ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 辺境・近境

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    村上春樹さんの旅行記。無人島、メキシコ、讃岐、ノモンハン、アメリカ横断、神戸。彼がこんなにディープな旅が好きだったとは知らなかった(ちょっと沢木耕太郎さん系の)。特に、ノモンハンの戦争の跡を訪ねる旅は印象深い。「ねじまき鳥クロニクル」に出てくる世界ですね。

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    2025年12月12日
  • 水車小屋のネネ

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    最初の年は姉視点で、それ以降は概ね妹の視点で物語が進んでいく。そこで明かされる律の思いに、じーんときた。
    最近衝撃的なミステリーを読んだ影響か、(ここで事件が起こりそう、、)とか変な予測をしてしまったけど、本当に平和に、穏やかに優しい空気が流れていて心が浄化された。
    作中泣くことはなかったけど、読み終わってから思い出して、じーーんと心が温まる素敵な作品。

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    2025年12月12日
  • 若きウェルテルの悩み

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     最近失恋したので再読。今年の9月くらいに買ったのにもう読むのは3度目だ。この本を自分への処方箋にしているところがあるかもしれない。
     最後に主人公が自殺する話を読んで、自分が自殺を考えないかと自分で心配するところがないわけではない。実際、この本が出版された当時、ウェルテルに共感した若者の自殺が相次ぐということもあったそうだ。しかし、本を読むことの良さは自分ではなかなかできない体験を本を通じて理解するということにもあると思う。自分の言語化できない心情を言葉にしてくれる本を通じて、自分の心情をかき分けていくということができる。やっぱり読んでよかった。僕とウェルテルがどれだけ重なっているところがあ

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    2025年12月12日
  • 流浪地球

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    ネタバレ

    『呑食者』が良かった
    ハラハラドキドキの侵略者との宇宙戦争、勝ったか、と思わせてからの
    エピローグ 帰還 の展開に震える、そんな終わり方をするのかと
    最後の一節の情景の美しさに涙が出ました
    「その静けさの中で、地球は蘇った。」

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    2025年12月12日
  • 君の膵臓をたべたい

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    タイトルのインパクトだけで読んでみましたが、結果的に心を揺さぶられました。
    ここまでの純愛小説を読んだのは久々で、あまり手に取らないジャンルなので、色々と気付かされた作品でした。

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    2025年12月12日
  • 残り全部バケーション

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    数ある伊坂幸太郎の名作の中でも、トップクラスの面白さだと思います。今年最後の本になりましたが、気持ちよく年を越せそうな名作に出会えて満足です。
    ストーリーの最後の一言に、主人公の期待、不安、怒り、ひねくれた性格、全ての感情をここまでベストな文章で締めるのはさすがでした。

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    2025年12月12日
  • Aではない君と

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    深く考えさせられた一冊でした。少年犯罪の保護者の目線で話は進みますが、自分も子を持つ親として他人事のようには思えませんでした。
    特に最後にかけての親と子の気持ちの葛藤は、とにかく涙腺が緩みました。

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    2025年12月12日
  • 店長がバカすぎて

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    最高に面白かったです。読み終わってすぐ読み返したくなる本です。
    店長もバカだけど、みんなバカだよね…っていうところが良いと思います。そしてミステリー小説だったのか、と最後に気付かされるのもよかったです!
    続編を読むのがとても楽しみです。

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    2025年12月12日
  • スマホを落としただけなのに

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    シンプルに最初から最後まで面白かったです。
    展開もスピーディーですし、中だるみもせずに一気に読み切りました。
    便利と危険は紙一重だなと思いました。自分を含め、スマホへの依存は凄くて、この前のソフトバンクの電波が悪かった時は仕事になりませんでした。

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    2025年12月12日
  • 女王さまの休日 マカン・マラン ボヤージュ

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    もう完結したのかと思っていた
    『マカン・マラン』シリーズ。
    またシャールさんに会えて嬉しい。

    今回は台湾への旅。
    台湾の過去にも触れていました。
    台湾は今でも情勢が安定しないけれど
    そこで生きている人たちは日本人に優しく、
    たくましい。

    美味しいものの描写も多く
    台湾に行ってみたくなってしまいました。

    そしてできれば大きい懐を持ったシャールと
    話してみたい…
    などと、絶対できない夢を持ってしまいます。

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    2025年12月12日
  • 世界99 下

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    「今」自分が置かれている世界が怖くなった。

    便利な道具「ピョコルン」。
    持てたらいいなぁと思う自分がいる。

    でも、「面倒」「雑務」を押し付けてまで 私にやりたいことはあるのだろうか⁈

    妬み嫉み…「汚い」と呼ばれる感情を捨てて良いのだろうか⁈

    個性とは⁈

    汚さも弱さも清らかさも強さも、同居してこそ「私」なのかもしれない。

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    2025年12月12日
  • 鎌倉茶藝館

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    ネタバレ

    死の刹那に初恋の人のことを思い出す「母国語の祈祷」、そう言う瞬間にあると思っていた美紀が道に迷って鎌倉茶藝館を訪ねることにより、マダムや紫釉、直哉と出会い、再び前を向いて生きていく物語。

    台湾の茶藝や和服についてもっと知りたくなり、美味しいお茶を味わいたくなる。
    マダムや紫釉が魅力的。
    鎌倉が素敵に描かれていて、いつか自分も住めたら、、、と思ってしまった。
    美紀の恋にはどきどきはらはらしたけれど、恋だけじゃなくて、物語り全体が、作中で描かれている台湾のお茶のように味わい深い。

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    2025年12月12日
  • ぼくが生きるということは、きみが死ぬということ

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    入れ替わってしまう設定はよくあるけど、元に戻った時のために2人が奮闘するところがとても良かった。美羽は元に戻ると死んでしまうけど、それでも元に戻りたいと願う姿に感銘を受けた。普段普通に過ごしていると、生きたいと願うことはほとんどなくて、健康でいられることに感謝したいと思った。

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    2025年12月12日
  • 三流シェフ

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    フレンチの名立たる巨匠と一緒に料理をして今に至り、フランスからも評価されていて、すごいとしか言いようがない。読むだけですごい熱量が伝わってくる。Youtubeでもわかりやすい説明だし、読んだ後は三國シェフのファンになった。

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    2025年12月12日
  • カエルの楽園(新潮文庫)

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    話題になっている尖閣諸島についてのことをメインの題材に、日本、アメリカ、中国、朝鮮の立場をわかりやすく物語にしています。
    カエルに置き換えることで、ストーリーがスッと頭に入ってくるので、歴史や社会情勢などが苦手な人でも楽しめる一冊です。
    今後の日本は一体どうなっていくのか?日本国内に満映している情報は、何が正しくて何が間違っているのか?
    ものすごく考えさせられました。

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    2025年12月12日
  • 黄色い家(下)

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    ネタバレ

    機械が発展し古典的な犯罪が取り残され、段々追い詰められていく様子に、西部劇映画の明日に向かって撃て!を、栄枯盛衰の日々を過ごしたのち何も残らず、時間だけが過ぎていく、でも少しだけ希望のようなものも見えたラストに北野武のキッズリターンを思い浮かべた。
    琴美さんとのカラオケのところはとても綺麗だった。黄色い家が崩壊していく中、蘭と桃子はやっぱり持っている側というか居場所がありなんとかなる側で、花と黄美子さんはなんとかならない側で、花のお母さんもなんとかならない側で、そこの断絶が残酷だと思った。花のお母さんが72000円を残していたのも心に残った。
    人生、レールの上を走れている時は大丈夫だけど、一旦

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    2025年12月12日
  • しっぽのカルテ

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    できたらこんな素晴らしい人間関係と環境下にある動物病院で働きたい。特に院長のキャラが良すぎて元気も強さも優しさももらえる。
    猫、犬、インコ、うさぎ、馬と、どんな話にも厳しい現実や悲しみもたくさんあるけどきちんと向き合い、どうすることが1番動物たちにとっていいかがきちんと描かれている。
    ロビンと久栄は結果良かったけどやっぱり老老介護は相手が動物でもとてもしんどいだろうと思う。
    天国で自分の名前を言う時に、きっとうちの子なら「僕、かわいいです!」って言うだろうなぁと微笑ましいやら切ないやら。
    お仕事物語だけではなく、深雪と土屋のほのかな恋愛を感じられるのも楽しい。
    どの話も涙が出るけどあったかくて

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    2025年12月12日
  • 世界はきみが思うより

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    ネタバレ

    "デビュー10周年・30作目"
    やっぱり寺地先生はすごいなぁ。
    まだ10作品しか読んでいないが、毎回心にグサグサ刺さる言葉を与えてくれる…
    本作を読んで、色々生きづらい世の中だけど、この世界を私はまだ生きていたいなぁってしんみり思った。

    主人公香川冬真は幼い頃から、自分は同性を愛する質であると自覚し生きている。そんな彼が高校生で出会ったのは、伯母と難病の妹と暮らす時枝綱。ふたりはゆっくり痛み、優しさを共有しながらふたりだけの愛のかたちを見つけていく。2人がお互いのためにかける言葉や行動はとても温かくて、こんなにも尊い関係を一読者として見ることができて心から幸せだった…

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    2025年12月12日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    安楽死、尊厳死、だれにでも来る死や病気に直面したときに、私はどうしたいかを考えられる本でした。
    緩和ケアへの希望を感じつつも、まだまだ理想の実現は難しいだろうなとも感じ、他の本でももう少し知識を深めたいと思えました。

    安楽死に何となく賛成…というか、死を希望に生きているタイプなので、安楽死したいなあとぼんやり思ったりしていましたが、安楽死についてまだまだ知らないことも多いんだなと気づかされました。安楽死を合法化しつつも、緩和ケアや他の様々な支援がもっと充実する社会を望みたいと思います。

    凄く読みやすく、大切なことを知り考えられる名著だと思います。優しさや気遣いが感じられる文章でした。幡野さ

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    2025年12月12日
  • 最後の医者は桜を見上げて君を想う

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    ネタバレ

    白血病、ALS、末期癌、重篤な病気ばかり
    医者と患者
    病気と、生と死との向き合い方
    心を抉られるような台詞が所々に出てくるし、病状が深刻で怖いのだけれど、もっと読みたくなる

    桐子先生と福原先生、2人が今後、どんな医療を創り上げて行くのか、楽しみになるラストだった


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    2025年12月12日