あらすじ
お江戸長崎屋の離れでは、若だんな一太郎が昼ごはん。寝込んでばかりのぼっちゃんが、えっ、今日はお代わり食べるって? すべてが絶好調の長崎屋に来たのは福の神か、それとも……(「茶巾たまご」)、世の中には取り返せないものがある(「ねこのばば」)、コワモテ佐助の真実の心(「産土」)ほか全五篇。若だんなと妖怪たちの不思議な人情推理帖。シリーズ第3弾の、始まり始まり!(解説・末國善己)
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しゃばけシリーズ第3弾。
前回が「男女の愛」だとすれば、今回は「家族の愛」がテーマだったように感じる。
血の繋がりだけでなく、自分が大切に思う人を守りたい、幸せになって欲しいという気持ちに、人間も妖も関係がないのだと思う。
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一太郎18歳
・茶巾たまご
やせこけた金次の正体は?
・花かんざし
於りん(6歳)登場
・ねこのばば
広徳寺の寛朝、秋瑛、登場
・産土
木偶の妖(佐助の昔語り)
・たまやたまや
三春屋のお春(17歳)、献残屋の松島屋の跡取り・庄蔵(26歳)にお嫁入り。
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『ねこのばば』では、金次や僧の寛朝など、その後も活躍するキャラクターたちが登場。
そして、佐助がなぜ若だんなに仕えるようになったのか。その理由が明らかに。
『産土』は、若だんなと旦那様が怪しげな宗教にハマってしまい、佐助がそれをなんとかしようとするお話。でも実は…。
最後にどんでん返しが待っていて、謎解きとしても楽しめます。
あやかしたちは若だんなを慕って集まってきます。時には困りごとを若だんなに相談しに来ることも。
昔話では妖怪でも恩を返すことがありますが、時には若だんなが骨折り損のくたびれ儲けをすることも。
『ねこのばば』では、せっかく助けてあげた猫又が、若だんなの大事にしているものを食べてしまいます。
猫又も悪びれる風もないし、仁吉や佐助も猫又を叱っていないのも不思議。あやかしの世界は人とは違うことわりがあるのでしょうね。
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産土、佐助の物語にびっくり。
色恋沙汰にはまだまだ子どもな若だんなの、お春の縁談話の心の機微を描いた場面が心に残る。
人を束ねる若だんなとしての意識など、いろいろな面でまだまだ成長しそうな若だんなの今後も楽しみ。
匿名
佐助の過去が寂しくて怖くて・・・。
ホントに若旦那のところに来て良かった!
若旦那と仁吉と沢山の仲間達に囲まれ、暖かい居場所。
ホントに良かった!
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ホントに可愛いし、心が洗われる感じがする。嫌味がなくて、読後感がとても良いので大好きなシリーズ。どれを読んでもハズレがなく、しばらく経つと私がストーリーを忘れてて、あ、読んだことあるけどどう決着つけるんだっけ?と思いながら読むのもまた良し。毎回楽しく読んでます 90
Posted by ブクログ
しゃばけシリーズの第3作目です。
今回も、とても読みやすく、面白かったです。
時代ものではありますが、ファンタジー小説でもあり、そして、人死にも出てしまう捕物帳でもあるのが、とても興味深い。
短編が5つ収められたこの本ですが、タイトルの『ねこのばば』よりも、『産土』の方が、心に残りました。
妖である犬神、佐助のお話。
これは、絵柄が無く、声も聞こえない、小説ならではの手法だなぁと、見事に騙され?ました。
読んでいる途中、ちょっとした違和感はあったのです。
あの人がこんな態度を取るかな?とか、なんで、もう一人の相棒とも言うべき妖、仁吉は出てこないのかな?とか。
最後まで読み進めて、そして、全てが解明するという、作者の思惑通りに小気味よく嵌められた読者の一人になりました。
切なくも心温まるお話でした。
他の物語に登場する貧乏神も愛すべき妖?神様?であるし、とても面白い本なので、オススメです。
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シリーズ3作目。
もし新刊ならネタ切れになってないかなと思ってたと思うが(実際はこの後も何刊も出てる)変わらず面白かった。
甘やかされ放題の金持ちの息子が全然嫌なやつじゃないのは、時代が違うというのが一番だけど、書き方なんだろうな。
若だんなのことだと思って読んだお話はすっかりだまされてヒヤッとした。
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寂しく切ない気持ちになる話が多かった。
最初に『産土』を読んだときは驚きと胸の奥がひやりとしたけれど佐助の昔話だったとは!
大切なものを、居場所をまた手に入れられて誰かが名前を呼んでくれるのはなんてあたたかいことか。
若だんなが黙って外出して、殴られて閉じ込められて切られかけたのにブチ切れて侍をボコボコにする兄や二人と「ああ、来てしまった……」と嘆く若だんな大好き。
そして栄光への邪魔になるのなら誰かを殺すのが悪いことだとは思わない人間は世の中にどのくらいいるんだろう。
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今回の若だんな・一太郎をとりまく妖怪やら事件譚やらにも、するすると江戸のまちなかに誘い込まれてしまった。
兄・松之助の奇妙な縁談が発端となった『茶巾たまご』、下手人がこのシリーズで初めてかもしれないサイコパスみのあるオチでぞっとする。長崎屋の周辺にはいそうにもない、人間の闇が見つめてくる感じが差し込まれてぎょっとしたというか。そこから一転、『花かんざし』の結末は悲しかった。精神病的なもの、江戸の時代ではより偏見も強いから「狐憑き」の目線はシビアだったはず。
『ねこのばば』で再登場した広徳寺の寛朝さん、やはりすごく良いキャラである。自信に満ち溢れた人柄であるが、今事案の背景があかされるに伴い徐々に苦い顔も覗く。なんだか、その人間らしい感じがより魅力に感じてしまった。それにしても「ねこ」繋がりで二重にも三重にも意味が転がるの、気持ちが良い。下手人の未熟さにはもやもやさせられたけれども。
珍しく佐助の語りとなる『産土』、すっかりだまされてしまった。内面が語られたことでシリーズへの奥行きが増した感じがする。大事なエピソードだなあ。仁吉の過去回想と並べて記憶しておきたいところ(自分の記憶力が残念なんだけども……)。
実質的な意味でもっとも若だんなが危機に瀕する『たまやたまや』、謎解きのくだりもさることながら、幼馴染のお春ちゃんの婚姻にまつわる若だんなの気持ちの自省も目をひいた。大店の一人息子、所帯を持つ……ようなエピソードまでいったりするのかなあ。この先の道を気にさせてくるの、ずるい物語だなあ。
おりんちゃんに掴まれたり、一人行動の果てに監禁された若だんなの袖に入り込んでいたりと、今回は鳴家たちが大活躍で可愛くてよかった。次巻以降も妖たちの活躍が楽しみである。
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1作目でお札を購入したお寺のお坊さんが出て来る「ねこのばば」、佐助の過去の話「産砂」、ある人の縁談話「たまやたまや」など、少し回りに変化のある1冊でした。
佐助の過去の話はちょっと不気味でした。
そりゃ、一太郎に過保護になっちゃうよねと思いました。
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ねこのばば
妖怪に助けられながら身の回りの事件を解決する若旦那シリーズ第3弾。
文章も、話の機微もこなれて来た感じです。
一話だけ、犬神の「佐吉」の話だけ、薄暗く救いのない話で全体の中のアクセントになっています。
女性らしい細やかな感情のとらえ方で、若旦那を通して人生の機微を物語るところなどは、平岩さんの「御宿かわせみ」には届かないまでも、今後楽しみなシリーズ物になることを期待しています。
また、是非NHKの時代ドラマシリーズで見てみたいものです。
竹蔵
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一太郎が昼ごはんをお代わりしただけで福の神が来たか!と大騒ぎになる長崎屋の面々が愉快。楽しい話だけでなく、世の中には取り返せないものがあること、佐助の過去、小春の嫁入りなど切なさが残るお話もあり、緩急があって良かった。
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シリーズ3作目の短編集。
あいかわらずの一太郎の病気がちが作品にからんでくる。ほのぼのからシリアスな話まで、興味深い読後です。
お春ちゃんの嫁入りはちょっと寂しい。
お江戸長崎屋の離れでは、若だんな一太郎が昼ごはん。
寝込んでばかりのぼっちゃんが、えっ、今日はお代わり食べるって? すべてが絶好調の長崎屋に来たのは福の神か、それとも……(「茶巾たまご」)、
世の中には取り返せないものがある(「ねこのばば」)、
コワモテ佐助の真実の心(「産土」)ほか全五篇。
若だんなと妖怪たちの不思議な人情推理帖。
シリーズ第三弾の、始まり始まり!
【シリーズご案内】
お江戸は日本橋。大店・長崎屋の一人息子である若だんなこと一太郎には秘密があった。
大妖の血を引く彼には、鳴家や猫又といった妖(あやかし)が見えるのだ。
しかも若だんなを支える手代、仁吉と佐助も、その正体は人ではなく妖なのである!
そんな病弱だけど、心優しく頭のきれる若だんなが、妖たちとともにお江戸の難事件を解決。
読めば気持ちがほっこりすること間違いなし、累計840万部突破の人気シリーズ「しゃばけ」の世界へようこそ!
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鳴家(やなり)たちがかわいい。きゃわきゃわ、ぱたぱた、という擬音もかわいいし、小さくてコロコロと転がったり、半泣きになったり、話の中でつい鳴家を探してしまう。
佐助の物悲しい昔話や、大きなお寺の中の横領事件、狐憑き(今の精神疾患なんだろうなあ)にあった母娘の話、一太郎はちっとも丈夫にならないけれど、妖に守られながらなんとか生き抜いていて、少しずつ成長しているなあと感じた。
Posted by ブクログ
しゃばけシリーズ3巻目
登場人物のサイドストーリー的なものが織り込まれつつ、キャラクターが深掘りされてきて、フィクションなのに、昔きっとこういう人がいたと思えてきました。
シリーズ一気読みしたい所ですが、他にも読みたいものがあるので、少し期間をあけてから4巻に進もうと思います。
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【しゃばけシリーズ03】
短編集。
於りんちゃんとお雛さんがでてくる「花かんざし」が一番好き。
相変わらず鳴家が可愛いし、於りんちゃんを助けようと抱きかかえて走る獺がいい。
事件ごとに変わる登場人物の中で、お雛が一番のお気に入りです。
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久しぶりに「しゃばけ」シリーズを読みました。
今回のは、ちょっと切なかったなぁ。
最後の話がそうだから、切なく思ったのかな。
若だんな、病弱だけどお家がお金持ちだから不自由なくて、親や手代たちに愛されて、友達もいて、好きになってくれる子もいて……なんて、「いいご身分じゃないの」と多少の嫉妬も挟みつつ読んでいたけど、やっぱり体が弱いっていうのは一番のネックで、自由に出かけられないし、自分が長く生きられるかわからないから、想ってくれる子に「うん」と言えなくて……。
そんな若だんなの思いがすごく切なくて、今回で若だんなに愛着がわきました。
う〜む、しゃばけシリーズ読むのしばらくお休みしてたけど、もっともっと読みたくなってしまった…。
Posted by ブクログ
茶巾たまご:貧乏神の金次の初登場。親切にしてあげた長崎屋には幸運が舞い込み、若だんなは元気にご飯を食べ、兄やたちはびっくり。金次が元いた海苔屋では姉妹の姉が亡くなり、文箱が盗まれる。姉娘は家業を立て直そうとレシピを書き溜めていた。
花かんざし:迷子の於りんちゃんは、まだ小さいからか、妖を見ることができて鳴家とも遊べるが、家には帰りたくないと言う。実は、母親が痴呆になり、家人がわからなくなって奇行や乱暴があったという真相が、深刻で胸が痛む。厚化粧のお雛も登場。色男の正三郎は見た目より、その本質を知って嫁に選ぶと言う。若だんなには、まだその機微はわからないが、選ぶ日がいつか来るのだろうかと思いを巡らす。
ねこのばば:広徳寺の寛朝さまとの関係の始まり。寛朝さまも、まだ少し性格が違う。猫又のおしろから、猫又になりかけの猫が広徳寺に連れて行かれたのを取り戻して欲しいと頼まれて寺を訪ねると、木の根元で僧が亡くなっている。女犯が重い罪になるため、男色にのめり込んだ僧が寺に寄進された金を使い込んだことがわかる。一緒に謎を解いたことから、寛朝さまとの関係が始まる。
ちなみに、タイトルの「ばば」は、婆ではなく、糞のことだった(^^;。
産土:若だんなに会う前の佐助のダークファンタジー的な物語。冒頭、いつもの長崎屋の話かと思うが、実は昔の話。若だんなも別の人。主人は怪しい信仰をして、店に金子が現れる。でも、それは見世物小屋の人形の呪いで、代償として人と木偶となってしまうというもの。なんとか助けようと奔走するものの、佐助の願い虚しく、若だんなは人形となってしまう。浄化の炎の下、佐助は泣き崩れる…。そんな話を語り、今は長崎屋の若だんなの元に落ち着き、名前を呼ばれる居場所を得た幸せを佐助は噛み締める。
たまやたまや:栄吉の妹、お春にきた縁談を心配して相手を探りに行く若だんな。でも、相手の正蔵は長屋の女性に絡んだ揉め事に巻き込まれている。そのとばっちりで若だんなも共に土蔵に閉じ込められてしまうが、二人きりで話をして、納得した若だんなは正蔵に後を託す。お春は淡い幼い初恋を終えて、嫁ぐことになる。
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しゃばけシリーズ第3弾
茶巾たまごは金次の飄々とした様子がなんとも面白く、長崎屋であまりにも厚遇されるので出ていってしまった貧乏神という設定が面白かった。
ねこのばばは猫又になりかけている小丸という老猫が登場するものの主題は横領、エグい。
5話のたまやたまやでは幼なじみのお春がいよいよ嫁入りしてしまい、一太郎にとってはちょっと切ないお話。
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療法のひとつとしていろいろなものを食わされてる若旦那、しれっと河童の甲羅なんぞも混ぜられてるけど妖のあいだでの食物関係ってどういう認識なんだろう
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シリーズ3作目
とりたてて面白い訳でも、かと言ってつまらない訳でもない。
でも、シリーズ3作目。
何だかんだ言いつつも、楽しんでいるのかもしれない。
読んでいて安心感はある。
またそのうち4作目も読むだろう。
Posted by ブクログ
前作「ぬしさまへ」では、あやかしであり、手代の一人、仁吉の過去の話がありましたが、今作はもう一人のあやかしの手代、佐助の過去のお話を含む短編。
ミスリードにうまくハマり、どういうことだろうと戸惑っている間にネタバラシされ、「してやられた!」と思わず膝を叩いてしまう。そんなお話でした。
ネタバラシの後で思わずページを戻ったり、なんてことも。ミスリード系のミステリー小説あるあるです。
お春の縁談と煙管探しのお話は、お春の真意がわからず、個人的には少しモヤモヤが残りました。
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しゃばけシリーズの第3弾!
全5篇の中で若だんなの手代がメインとなる物語、「産土」が今までのシリーズの中では
いつもと違った編成で面白かった。
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読みやすい〜読みやすいのと若だんなの肝の座った性格のせいか、殺人とかその動機とか、よくよく思い返してみれば暗いテーマも扱っているのに、あまり印象に残らない…
佐助の過去を描いた「産土」はまんまと騙された!なかなかホラーちっくな怖い話だった。
あとは「たまやたまや」が印象的だったかなあ…
前作は同じ短編集でももっとほろ苦い感じの話が多くて、そっちの方が好みだった。
Posted by ブクログ
①茶巾たまご
新キャラ貧乏神登場。
動機が薄いサイコパス系の犯人の話だったから割と後味悪い話。
②花かんざし
於りんちゃん失踪話。
選びたく無い道しかないけどどっちかは選ばなきゃいけない時があるよねって話。切ない。
③ねこのばば
生臭坊主達の内輪揉め。それだけ。
④産土
佐助の過去話。ハラハラドキドキ急展開。
超バッドエンド。
⑤たまやたまや
お春ちゃんの縁談話。
人が死ぬような事件は起こらない。ちょっと切ない。
シリーズ第三弾。読む側がちょっとだれてくる頃だった。笑い要素より胸糞だったり切ない雰囲気の話が多くて読後の爽快感がない。ハッピーエンド主義だからしんどい。
Posted by ブクログ
面白いです。安心してさくさく読み進められます。
なんでかなーって考えると、長く愛されているこのシリーズって、嫌いになる要素がないんですよね。胸くそ悪い登場人物とか、心えぐるような大きな難問とか事件とかそういう類のことは起きない。読む側の精神状態が良かろうが悪かろうが、読み進められる小説というか。いや、しんどい時ほどサラリと読みたくなるというか。じわじわ登場人物への情を育てながら読み進めてしまう。なんかもう、シリーズも3になると、若旦那の身内気分で読んでる感覚。私の中で、すっかり愛が育ちました笑
万人から愛され続けるって、めちゃくちゃ好きな要素があるより、嫌われない要素がたくさんあることなんだなとつくづく思った。
Posted by ブクログ
しゃばけシリーズの三作目で、五編が収録された短編集です。
病弱ながらも、事件を解決に導く高い推理能力を持つ若だんなと、個性豊かな妖(あやかし)たちが活躍するこのシリーズは、時代小説が苦手な方でも十分楽しめるのではないかと思います。
事件の裏側に潜むものに、背筋が寒くなったり、ただただ悲しくなったりするのですが、若だんなの優しい人柄から滲み出る温かな気持ちが、読者の救いになっているのではないでしょうか。
何より、妖との強い絆が感じられるところが
良いですね。
シリーズ一作目から二十年以上経っても、多くの方が読まれているこのシリーズを、いつかは読破したいと思っています。