【感想・ネタバレ】青い壺のレビュー

あらすじ

読めばハマる有吉佐和子。幻の名作長篇
無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が売られ贈られ盗まれ、十余年後に作者と再会した時。人生の数奇な断面を描き出す名作、復刊!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

なんて面白い本なんだー!と思いながらするりと読んだ。

ひとつの青い壺が生まれ、人から人へと渡っていき、携わる人たちの生き様が豊かに描かれる。普段は「生き様」という字面が好きではないのだけれど、何故か使ってみたくなった。壺と一緒に覗き見ているよう。

10年で青い壺に古色がつく。箱にしまわれ忘れ去られることなく、あんなに様々な家や国を渡り歩けば古色もつくはずだ。

青い壺をどう評価するか、人生で何を最上とするか、皆それぞれ。そんな当たり前のことが話が移るごとに鮮やかに展開されていき本当に素晴らしい。

ラスト、焼き物に銘を入れぬ決心とは。
一度手を離れれば何らかの評価の対象となってしまうことが虚しくなったからか。
自分の虚栄心を手放す勇気が湧いたからか。

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2026年08月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公は青い壺
というと語弊がありそうだが、壺が人から人の手へ渡っていくなかでの、それぞれの人たちのものがたり
昭和という時代もあいまって、しかも、時代が大きく変化してきた後(高度経済成長後)ということもあって、新旧の相違がおもしろい
とはいえ、今でも十分楽しめるお話で、普遍的なものがたりだからだなぁと思う

青い壺目線で見たら、またおもしろそう

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2026年07月06日

ネタバレ

牧田がデパートに売りわたした壺と骨董品鑑定家園田の邸で再会したのが1977年1月、巳年だった。

第12.話は前年、1976年終わり頃、園田は入院中、同じ病院のやはり特別室に第9話の京都旅行の主人公弓香が入院していた。

第9話の京都旅行は1974年または1975年、
9月の弘法市で弓香さんが壺を3000円で買って
新米栄養士の孫娘に、
そして孫娘の上司の修道女がスペインに一時帰国するときの餞別として贈られる。

海を渡った青い壺はどういう経緯でスペインの
骨董品店に並ぶのか?

また、第8話で空き巣に盗まれた壺が京都の弘法市に並ぶまでの経緯も興味がある、

#癒やされる

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2025年01月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上等な壺を誰かに贈ろうなんて思ったことない、ゆとり世代の私。
美しい壺をもらっても、特段嬉しくないし。
商品券とかの方が良いし。
昔でも壺って人によって有り難みが全然違ったはずで、このことがこの物語を面白くしている。

焼いた人がどんなに壺に思い入れがあっても、買う人にとって「無難な、丁度良い価格帯のギフト」でしかなかったりする。わざわざデパートに出向いて買ってるにもかかわらず。「壺の価値」を見る人と、そうでない人がいるのだ。
最初はその現実に心を痛めるんだけど、青い壺が色んな人の所を巡り、色んな人生の1ページに寄り添った結果、最終的に鑑定のプロが「これは間違いなく800年前の壺だから!!」と怒るくらいの古色が自然に付いた、というオチが良かった。

同じ贈り物でも気持ちを込めた物と、贈る側のエゴが少なからず入ってる物があって、それも面白い。
人間の綺麗な部分と、しょうがない部分と、全部ひっくるめて面白がれるような小説だった。

それにしても、日本は贈り物の習慣が(多分)根強いのはやっぱり素敵だと思う。
どんなに気持ちがこもったギフトでもありがた迷惑な時もあるから、アレですが。

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ラストの心の動きが、うん?ってなったが、改めて自分と仕事に重ね合わせて考えると、まいっかという気持ちになった。あの仕事がいいものであれば、自分の思いはまいっか、と。

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2026年07月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

50年前の作品とのことで、作中の言葉や環境が古いので読み易い訳ではないはずだが、結構スラスラ読める。
馴染みがない言葉もたくさん出てきて、少しだけ教養がついたような…。「お芽出とう」というのは本当にある当て字なのかな…?シスターにも階級があるのか…

ほのかに哀愁が漂っていて、色々な心情を垣間見れる。私は定年退職したはずなのにデスクで仕事し出しちゃうおじいちゃんにギュッとなったなぁ。映画ヤクザと家族で社会から排除されたヤクザのおじいちゃんたちが海で収穫してたときと同じ気持ちになった。
盛者必衰。

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2026年07月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2026.07.09

さまざまな人の手に渡り数多の人生の移り変わりを見てきた青い壺は、持ち主やその周辺の人々の明るい感情も黒い感情も吸い込んで、その表面に威厳や貫禄を纏っていったのだろうと思う。
人の念はモノに宿るのかもしれない。

最終章で古美術商?に自作の青い壺をこれは年代物だと言い張られた時、省造は困惑しつつも手応えを感じてはいたのではないか。
やはりあの壺は最高の出来だったのだと、プロに箔押しされた気分もあったと思う。

この壺が出来上がった第1章で夫婦で玉露を飲んでるシーンが1番お気に入り。

ただ、各章の年代表記がなく、いったい今は何年ごろなのかと出てくるワードたちで予想するしかなく、最終章でたった十年しか経っていなかったとしり驚愕。もっと経っていたような気がした。
数字をあえて出さずに読書に想像させていたのかもしれない。
教養がもっとあれば時代背景がよくわかってより面白く読めたかもしれない。

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2026年07月09日

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