あらすじ
読めばハマる有吉佐和子。幻の名作長篇
無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が売られ贈られ盗まれ、十余年後に作者と再会した時。人生の数奇な断面を描き出す名作、復刊!
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青い壺を巡る短編集。数珠つなぎのようになっており、最初と最後のお話に関連性がある。
壺を通じて見る様々な人生模様が面白かった。特に第7話目の戦時中の貧しい時に、かつて経験した豪華なディナーを、出来る限りの食材と空想で再現して楽しむ夫婦の話が好き。貧しくてもこうやって楽しめるのっていいなぁ。
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ひとつのモノが生まれ、モノを通じて幾人もの人がつながっていく。それを知るのは青い壺のみ。ゆっくり老いを迎え、それとどう向き合っていくか。当たり前だけれども、人生はいろいろ。
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おもしろかった!おばあちゃんくらいの世代かな?その時代の雰囲気を想像しながら読んだ。
小物や仕草など、実際にその時代を生きた人でないと書けないちょっとしたことが、現代との違いを生々しく感じさせてくれる。
その反面、いまでも変わらない人間模様を丁寧に書いている。
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青い壺の持ち主が変わる毎に持ち主の周りの人間模様が描かれる。物語の最後には、最初の壺の持ち主(作った人)と御対面。
昭和戦後の匂いがするあるある小説。面白かった。
特におばあちゃん達の京都でのクラス会旅行の顛末は笑える。
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これが 私が生まれる前昭和51年に初出誌とは。
‥昔も今も なんにも変わってないんだなぁ。良くも悪くも 人の気持ちや考え方は変わらないのか‥。
どんなに家電が発達しても、どんなに美味しい食べ物があって、終戦後だろうとなんだろうと 変わらないなんて‥皮肉だ。
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話題の本
シンプルで読みやすい短編集のような本
壺にまつわる様々な人生模様が展開される
こういうことあるよな、とかこうなってしまうのか、という著者の観察眼に驚かされる
解説を読むと本の仕掛けにさらに驚かされた
美、という命題と人生の対比が秀逸
万人にお勧め出来る本
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青磁の経管が作り手の手元を離れ、様々な人の手に行き来する。壺の持ち主を通じて読者は、他者との交流の中で、共感したり反発したり、必ずしも綺麗ではない真実が露わになる様を目の当たりにする。劇的なドラマがあるわけではない。それでも、青い壺のような美術品が時を経て残り続けるように、今ここに在る人がここまで生きてこれたということは奇跡であると思わせてくれる。
真実であることと美しいことは独立である。どんな人にも出来事にも光と影がある。修道院でのエピソードは、人と人が喋ることで「やさしさ」や「思いやり」が表出する場合もあれば、知らなくてよかった「分かりあえなさ」に気づいてしまうことも露わにする。
このような真実の美しさと醜さが横糸だとすると、「人間万事塞翁が馬」のような時間の流れに対する無常観が縦糸かもしれない。青い壺は始まりから奇跡だった。作り手の想定外の美しさ。他方、同時に焼き上がった2点は気に入られず叩き割られる。戦争や疫病や偶然によって家族や友人が亡くなったり、家が途絶えたり、文化が失われたりする。その中で残った者たちの遺伝的・文化的系譜によって社会が構成される。あるものは失ったものを嘆き、あるものは「足るを知る」。残ったもの一部には「美しさ」が含まれるし、知らなくてよかったことも含まれる。
会話の中に「教養」や「礼儀」といった種類の「美しさ」が失われつつことへの著者の危機感を随所に散りばめているようにも見える。それは翻って、痴呆性になった夫が会社に赴くこと、旅行時に髪の毛を整える様子、シスターの服装の変化についての描写に表れる、「老いの醜さ」を世間へ見せることへの抵抗感にも通じる。
牧田がデパートに売りわたした壺と骨董品鑑定家園田の邸で再会したのが1977年1月、巳年だった。
第12.話は前年、1976年終わり頃、園田は入院中、同じ病院のやはり特別室に第9話の京都旅行の主人公弓香が入院していた。
第9話の京都旅行は1974年または1975年、
9月の弘法市で弓香さんが壺を3000円で買って
新米栄養士の孫娘に、
そして孫娘の上司の修道女がスペインに一時帰国するときの餞別として贈られる。
海を渡った青い壺はどういう経緯でスペインの
骨董品店に並ぶのか?
また、第8話で空き巣に盗まれた壺が京都の弘法市に並ぶまでの経緯も興味がある、
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所有者が移り変わる青い壺を通して、それぞれの人生を切り取った全13の短編集となっています。
昭和50年(1975年)に書かれたはずなのに、2026年の令和に読んでも違和感無く読めるのは、それだけ普遍的なことを取り上げられているということでしょう。
時代が変わっても、恋愛観、嫁姑問題、些細な言い争い、野菜嫌いな子供は変わらない。自分はまだ物語と同じ経験をするだけで生きていないですが、ある種自然にそういうものなんだなと受け入れることができた気がします。
※漢字が難しかったです。
表外漢字が多く、私自身漢字が得意でないため、分からない漢字が出てくる度に調べながら読み進めたので、文量の割に時間がかかりました。
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なめらかで読みやすい文章と登場人物たちの自然な会話。さまざまな人の手に渡る1つの青い壺。そのまわりにある人間の生活や価値観。以前読んだ『悪女について』が相当面白かったが、『青い壺』も期待を裏切らない面白さで、うまく出来ている小説だなと感心してしまった。特に定年退職した夫婦の話が将来自分が妻と夫のどちらの立場にもなり得る気がして印象的だった。
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陶芸家が稀に見る出来の良さを自認した、青い経筒の壺をめぐり、それを手にする人々の生活を描き、最後に陶芸家の視界に戻ってくるまでを描いた小説。全体としては長編小説となるが、1人ずつ章が分かれているのでリズム感がよくするすると読めた。有吉佐和子の小説には珍しく、あまりテーマが感じ取れなかったが(私の問題かもしれない)、面白く読んだ。
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青い壺よかった!有吉佐和子さんいいなあ。ザ・価値観!青い壺は流れ流れて何人もの人生のその時をみてきたね。人ってのは性格なんぞ変わらないねぇとも思い青い壺への想いは様々。しみじみ面白い!
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今まで読んだ短編集の中でもっとも好き。
様々なひとのそれぞれの人生がよくも悪くリアルで人間らしく描かれているが、どこか憎めない。それらが青い壺よってつながりさらに愛着がわく。
当時の時代を感じる場面のなかで人々の考えや時代の流れへの感想が、いまとほとんど変わらないのがおもしろい。
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有吉作品は、そんなに前に執筆されたとは思えない、と感じます。人の本音は今も60年以上前も変わらないのかも。
青磁を観に、美術館に行きたくなりました。
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青い壺が戦後まもないさまざまな人の手に渡る話。
当時の時代背景と、その時代を生きた人たちの心情が生き生きと伝わってきて、いい本だった。
個人的には、病院の清掃係のおばあちゃんが花を集めて枕にしている話が好き。
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青い壺を巡って色んな人の人生が見えて来るような気がした。物語の背景となる時代も少し古い為にちょっと読み難かった部分はあったが日本人の文化として忘れかけていた大事な事がよみがえって来るような感じがした。青い壺もそうだけど見事すぎる作品は同じ場所には長くいないものだと感じました。
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ある高齢の平凡な陶芸家・省造が焼き上げた青磁の青い壺。あまりにも清澄で美しく高貴な気品がある作品となったことから、この壺が数奇な変転を経ていく、そして再び100数年後に省造の目の前に。この壺が、13章の中で次々に渡っていくその経緯がまたいろんな人生を感じさせるという楽しい物語の構造である。ある定年後の呆けてきた定年退職者が妻と百貨店で入手し、かつての上司に持参するところから、その娘…。そして70歳の老女・弓香が京都での女子大時代の同窓会に出席した時の雰囲気が楽しいし、その時に安売りされている青い壺を入手という場面が印象的。弓香の孫からなんとスペインへ渡り、そしてまた日本へ。
多くの人々を魅する「美しい物」の魅力を感じさせられるとともに、その鑑識眼を揶揄するような場面も皮肉。若い日から50数年を経て変わらない人間関係など、面白い材料に富んでいた。
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初出は昭和51年~52年なんですね。
まだ戦後30年程度で、この物語の中でも当たり前のように、日常の延長のように元気な老人たちが戦時中のことを語っていて。
そのような時代の家庭の様子なども今とはだいぶ違っていて、そこが文化史や社会史を見ているようで面白かった。家父長制がまだまだ残る、専業主婦が当たり前の世代。
13話から成るオムニバス形式の短編集で、どの話にも青い壺が登場する。同窓会を兼ねた京都旅行に行ったおばあさん軍団の話が面白かった。定年退職したあのご主人の奥様のその後が気になって仕方ない。
それにしても文体が相変わらず上品で美しい。それでいて読みやすい。たまに有吉作品読みたくなる。次は何読もうかな。
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昭和51年に出され最近復刻され話題になった有吉佐和子のオムニバス小説。京都の陶芸家が十数年前に青磁の壺を製作し、それから12人の人たちに数奇な運命をする壺から編まれる小説集。戦前の日本のセレブの家庭の話や上流家庭の70過ぎの女子校のクラス会で京都を旅して老年にさしかかった女たちの生き様をユーモアのオブラートにくるんで物語る。最後の制作者の前にこの壺がスペインから現れる展開に、物凄いエンターテインメントを感じる。よくできた小説、また、有吉佐和子の筆遣いが見事な作品だった。
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ひとつの青い壺を通して、こんなにいくつもの人間ドラマが描けるのはやっぱり凄い。
時代的背景もある文体は、今目にしていても美しく感じる。人々の心の機微はそれぞれ違い、様々な思惑が浮かぶが、一貫してこの文体が色を付けているように全体の雰囲気を作っている。
最後壺が戻ってきた時に、自分までいろいろな人生を旅したような、様々な人生を垣間見たような、不思議な感覚になった。
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知人に勧められて購入したら、義父から貰った沢山の文庫の山にも同じものが。義父が昔に読んだ本が、時代を経ても古臭く感じないストーリーで、短編のそれぞれの人間模様が非常に面白かった。
青い壺が取り巻く人間模様に情緒が溢れ、今も昔も人の心は変わらないことを感じさせられる作品でした。
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青い壺のたどる長い旅路の物語。
持ち主が変わっていく中で、昭和の人々の生活が生き生きと描かれていく。
最後はそこへ到達するのか!と思わせながら、ちょっとしたもやもやを仕掛ける有吉さんの他の作品も読みたくなった。
アイテムは全然違うけど、逢坂冬馬さんの「ブレイクショットの軌跡」を思い出した。
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第9話と12話が好き。
9話は50年ぶりに女学生時代の同窓会に出る話。みんなで見物に行って疲れ切ったり、粗末な食事に残念がったりしながら、でも若い頃の気性は変わらないのがおもしろかった。
12話のシメが好き。愚痴も言わず、精一杯働いてご飯を食べて、楽しいことを見つけながら生活しているのが目に見えるよう。私もそんな人生送りたいな。
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昨年くらいからリバイバル的な話題作の認識です。
まさに青い壺の行方をめぐる短編連作。
健康こそ財産であり幸福。これかな感想は。
妻として母として生きてきて、それなりの生活をしてきたなか、気づいたら腰が曲がって自由がきかない。という感じのお上品な方々が多かった。
時代背景は変わっても、変わらない生きることへの執着、欲望。再燃の理由を無理やりこじつけてみました。
しかし、興味が薄いのでしようがないのですが、壺とか器とかの価値ってそもそもなんなんすかね。偉そうにすみません。最後の省造さんのお気持ちが気の毒だったものですから。
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青い壺が人から人へ渡り、その人達の生活や心情を短編で繋いだ物語。前後の話の人達が繋がっていて、別々の話をしているようだけど、全てが繋がっている。目が見えなくなった母と生活する女性の話が印象的でした。母親のために小鳥を買い直したり、私もやりそう。今も戦後も、親戚や夫婦、親子、旧友たちとの関係に悩みもがくのは同じなのかな。それが人間なのかなと思いました。
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うーん、私には少し難しかったように思います。一生懸命、読み解こうとしたのですが、感情が揺さぶられなかったです⋯。無理に何かを感じさせようとしたり、そういう作品ではないのかもしれません。
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短編集としては面白かったけど、あまりにもテレビや本屋さんで取り上げられすぎていて、自分の期待値が高くなりすぎてたかも。
「少年と犬」もこれに近い短編集だけど、あちらのほうが印象強い。
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青い壺が作った作陶家の手から離れ、様々な人達の人生の中に置かれ、渡り、最後はまた作陶家の目に触れる一連の人生ドラマを綴った物語です。一話一話がでは何か心に響く物語りとも言えず、作者の代表作ですが、それ程の高い評価を得る作品とは思いませんでした。
Posted by ブクログ
無名の陶芸家が生み出した美しい青磁の壺が
いろいろな人の手にわたっていく。そこで起こる短編ストーリー。
一昔前の女性の所作や、心持ちが上品で丁寧と感じる。ゆったりした時間の流れがこころに刺さった。