【感想・ネタバレ】ゲーテはすべてを言ったのレビュー

あらすじ

【第172回芥川賞受賞作】
高明なゲーテ学者、博把統一は、一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。
ティー・バッグのタグに書かれたその言葉を求めて、膨大な原典を読み漁り、長年の研究生活の記憶を辿るが……。
ひとつの言葉を巡る統一の旅は、創作とは何か、学問とは何か、という深遠な問いを投げかけながら、読者を思いがけない明るみへ誘う。
若き才能が描き出す、アカデミック冒険譚!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

キーワードはアカデミックってことだろうか。このシチュエーションが飲み込めないと、普段容易い純文学とかのジャンルしか読んでない人には難しいのではと思う。good!

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2026年06月03日

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名前は知ってるゲーテ。「若きウェルテルの悩み」を高校でちらっと読んで「うーんわからない」と返却した記憶のみ。芥川賞取られたこの作品も、「わかんないかも」と思いつつ手に取ってみたら、読みやすかった!最近は「ちょっと頭を使う作品」を読もうと思っているんだけど、これもまたそんな感じ。ゲーテ、ちゃんと読んでみたくなる。興味の幅を広げたいというか、私の知らないものをもっと知りたくなる作品にまた出会えて嬉しい。そして、「事件」とあるけど…人は死なないし、心がゾッとすることもない。でも確かに事件…かな。賞を取っていなかったら知らなかったかもしれない。賞自体には興味があんまりないんだけど、手に取るきっかけとしてありがたい!な!

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2026年05月31日

Posted by ブクログ

さて、まだ「何故そう思ったか」を書き記せるほどに頭のなかがまとまっていないのだけど、とにかくめっちゃ面白かった。

主人公、博把統一(ひろばとういち)は高名なゲーテ学者。ある日、家族でクリスマスディナーに行った店に置いてあったティーバッグのタグに、彼の知らない「ゲーテの名言」が記されていた。
これは本当にゲーテが遺した言葉なのか?
名言の出典を追う中で、彼の探究と思索と人間関係と、そしてゲーテ学者としての生きざまは、意外な方向へと向かっていく。。。

本作のテーマは何かと問われれば、個人的には「閉塞感からの解放」という印象を持った。

まず第一には、アカデミアの閉塞感からの解放。
学問というものは、真理の探究であって、客観性、再現性を重んじるものであり、根拠のないデータや言説を用いるのは一般にタブーとされている。
しかし、統一はふいに出会った典拠不明の言葉を追ううちに、遂には禁忌を犯してしまう。
そう、その典拠不明の言葉を典拠不明のまま、ゲーテの言葉として紹介してしまうのだ。
彼がそこに至るには、言葉を追う中で周囲のさまざまな人とのやり取りが影響していく。
ドイツ留学時代の旧友のジョークの記憶から始まり、学生時代から長く親交を温めてきた然教授との、名言・格言がどう生まれるかという議論、若き院生の紙屋綴喜との「ゲーテは全てを言った」か?に関する議論、一徹な学者でありゲーテ研究の大家で統一の義父でもある芸亭學の、定年後に書いた往年の頃とは印象を異にした奔放な?随筆、そして然が起こした騒動・・・。
言葉をどう扱うか、アカデミアにおいて何を真実とおくか。それはどこかに出典を見つけることではなく、その言葉自体が真理をついていることのほうが大事なのではないか。
アカデミアの伝統に従っていると、かえって真理には近づけないのかもしれない。
そんな常識からの清々しいまでの解放を、私は感じ取った。

他にも、本書には(この短い分量で)多分に閉塞感を打破する、爽快且つ前向きな構図がいくつも盛り込まれている。
然が己の身を挺してアカデミアの世界に投げかけた問題提起ももちろんだが、統一の家族関係に対してのあたたかな著者のまなざしも印象的。
結婚して25年、娘も大学4年生ともなれば、妻や娘とは一定の距離というか、共同生活を送りながらもそれぞれの独立した世界を生きている。不仲ではないが心の通う交流も少ない、閉塞感のある生活。
それがこの騒動を通して、典拠不明の言葉が鍵となって、父娘が互いに理解し合い、お互い殆ど相手の領域に関心を持てていなかった夫婦の間にすら、相互に相手の趣味への関心が芽生えたところで本書が終る。

言ってしまえば、本書はあまりにもハッピーエンドすぎるきらいもあるのだけど、でもそれも含めて、知的な印象のベールの下に、閉塞感を打破する爽やかさと、温かく前向きな眼差しとを湛えた、読んで幸福感を得られる一冊だったと思う。

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2026年05月29日

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圧倒された。人ってこんな物語/文章書けるんだ。
こういう純文学(?)を初めて読んだのだが、本当にビビった。何より作者の鈴木結生が25歳なことがヤバイ。圧倒的才能を見て落ち込む。

内容で言うと、筆者の実体験もあるだろうけど、あんなにハイソサエティな界隈ってあるんだって感じ。これもまた恥ずかしい。失ったものばかり数えてしまう。ジンベエに救って欲しい。


「そしたら、綴喜が、『議論において権威を盾にする人は知力ではなく記憶力を用いているに過ぎない』と言ったの。『ダ・ヴィンチもそう言ってるよ』と。」P162

機知に富みてぇ〜。

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2026年05月29日

Posted by ブクログ

仕事したくな〜い!一区切りついたし一日くらい休まして!と思って有給をとり、シーシャ吸いながら気になってた芥川賞を読破。おんもろかった〜!
語り口から読みづらい話かな〜と思ったけど、終盤の回収がとてもきれいで、尻上がりに面白くなっていく小説だった。
文体からして生真面目で血の通わない印象の主人公が揺らぎ、踊らされ、巻き込まれるうちに血の通った人になっていく過程を追うのが楽しかった。知というものの懐の深さ、ユーモラスさも散りばめられていて、恐れずに知る・探究する、ということへの肯定が愛を持って語られているのも良かった。

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2026年03月31日

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なるほど、この話は宮本輝の書くものとと似ているのかもしれない。
最後の最後でそう思った。
それまでは、うーん、面白くないことはないけど、という感じだったのにそこに気づいたために…
いや、面白かった。

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2026年03月31日

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この本ほど「教養小説」という言葉が似合う本はないだろう。

以前から、「教養小説」という言葉が気にかかっていた。ドイツ語でビルドゥングス・ロマン、本作のタイトルでもあるゲーテに由来する小説ジャンルで、Wikipediaによれば、主人公がさまざまな体験を通して内面的に成長する過程を描く物語とのことだ。
代表例にはゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』、トーマス・マン『魔の山』、ヘッセ『デミアン』や日本なら漱石の『三四郎』なんかが挙げられている。

僕が気になったのは、「教養」という言葉の高踏的な響きとその内容のミスマッチ。教養小説と言われるとなんだか高尚でタメになる小説のような気がするが、実際にはこの手の小説で語られるのは主人公の恋愛や人間関係など生活全般のこと、必ずしも我々がイメージする「教養」を主人公が体得するわけではない。そもそも主人公が作中での体験を通して成長するというのはごくありふれた物語のパターンであって、わざわざ教養なんていう大それた名前をつける必要はないんじゃないか。おそらくは単に翻訳の問題なんだろうが、あまりセンスのいいネーミングとは言えないな。そんなことを考えていた。

前置きが長くなったが、この本は字義通りにも、その本来の意味からしても、文句のつけようのない「教養小説」だ。

この本は主人公・博把統一の成長物語でありながら、隅から隅まで教養に溢れている。物語の中で夥しく引用される学者や学術書、小説の名前はどれも知的好奇心を刺激するものばかりで、読みたい本リストに加えたくなる。読み終わる頃には、なんだか賢くなったような気さえしている。そういう本だ。

読んでいて飽きの来ないギミックや小ネタの多さもまた魅力。「済補」「浮き憂き」なんていう当て字もそうだし、「サウジアラビアの諺」のくだりは多分ドラマのリーガルハイが元ネタ。他にも拾えていないものがまだまだあるはず。

そして何より恐ろしいのが、架空の学術書の作り込み具合。「一冊の本を作るために何冊もの本を書くことがどれだけ難儀かわかるかい?」という作中のセリフは、そのまま著者が自分自身にかけた労いの言葉だろう。然紀典『神話力』なんかは、実在しないのが惜しいほどに読みたくなった。

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2026年02月15日

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言葉は未来に投げかけられた祈りである。言葉が自分の手から離れた途端にそこに常に付き纏う誤謬の可能性に打ちのめされそうになる、それでも、そうやって、どう言葉が変貌を遂げるのかは神のみぞ知るんだという感覚がある。あなたに言葉が届くことを願って祈り続ける。

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2026年02月14日

Posted by ブクログ

読み進めて、あまりの博識さにこの人はたくさんの本を下地にこの本を書いたのだな、などと思っていたら同い年でひっくり返ってしまった!
ゲーテも聖書も読んだばかりなのでギリギリだった、義子さんのようにファウストって面白いのね、と言えるよう、私も読んでみようと思う。

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2026年01月30日

購入済み

意外と読みやすく面白い

2025年初めの芥川賞受賞作で、2作のどちらにしようかと迷って初めは登場人物の名前も難しそうでどうかと思ったが、読み始めるとすらすら読めた。1年に1000冊も読む読書家の作ということだし、いろいろな方面のことがよくわかって書かれているし、日常のことを描写するところも面白い。この本だけでなくURLに飛んでゲーテの言葉についての証言を読者自ら調べてみるというのも面白かった。色彩論は前から興味を持っていたし、多様と統合とは気になるテーマだった。最近は読書離れも感じられて自分もいままで大した読書もしなかったが、今後いろいろと関連するものからものへ、興味から興味へと読んでいきたいと思った。この若い新人に到底及ばないが影響されました。
そして今読了しました。とても面白かった。楽しかった。いろいろ自由に発言していいんだと気を軽くさせてくれた。

#笑える #ほのぼの #スカッとする

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2025年03月13日

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ネタバレ

芥川賞受賞作。積読になっていたけど、読んでみると読みやすかった。ゲーテの言葉を取り巻く、学術的アプローチと統一の家族。哲学、文学、学問、言葉に関する多角的な視点、思考が面白く、自分も勉強したくなった。
『すべてのことはもう言われた。でも自分で言わなきゃ面白くない』
『愛はすべてを混淆せず、混然となす、とヴァイマルの風が告げている。』
『言葉はどれも未来へ投げかけられた祈りである』

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2026年06月07日

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難しい!でも面白いです!
久しぶりに哲学を齧ってみたい衝動にかられました。プラトン、キルケゴール、ゲーテ。聞き覚えはあっても理解していない偉人たちの名前が出で来るたびに、もっと知りたい欲が湧きます。
言葉は誰かがすでに言ったことで、それを辿ることは途方もなく困難で、それでも言葉に宿る美しさを感じることのできる作品。

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2026年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ゲーテ学者博把統一が結婚記念日のディナーで出会った、彼の知らないゲーテの名言を探し求める話。第172回芥川賞受賞作。

父が鈴木結生さんのクリスマス講演を聞いてとても面白かったらしく、クリスチャンで年が一つ違い、同郷という共通点にも親近感を覚えて(ゲーテには全く馴染みがないけど)読みました。

「ゲーテ学者が侵した、超えてはならなかったはずの一線」という帯や、「徳歌のハンドバッグに詰め込まれたティー・バッグは博把家のゴミ袋に詰め込まれ、回収されることになる(これは結局どうなったのか時系列を辿って振り返ってみてもまだわからない…)」という描写を見て、なにかサスペンスが始まるのかと思ったけどそうではなかった。
問題は、テレビ番組で出典が確認できていない名言をゲーテのものとして発言してしまったこと。
文学的なアカデミアの世界のことはわからないながらも、言葉への追求を擬似体験ができて面白かった。

博把統一が「愛はすべてを混淆とせず、渾然となす」と発言してから、怒涛のラストスパート。登場人物が多く関係が複雑なので大変。とにかく彼らの関係性が絡まり合って、誰が誰だっけとなりながら伏線が回収されていく。
然教授の捏造事件は、統一が名言探しの最中に悩んだ「創作とは何か」という問いに対する彼なりの答えだったんだね。

ゲーテだけでなく本当にたくさんの歴史上の人物が出てきて目が回りそうになったけど、ふーんと適度に読み飛ばすことで最後まで楽しく読むことができました。実体験に沿ったと思われる現実的な時間が流れハッピーエンドに終わる、とても気持ち良い本だと思いました。

「『ファウスト』って、面白かったんだねぇ」という最後の義子の言葉には勇気づけられたので、私もいつか、手塚治虫のファウストくらいは頑張って読んでみたい。
あと、ゲーテ曰くの濫用もやってみたい。ヨハンと統一のやり取りが好きだった。

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2026年04月26日

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最近の本の中でも文章が一番しっくりきた。日本の純文学の王道のような感じが良かった。平野啓一郎の日蝕を彷彿とさせるテーマと文体。そして作者の年齢も含めて平野啓一郎の再来のようだ。
個人的には家族の仲睦まじい描写は鼻白むけれど、ストーリーもいい感じにまとめられていて作品としてはよかったんじゃないかと思う

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2026年04月17日

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ゲーテのファウストを読んだこともないので、わからないことも多かったけれど、楽しく読むことができた。
ゲーテの第一人者と日本で言われている大学教授が主人公。家族で行ったレストランにあったティーバッグのタグに書いてあったゲーテの言葉が、本当にゲーテの言葉なのか否か…このあらすじを読んで興味を持ちました。
とりあえず、ゲーテ「ファウスト」が読みたくなりました。

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2026年03月30日

Posted by ブクログ

前半は学者をめぐる日常や感性をえがいた作品だと思いながら読んでいたものの、後半にストーリー重視(ミステリーまではいかないが、伏線回収の要素があるという意味)で構成されているのだと思った。
読み手の自分が歳をとったからなのか、ストーリーよりは描写を芥川賞に期待してしまうものの、それはこの作品の最初の方が柴田翔作『されどわれらが日々』の主人公を学者にしたバージョンを少し彷彿とさせたからなのかもしれない。
若い人からの共感を得るには難しい人物設定である一方、中年期から老年期の描き方としては解像度が低いように感じたので、この作品のメインとなる読者層が気になった。

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2026年03月11日

Posted by ブクログ

教養がないので読むのに苦労しましたが、最後まで楽しく読むことができました。ゲーテの『ファウスト』を背伸びして読んでみたくなりました。

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2026年03月05日

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ドイツには何か名言めいたことはゲーテが言ったことにすればいいというジョークがあるらしい(真偽は不明)。統一(とういち)はレストランのティーバッグに書かれた言葉がゲーテが言ったことになっていることに目を留めた。ゲーテを研究ししている統一は真偽を確かめるために奔走する。結末は書かないでおく。本作品では言葉の扱いが丁寧で、言葉遊びではない言葉の重さが伝わってくる。ティーバッグの言葉を確認する旅は、統一の周りの人々を巻き込み、混淆から渾然へと向かう。そして、本書を読み終えたら最初の端書きに戻ることをお勧めする。読み直した時、個人的にはこれが後書きのように読めた。

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2026年02月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高名なゲーテ学者は、ゲーテが言ったとされる言葉を探しにアカデミックな旅に出る。

学者の犯した禁忌、などとあるからサスペンス感が強いのかと思いきや結構ハートフルな部分が多く、まさに愛を語るゲーテやプラトンのようであった。

なぜ頑なに済補(スマホ)なのかは気になった。

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2026年02月10日

Posted by ブクログ

本の雑誌で2025上半期ベストで薦められていたので、手に取る。松岡正剛さんがゲーテは知の巨人だったという文も思い出すけど、昔の高校生のときに若きウェテルの悩みは読んだけど、という有様。

内容を説明してもしょうがないな。なんとも不思議な魅力がある。ゲーテ研究者の主人公には、義父、娘、同僚と文学の世界の住人に取り囲まれている。その会話の中に時折、知らない人名、単語が出てくる。パソコンを手元に置いて読んだ方が良かったかな。勿論、そうしなくてもいいんだけど。

ゲーテの言葉以外の過去の著名人の言葉も出てくるけれど、ビートルズの言葉もあったりで、ちょとクラクラする。
架空の小説について、映画「はつ恋の通り道」への言及があったのが不思議。「ニュー・シネマ・パラダイス」については納得するけれど。

済補にスマホとフリガナがある。芸亭(うんてい)の姓について、これはゲーテだろうとPCにあった。他の登場人物の名や他にも仕掛けがあるんだろうけれど、僕には判らない。誰かまとめて解説してくれないかな。

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2026年01月31日

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主人公が大学教授であり、ゲーテを初めたくさんの文豪について多くが割かれ、アカデミックな展開。実際に、ゲーテもどんな人か良くわからない中ゲーテ論が展開されるため、始めはかなり難解に感じた。また。学問を探求することが当たり前の環境で織りなす議論は難しいと同時に現実味が薄く感じた。
読み終わった後、最終的にゲーテがこの物語にどう関係したか、人に説明できる気がしないものの家族の絆も含め、最後は何となく、まとまった作品だった。

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2026年04月05日

Posted by ブクログ

作者は一つの作品を書くのに膨大な資料を読むとかどっかのインタビューで言ってた記憶があり、もともとの作者の読書量と聖書に対する知識はきっとすごいのだろうなあとびくつきながら読み始めたのだけど、何かの前提知識がないと読み進められないという類のものではなく純粋に話の筋として面白い内容になっていた。ただ『ファウスト』については知っているともっと内容が楽しめたのかなと感じた。途中でアンミカの白色の話だったり『耳をすませば』の「やな奴やな奴」だったりこっそりこういうのを入れてくるんだあとクスッと笑いながら・・・。

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2026年05月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

芥川賞受賞作
難しかった。
色んな言葉の引用もあり興味深いと思う面もあった。
ゲーテのファウストに興味がでて、この本を読んだあとに調べたりもした。
登場人物に今一歩、感情移入ができなかったのは難しい名前によるものの気もする。
ただ、今までにあまりない本という感じでもあり新鮮だった。

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2026年04月24日

Posted by ブクログ

私自身がゲーテに馴染みがないためか、読書中はずっとふわふわした感覚だった。へえ、ふーん、ほーん。の繰り返し。でも所々出てくる哲学的な問いは興味深かった。言葉とは何か。考えてみれば言葉が誕生してから現代まで気の遠くなるような時間が流れているのだから、確かに今さら新しいことなんて何も言えないのかもしれない。それでも人が言葉を紡ぐのは何故なのか、自分自身の答えを探していきたいと思った。あといい加減ゲーテについて学ぼう。

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2026年04月14日

Posted by ブクログ

2026 04/10
知らないことを知りたいと思い調べる。どんなに手間がかかっても、手に入れたい『知』があるって、凄く羨ましい。
前半は難しかったけど、途中から一気に物語が動いてページを捲る手が止まらなかった。停滞気味の前半の雰囲気からの変わりようにびっくりして、こんな展開になるとは想像していなかった裏切られた感がとても楽しかった。
言葉って生き物だなぁって思いました。

いつか『ファウスト』読んでみるっ!

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2026年04月11日

Posted by ブクログ

⭐︎3.5
最初から中盤にかけては淡々とした学術的な探求が続き、正直少し退屈に感じてしまった。
しかし、後半に入ると散りばめられていたパズルのピースが見事にはまっていく展開になり、一気に面白さが加速した。
特に「娘の彼氏」のことや、然氏の仕掛けた「壮大な悪戯」のくだりは、小難しい雰囲気の中に人間臭さやユーモアが溢れていて非常に楽しめた。
序盤の助走が長かった分、全体としての評価はこのくらいに落ち着いたが、最後まで読んだときの着地や仕掛けの鮮やかさは間違いなく味わえる一冊だった。

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2026年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

YouTubeの一万円もらって書店で本を購入するコンテンツで知り、興味を持ったので読んでみました。

ゲーテや昔の偉人の話をふむふむと読んでいるなかに、東日本や能登の震災が出てきて、急に現代に引き戻されたり、現代的なんだけどゲーテの時代にも思いが馳せられる、静かだけど情熱的なお話。

やはり知識の海に身を浸すのは、幾つになっても楽しいんだよねぇ。好きなことなら特に!と思い、今年はたくさん本読もうと改めて思いました。

そんでもって、後記の最後の一文が1番好きかも。こういうユーモア、好きです。

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2026年04月06日

Posted by ブクログ

自分の頭への限界を感じることが、日々それなりにある。抽象的な言葉や概念を理解できないし、体系的に物事を考えたり、段取りを立てることも苦手。混沌とした話から主題を見つけることや、物事に対して持つべき視点のようなものがいつまでも分からない。この本の登場人物のように、日常の会話に瞬時に学問を持ち出すなんて到底できない。
学問への憧れがいつまで経っても止まないのは何故なんだろう。本を読んで、とある世界を知って、その度に、その世界に生きる人に憧れる。私も理解してみたいと思った、と同じような感想を毎回書き残す。

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2026年03月02日

Posted by ブクログ

「作家や思想家っていうのはどこからか飛んできた木の葉の一枚から、自分の森を創り上げてしまう人間だろう」
小難しくて読むの大変だったが、後半は 名言探し が面白くなって来た。本作は 主人公の娘の夫が書く という形式になっており、書き手本人も登場している。が、どこまで事実か?然教授が仕掛けた「嘘」もあるから、考えていくと思考の渦に入り込む…

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2026年02月09日

Posted by ブクログ

不思議な本だった。登場人物の生活描写は全てがハイソで全く親しみが湧かないし、ゲーテについての知識もこちらはないので、主人公の葛藤が今ひとつわからない。
それでも妙に読み心地は軽やかで、確かなストーリーがあり、その合間に夢想のようなものが詰まっている感じがした。
普段親しんでいる本とは全く違うのに、読んでいて明るい気分になる。
こんな本はあまりないような気がする。

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2026年02月05日

Posted by ブクログ

久しぶりに「言葉の羅列、言葉の濫立ばかりの小説」を読んだという感じだった。
読み始めた時は、哲学的な内容の小説かなと思ったが、途中から名言格言の根拠、発生源的なものを探究する内容となり、最後には登場人物が自分なりの解釈と納得で終わった感じだった。この小説、いったい何を描きたかったのだろうかと思ってしまう。
ただこの小説では、大事なことは「ゲーテはすべてを言った」と言うジョークではなく、出典も根拠も分からない「愛はすべてを混淆せず、渾然となす」と言う言葉だろう。
主人公の統一が妻や娘、義父、義母に抱く愛情、友人や同僚に思う友情、尊敬、弟子などにもかける
愛情。これらは確かに愛と言えるだろうし、そしてその愛は1つ1つ確立した感情つまり「サラダ的」なものではなく、1つの感情を主とし他の感情を従として、それらをかき混ぜ、練り上げた「ジャム的」なものかもしれない。
この小説は、主人公の淡々とした生活のなかで、主人公と関わる人たちに抱く渾然な愛を描いたのかもしれないと思った。むろん、無学、浅学な私には、よく分からないが。
でも「愛はすべてを渾然となす」と言う言葉は真実かもしれない。何しろ「ゲーテはすべてを言った」のだから。

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2026年03月19日

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