あらすじ
【第172回芥川賞受賞作】
高明なゲーテ学者、博把統一は、一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。
ティー・バッグのタグに書かれたその言葉を求めて、膨大な原典を読み漁り、長年の研究生活の記憶を辿るが……。
ひとつの言葉を巡る統一の旅は、創作とは何か、学問とは何か、という深遠な問いを投げかけながら、読者を思いがけない明るみへ誘う。
若き才能が描き出す、アカデミック冒険譚!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
最近の小説ではなかなかの面白さ。アカデミックを全面に押し出して手強いような文章だが、史実や現実にフィクションがうまく融合して、後半につれてグッと視界が良好になり、結局は凡ゆる人への賛美と愛の物語だと知らされる。誰の言葉でも自分に響いたならええじゃないかええじゃないか、とゲーテが言ったとか言わなかったとかw
これを2001年生まれの若者が書いたことに感服。
Posted by ブクログ
いやぁ〜、面白かった。
ちょっと時間もかかって、休み休みで間延びしながら読む結果になってしまったけど…
前半に文語体?的な表現が多用されているのが原因のひとつであると思う。が意図的だと後半気づく。
「真実」ってなにか。と言うのがテーマのひとつ。かな。いろいろとある中、そこを感じた。
ネタバレ、あらすじ
ゲーテ研究の第一人者である主人公の統一。
物語の最後に、出典の確実性がはっきりしない言葉の引用をTV番組で言い切るさまが爽快だった。
そう、爽快な気持ちになる読後感。
哲学的な思考を織り交ぜながら、実に軽快にユーモラスにまとまった作品。
引用をひとつ
學のセリフ
もしかしたら、あらゆる言葉は何らかの形で祈りになろうとしている、ともいえるかもしれない、とこう思うんだね・・・・
このあと、ゲーテの引用
「お前の努力は愛の中にあれ、お前の生活は行いであれ」
ちょいちょい出てくるゲーテの引用、
そして、その言葉の解説がおもしろい。
然の捏造のぶち上げ方が、爽快でカッコいいって思ってしまう。先駆者感。てへぺろ感。爽快だ。
全体的にてへぺろ感の作品だと思った。
してやったり感と言ってもいい。
娘の徳歌の彼氏紹介やら、つづきの論文に関わってる様やら、してやったり感もいい。
義子も然り。
してやったり感っ、いいかも。
*
今作を読んで、まず思ったのが、
「ゲーテを読まねば」である。
なんでって、
「ゲーテはすべてを言った」のだもの。
ゲーテ作品、解説系の本を読んだ上で、本書を再読するとどういう感想になるのか。
そこも再度、味わいたくなる作品。
偉大な、時代を超えて残っている作品。
その時代の経験の先の、最先端の作家の作品。
調べてみると、著者は2001年生まれの24歳。
ヤバいね。すげえ作家が出てきたよ。
次回作も必読です。
今を生きる僕たちは、どちらも味わえる。
最近、よく思う。人類は進化し続けている。と。
情報で溢れている。
コンテンツで溢れている。
宗教観、人生観、多様性で溢れている。
さらにさらに生まれ続けている。
思考の先の思考。研究の先の研究。
先の先の
作品が生まれ続けている。
取捨選択の先に、多様性の先に、相互理解があり、平和な世界が来ると信じたい。
Posted by ブクログ
面白かった…。
でも、ゲーテの知識が全く無いのでほぼ理解出来てないです。それでも登場人物の魅力に、物語を最後まで楽しむ事が出来ました。
ゲーテのことを知ってみよう、学んでみようと強く思う、素晴らしい小説でした。
とりあえず、『若きウェルテルの悩み』とか、読んでみようかな!
Posted by ブクログ
想像力が天才だった
圧倒的な知識量にビビりつつアカデミックな世界を覗き見出来た感じがして嬉しかった
大学とか大学院とか博士とか程遠い世界過ぎて生態系がナゾだが頭いい人たちはこんな感じなのかな、と想像したりした
アカデミックな会話のくだりは全然理解できなかったのだが理解できないなりに楽しく読んだ
知らない言葉、知らない人名がたくさんあったし理解できない会話もたくさんあったのにノイズにはならなくてどんどん読み進めていってしまった
こんなに知らない、わからない箇所があっても面白く読めて不思議
俗っぽくなく清潔感がそうさせるのか?
これからが楽しみな作家 面白かった
(追記)
もしかしたらブグログにもめちゃくちゃ頭のいい人がいて レビューが全部でっち上げだったとかあり得るかなあ そしたら痛快だなあなんて想像している そうやって騙されてたら面白いなあ
意外と読みやすく面白い
2025年初めの芥川賞受賞作で、2作のどちらにしようかと迷って初めは登場人物の名前も難しそうでどうかと思ったが、読み始めるとすらすら読めた。1年に1000冊も読む読書家の作ということだし、いろいろな方面のことがよくわかって書かれているし、日常のことを描写するところも面白い。この本だけでなくURLに飛んでゲーテの言葉についての証言を読者自ら調べてみるというのも面白かった。色彩論は前から興味を持っていたし、多様と統合とは気になるテーマだった。最近は読書離れも感じられて自分もいままで大した読書もしなかったが、今後いろいろと関連するものからものへ、興味から興味へと読んでいきたいと思った。この若い新人に到底及ばないが影響されました。
そして今読了しました。とても面白かった。楽しかった。いろいろ自由に発言していいんだと気を軽くさせてくれた。
Posted by ブクログ
文学研究者を”過去に書かれた言葉を聖典のように扱い研究する職業”として捉え、未だ書かれていない言葉、自らの言葉を獲得するに至る葛藤を描く。
研究者の「原典に当たる」という日常の動作、職業倫理は今なお重要であるとは、研究者の端くれである自分としてもひしひし感じはするものの、書かれていることしか言えなくなってしまうのも問題だ。
また、研究者でなくとも多かれ少なかれ、誰が何を言ったかに囚われてしまうこともあるだろう。過去や権威の軛を脱して、先人の言葉/叡智を借りながらも、その先にどう新しい言葉を紡ぎ出していけるのか。これは文学論でもあるだろう。統一の妻がいそしむガーデニングに連なって”いかに自分の花を咲かせられるか”という例えも浮かんでくるが、終盤ではその花がその他の花と渾然一体となることで雄大な景色となることが語られる。これは、研究が人類の共有材であることとも等しい。恐らく人類の営みもこうであったのだろう。読むだけで頭が良くなったような気がする良書。
Posted by ブクログ
ゲーテ学者が出典がわからないゲーテの言葉を調べる壮大な物語です。
ゲーテ学者は博把統一(ひろばとういち)に義父は芸亭學(うんていまなぶ)とまた難しい人名ですが、とても心の豊かな人たちでした。
ゲーテという人は音楽の世界でも詩の世界でも登場する人ですが、少し近くに感じられました。
Posted by ブクログ
すごく芥川賞、文学的な小説を読んだ気がする。選者に「ペダントリー」という表現があったけどほんとに読む人を置いていくレベルの高い研究者の話ばかりでゲーテとか西洋文学の文学的研究がほんとにこんなものなのかは分からないけど文学に造形が深く学問を心から楽しんでいる父と娘の会話が言葉と知識が文章に根付いていると感じた。作者はまだ20代?
一方で、なんとなく文学って作者の生死観とか根源の欲望とかをメインに書くものな気がしてるのね。「空想上の文学者の日常」のお話でだからなんだ、と思う気がしなくもない。
Posted by ブクログ
オーディブルにて、最後まで聴きました。
ゲーテの言葉を探し求めて、アカデミックな世界で主人公が新たな発見をする物語。
偉人の名言はこのようにして現代に伝わってきたのか。
名言を大層に語った経験は誰しもありますが、その存在は実にあやふやなのだと気付かされます。
「ごったにカクテル」を飲んでみたいと思いました。
Posted by ブクログ
大学時代の先生がこの本について言及していて、手に取った。途中、アカデミック過ぎてついていけないところも…。けれど、ゲーテが言ったと言われる言葉を探す旅が、とても面白い知の探求。
Posted by ブクログ
今まで読んだことのない着想の小説でした。
「ゲーテはすべてを言った」「愛はすべてを混淆せず渾然となす」と云う名言(?)の出所を追い求めますが、たくさんの伏線が小説後半に続々と明らかにになり、ちょっとミステリックな感じも、言葉(言霊)を一緒に探している感じも…
登場人物の名前もちょっと意味深では…
Posted by ブクログ
文学の世界でまだ語られていないことはあるのか?
サスペンス要素やちょっとしたユーモアが入って、とっつきにくいテーマがエンタメ小説になっている。
クラシカルな雰囲気に今っぽいトピックが入っててる。
Posted by ブクログ
本書は、芥川賞受賞作品ということで、とても気になっていましたが、やっと読めました❗️
本書は、ディナーでティーバッグに書かれたゲーテの言葉を求めてストーリーが展開されていきます。
著者は、本がめちゃめちゃ好きなんだろうなという感じがよく伝わってきてよかったです
Posted by ブクログ
ゲーテの研究をしている第一人者を主人公として書かれた話。
万能のゲーテは全てを言った。名言ぽいものは全てをゲーテが言ってしまうことにすればいいというドイツのジョークがあるとか、ないとか。言葉、とりわけ名言とはなんなんだろうね。ということを少し考えました。
Posted by ブクログ
高名なゲーテ学者・博把統一は一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。
ティーバッグのタグに書かれたその言葉を求め、膨大な原典を読み漁り、長年の研究生活の記憶を辿るが…。
昨日読み終わり、ちょうど『あの本読みました』で取り上げられていた。
最初はちょっと微妙かもって思ったけど、徐々に夢中になってしまった。口で説明するのが難しいけど、読んでる間ずっと面白いって思っていた気がする。読み終わった後は良い本を読んだな〜って気持ちになった。
Posted by ブクログ
Aさんは○○と言った
という名言があるが、それは本当にAさんが言った言葉か?Aさんが言ったかは本当に大事か?
等考えさせられる作品。着眼点が面白いと思った(名言が信じられなくなりそうでもあるが)。
前半と比較して後半の話の展開がかなり早い。打ちきり前の連載を想像させられる。
Posted by ブクログ
芥川賞受賞作。
とある言葉をゲーテさんが言ったのかを調べる、お話(?)。
物語にはなっているけど、学者界の話など、中盤は小難しく純文学だなぁ、と思いました。
ゲーテ曰く、小難しいと純文学になんねん。
ゲーテ曰く、白って200色あんねん。
Posted by ブクログ
主人公が大学教授であり、ゲーテを初めたくさんの文豪について多くが割かれ、アカデミックな展開。実際に、ゲーテもどんな人か良くわからない中ゲーテ論が展開されるため、始めはかなり難解に感じた。また。学問を探求することが当たり前の環境で織りなす議論は難しいと同時に現実味が薄く感じた。
読み終わった後、最終的にゲーテがこの物語にどう関係したか、人に説明できる気がしないものの家族の絆も含め、最後は何となく、まとまった作品だった。
Posted by ブクログ
学者や戯曲、格言の引用が沢山出てくるので、哲学の知識がほぼない私にはかなり難しかった。でも、その前提知識があればもっと面白く読めるんだろうなと思いながら読み進めた。
ティーバッグのタグに書かれた「ゲーテの言葉」とされる一文の出どころを追う、という軸がありつつ、実際には「誰もが自分の中に “ゲーテ像” を作り上げ、その視点によって語る真実が変わる」という、すごくモダニズム的な物語になっているのが印象的。
そして何より、同世代の人が書いたとは思えないほどアカデミックで、素直に尊敬した。恥ずかしながら、私自身も文系だけど「文系の研究って、例えば教授たちは何をそんなに深掘りしてるんだろう?どこに“答え”があるんだろう?」とずっと疑問に思いつつ、なんとなく大学生活を送ってきたタイプ。だからこそ、ゲーテ研究者である教授が主人公の本作で、文系の大学教授や研究者がものを考えるときの視点や思考回路に触れられて、とても興味深いと感じた。
いつか『ファウスト』をちゃんと読んでみたい。
Posted by ブクログ
読後、しみじみと考えてやはり面白かったというか、自分好みの作品だったな、と思った。
文体がクラシカルで昔の小説を読んでいる気分になれるのに、昔の小説より圧倒的に読みやすい!憧れの本の世界に入れたようなお得感。
登場人物ほぼエリートなのにどことなくほんわかしてて、興味の対象や環境が違うだけで、一般人と対してやってること(感情とか行動)は変わらないんだなぁ、親近感が湧いた。
ゲーテの言葉の解釈にしてもそうだよね、って納得。大昔の人の言葉なんて今に伝わるまでに色々な言語を行き交い、大勢の人間の解釈を行き交い、大量の時間を行き交い、価値観を行き交い、中には然先生のように捏造したり、意識せずに捏造してたり、と不確かさをあげたらキリがない。なのに学問の枠に入れちゃうと、正しいことばかりに、目がいっちゃう。もちろん正しさは大前提に必要な事だけど、曖昧さがあってもいいよね、というかある方が正解というか。著者はそんなことを伝えたかったのかな?と思いました。
読み続けること、最後まで読み切ること、大変だったけど、良い読書体験になりました。
Posted by ブクログ
ドジャースがWS連覇を達成し、山本投手の「言ってない」名言がネット界隈を賑わせている。「ゲーテは〜言っていた」ジョークと通ずるものがあるのではないか!
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「言葉はどれも未来へ投げかけられた祈りである」という最後のフレーズがとても重い。果たしてLLMは我々のために祈りを捧げ、全てを言ってくれるのだろうか。
言葉を探すプロセスが変容しつつある状況下で、言葉と真摯に向き合うアカデミアのエネルギーと知的興奮を感じられる一冊だったと思う。
Posted by ブクログ
どんな名言もゲーテがすべて言った、とするドイツ人のジョークは初めて聞きました。
「ゲーテ曰く、◯◯。」という感じでしょうか??
*
世の中に名言はたくさんありますが、本当に当人が言ったのか??あやしいものもたくさんあるようです。
たとえばアイラブユーを月がきれいですねと訳したのは漱石ではなかったとか、愛の反対は無関心、と言ったのはマザーテレサではなかったとか…。
とすると、ゲーテはすべてを言ったのか?というのもあやしいということになりそうですが…。
それはさておき、このことばはとても便利な言葉だと思いました。
なにかの説明で着地点を間違ったとき、
笑わせようとしてすべったとき、
「と、ゲーテは言っている」
ですべて解決できそうですから。←
Posted by ブクログ
ゲーテにもドイツ文学にも興味はないが、第172回芥川賞受賞作ということで読んでみた。ゲーテ学者が自分の知らないゲーテの名言と出会い、その出典を探し求める過程で、名言とは、言葉の力とは、と考えを深める物語である。蘊蓄も豊富で、マザー・テレサの「愛の反対は無関心」という言葉が、実は他の人の言葉だったことなどを教えられた。最後は伏線が回収されて家族の絆が強まるのだが、ちょっと調子が良すぎるのではないか。しかし、読み終えて、「ファウスト」やゲーテの他の著作を読んでみようかと思わされたのは、小説のねらい通りだろう。
Posted by ブクログ
もちろん自身の教養の少なさも原因ではあるがかなり難しい、とにかく難しいと感じた。
しかし、言葉の引用というテーマを軸に色々と物語が展開していく感じが学者博把統一の頭の中を常に見ているような気がして読んでいて楽しかったです。
文学系の学者さん達はこのような思考を日頃から行っているのかと思うと自分にはまだまだ知らない世界があるのだなと感じました。
Posted by ブクログ
とにかく難しかった。
ゲーテやファウストに関する基礎知識がほとんど何もない(名前くらいは知っています程度)状態だったので、たぶんこの小説の本当の面白さが理解できてないんだろうなぁという意味も込めての★3です。この辺に詳しい人はもっと楽しめるんだろうと思う。
本文中にドイツ語や英語の格言めいたものが表記されていて、特に和訳もなかったりすることがあるのできちんと理解したい人は何か翻訳できるものを片手に読んだほうがいいと思う。
とはいえ、ゲーテが言ったとされる、とある名言の出典を求めてひたすら文献を漁る主人公の周りで展開される物語自体はとても面白かった。そして主人公の家族の教養レベルの高さに呆然とした。
それにしても弱冠24歳くらいの若さでこれを書いちゃう鈴木結生さんすごすぎる。
Posted by ブクログ
ゲーテ研究者の教授がある名言の出典を探しつつ大学内や家庭内の日常を描いた作品。難しい言葉が多く読み進めるのが少し大変だった。漠然とした感想になるが上流家庭の緩やかな日常が描かれているなあと思った。
Posted by ブクログ
頭がいい人同士の会話って楽しそう。頭がいいというか、文学に強い人?同じことを学んできた人?
別に同じ漫画を好きでもその人同士で話すと楽しいもんな。
レストランで出てきたティー・バッグのタグに書かれていた『Love does not confuse everything,but mixes』というGoetheの言葉の出典がどこか探す話。
『愛はすべてを混淆(こんこう)せず、渾然(こんぜん)となす』
見つからなかった?
ちょっと難しくてよくわからなかった。
「ゲーテはすべてを言った」というのは学生時代にドイツの画学生から教わった言葉。「名言を引用するとき、それが誰の言った言葉かわからなかったり、実は自分が思いついたとわかっているときでも、とりあえず『ゲーテ曰く』と付け加えておくんだ。何故なら『ゲーテはすべてを言った』から。」
Posted by ブクログ
さすがの芥川賞受賞作ということもあり、アカデミックで結構マニアックで、理解が追いつかないところが多々ありましたが、ふふっと笑える点もあり、えー!そうなるの!という展開もあり、知的好奇心もくすぐられ、全体的におもしろい本でした。著者の鈴木結生さんと同年代ですが、なにより知識量に圧倒...。
Posted by ブクログ
「ゲーテ曰く」をつけたら
名言になる説!とっても納得!
ゲーテは私の中では
作家というより
優れた作曲家に愛された詩人
っていうイメージが強くある
(あれとかこれとか名曲がすぐ浮かぶ)
紅茶のタグに書いてあった
ゲーテの名言らしきもの
これを本当にゲーテが言ったのか?
を探るという物語だが
頭のいい人たちの食事会に
なんでか同席してしまって
雰囲気はいいけど
話が専門的すぎて
右耳から左耳に通り過ぎていってしまう…
でもニコニコ楽しい雰囲気なので
つられてにへらにへらしてる
みたいな
楽しいし全然わかんないわけじゃないんだけど
目がすべっちゃうんだよ〜
っていう本でした(笑)
Posted by ブクログ
ちんたら読んでたもので、ようやく読み終わったという感じ。漢字を個性的に読ませてるもので、特に人名に関しては、時々迷子になった。一気に読んでればそんなことはなかったかもしれないけど。
単行本として本棚に収めてるけど、例によって、文藝春秋掲載のもの。
ゲーテを専門とするドイツ文学、その妻と娘、娘の恋人がおもな登場人物。そこに長年の友人だったりが絡んでくる。
流れとしては、ゲーテの言葉とされる名言に振り回される話…と言えるのかな⁈
中に出てくるテレビ番組は、Eテレの100分de名著とナントカ夜話をミックスしたような感じ。思わず、一瞬だけど伊集院さんを思い浮かべてしまった。全然違って、すぐ引っ込めたけど。
これ「ファウスト」とか読んでた方が、面白かったんだろうか?ゲーテの作品を知らないもので、その辺はわからない。