小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
未知の物質によって太陽に異常が発生、地球上の全生命滅亡まで30年、人類の命運を賭けた一大プロジェクトに挑む宇宙飛行士の奮闘を描く後編。(オーディブル)
相棒となる未知の生物との交流や協働が後編では、大きな見せ場(聞かせ場)となっており、言語や文化の違いに戸惑いながらも、少しずつ理解し合っていく展開は、とても興味深かったです。
それぞれの違いを理解し合う姿は、現代の多様性の理解と通じるところもあり、これからの示唆を読み(聞き)取ることができました。
異星人との交流や協働を通して、友情を育むことがクライマックスにつながっていく展開に大きく心を動かされました。
また、解決につながる -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直この作品に意味を求めようとすることはナンセンスかもしれないと思う作品だった。意味より感覚で楽しむべきものなのだろう。しかし、完全にファンタジーに捉えるのもどうなのだろうか、そうしてしまうと少し何かを放棄した気分になってしまう。そんな難しくも美しい世界観の小説だった。ただ一応少しばかりの考察はしなければいけないという、よく分からない使命感から考察するだけしてみた。
「蛇を踏む」での蛇とはなんだったのか。自分的には関係や繋がりを求める欲求の対象なのかと思った。蛇が化ける先は母や祖母、妻であってどれも繋がりの上にあるものであるし、性行為した相手が蛇になる描写からもそう考えられる。蛇の交尾は互いに -
Posted by ブクログ
藤田貴大さんの『T/S』を最後まで読み通した。
この作品を手に取ったのはだいわ文庫の雨のアンソロジーに藤田さんの作品があり、ほんとうは収録されていたのもエッセイだったからエッセイの本を読みたいと思っていたんだけど、書店でふいに手に取ったこの物語の最初あたりを読んでみて、こっちの方が読みたいとなった。吸い込まれるように読み進めていき、流されるように読み終わった。私の中では無駄な箇所がなかったように思う。カシワイさんの挿絵もとてもよかったから、もっと収録してほしかった、でもやっぱりそれはちくまの連載の贅沢かな。装丁も名久井直子さんだし、うつくしい。藤田さんや率いるマームとジプシーの演劇には触れたこ -
Posted by ブクログ
【作品に感じた色】
ミモザイエロー
本書を手に取ったきっかけは、タイトルと表紙。
幼少期から12年間をともに過ごした愛鳥のことを思い出したからだ。
その愛鳥は、明るく鮮やかなミモザイエローを纏う、元気で甘えん坊なインコだった。
12年間もの時間を過ごしていれば、落ち込む日や涙を流す日もあったわけだが、愛鳥の姿を見れば、どういうわけか元気が湧いてきて、いつの間にか前向きになれていた。そのため、私にとって愛鳥の色は、必然的に今も昔も、一番好きな色。元気で、明るく、幸せを感じるハッピーな色だ。
そして本書は、自然と口角が上がってしまうほどポジティブな科学エッセイ。自分の「好き」を信じ、夢中になって -
購入済み
静かな感動
世の中では忘れないで、というセリフの方がよく聞きますが、こちらの方がよほどズシンと心に残ります。これが本当の暖かさ(あえて愛とは言いません)だと思いました。