あらすじ
長崎屋にまたまた事件が。金次がもらった富札が百両以上の大当たりだったのだ! 噂を聞きつけた人々が金の無心に寄ってくる一方で、当たり札が偽物ではないかという疑いも出てきて――。栄吉の新作菓子の成功が招いた騒動に、跡取りとしての仕事を覚えたい一太郎の奮闘、場久が巻き込まれた夏の怪異、そして小僧時代の仁吉と佐助の初々しいお話も堪能できる、めでたくて晴れやかな第15弾。(対談・細田安兵衛)
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長崎屋にまたまた事件が。金次がもらった富札が百両以上の大当たりだったのだ!噂を聞きつけた人々が金の無心に寄ってくる一方で、当たり札が偽物ではないかという疑いも出てきてーーー。栄吉の新作菓子の成功が招いた騒動に、跡取りとしての仕事を覚えたい一太郎の奮闘、場久が巻き込まれた夏の怪異、そして小僧時代の仁吉と佐助の初々しいお話も堪能できる、めでたくて晴れやかな第15弾。
「おおあたり」
「長崎屋の怪談」
「はてはて」
「あいしょう」
「暁をおぼえず」
婚約者ができたと思ったら振られちゃった栄吉、どういう縁談だったのだろう??最後の一太郎の仕事はうまくいったのだろうか??貧乏神の金次が、すっかり人として生活しているのが、なんだか可笑しい。
匿名
え~、若旦那のお仕事読みたかった~。
きっと大成功、大漁だったんでしょうね~。
兄や達が長崎屋に来た当初はこんな感じだったんですね。
守狐に説教されるとは。
長年おたえ様を守ってきただけありますね。
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しゃばけを読むと
いなり寿司 金平糖 かりんとう 大福(ちゃんと餅でできててちょっと置いといて硬くしてから焼いたやつ) あと玉子焼きが食べたくなるんだけども、、、
あられが加わった。
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良いことも悪いことも、大当たりな話が詰まった一冊。とある大当たりから、何故か色々な事件や問題に巻き込まれてしまう若だんなと妖達。最初の頃は、どちらかというとアームチェアディテクティブ的だった若だんなも、だんだん自分で動いて無茶を…いや、活力的になってきたなぁ、と思った。次の巻も積読なので、そのまま読み進める。
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相変わらず面白い!
確かに色んな『あたる』があるなぁ…としみじみ
個人的に、まだお互いを「佐助さん」「仁吉さん」って呼び合う微妙な距離感の頃の2人が読めたのがとっても有意義でした!
化け狐つよーーい!!流石!
屏風覗きは屏風覗き!(笑)
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普通に考えれば「大当たり」は良いことなのだけれど、あたるものによっては良くないこともあるというのが表題の意味。場久の落語「おおあたり」に、一太郎の親友、栄吉の菓子が大当たりを取って、さらに貧乏神の金次が富くじの大当たりを手に入れる。それぞれ、単純に喜べない。この3編に加えて、仁吉と佐助が長崎屋に来た頃の話と、一太郎が猫又の薬を飲んで元気に仕事をしようとする話がある。前者は、長崎屋に来たことが良い意味での大当たりだったし、後者も大当たりと言えないことはない話ということで、全部大当たりの一冊。面白かったです。
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序/おおあたり/長崎屋の怪談/はてはて/あいしょう/暁を覚えず/ 畠中さん、「日本橋の大だんな」に会いに行く
何かにあたる それもおおあたり。良いことなら嬉しいけれど、悪いことなら嫌だなぁ。その後で悪くなったり良くなったり……この世はふくざつぅ
栄吉さんの作るあられも食べたいけど、おいしい餡子を待ってるよ♪
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[1]その人にとっての「おおあたり」とはなんだろうか? なんかとってもすごいことにちがいない。でも「おおあたり」はまた「おおはずれ」にもなりうるんやなあ、なんでも二面性はあるもんなんやけど。
[2]栄吉の作った菓子が大ヒット(餡は入っていない)したんやけど。/長崎屋にやってきた当時の仁吉と佐助だがいきなり坊っちゃんが行方不明。
[3]解説代わりに日本橋の老舗榮太樓總本鋪(東京には馴染みがないので知らなかったけどお菓子屋さんのようです)の大だんな細田安兵衛相談役と著者の興味深い対談がありました。
■この巻の簡単なメモ
【おおあたり】栄吉が餡ははいってない「辛あられ」ではあるが美味しい菓子を作ることに成功、ヒットするのだがなぜかややこしい事態が勃発する。「大あたり」について書かれたよみうりが。
【長崎屋の怪談】場久が「大あたり」を枕に、男が後をつけられる怪談噺を語った後自分も誰かにつけられている感覚、それを捜査した日限の親分もまた誰かにつけられている感覚。あと鳴家に心臓があることが発覚。とりあえず動物なんや?
【はてはて】貧乏神の金次がたまたま手に入れた富くじが大あたりだったが偽物の疑いが出て金次も若だんなも早々に辞退したが事はそう簡単には終わらなかった。《使いに行くのは、変える場所があるからだな。》p.196
【あいしょう】仁吉と佐助が神の庭にいた頃から始まる。互いに不信感を抱いていたが。小僧の姿で長崎屋に入ったその日に坊っちゃんが行方不明に。どうやら同じくらいの年齢の子どもを助けようとしたらしい。
【暁を覚えず】猫又の薄墨が持ってきた妙薬は一日寝込めば一日元気に動けるというもの。働きたい若だんなはそれを飲み眠り始める。その間に若だんなについていく者を決めるための賭けに栄吉の饅頭を使い阿鼻叫喚の? 地獄絵図が…
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相変わらずおもしろい、しゃばけシリーズ。
何かに「おおあたり」は良いことも悪いこともあり、しかも大抵は悪いことの方が多いのかもしれない。欲張らず、悪事を働かず、程々に幸せな日々、平穏な日常が何より尊いよね、という気持ちになった。
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まさか栄吉がヒット商品を開発してしまうとは!
でも、最後に登場する餡子の危険度はむしろパワーアップしたようでひと安心?
若だんなが立派になったなぁと兄やの気持ちで見守っています。
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いつもの妖と若旦那のやりとり。仁吉と佐助が長崎屋へ来た時の昔話も少しありそんな時があったのかと妙にほのぼの。まあ、このシリーズはちょっとドキッとすることもあるが、まあ全体的にほのぼの。いい味です。
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20221030-1104 読んでいてやたらお菓子が食べたくなった本。最初の話に出てきた半欠けの櫛はどうなったのかしら?少しずつでも先に進んでいるんだなあと思った。
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安定の面白さ。程よい明るさと希望があり、いつどんな精神状態でも楽しく読める。
恋愛観が現代とは違った江戸時代でも、愛だ恋だのすれ違いがあるもんだという、当たりまえのことだけど、ちょっと面白かった。
Posted by ブクログ
2019/11/28
安定の。
もう前の方忘れちゃってるから幼馴染の彼の恋バナの下りがわからない。
あんこダメならおかき屋でええやんとも思うけども。
人には向き不向きがあるから。
でもこの優しい世界でのんびりあんこ作り頑張っててもまあええか。
兄やたちがちっちゃく登場したとき、佐助は仁吉さんと呼んでいたのだね。
かわいいなぁ。
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シリーズ15弾は、おおあたりをテーマにした短編5編でしたが、若旦那の友人の菓子職人 栄吉が饅頭作りは苦手なものの辛めのあられを作って評判を呼ぶ話や富札にまつわる話など、いつもながらの若旦那と妖たちと奮闘が面白かったです!このシリーズの新作も発売になり、そろそろ新作のところに追いつきそうです!
Posted by ブクログ
おおあたり…新作菓子の辛あられが大ヒットした栄吉。だが、それ以外は壊滅的な腕な栄吉はおいしい餡子が作れるまで修行したいが、孫がほしい婚約者お千代の父親から祝言をあげろとせっつかれ、お千代に一目惚れした上方の商人紀助に、祝言をあげないなら自分も参戦する!と宣戦布告され、さらに新作辛あられの偽物が世に出回りてんやわんや。
栄吉~!!!アナタもう餡子諦めても良いのでは(笑)お千代と父親の心変わりの早さにも吃驚。
長崎屋の怪談…暑い夏の日。長屋で貘の場久が怪談をすることに。逃げても追いかけてくる女の情念について話した後、なぜか場久をつけ回す人間が現れる。そして怪談に参加していた才蔵が行方不明になり、おなじみ、日限の親分が疑いをかけられ追われる。
親分と親しい若だんなの周りも騒がしくなり、二人の兄やがイライラして妖達は早期解決のために動き出す。
追われる怪談を話した場久を事件に勘づいたと誤解した犯人が追い、犯人を疑った才蔵が後を追い堀に突き落とされた。場久を心配した若だんなに相談された日限の親分が調べはじめて焦った犯人は行方不明になった才蔵の容疑を親分に押し付けようとした。才蔵が生きていたことで、事が露見し、なんとも悲しい結末に。
はてはて…おつかい中の金次がぶつかった詫びだともらった富くじがなんと300両のあたり札だった。ところがあたりの富くじが3つ出て来て、数があわない。
金に興味がない金次は辞退しようとするが、周りは大金であるがゆえにあれこれと言ってくる。
そのうち、3人のおなごが自分も金をもらいたいと主張する。
①お菊…長崎屋の客。富くじはお菓子の金を代わりに出した仁吉のものであり、お金がないが母の薬を買うためにどうか自分に欲しい。
②お琴…茶屋の看板娘。あたった富くじは、客の印判師が自分に買ってくれると言っていたものに違いない。自分がもらうはずだったのだから自分にももらう権利がある。
③お筆…富くじで当たった銭は天からの授かり物。ここで暮らす者達へ分け与えるべきで、捨て子を里子に出すために町へ寄付してほしい。
という論理も何もない主張で騒ぐ。そんな騒ぎの中、当たりくじを複製した筆耕の一人が包丁を持って金次達の長屋に立てこもる。
あいしょう…若だんな五歳。仁吉と佐助が長崎屋へ来たばかりの話。お互いにいけすかない、若だんなの面倒は自分1人で良いと思っていたが、若だんなが失踪。人さらいの噂があり、人間の仕業だと主張する佐助と、妖怪の仕業だと主張する仁吉は別々に調査する。若だんなは無理やり連れだされた同じ年頃の子供の窮地に気付き、無鉄砲にも助けに走る。ひ弱な若だんなが意外と無鉄砲だと知った二人は苦笑して互いに若だんなを守ろうと誓う。
暁を覚えず…相変わらず臥せってばかりの若だんなは、跡取りとしての仕事をするべく、丸1日寝れば1日健康な体になれる猫又の薬に手を出す。
若だんなが寝ている間に起きる事件の数々。栄吉の饅頭を手土産に現れた若だんなの兄松之助は妻の様子がおかしいと相談に来た。藤兵衛と松之助は妻の心変わりを心配し落ち込む。その栄吉の饅頭を使って、若だんなのお供を決めるロシアンルーレットゲームをしようとする長屋のあやかし達。鳴家が当たり饅頭を持ち去ったのに気づかず、猫いらず並の饅頭を食べ続ける。
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毎年きっちり同じ時期に、新刊と文庫が出るしゃばけシリーズ。第15作になりましたか。序盤、一太郎は「おおあたり」という言葉について考える。いいことを指すとは限らない。くじに当たるなら嬉しいけれど、食当たりは勘弁願いたい。
「おおあたり」。菓子屋で修行中の一太郎の盟友・栄吉が、あられを作ったところ評判になる。ところが、似た商品が出回るようになり…。パクリ騒動の一方、栄吉はある決断を迫られることになる。栄吉が餡子をうまく作れる日は、来るのだろうか。
「長崎屋の怪談」。噺家は仮の顔、正体は夢を食らう獏。そんな場久はもちろん妖なのだが、誰かに付けられていると訴える。噺家として技量が高いだけに、こんな「おおあたり」を引いてしまったのか。うーむ、人間の方がよっぽど恐ろしいってか。
「はてはて」。二枚しかないはずの富くじの当たりが、三枚出てきた。そのうちの一枚が長崎屋にあったことから、三人のおなごが押しかけてきて…。富くじが当たったというより、またトラブルを引き当てたと言うべきか。とんだとばっちりだが。
「あいしょう」。おぎんの命を受け、江戸は長崎屋に小僧として着任(?)した仁吉と佐助。この二人、最初は仲が悪かったというのが興味深い。長崎屋に来て早々に、こんな一大事があったとは露知らず。気が抜けない日々が、二人を和解させたのか。
「暁を覚えず」。跡取りだが寝てばかりの一太郎。働けないことを気に病んでいた一太郎にとって、それは福音だった。ところが、実は…という話。騒動の後は一太郎が寝込むのがお約束のシリーズにあって、ターニングポイントになるか? これで自信がつくといいのだが。
何かしら共通のテーマや企みがあることが多いこのシリーズだが、今回はすべて「おおあたり」繋がりとは言えないかな。相変わらずの固定ファン向け安定傾向ではある。そして、今回も淡々と星4つをつける。
畠中恵さんの時代物は、シリーズ外の作品に傑作が多い気がする。シリーズものでも『まんまこと』シリーズの方が、個人的には好きだ。だったら読むなと熱心なファンには言われそうだが、一太郎の行く末だけは気になってしまうんだよねえ。いつまで病弱な17歳のままのか…。
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誰にとってどんなことが『おおあたり』か。
『おおあたり』栄吉が辛あられを当てるお話。
儲ける手段やアイデアは生まれてくるものの、人の心は買うことはできない。
『はてはて』金次のお話。
自分が大事にしたい場所、自分を大事にしてくれる場所、大事なものを得てしまうと手放せなくなるんだろうなあ。
『あいしょう』仁吉と佐助が長崎屋に来た際のお話。
みんな知りたかった話では?若だんなはおぎん様似。
『暁をおぼえず』
なんだかほっとする家族と妖の話。
誰かのためにつく嘘は決して悪いものだけじゃない。
若だんなの成長が眩しい。
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金次の富札が巻き起こした騒動は現代でも起こりそうな話…お金が絡むと人は変わってしまうのだと切なくなりつつも、金銭に執着がない妖達と若だんなの余裕っぷりがなんだか“ズレて”いる姿には心が和む。小僧時代の仁吉と佐助の初々しいお話も良かった。栄吉の菓子の出来不出来の落差がスゴすぎるw
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いろんなおおあたりがありますが、一様に当たれば良いことばかりではないですね。
日々の当たり前のことが本当は当たりですかね?
そんな風に思えました。
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ここひとつきほどで畠中さんのシリーズものの最新巻ばかりを四冊読みましたが、やっぱり「しゃばけ」シリーズが一番ほっとするというか、読んでいてしっくりくるような気がします。毎度ながらみんなかわいい、そしてお菓子が美味しそう……今回初登場の「辛あられ」が食べたくなってきました(笑)
さりげなく、若だんなの幼いころの話は珍しい気がするのですが、小さな一太郎と、家鳴や屏風のぞきたちとの関係が微笑ましかったです。
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15冊目かぁ。
しゃばけシリーズ、安定してて今回もさらりと読めました。特に大きな話の流れもなく、特段新しい登場人物もなく。シリーズ中の閑話といったところでしょうか。
個人的には「あいしょう」が好き。読んでて、仁吉の初恋とか佐助の昔話をもう一度読み返したくなった。小さい一太郎、かわいい。
Posted by ブクログ
いつも通り。
話の展開はいつも通りの人が死なないミステリ。
若だんなの体が弱いのも、栄太郎の餡子がまずいのも、全体的にキャラが薄めなのもいつも通り。
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シリーズ15弾。
江戸時代、廻船問屋の長崎屋を舞台に、人間と共存する妖怪たちとの様々な事件を描いたシリーズ。
今作は、良いことも悪いことも「大当たり」する話。
一太郎の幼馴染の栄吉の人生に関わるような話や、怪談のような話など盛りだくさんの内容。
巻末に、日本橋の栄太郎飴の大だんなとの対談が載っている。
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「しゃばけ」シリーズ第15弾
ますます、妖怪たちは一太郎と一太郎が暮らす長崎屋から離れがたくなっているらしい。
それにしても、妖怪たちは、栄吉のまずい饅頭を食べさせられても、良く怒り出さないね。妖怪たちは一生懸命な者には優しいね。
栄吉は、饅頭つくりは一向に上達しないみたいだけれど、それでも他の菓子つくりでは成長しているらしい。で一太郎はというと、店の手伝いはまだまだだけれど、色々な事件を通して、周囲の人に頼りにされる存在になってきているみたい。少しづつだけれど二人は成長しているようだ。
二人の成長と嫁取りはどうなるのか?
次を楽しみにしよう。