【感想・ネタバレ】ゲーテはすべてを言ったのレビュー

あらすじ

【第172回芥川賞受賞作】
高明なゲーテ学者、博把統一は、一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。
ティー・バッグのタグに書かれたその言葉を求めて、膨大な原典を読み漁り、長年の研究生活の記憶を辿るが……。
ひとつの言葉を巡る統一の旅は、創作とは何か、学問とは何か、という深遠な問いを投げかけながら、読者を思いがけない明るみへ誘う。
若き才能が描き出す、アカデミック冒険譚!

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

知性に殴られるようなアカデミック冒険譚。
難解な部分もあるけどめちゃくちゃ楽しめた。一度読んだだけでは、ストーリーの流れくらいしか理解できてない。
作者の鈴木さん23歳なんかよ、すごすぎるわ。

【あらすじ】

主人公の博把統一(ひろば とういち)は、国立大学教授であり高名なゲーテ研究者。
ある日、結婚記念日の家族ディナーの席で、紅茶のティーバッグのタグに記された小さな一文に出会う。
『Love does not confuse everything but mixes. Goethe』(愛は、すべてを混乱させることなく、混ぜ合わせる。―ゲーテ)
ゲーテ学者としての誇りを持つ統一だったが、どれほど記憶を辿り原典を調べても、この言葉の明確な出典が思い出せない。「この言葉は本当にゲーテが言ったのか? 出典はどこにあるのか?」という問いに取り憑かれた統一は、膨大な原典を読み漁り、自身の研究生活や人間関係を掘り起こしていく名言探しの旅に出る。

その探求は、家族や同僚との対話、そして思わぬ事件を経て、「名言とは何か」「学問とは何か」という深遠なテーマへと読者を誘っていく。知的なアカデミック冒険譚。

【感想】

とにかく主人公一家のアカデミックな生活描写がすごい。娘と交わす会話のレベルが信じられない高さだし、妻の「私は私」感も異様なリアリティをもって浮かび上がってくる。自分の人生ではどう転んでもこんな家庭を築くことは絶対にないので、もはや異世界の覗き見感覚で、興味津々に読んでしまった。金銭的な心配が一瞬もなさそうな雰囲気も含めて、「まじでどこかに実在するんだろうな、こんな家族」と思わされる。

正直、難しくてヒイヒイ言いながら読んだ。作中で彼らが「ゲーテがどう」とか「エッカーマンがどう」と議論して笑い合っている姿は、僕らで言えば「芥川がどう」「太宰はそんなこと言わない」とか、「マラドーナの発言がどう」「ベッケンバウアーの守り方がどう」と言い合っているのと本質的には変わらないのかもしれない、とは思えた。

主人公たちが悩んでいる「名言の出典がどうこう」という問題も、端から見れば「本当にもうどうでもいいやん!どっちでもいいやん!」と思えることばかりだ。けれど、こういう狂気的なまでの情熱を持った人が実在し、泥臭く研究し続けてきてくれたからこそ今の学問があり、その派生で様々な作品が生まれ、語られる文化が存在するんだと深く気づかせてくれる。

もう一度書くけど、著者の鈴木結生さんが、とにかく凄すぎる。この一冊を書くためにゲーテ関連の本を500冊も読んだらしい。主人公に負けないレベルの恐ろしい執念だ。九段理恵さんや高山羽根子さん作品を読んだときにも感じた「知性のかたまりのようなアカデミック系純文学」だが、10年後にはどうなってしまうのか恐ろしいレベルの才能だと思う。 鈴木さんの漫才とか大喜利とか見てみたくなる。

何より、僕自身と著者の鈴木さん、そして登場人物たちの「面白い」と感じるポイントが被らなさすぎて、それが最高の体験だった。ファウストだけでなく、さらっと聖書などを引用してくる格好良さも含めて、これぞ文学が与えてくれる新鮮な体験だと感動した。 深い思考の深淵へ潜っていく純文学か……と思いきや、後半にかけてエンタメ的な展開が一気に加速していくのが素晴らしい。難解さと、思わず膝を打つエンタメ性が最高の形で融合した、傑作だと思う。

0
2026年10月07日

Posted by ブクログ

恐らく、多くの人が教養主義的な文章が読みにくいといなると思うが、その文章こそが人文知の深淵にはまり、その世界に生きる住人の狂気さの表現になっている。

現代社会で生きていくうえで人文科学は軽視されがちだが、人文科学こそが人を人とたらしめ、より良く生きるための羅針盤になると個人的には思っている。

0
2026年08月28日

Posted by ブクログ

「Love dose not confuse everything, but mixes Goethe」
ティーバックに書かれたこの一文から紡がれるストーリー。
登場人物の人となりや関係性も目に浮かぶような描写の数々。
簡単な内容ではないものの、心地よいリズム感で前のめりに読んでしまう、そんな素敵な本でした。

0
2026年08月07日

Posted by ブクログ

久しぶりにこんなに面白い小説を読んだ。
知らない格言などがいくつも出てきたので、自分の無知が悔やまれる。
ファウストを読んでから必ず再読したい。

0
2026年08月06日

Posted by ブクログ

 めちゃくちゃ好き。登場人物が全員頭が良く、言ってることはよくわからないけど、そのよくわからない出典を辿る物語で、最終的に収束する終わり方がとても気持ちが良い。「言葉はどれも未来へ投げかけられた祈りである」という文章も好きで、ゲーテを読みたくなる物語としても秀逸である。途中にある手塚治虫と鴨川つばめの繋がりを提示したのは著者の見解なのかどうなのかはとても気になるし、面白い視点であった。
娘が優秀で良い子でさすがにフィクション過ぎるな……とも思うが、「すべてはFになる」の女子大生もこんな感じだったので、アカデミアの理想の女学生とはこういうものなのだろう。

0
2026年06月29日

Posted by ブクログ

自分の小説体験史上、もっとも優しい一冊だったかもしれない(それを悪とする観方もありそうだけど、個人的には楽しかった)。

当然エログロなく、それどころか胸をかきむしるようなザワザワが逃げ場無く押し寄せるなんてこともなく、とても穏やかに、爽やかに、でもだからといって、たるまずに、きちんと感情をえぐるアプローチ。斬新すぎた。

学ぶって、楽しい。実にじんわり、人生を豊かにしてくれる。そんななかなか信じられない綺麗事を、この物語は、キレイに信じさせてくれる。

「こういう作品が楽しめるのも、自分がオッサンになったからかな」なんて思いながら、著者欄に目をやると、若干23歳の作家さんだと知り、これまた衝撃を受ける(でもだからこそ、中年の悲哀に対する刺し方が優しいのかもしれない。刺すには刺すがコテンパンにはしない。決して感動ポルノ的な悲劇は使わない。そう考えると、逆になんと現代的なんだろう。読後感の独特の爽やかさは、そのおかげだろうか)。

0
2026年06月25日

購入済み

意外と読みやすく面白い

2025年初めの芥川賞受賞作で、2作のどちらにしようかと迷って初めは登場人物の名前も難しそうでどうかと思ったが、読み始めるとすらすら読めた。1年に1000冊も読む読書家の作ということだし、いろいろな方面のことがよくわかって書かれているし、日常のことを描写するところも面白い。この本だけでなくURLに飛んでゲーテの言葉についての証言を読者自ら調べてみるというのも面白かった。色彩論は前から興味を持っていたし、多様と統合とは気になるテーマだった。最近は読書離れも感じられて自分もいままで大した読書もしなかったが、今後いろいろと関連するものからものへ、興味から興味へと読んでいきたいと思った。この若い新人に到底及ばないが影響されました。
そして今読了しました。とても面白かった。楽しかった。いろいろ自由に発言していいんだと気を軽くさせてくれた。

#笑える #ほのぼの #スカッとする

0
2025年03月13日

Posted by ブクログ

『愛はすべてを混淆せず、渾然となす』
ゲーテが残したとされる名言の出典を探すアカデミック冒険譚。
あまり読んだことのないジャンルの作品で、文学の世界をこんなふうに大冒険できるのだなという新鮮な感動があった。

私は理系なので、文学部の研究で探求している内容に触れられたことも新鮮だった。
もし理系が学んだことを小説にするとしたらSF小説を書きたくなると思うのだけど、文学部出身の作家が学んだことを小説にするなら本作品のような『アカデミック冒険譚』を書きたくなるのかもしれない。SFはかなり自由度が高いけれど、本作品のような小説はゲーテという実際の文豪が存在するので、素人目に考えても多くの制約があってストーリーの構成が大変だっただろうと感じたが、そこが非常にきれいにまとまっていて技巧的なレベルがとても高い作品だった。

「なんでこの世界を喜劇として見ていたいんですか?」
という登場人物の問いかけが印象に残っている。私も悲劇よりも喜劇を求めているので。どうして私はこの世界を俯瞰して、喜劇として捉えたいんでしょうね。

本筋とは関係ない話なのだけれど、作中に『マカロニほうれん荘』が登場して笑ってしまった。まさかゲーテの話を読んでいてこのマンガが出てくるとは思わず、そしてそんなに文化的な意義のあるマンガだとも思っておらず。私も子供の頃父の書斎で見つけて読んでいて、母が教育に悪いと嫌な顔をしていたことを懐かしく思い出した。鈴木先生は私よりもずっとお若いのにどういう流れでこのマンガと出会ったのだろう…?などと考えた。

また、作中に出てくるURLを検索すると実際のホームページ(主人公の娘さんが管理しているサイトという設定)につながるというおまけつきで、鈴木先生の遊び心も大変楽しませてもらった。

色々と書いたけれど、何より、23歳で『ゲーテはすべてを言った』を仕上げてしまえる鈴木先生の実力に感服しました!今後も注目していきたい作家さんです。

0
2026年09月13日

Posted by ブクログ

穏やかで知的な雰囲気が心地よく、好きな一冊になった。
ゲーテについての知識はほとんどなかったけれど、知らないからこそ知的好奇心をくすぐられた。読み終わったあとも、気になったところに戻ったり、いろいろ考えたりしたくなる作品だった。

0
2026年09月13日

Posted by ブクログ

ゲーテ研究の第一人者である博把統一(ひろばとういち)が、ゲーテの言葉として見かけた「とある言葉」の出典を求め、言葉探しの旅をしていく中で、「言葉そのもの」について改めて見つめ直していくお話。

学術的な話も多く、ファウストのファの字も読んでいないわたしは専門的な内容についていけない部分も多々ありちょっと諦めかけましたが笑

3割ほど読み進めたあたりからぐっと物語に引き込まれていき、最後まで読んで良かった!と感じられました。

言葉のプロである小説家が、(学者の目線をとおして)現代の視点から「言葉」にまっこうから挑んでいるような、そんな覚悟と気迫を感じられます。

言葉がはびこる現代。
わたしもまた、実感を伴った
「本当」の言葉を信じて言葉を紡いでいけたらと、そんなことも思いました。

頑張ってファウストも読んでみたくなったな。


最後に、本書の中でわたしのお気に入りの1文をあえて引用させてください。
いろいろあるけど、以下に記します。




『すべてのことはもう言われた。でも自分で言わなきゃ面白くない』

0
2026年08月03日

Posted by ブクログ

ゲーテ研究者が主人公で、テーマもアカデミック。筒井康隆さんの文学部只野教授を思い出すが、こちらの方が軽妙なタッチ。
原型を留めず一緒くたに融け合った状態を「ジャム的」、個別の形や性質を保ったまま一つの全体をなす状態を「サラダ的」…
この比喩がキャッチーだ。
新宿の「どん底」をモチーフにした居酒屋「ごった煮」が出てくるあたりツボるし、人物名も特徴あって面白い。
さして長い本ではないけれど、突っ込みどころが沢山あって、これを大学院生が書いたものとは到底思えなかった。ゲーテを読み込む高校時代を過ごしてみたかった気もする。

0
2026年07月31日

Posted by ブクログ

言葉を探し求める話

誰が何を言って、なぜそう言ったのか?
記憶のなかで曖昧になり、伝承のなかで曖昧になり、解釈によってねじ曲げられ、都合よく継ぎ接ぎされ、言葉はつねに形を変えてしまう……。

形を変えなくても、どう受けとるかによって言葉の「色合い」が変わってしまう。原色としての「言葉」は、読み手のほうで別の色がたしひきされて姿を変えてしまう……。変えられた姿のほうが輝いているときもあるほど!

ただ変えられた姿形を見たあと改めて言葉に向き合っても、本来の色も形も分からない。場合によっては変えられたことに気づかない。だからこそ「愛好家」は、姿形を変えられたのではないかと疑ってかかり、本来の色や形を復元しようと試みる。

歴史においては勝者の言葉が語り継がれ、文学においては語り継がれた言葉が勝者である…という格言風の感想を言いたいだけなのでした!

0
2026年07月28日

Posted by ブクログ

何も知らずに読み始めたので、途中までノンフィクションだと思い込んでいた(恥ずかしい…)
面白い形態だったけど、もっと自分に知識があればもっと楽しめたのだろうなと思う。悔やまれる。いろんな教養を身につけた上でもう一度読んだら、何倍も魅力的になるのだろう。
細かいところで気になる点はいくつかあって、読み進めるのに少し引っ掛かりを感じたのでその点は少しマイナス。とはいえ雰囲気は憧れの世界だったし、ユーモアもあり、柔らかい混乱やどういうことなの?という面白みもあった。

0
2026年07月12日

Posted by ブクログ

芥川賞作品とは知らずに手に取った。手に取ってから気づき躊躇したが、身構えるほどには難しい作品ではなかった。むしろ、読みやすい。面白おかしく読んだ。研究者の脳内を覗いているみたいで、とてもいい。

主人公は、ゲーテの研究者だ。還暦間近である。あるクリスマスの日、家族と食事に出かけた際、紅茶のパックのタグに書かれた偉人の名言の引用に、ゲーテと書かれたものを見つける。しかしその名言には見覚えがない。原文だとなんと書くのだろうか?本当にゲーテの引用なのだろうか?出典探しに取り憑かれる主人公。

全編にわたりずっと、そのフレーズが本当にゲーテのものなのかどうかを探し続ける主人公。その間に、研究者仲間の友人の不祥事があったり、娘の恋愛があったり、恩師でもある義父の衰えを目の当たりにしたりと、我々一般の人間も経験するような日常の中の出来事も起こる。研究者然としているトーンの中ににわかに普通の父親/男の顔が見え隠れするさまに、なぜかユーモアを覚える。

最後はドイツにまで行く。冒頭のプロローグに出てくる作者の正体もわかる。あぁ、ファミリーヒストリー。

0
2026年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

芥川賞受賞作。積読になっていたけど、読んでみると読みやすかった。ゲーテの言葉を取り巻く、学術的アプローチと統一の家族。哲学、文学、学問、言葉に関する多角的な視点、思考が面白く、自分も勉強したくなった。
『すべてのことはもう言われた。でも自分で言わなきゃ面白くない』
『愛はすべてを混淆せず、混然となす、とヴァイマルの風が告げている。』
『言葉はどれも未来へ投げかけられた祈りである』

0
2026年06月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ゲーテ研究の権威が知らないゲーテの名言に出会ってその出典を探す話。
タイトルはジョークであるとともにゲーテの偉大さを示す言葉でもある。

ゲーテの名言を軸に、言葉や文学をめぐる考察がアカデミックな世界で展開する。
謎解き要素が物語を先へ進める原動力になっている。

半日で読み終えるくらい面白かった一方、登場人物全員のエリートっぷりおよび知的(?)な文体に少々辟易した。22歳でもまだサンタからのクリスマスプレゼントがあり、レ・ミゼラブルの劇中歌を口ずさみ、ドライブ中にバッハをかける家族。げえ。何が「もう付き合うしかないよね」だ。語り手の娘は最初から最後まで鬱陶しくて好きになれなかった。嫉妬やない。文体も、外国語の引用の訳がなかったりスマホを「済補」と書いたり衒学的すぎやしないか。

実家に出かけると一つ部屋で寝て寝る前に会話もするのに自宅に戻ると家族三人ばらばらになる、主人公の目にはいいと思えない義父の論文を娘が絶賛する、それらが何か隠された意味を持つのかと思ったけど違った。

文学や研究への愛がテーマだと思うんだけど、こんな窮屈なアカデミズムの世界でしか語れないなら文学ってつまんねえな、と思ってしまった。男女のカップル、女や老人はテクノロジーに疎いみたいな人物造形は類型的。妻のテラリウムが象徴するように箱庭的な話。

0
2026年07月29日

Posted by ブクログ

読み終わって、すぐに最初の端書きが読みたくなり、読み返しました。最初は流していた諸々の文章がそういうことだったのか!と納得でき、流れも整理できたのでおすすめです。
ゲーテや他にもたくさん出てくる著名人もあまり詳しくはなかったのですが、ストーリーも登場人物も魅力的でとても面白かったです。
こんなに時が経ってもこういった作品やメフィストフェレスを題材にしたキャラクターが日々生まれているので、当時の人たちはどんなにゲーテの言葉、ストーリーに夢中になっただろうと想像してしまいました。

0
2026年10月02日

Posted by ブクログ

専門的な言葉や、何かを参考にした言葉が多くて、読むのに、理解するのに、かなり時間を要する。
でもその知的な雰囲気が面白い。

0
2026年09月23日

Posted by ブクログ

「ゲーテはすべてを言った」は、どんな言葉も「ゲーテ曰く」を付けることで「わかるー」「言ってそうー」となるドイツあるあるらしい。(これがホントのなのか鈴木さんの創作なのか、よくわからない)

ゲーテの研究者である博杷統一は、家族で食事に出かけた先で、紅茶のティーバッグのタグに何か書かれているのを発見します。
どうやら愛に関する名言らしく、統一のものには「愛はすべてを混淆せず、渾然となす・ゲーテ」とある。推しを引き当ててご満悦の統一。はて、これはどこに出てきた言葉だったかと、その出典を探すんだけど見つからない。

私はまずゲーテからよくわからないのでどこまで話が見えてるかは謎ですが…
ゲーテの言葉を探しているうちに、統一の周り全部が引っくるまって真相に近づいていく感じが面白かったかな。

登場人物の名前のクセにはびっくりしました!

0
2026年09月21日

Posted by ブクログ


ちょっと読みづらさはあったかなー 途中までいまいちピンとこなかったし ただ どうなるか先がまったくよめなかったから よみきった感じです

0
2026年08月23日

Posted by ブクログ

ゲーテを知らなすぎて、ゲーテに関する分かりやすい本を読んでみたくなりました。

ゲーテがわからなくても、ストーリーとしては読めます。
200ページ弱の本なのに、色々考えながら読んだので時間がかかりました。

ゲーテに関する本を読んだ後、また読んでみたいです。

0
2026年08月20日

Posted by ブクログ

アカデミックな作風とは聞いていたけれど、まさかここまでとは…!インパクト抜群で混乱しつつも読み切ってしまった
格言とは、言葉とは誰のものか、という筋立ては面白かったし、実社会への皮肉も感じられた
言葉に魅せられ、言葉に翻弄され、言葉にすがる人々の姿を延々と、大量の格言(つまりこれも過去の言葉たち)を通じて見せられる とはいえ彼らの印象はどうも記号的で、後半急に家族愛めいた展開になったのには「えっそういう話!?」とちょっと驚いた

あまりに個性的な作りだったので、作者の別作品が気になる 同じ手は二度使えないだろうし…

0
2026年07月30日

Posted by ブクログ

おもしろかったけど、文系高学歴男子の夢詰め込んでみましたスペシャルて感じだった。エンタメ色強いし本質的にはなろう系じゃないか? でもおもしろかった。

0
2026年07月19日

Posted by ブクログ

鈴木結生さんの『ゲーテはすべてを言った』を読んだ。主人公の職業柄か小難しい文体や言葉選びがなされており、ともすれば退屈な読書になりそうなところ、そうならずにページを繰れたのはやはり鈴木さんの稀有な筆力に依るのだろう。読後感は一言、痛快!それだけに鈴木さんの年齢に驚いた。凄い才能…

0
2026年07月12日

Posted by ブクログ

こちらに教養がなくて所々わからないものもあったが、最初と最後が繋がる構成も良かったし、こんな小説があるんだと久々に新たなテーマのものに触れて新鮮だった。知らない言葉もたくさんあって勉強にもなった。
「耳をつねる」のように、登場人物が端々で芝居がかったことをすると、主人公以外の人物(特に女性)に深みが全くなく、子供向けアニメに出てくるような単純で典型的な人間で、そういう箇所が見えるたびに白けた気持ちになってしまうのが残念だった。

0
2026年07月12日

Posted by ブクログ

ユーモアがきいていて、面白い。
ゲーテに対する熱が伝わってくる。
やや息苦しいくらい。

架空の人物の著作の盗用・・・
笑ってしまう。
アカデミズムのペラペラさ加減を表現しているのか?
しかし、「誰が言った」などということを重要視するのが学問ではない。
そういうことも感じさせる。

まずは登場人物の名前が面白い。
そこに惹かれる。

本文の内容は、ゲーテやファウスト、その周辺の文学についての知識がないと、読みがつまってしまう。
決して読みやすいわけではなかったが、学者のうんちくに付き合わされている感はでた。
以前から、芥川賞の作品は、いろんな角度から眺めることのできるものが多い、と感じていたが、この作品もまたそうだと思った。
しかし、いわゆる「名言」は、別に名言だとも思えないものもたくさんあるなぁ、と思う。
当たり前だろう。とか、そんなの生きていたら感じるでしょ。というようなものがたくさんある。
立派な人・有名な人が言ったから、名言たり得ているだけなのだという一面もあると思う。
言葉遣いに敏感で繊細で、ユーモラスな作品。
そして、多くの名言の言葉たちの中に、大きな太いうねりがあるように感じた作品だった。

0
2026年07月09日

Posted by ブクログ

細かいこと書きます、ごめんなさい。
イタリアンレストランで娘が帰り際に大量にティーバッグを取ってきて名言が書いてあるタグを片っ端からチェック、結局はバッグに入れっぱなしにして1ヶ月後に捨てるって、なんかイヤなんだが…。
統一が綴喜と食事する場面、注文したのはショートパスタだけど、「パスタを巻きつけたフォークを置き」とあり、途中で違うもの(ロングパスタ)も注文したって設定?とか思ったり。
登場人物のちょっと読みづらい変わった名前のせいで、なんて読むんだっけ?と読んでいる流れが途切れてしまい、何度か同じところを読み返すことも。

全体のアカデミックな雰囲気とかはとてもよかったし、好き。最後にドイツに行ってからのすべてがするするとまとまっていく感じも気持ちがよかったです。ファウスト、気になりますなぁ。

0
2026年07月01日

Posted by ブクログ

言葉と歴史の面白さを知れた一冊。

「ゲーテはすべてを言った」と言われるほど名言づくしの彼。
その彼が言ったとされるある言葉を探していく物語。

話としては中盤から家族のわだかまり、教授とのいざこざ、和解…のようなものがあり、最終的には丸く収まりハッピーエンドでした。

何分教養が無いもので理解し切れない部分も多々あったが、歴史を知って読むともう一段階楽しめるのかなと思う。

特に印象に残ったのはゲーテやその家族の話ではなく、チャップリンが言ったとされる

「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇である。」

という言葉。

これから転職をして環境が大きく変わる私にとって、背中を押してくれそうな言葉だ。

0
2026年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

教養を持ち合わせておらず内容に至っては理解できたとは言えないし何を感じるべきだったのかもわからなかった!(おい)
統一の研究に対する姿勢と家族の話(これを書いたのが綴喜だった!)としてしか読めず自分の無知さを恥じますが、心温まる話だった。ゲーテが何者か知らないけれど、統一の人生を以って言葉の限り意味はあるんだと思えた。『言葉はどれも未来へ投げかけられたいのりである。』

0
2026年06月27日

Posted by ブクログ

オーディブルで聞いたが、英語の発音がクソすぎて肝心の「名言」がほとんど聞き取れなかった。流暢っぽく発音しようとするな。そんなんならカタカナ発音のほうがマシじゃ。

話はまあまあ面白いが、自分の世界に近すぎて逆に入れないとこある。

0
2026年06月20日

Posted by ブクログ

 博把徳歌(娘)が、父・統一と母・義子を郊外のイタリア料理店へ連れて行ったのは、十二月初めの火曜の晩のことである。

---|-----------------------------------|----
25歳
【第172回芥川賞受賞作】
高明なゲーテ学者、博把統一は、一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。
ティー・バッグのタグに書かれたその言葉を求めて、膨大な原典を読み漁り、長年の研究生活の記憶を辿るが……。
ひとつの言葉を巡る統一の旅は、創作とは何か、学問とは何か、という深遠な問いを投げかけながら、読者を思いがけない明るみへ誘う。
若き才能が描き出す、アカデミック冒険譚!

0
2026年07月12日

「小説」ランキング