小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
2025年15冊目『傲慢と善良』
「傲慢」な架と「善良」な真実。ふたりのイメージが少しずつ反転していく過程がとても面白かった。
読み進めるうちに、最初は「やばい人…?」と思っていた真実が、私と同じ年代の女性には共感できる部分も多いんじゃないかな、と思うように。
たとえば、自己肯定感は低いのに自己愛は強いところとか、なかなか自分で決めきれないところとか。
辻村さんの描写の巧さもあって、気づいたら真実にすごく感情移入していたし、彼女はすっかりお気に入りのキャラクターになった。
この物語は、結婚や婚活についてはもちろん、傲慢さについてもものすごく考えさせられた。傲慢と善良って実は表裏一体で、日頃の -
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Posted by ブクログ
かのんは家裁調査官。少年(男の子だけではなく女の子も含む)事件の裁判前の調査を行う。主に読む、聴く、書くことが仕事だ。3年に一回異動があり、今は福岡家裁北九州支部に勤めている。彼の栗林は東京で動物園に勤めていて、今はゴリラででいっぱいだ。
そしてかのんも手一杯だ。万引きで捕まった子は母親と本人との面接の後、母親に対する暴行事件で捕まるし、自転車泥棒の子はなにやら家庭が複雑だ。詐欺事件の受け子として捕まった子からは変な臭いがする。安定したかに見えた子は、トンズラする。いくつもの事件を抱えているので、突発的な出来事に速やかに対応できない。
女子高生がウリをするだけでなく、友達まで勧誘していた。 -
Posted by ブクログ
言語を有している生物は人間だけであり、動物の鳴き声はせいぜい感情を表すものだと、どこかで当然のように思っていた。
しかし本書を読むと、その前提が静かに、しかし鮮やかに覆される。鈴木氏の長年にわたる調査と実験によって、シジュウカラの鳴き声には「意味」があり、「文」があり、さらには「文法」まであることが明らかにされていく。
単に珍しい発見として面白いだけではなく、言葉とは何か、コミュニケーションとは何かという問いそのものが揺さぶられるような読書体験だった。
まさに動物言語学の幕開けを見ているようで、知的興奮に満ちた一冊。
読み終えた今は、街中や自然の中で聞こえる鳥の声を、ただの鳴き声ではなく
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