小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ12の短編集がなっているのだが、それぞれのストーリーが繋がっていて、あの時の場面はこういう意味だったの?とか、あそこに出てたあの人ってこの人のこと?みたいに話がふんだんに繋がっていて、そして、出てくる登場人物がみんな愛おしくて、読み終わってほっこりできた小説だった。
それぞれの登場人物がとても人として魅力的だった。
最初のカフェに突如正社員と雇われた男性の小さい子どもにもちゃんと敬意を払って敬語を使うのも素敵だなーと思ったし、ラルフとシンディのもどかしい恋の行方も素敵だと思ったし、マスターみたいに未来の芽を見出して即行動できる人も素敵だと思った。
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ベストセラー作家、なのに賞とは無縁の作家が直木賞を欲してもがく話。
展開が面白く、文章もいいので一気読みした。終盤の展開はドラマチック。
出版業界の舞台裏を見る楽しさもあった。
主人公天羽カインは初版で5万部を刷れる作家。日本の作家の最上位層に属する人だろう。なのに文学賞とは無縁。「無冠の帝王」と呼ばれていることを内心恥ずかしく思っている。エゴが強く、ハラスメント気質なんだけど、作品に対する気持ちはまっすぐなので憎めない、味のあるいいキャラ。自分は好ましく思った。夫に対してだけは弱気になるのがまた妙にリアル。
富は十分にある。あとは権威ある他人からの評価が欲しい。
「欲するだけの評価を受け -
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冒頭から、81歳の老女グデリアが土の上に横たわり、追想している。現代において、どうしたらこんな状況になるというのか。不可解さ全開で始まる。しかし読み進めるうちに、ドイツ版『熟柿』ともいうべき、救いのない世界が広がっていく。
グデリアは、それまで親子3人、仲睦まじく暮らしていた。ところが、突如ひとり息子を失い、その喪失のあまり、人生が大きく狂いはじめる。
物語は、グデリアが81歳である2024年、息子を失うこととなった1984年、そして人生を見失っていく1998年が行き交い、読み進めるほどに絡まった糸が徐々に解けていく。だが、真相が明らかになればなるほど、事態は悪化していく。
時代が交錯 -
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ネタバレウイルスが蔓延した場合における様々な現実を思い知らされた。徹底した事前準備や、政府の初動及び柔軟性は、やはり大事な要因になりそうである。この本自体は2010年に出版されたものだが、コロナ禍を予言したようなものだと言える。特に、各家庭で最期まで生きることを諦めなかったものの、誰にも気づかれずに一家全員が倒れていってしまう現実が映し出されていた。歴史には残らない、そんな残酷な現実が予期されて、虚しさと絶望感が伝わってきた中で、自分の知らない"コロナ禍"を知れた気がする。コロナの怖さを、改めて実感できた。
作品全体としては、流れるような展開で一気読み出来た。特に、登場人物は役人 -
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2025年刊。2014年に出た『翻訳教室』の改題増補文庫版。もとの10章に、「AI翻訳なんか怖くない」の章が追加されている。
語り口が軽めの、翻訳をめぐるエッセイ。音楽会に行くなどの日常も織り込みながら、仕上げたばかりの翻訳の裏話。ヴィアン『うたかたの日々』、ウエルベック『地図と領土』、ネミロフスキー『フランス組曲』も出てくる。
引き込まれたのが森鷗外。4つの章に登場する。始まりは、好んで聴くマーラーの交響曲第8番の話(翻訳作業のBGM)。この曲の題材として使われているのがゲーテの『ファウスト』。マーラーは『ファウスト』をどう曲として翻訳しているか。そこから話は、鷗外の『ファウスト』の日本語訳 -
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ネタバレくぅ~~~!!!
これはいい本に出会えた!
ずっとニヤニヤしながら読んでた!
言葉で人を熱くし、心を動かすスピーチライター。
「あのひとの操る言葉は、ひとつひとつ、すべてに生命が宿っている。」
言葉って魅力的だなあと思った。輝くよなあと思った。
そしてなんといっても、こと葉vsワダカマがやばい。
心が震えて仕方ない。
あのワダカマと闘う覚悟を決めたこと葉と、あくまで公平な勝負を望むワダカマ。
2人ともアツすぎる。
厚志vs黒川もアツい。
厚志よく頑張った。
なんだこれは超胸熱バトル漫画か。
こと葉も厚志も右も左も分からない場所に飛び込んですごく頑張る姿勢に涙出そうになった。
そして本当 -
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ネタバレ羽生飛鳥『女人太平記』
『竹むきが記』の作者・日野名子を主人公に、鎌倉幕府滅亡から建武の新政、観応の擾乱に至る南北朝の混沌を、公家女性の視点から描き出した傑作歴史小説
日野名子は光厳天皇の典侍を務め、名家の身分のも関わらず西園寺公宗の正室となり関東申次の家の北の方として、政争と戦乱に翻弄されながら足利尊氏に対する思い(=心の闇)と胸に秘めて生きていく
武士中心の『太平記』世界を、女人の立場から婚姻・血縁・後宮の機微を通して大きく変わる社会を相対化する手法が鮮やか
赤橋姉妹を介した尊氏と正親町家のつながりに着眼した、花園院(光厳の叔父)の秘策といった歴史の裏を覗かせる作者の手練が憎い(その時代の -
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伊坂の777を読んだ後に読んだから、序盤の登場人物の複雑さ、意外にゆっくりな物語展開に手が止まりそうになりながら読んだ。いやー、序盤の自分が信じられないね。読後の興奮感たるや。
「だって最後には捕まるじゃん」ってずっと思いながら読んでたから、結構読んでて苦しい瞬間も多かった。苦しかった理由として、「こうすればいいよ!」っていうのが安易にでてこないところもある。だって相手は大きな権力なわけだし。単純で爽快な解決策なんてなくて、悩みつつ選びとった選択肢が最終的に俯瞰して見ると最善手だったんじゃないかって思える。自分はそれが好きだった。
冤罪からの逃走劇という分かりやすいアクションなテーマなの -
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久しぶりに小説でも読むかーと思って手にとった作品。結果として、読書初心者には大正解だったかも。ポップな狂気も、どんどん進む展開も、終わりのまとまりの良さも、刺激中毒の若者にはすんなり入りやすいしね。
読んでる感覚としては、洋画みたいだなって思ってた。オーシャンズてきな。読んでる手が止まらなくなるって感覚を久しぶりに味わった、最高。
この本の後に同作者のゴールデンスランバーも読んでどっちも好きだったんだけど、読後感の種類が違う。ゴールデンスランバーが、ずっしりと誰かに共有したくなるような重みのある感情なのに対して、777は「最高ー!!」と両手をあげたくなるような感情。伊坂さん、すご。 -
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