あらすじ
寝込んでいる若だんなのもとに、妖狐の老々丸と笹丸が訪ねてきた。老々丸は、力の尽きかけた笹丸を若だんなの祖母・大妖おぎんのいる神の庭で暮らせるようにしてほしいという。だが、おぎんに知らせる術はない。困った三人は名僧・寛朝の力を借りようとするが、そこでは化け狸にまつわる信じられない事件が待っていた。そして笹丸に隠された秘密とは!? 優しさと切なさにあふれるシリーズ第21弾。(解説・南沢奈央)
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寝込んでいる若だんなのもとに、妖狐の老々丸と笹丸が訪ねてきた。老々丸は、力の尽きかけた笹丸を若だんなの祖母・大妖おぎんのいる神の庭で暮らせるようにしてほしいという。だが、おぎんに知らせる術はない。困った三人は、名僧・寛朝の力を借りようとするが、そこでは化け狸にまつわる驚きの事件が待っていた。そして、笹丸に隠された秘密とは?優しさと切なさにあふれるシリーズ第21弾。
「おくりもの」
「こいごころ」
「せいぞろい」
「遠方より来たる」
「妖百物語」
長崎屋の妖たちの仲間がまた増えました。しかもお医者様。これからますます楽しくなりそうです。
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本書もこれまで同様に面白かった。特に表題作はヤバかった。泣いた。
いつも思うのだが、食べ物が美味しそう。
ねぎま鍋、湯豆腐、芋の煮っ転がし、大根の味噌がけ、卵焼き、いなり寿司、それと大福餅、羊羹、金平糖、辛あられなどのお菓子。
若だんなと妖(あやかし)達の宴会に加わりたい。
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「こいごころ」
切ない話。別れが悲しいのは人も妖も同じ。妖には基本的に「死」という概念がない分、「死」「別れ」への耐性(いつか別れがあるという実感・覚悟)が人より低いのかなあと思うなどした。
最後、こまめに若だんなの無事を確認しては安堵する離の妖達に溜息をつく仁吉と佐助、2人が人の中に長くおり、いくつもの別れを経験してきたから、今更そこには慌てないんだろうな。(よく理解しているからいつもの心配性ぶりなんだろうけれど)
「せいぞろい」では久しぶりに仁吉や佐助が悪党を瞬殺するところを見れてよかったな。
禰々子姐さんが佐助を「相変わらずさっぱりしていて気持ちがいい。いい男」と褒めるのだけれど、暫く読んでいなかったためにいつどこで佐助と禰々子姐さんがそんないい感じになってたの!と驚き
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江戸を舞台に、妖(あやかし)たちが活躍するファンタジー小説、『しゃばけ』シリーズ。
年一作のペースで発表されているこのシリーズを読むようになって、すいぶんな年月が経ちました。
Audibleにラインアップされていることに安心して? しばらく聴いていなかったところ、未読の作品が溜まってしまいました。
遅ればせながら、第21弾のこの作品を、読むことにしました。
繁華な商店が立ち並ぶ、江戸の中心部。
そこに店を構える大店「長崎屋」の若だんなに、相談事が持ち込まれます。
その相談とは、「商売で取引のある相手に迷惑をかけてしまった」「お詫びの印に贈り物をしたいと思うが、何が良いか」というもの。
この問題を解決しようと、長崎屋に住まう妖たちと一緒に、若だんなは事情を探りに行きます。
しかしそこで、若だんな一行は騒動に巻き込まれてしまって・・・という始まり。
本作も5つの短編小説で、構成されています。
いずれの短編も、長崎屋や若だんなの周りで騒動が起きたり、相談事が持ち込まれたりというのが発端。
それらの問題の解決に奮闘する、若だんなと妖たちの姿が描かれています。
今回もその成り行きを、楽しく読ませていただきました。
そして、このシリーズを通してのテーマとも言えるのが、「人の役に立つ」ということ。
体が弱く、すぐに寝込んでしまう若だんなですが、それでも健気に問題解決にあたる姿に、心を温めてもらいました。
ラジオドラマを聴いてるようで、このシリーズはAudibleにマッチしていますね。
新たなキャラクターも登場し、今後の展開も気になるので、次の作品も間を空けずに、Audibleで聴こうと思います。
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しゃばけシリーズ第21弾。近年はマンネリの中でも一ひねりを加えていた感があるが、本作は通常運転というか、敢えてマンネリに徹したのか?
「おくりもの」。薬種問屋・長崎屋の取引先が、贈り物をしたいと藤兵衛に相談してきた。悩んだ末に、贈り先の意向を確認しようというだが、話がどんどん贈り物から逸れていき…。そもそもの背景には、現代に通じる時事的なテーマを感じる。
表題作「こいごころ」。読み始めてすぐには、なせこのタイトルなのかわからないだろう。妖狐の老々丸と笹丸の願いの裏にある事情とは。こういう切ないパターンは、何回かあった気がする。狸を巡るドタバタは必要だったのか?
「せいぞろい」。一太郎の誕生日を盛大に祝おうとしたら、正体する妖がどんどん増えてオールスターの様相に。会場に選ばれたのは…。「こいごころ」から一転、単純に楽しめる1編だろうか。ある意味、盗賊どもは災難であった。
「遠方より来たる」。長崎屋と一太郎、そして通町界隈にとって一大事。長年地域を支えた源信医師が、隠居することになった。当然、長崎屋の意向が跡目を決めることになるが…適任と言うべきか、またかよと言うべきか。
本作の一押し「妖百物語」。百物語という怪談方式には触れないが、当時江戸で流行していたそうで、一太郎たちも招待されてしまう。当然ただで済むわけがなく…。百物語の流行は、一気に下火になりましたとさ。チャンチャン。
極端に重い話も、一太郎が酷い目に遭う話もなく(十分に大騒動だが)、読みやすいけど、熱心なファンに響いたのかどうか。シリーズ第21弾にしてまだまだ通過点という感がある。一太郎のかかりつけ医が変わったことが、今後を左右するか?
京極夏彦さんのあのシリーズと、どちらが先に完結するだろう。
Posted by ブクログ
【おくりもの】
悩むよね
【こいごころ】
泣いちゃった
【せいぞろい】
どこまで増えるの?
【遠方より来たる】
どこから来たの?
【妖百物語】
ヒャーー 怖いよう
Posted by ブクログ
兄やたちがパッとしないのがどうも…
動かしやすいからなのか貧乏神を使いすぎじゃないのか…
今更だが、お菓子やごちそうに釣られて、妖たちはここまで動いてくれるものなのだろうか…
Posted by ブクログ
しゃばけシリーズ21冊目
今見たら、私が読んだしゃばけ、外伝やら入れると23冊目?24冊目?
毎年 年末頃に文庫化されるので
今年のお正月に読むつもりで買っていたのだけど
今年は読むのが3月になってしまった
やっぱり読むと楽しい小説です
1年ぶりにしゃばけファミリーに会えた
「こいごころ」は切なかった
Posted by ブクログ
「こいごころ」は、途中までなぜこのタイトルなのか分からなかったけれど、最後に明らかになる。
妖は、長生きの代わりに、各々独立した存在だと思っていたけれど、例外もあるのですね。
新たに登場した妖の医師の火幻は、今後どんな役割を担うのだろう。
Posted by ブクログ
ずっと好きなシリーズ。表題作は特に悲しかったけれど良かった。妖も永遠ではなくその最後を見届ける長崎屋の若旦那と妖たち。源信医師も隠居し長崎屋もこの先色々変わっていくのかなと寂しいような楽しみなような。兄や達の活躍が少なめなのは少し残念。