じた。

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2026年08月24日

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青い壺をめぐる色んな人たちの話、最終的に終点があってスッキリした。壺のなかに物語がつまっている、青い壺2度目の完成!!
物語一つ一つも平凡なものだけれど、その優しさが温かい。青い壺もそりゃきれいになるよ。

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2026年08月16日

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ネタバレ

青磁の経管が作り手の手元を離れ、様々な人の手に行き来する。壺の持ち主を通じて読者は、他者との交流の中で、共感したり反発したり、必ずしも綺麗ではない真実が露わになる様を目の当たりにする。劇的なドラマがあるわけではない。それでも、青い壺のような美術品が時を経て残り続けるように、今ここに在る人がここまで生きてこれたということは奇跡であると思わせてくれる。

真実であることと美しいことは独立である。どんな人にも出来事にも光と影がある。修道院でのエピソードは、人と人が喋ることで「やさしさ」や「思いやり」が表出する場合もあれば、知らなくてよかった「分かりあえなさ」に気づいてしまうことも露わにする。

このような真実の美しさと醜さが横糸だとすると、「人間万事塞翁が馬」のような時間の流れに対する無常観が縦糸かもしれない。青い壺は始まりから奇跡だった。作り手の想定外の美しさ。他方、同時に焼き上がった2点は気に入られず叩き割られる。戦争や疫病や偶然によって家族や友人が亡くなったり、家が途絶えたり、文化が失われたりする。その中で残った者たちの遺伝的・文化的系譜によって社会が構成される。あるものは失ったものを嘆き、あるものは「足るを知る」。残ったもの一部には「美しさ」が含まれるし、知らなくてよかったことも含まれる。

会話の中に「教養」や「礼儀」といった種類の「美しさ」が失われつつことへの著者の危機感を随所に散りばめているようにも見える。それは翻って、痴呆性になった夫が会社に赴くこと、旅行時に髪の毛を整える様子、シスターの服装の変化についての描写に表れる、「老いの醜さ」を世間へ見せることへの抵抗感にも通じる。

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2026年08月15日

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有吉佐和子『青い壺』文春文庫。

昨年末にテレビで取り上げられてから、じわじわと売れているようだ。

美しい青磁の壺をテーマに描かれる13話から成る連作集。

1人の陶芸家が焼き上げた見事な出来栄えの青い経管型の壺。誰もが魅了される壺の持ち主は次々と変わり、様々な人間模様を見せてくれる。

ストーリー的には、馳星周の傑作『少年と犬』にも似ている。もっとも馳星周の方がだいぶ後になるし、犬と青い壺では大きく異なる。何故、馳星周の『少年と犬』を思い出したのかと言えば、この『青い壺』という作品がそれほど面白かったのだ。


『第一話』。才能や技量だけでなく、様々な偶然や運が重なり、芸術は成立する。なかなか思うような作品が作れないのが、陶芸の世界なのだろう。

父親の後を継ぎ、青磁ひとすじに制作を続ける陶芸家の牧田省造。ある日、デパートの注文品とともに焼き上げた一点物の経管型の青い壺は見事な出来栄えで、見る者を魅了した。青い壺は道具屋が古色を付けたら買い取ると言ったのだが、デパートの社員が美術品コーナーに展示したいと引き取っていく。


『第二話』。馬車馬のように50年間も働き続けた男が定年を迎えた時、やはり壊れていくのだろうか。自分自身60歳を超え、未だに普通に働いているが、65歳まで残り3年を切ったが、まだ定年後の暮らしなど想像も出来ない。

定年後半年が過ぎても、家でぼんやりする夫の寅三を持て余した妻の千枝は、寅三が68歳まで世話になった副社長の原へのお礼にデパートで青い壺を買い、寅三に持たせた。


『第三話』。生け花の世界も奥が深く、難しそうだ。ましてや青い経管型の壺となると難易度は上がるようだ。

副社長夫人の芳江は青い壺に美しく花を生けようと悪戦苦闘していた。そんな中、で夫の部下の女性と甥っ子が見合いのために相次いでやって来る。見合いは不首尾に終わり、帰りしな甥っ子が言い残した言葉が気になる芳江。


『第四話』。親族同士の財産争いは、時として醜い争いになるらしい。中には父親が亡くなり、母親に遺された遺族年金の果てまで寄越せという子どもが居るようだ。遺族年金の申請用紙に子どもたちが相続を放棄することに同意する欄があるのは、昔からそのような争いがあったということなのか。

副社長夫人の芳江は、青い壺に美しく花を生けようと奮闘する。そんな時、孫を連れた娘の雅子が急に帰ってきて、婚家の醜い遺産争いを愚痴始める。芳江はその話を夫に伝えていると、青い壺を目にした夫は突然、青い壺を誰かにあげてしまえと言い出した。青い壺は次に誰の手に渡るのか。


『第五話』。白内障は手術を受けると驚くほど回復するようだ。一昨年、自分の母親は両目の白内障の手術をしたが、日帰りで翌日には眼帯が外れ、驚くほど見えるようになった。

東京の狭いマンションで1人暮らしを続ける千代子は老いて目が見えなくなった母親を引き取る。2人暮らしが始まり、生活に張り合いが出て来た千代子は、都内の老人病院を知り、母親を診察してもらうことにした。左目は緑内障でどうにもならなかったが、幸い右目は白内障で、手術をしてもらうと母親の右目は見えるようになった。目が見えるようになった母親が千代子の部屋で目にした綺麗な青い壺。あの青い壺は千代子の元にあった。


『第六話』。今年は戦後80年だと言う。本作が書かれたのは50年前ということで、描いている時代は戦後30年である。戦後30年というと今よりは戦争の記憶が残っていたのだろう。

夫婦2人で、戦後の焼け跡から始めたこぢんまりとしたバア。バアの客の医師の石田は『御礼』と書いた細長い荷物を置いて帰った。『第5話』で千代子の母親が白内障の手術を行った医師の石田に、あの青い壺を感謝の印に贈っていたのだ。

『第七話』。物資や食糧が不足した戦時中に何とも粋なことをする人も居たものだ。

医師の石田一朗の忘れ物だと言って、バアのマダムの梶谷洋子が届けてくれた青い壺を見た年老いた母親は、戦時中に外務官僚だった亡き夫との思い出が甦り、夫の粋な計らいについて饒舌に語り出した。そして、我々は千代子の母親の名が鈴木キヨであったことを知る。


『第八話』。まさかの急展開に息を飲んだ。あの青い壺は一体何処へ……

長女が嫁ぎ、長男はアメリカに留学。姑が他界し、夫と2人きりになった厚子は部屋を片付けていた。毎日、帰りの遅い夫を待つある日、上機嫌で帰ってきた夫から次の土曜日にレストランに行こうと誘われる。我々は夫の名を石田一朗であることを知り、鈴木キヨの白内障の手術を行った石田の手元にまだ青い壺があることを知り、安堵するのだが……


『第九話』。なかなか青い壺は登場しないのだが、最後の最後に新たな持ち主の手に渡る。自分も数年前に中学校時代のサッカー部の仲間から同級会に誘われたが、残念ながら中国出張と重なり、欠席した。その後、新型コロナウイルス感染禍が始まり、再び集まる話は無かった。

女学校の卒業から半世紀、弓香は同級生たちと久しぶりに京都で集まる。戦争を経て子育ても終えた彼女たちは、家庭の状況も経済状態も健康状態もそれぞれであったが、楽しい時を過ごす。


『第十話』。青い壺の持ち主は目まぐるしく変わる。どうやら青い壺は持ち主に幾ばくかの幸運をもたらすようだ。弓香が京都旅行から戻り、骨董市で僅か三千円で手に入れた、あの青い壺を孫娘の悠子に土産に渡す。

母校だったミッションスクールの初等科に栄養士として就職した弓香の孫娘の悠子は、子供たちに野菜を食べさせたいと工夫を凝らすが、ある日、真っ黒なほうれん草のスープを作るという大失敗してしまう。


『第十一話』。青い壺は何処へ行ってしまうのか。肉親との別れほど悲しいものはない。昨年末、自分も父親を亡くしたが、涙こそ流しはしなかったが、心にポッカリと穴が空いたような気分が続いている。

世話になったシスターが45年ぶりにスペインに帰郷すると聞いた悠子は、青い壺をプレゼントする。


『第十二話』。スペインに渡った青い壺はどうなったのか。青い壺は1人の男性がスペインから日本に持ち帰っていた。

スペイン旅行中に急性肺炎になったという入院患者の男は、病室に飾った青い壺に触られそうになると、怒鳴るのだった。


『第十三話』。最終話。因果応報。人生とは人との繋がりで、与えた物、貰った物が、巡り巡る仕組みになっているのかも知れない。青い壺の運命は……

スペイン旅行中に急性肺炎になった男は高名な美術評論家だった。その男に呼び出されて、家を訪ねた陶芸家の牧田省造は、男がスペインのバルセロナの骨董店で見付けた12世紀初頭の掘り出し物だと言う青い壺を見せられる。 

本体価格770円
★★★★★

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2026年10月09日

ネタバレ

牧田がデパートに売りわたした壺と骨董品鑑定家園田の邸で再会したのが1977年1月、巳年だった。

第12.話は前年、1976年終わり頃、園田は入院中、同じ病院のやはり特別室に第9話の京都旅行の主人公弓香が入院していた。

第9話の京都旅行は1974年または1975年、
9月の弘法市で弓香さんが壺を3000円で買って
新米栄養士の孫娘に、
そして孫娘の上司の修道女がスペインに一時帰国するときの餞別として贈られる。

海を渡った青い壺はどういう経緯でスペインの
骨董品店に並ぶのか?

また、第8話で空き巣に盗まれた壺が京都の弘法市に並ぶまでの経緯も興味がある、

#癒やされる

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2025年01月16日

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有吉佐和子さんの短編は初めて。どの話もごくごく短いものだが流石に読ませる。
昭和の作品なので時代背景が各所に窺える。派手さはない。描かれているのは登場人物達の日常とそれにともなう細やかな喜怒哀楽。そしてそこに青い壺がある。

第一話で生み出された壺が様々な人の手を経て最後の第十三話で生み出した省造のもとに戻ってくる。「いつの間にあんなにいい古色がついたのであろう」と省造は思う。素敵な終わりかただと思う。

個人的には第九話の高齢女性達の同窓会の話が好きだった。高齢女性の心理描写とか登場人物に言わせる言葉とか有吉さんは本当にウマイ。その場面が目に浮かぶようだった。

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2026年08月31日

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今まで読んだ短編集の中でもっとも好き。
様々なひとのそれぞれの人生がよくも悪くリアルで人間らしく描かれているが、どこか憎めない。それらが青い壺よってつながりさらに愛着がわく。
当時の時代を感じる場面のなかで人々の考えや時代の流れへの感想が、いまとほとんど変わらないのがおもしろい。

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2026年10月09日

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有吉作品は、そんなに前に執筆されたとは思えない、と感じます。人の本音は今も60年以上前も変わらないのかも。
青磁を観に、美術館に行きたくなりました。

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2026年10月05日

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青い壺が戦後まもないさまざまな人の手に渡る話。
当時の時代背景と、その時代を生きた人たちの心情が生き生きと伝わってきて、いい本だった。
個人的には、病院の清掃係のおばあちゃんが花を集めて枕にしている話が好き。

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2026年09月26日

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青い壺を巡って色んな人の人生が見えて来るような気がした。物語の背景となる時代も少し古い為にちょっと読み難かった部分はあったが日本人の文化として忘れかけていた大事な事がよみがえって来るような感じがした。青い壺もそうだけど見事すぎる作品は同じ場所には長くいないものだと感じました。

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2026年09月24日

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 ある高齢の平凡な陶芸家・省造が焼き上げた青磁の青い壺。あまりにも清澄で美しく高貴な気品がある作品となったことから、この壺が数奇な変転を経ていく、そして再び100数年後に省造の目の前に。この壺が、13章の中で次々に渡っていくその経緯がまたいろんな人生を感じさせるという楽しい物語の構造である。ある定年後の呆けてきた定年退職者が妻と百貨店で入手し、かつての上司に持参するところから、その娘…。そして70歳の老女・弓香が京都での女子大時代の同窓会に出席した時の雰囲気が楽しいし、その時に安売りされている青い壺を入手という場面が印象的。弓香の孫からなんとスペインへ渡り、そしてまた日本へ。
多くの人々を魅する「美しい物」の魅力を感じさせられるとともに、その鑑識眼を揶揄するような場面も皮肉。若い日から50数年を経て変わらない人間関係など、面白い材料に富んでいた。

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2026年09月23日

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初出は昭和51年~52年なんですね。
まだ戦後30年程度で、この物語の中でも当たり前のように、日常の延長のように元気な老人たちが戦時中のことを語っていて。

そのような時代の家庭の様子なども今とはだいぶ違っていて、そこが文化史や社会史を見ているようで面白かった。家父長制がまだまだ残る、専業主婦が当たり前の世代。

13話から成るオムニバス形式の短編集で、どの話にも青い壺が登場する。同窓会を兼ねた京都旅行に行ったおばあさん軍団の話が面白かった。定年退職したあのご主人の奥様のその後が気になって仕方ない。

それにしても文体が相変わらず上品で美しい。それでいて読みやすい。たまに有吉作品読みたくなる。次は何読もうかな。

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2026年09月23日

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昭和51年に出され最近復刻され話題になった有吉佐和子のオムニバス小説。京都の陶芸家が十数年前に青磁の壺を製作し、それから12人の人たちに数奇な運命をする壺から編まれる小説集。戦前の日本のセレブの家庭の話や上流家庭の70過ぎの女子校のクラス会で京都を旅して老年にさしかかった女たちの生き様をユーモアのオブラートにくるんで物語る。最後の制作者の前にこの壺がスペインから現れる展開に、物凄いエンターテインメントを感じる。よくできた小説、また、有吉佐和子の筆遣いが見事な作品だった。

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2026年09月17日

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ひとつの青い壺を通して、こんなにいくつもの人間ドラマが描けるのはやっぱり凄い。
時代的背景もある文体は、今目にしていても美しく感じる。人々の心の機微はそれぞれ違い、様々な思惑が浮かぶが、一貫してこの文体が色を付けているように全体の雰囲気を作っている。
最後壺が戻ってきた時に、自分までいろいろな人生を旅したような、様々な人生を垣間見たような、不思議な感覚になった。


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2026年09月16日

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知人に勧められて購入したら、義父から貰った沢山の文庫の山にも同じものが。義父が昔に読んだ本が、時代を経ても古臭く感じないストーリーで、短編のそれぞれの人間模様が非常に面白かった。
青い壺が取り巻く人間模様に情緒が溢れ、今も昔も人の心は変わらないことを感じさせられる作品でした。

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2026年09月15日

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文章を読むのがあまり得意でない私でも情景や場面が自然と浮かぶものでした。スッキリとした癖のない日本酒を飲むように読み進めることができました。

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2026年09月13日

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青い壺のたどる長い旅路の物語。
持ち主が変わっていく中で、昭和の人々の生活が生き生きと描かれていく。
最後はそこへ到達するのか!と思わせながら、ちょっとしたもやもやを仕掛ける有吉さんの他の作品も読みたくなった。
アイテムは全然違うけど、逢坂冬馬さんの「ブレイクショットの軌跡」を思い出した。

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2026年09月01日

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8/30は有吉佐和子さんの命日、有吉忌。

『青い壺』は昭和51年(1976年)1月号から昭和52年(1977年)2月号まで、『文藝春秋』に連載された全13話の連作短編集。

単行本となり、文庫化され、2011年に新装版となり、私が購入したものは2025年の新装版、44刷。

半世紀前に書かれた、見事な連作短編集です。

今でこそ多種多様な連作短編が創作されていますが、一つの青い壺が、さまざまな家庭を巡りながら、それぞれの人間関係に緊張感を加えていくという仕掛けが鮮やかです。

雑誌連載ですから、各話限られたページ数の中に、それぞれの家庭の事情、家族の心情、そしてその時代の日本の世情までが収められています。

どの一話をとっても、それだけで一作品になりそうなほどの潤沢さ。それを13話。

そして、ラストとなる第13話での
青い壺を生み出した陶芸家の言葉、〜作品への刻印は、やめよう〜 には 作家・有吉佐和子さん自身が 創作への何かしらの思いがあったのではないかと思ってしまいます。

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2026年08月30日

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ネタバレ

面白かった。時代も話の運び方も好き。
青い壺が手を離れて違う形で自分の元に戻ってくる、でももう手の届かない形を変えることができないエンディングは、自分が話した噂が全く意図しない話になって帰ってきて、修整したくてもできない状態のようにも思えた。

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

サクッと読める。短編だけど繋がっていくのがワクワクした。主人公の夫婦が防空壕から引っ張り出した食器や銀食器を使い、ジャガイモとサツマイモだけで「架空のフレンチのフルコース」を優雅に味わうストーリーが印象に残っている。

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2026年08月18日

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青い壺が人から人へ渡り、その人達の生活や心情を短編で繋いだ物語。前後の話の人達が繋がっていて、別々の話をしているようだけど、全てが繋がっている。目が見えなくなった母と生活する女性の話が印象的でした。母親のために小鳥を買い直したり、私もやりそう。今も戦後も、親戚や夫婦、親子、旧友たちとの関係に悩みもがくのは同じなのかな。それが人間なのかなと思いました。

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2026年09月30日

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うーん、私には少し難しかったように思います。一生懸命、読み解こうとしたのですが、感情が揺さぶられなかったです⋯。無理に何かを感じさせようとしたり、そういう作品ではないのかもしれません。

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2026年09月27日

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短編集としては面白かったけど、あまりにもテレビや本屋さんで取り上げられすぎていて、自分の期待値が高くなりすぎてたかも。

「少年と犬」もこれに近い短編集だけど、あちらのほうが印象強い。

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2026年09月23日

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青い壺が作った作陶家の手から離れ、様々な人達の人生の中に置かれ、渡り、最後はまた作陶家の目に触れる一連の人生ドラマを綴った物語です。一話一話がでは何か心に響く物語りとも言えず、作者の代表作ですが、それ程の高い評価を得る作品とは思いませんでした。

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2026年09月20日

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無名の陶芸家が生み出した美しい青磁の壺が
いろいろな人の手にわたっていく。そこで起こる短編ストーリー。

一昔前の女性の所作や、心持ちが上品で丁寧と感じる。ゆったりした時間の流れがこころに刺さった。

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2026年09月10日

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青い壺の渡るところに物語がある
時代世代が違うとどこか遠く感じてしまうな、勉強不足で
全く関係ない我々も物から見たら繋がっていたりするのかしら
物の価値なんて人によって変わるよね
本当は、人の意見とか、値段とか、関係なく自分が好きかどうかで選びたいのに

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2026年09月02日

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文章が美しくてサラサラと読める。仕事の昼休憩時間で細切れでも読み進められる短編集。内容はどれも誰にでも起こりうる身近な人生の物語。母方の実家が窯元の私にとっては祖父が思うようにならなかった焼き物は割っていたのを知っているので、読み始めからスムーズに没入。しかし、壺そのものに関しては、他の読者よりも私は厳しく見てしまっているかもしれない。焼いた本人は自分の持ちうる能力からしたら奇跡のような出来映えの青磁の壺のようだが、いけた花の見栄えが決まらなかったりと、どうも壺自体に主張がありすぎるように思えてならなくて不穏。念が入りすぎているのか。そんな壺が、様々な人の人生の転換点を見ていくように手から手へ。老化、介護、相続、嫉妬、貧富・教養の格差など、人はそれぞれ、その人の人生で一つぐらい小説が書けるというが、まさにそのような短編がずらり。私のお気に入りは7話と8話。教養は文化と戦時中でもフルコースのテーブルセッティングでドレスアップして芋のみのディナーコースを楽しんだ夫婦とその後に続く息子夫婦の本当のホロホロ鳥のディナーの話。芋のみののコースは私の父を思い起こさせる、そういう発想の人だったなと。そして、私も父の危篤の知らせを受けた夜中に駆けつけるのにパジャマから着替えたのは1番好きなワンピースで、車中でバッチリメイクして向かったことを思い出した。およそ、知らせを受けて駆けつける出たちではないものの、もし、それが別れなら、父に見せたかったのはその姿だったから。結局、その晩は持ちこたえて、1ヶ月くらいはその後生きてくれた。そんなこんなを思い出しつつ。

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2026年08月29日

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