小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
読み終えて、強く残ったのは、主人公・荒木村重の「孤独」だった。
村重は有岡城の城主である。殿様であり、多くの家臣を率いるリーダーである。当然、周囲にはたくさんの人間がいる。命を懸けて戦ってくれる家臣もいる。
それなのに、村重は孤独である。
読みながら考えていたのは、「一人で決める」ということの重さだった。
第一章「雪夜灯籠」では、人質である安部自念をめぐる事件が起きる。
村重は自念を殺さないと決めた。しかし、その下知に背き、自念を殺した者がいる。
命令違反ならば処罰すればよい。だが、それほど単純ではない。
敵を殺した味方を処罰すれば、家臣たちはどう思うのか。処罰される者をかばう人 -
Posted by ブクログ
この本は……
ヤバいし、すごいし、考えさせられた(三大クリシェ)
はぁ?
ダメです。そんな言葉で語ってはいけません。
舐めてます、バレエ、戦争、シベリア抑留を!
今日は終戦記念日ですね。
戦後81年目。
「終戦」と言ってもそれで終わりではなかった、始まりでもあったのだ。
シベリア抑留と言う過酷な状況に追い込まれた人達が居たことを忘れてはならない。
この本にはその状況に追い込まれた若者達(衛生兵や従軍看護婦)の記録が鮮明に描かれている。
舞台は満州。
私の祖父は陸軍歩兵隊としてそこで活動したらしい。
散々聞かされた。
写真などの記録も残っており、まさに銃を撃ちまくって -
Posted by ブクログ
ネタバレ表紙の帯にあった背筋さんのコメント通り、「怖いのに、どこか怖くない」不思議な読み心地の作品でした。
主人公はマンションや帰り道で異質な状況に置かれているのに、家庭環境からかメンタルが強くて必要以上に怯えません。読んでいる側も安心して読めました。
隣人が語る「友達の話」も、一つひとつが絶妙に怖くて、それでいて続きが気になって面白かったです。
主人公の家庭環境はかなり重め。特に母親が自分のことしか考えていないように見えてしんどく、似た経験のある人はトラウマを掘り返されるような部分もありそうだと思いました。
怖い存在のはずの隣人には妙なユーモアがあって、だんだん友人のようにも感じられるし、管理 -
Posted by ブクログ
ネタバレ垣屋さんの小説は面白い! その多くが現代を生きる女性達のリアルな姿、言動、価値観、生活、自分の周りの人との接し方が如実に表されているから。こちらの作品も読者によって感じ方は異なるでしょうが、個人的には読み進めるごとに身につまされる思いがしました。
田舎ならではの価値観や習慣、ものの考え方に辟易し、そこから抜け出したくて都会を目指し、そこで結婚して子育てに奮闘する女性達。理想と現実のギャップ、夫や夫の親族とのやり取りに心労を重ねる女性達、自分達と子供達の世代間や、個々の考え方や生き方のギャップ、隣の芝生は青く見える状態に陥りどうして自分だけがこんなしんどいのかと感じる女性達。全てが現実にあり得 -
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吉田修一さんの愛と喪失を描いた物語。
恋愛小説であり、戦争小説でもありました。
主人公・一心の日常と、伝説の映画女優だった和楽京子こと鈴さんの人生がリンクして描かれており、『国宝』と似た描き方だと感じました。
戦後、鈴さんの女優人生は、成功に満ちた鮮かな人生に見えますが、その裏には被爆者であることを揶揄されたり、親友の存在が心の傷として残っていることが明らかとなります。
鈴さんが佳乃子さんを長崎港に連れ出し、海に向かって叫ぶシーンは、胸が引き裂かれそうになりました。
鈴さんが佳乃子さんのことを語ると、彼女が影になってしまうという言葉が重く響き、佳乃子さんの人生も引き受けた鈴さんの覚悟に、戦争を -
Posted by ブクログ
ネタバレ『連続殺人鬼カエル男』シリーズ、これにて完結。日本を震撼させた大量殺人犯の最後としてはひどく呆気なく、そしてひとりの極悪人がいなくなったことを喜ばしく思うべきなのかもしれないが、妙な物悲しさを感じさせる作品だった。
改めて刑法39条の功罪というか、そのゆらぎみたいなものを考えさせられましたね。おもしろかったです!
これで「カエル男」の物語は終わりを迎えたわけですが、願わくばもうひとりの悪女のほうの話も畳んでいただけると嬉しいですね。
これまでも数々の残酷な殺害方法を提示してくれていた本作ですが、今回は比較的マイルドだったような? 私が慣らされて一般的な感覚と乖離しているだけなのかもしれないけ -
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