小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
良かったとも、悪かったとも形容しがたい。今までに感じたことの無い感想。と同時に朝井リョウは意地悪だと思った。答えが明確にないからこそこの感情をどこにもぶつけることができない。5人の主人公への感情移入は次第に、その主人公を責める人への感情移入をも深め、正解を見失わせる。正欲とは何なのだろう。私は多様性という風潮が嫌いであった。そこへのアンチテーゼかと思えば、その逆もある。他人に理解されない辛さと、他人に理解されるがゆえの苦しみが交差する。分からない。私も未だに分からない。誰かの痛み″分かる″ひとが、その″分からない″ひとを否定する場面が多く、疲れた。誰かの正欲は誰かの異物であるんだという事実をま
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最高でした。綿矢さん初だったんですが、1文目から天才だと思いました。
強い主観で描かれる主人公の脳内が痛快。人のことをよく見てよく理解しているかのようで、他人からはやや敬遠されたり青臭く映ったりしていて、そうした都合の悪い現実は素通り、、というより彼女の身体には通過すらしてないようなとこなんかも痛快です。
終始キレッキレの文章で読んでて爽快感すらありました。視野見だったり、恋に嵌ったらついやってしまうような言動を鋭い視点でガサガサと言葉にしていくところがとても好きです。
妄想癖があって自己中で、批評するわりに自分を客観視できてない。私にとってのこの主人公は、友達の友達として、ある意味ずっ -
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ネタバレ仕事を10年続けてきた。
その特別休暇を使って、自分のために自分の行きたいところを行ってあげよう。そう思い、一人旅へ連れてった本です。
行き先は、京都、伊勢、東京。東京は友達が予定を合わせてくれて会うことが出来たので、ちょっと足をのばした。移動中にコツコツと読んだので、新幹線の中で人知れず泣いてました。笑
貴船神社、結社、八阪神社、大国主社、伊勢神宮 外宮 内宮、猿田彦神社、佐瑠女神社
たくさんのおかげを頂き、あぁ自分は大丈夫だとストンと心に感じ満ち足りた感覚になりました。
これからも地道に頑張ります。きっと大丈夫。
このお話は、月がテーマとなっていて、月について考えた事が無かったから小話が -
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ネタバレ妹から「グロ描写はキツイけどすごく面白いから!」と言われても読み出した。結論、グロ描写はそこまで気にならず普通に殺人犯の猟奇小説の気分で読んでたから、最後の数十ページの展開が初読時全く頭に馴染まず、新聞記事を読んで「え??」。その後も他の方の感想など読んで「なるほど…!?」、2、3度読み直して「あぁ、なるほど!!!」と読み返すごとにその表現の巧妙さに舌を巻いた。後からもじわじわ面白かったなぁ…!とくる読後感。叙述トリックのある小説と知らなかったから本当に綺麗に騙された。作中にある曲が読んでる時は実在の曲と知らなかったが、後日実在する曲(しかもよく聞いたことあった)となってそれもひっそり衝撃だっ
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ネタバレ11 意識への問い、すなわち内省からはじまる哲学は、ある決定的な隠蔽を侵している。
・私達が意識できるレベルのことは、徹頭徹尾、先ず調整され、単純化され、図式化され、解釈されている。
21 ニーチェの戦略は、意識に問いながらそこから身をかわし、すり抜けること、中心化を解体しながら、その解体作業がひそかに前提とする"中心"をさらに解体することである。
27 主観性のパラドックスとは、われわれが主観性を歴史的な幻想・病だと断定し否定したとしても、それもまた主観性にすぎないということだけでなく、逆に、主観性に対する最大の批判は最も主観的な領域からしか生じ得ないということを意味