ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • アクロイド殺し

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    ある村に越してきた名探偵ポワロが、その村の名士の殺人事件に挑むという、いわば典型的探偵小説。

    この作品の肝とも言える構成については、ポーの前例があったものの、それを長編として完全構築したクリスティーの中でも有名な作品。

    果たしてこの作品はフェアかアンフェアか、当時は物議を醸したらしいが、それだけ沸騰するのもこの作品の衝撃度のせいではないだろうか。
    僕も中学生の時、海外の人の名前が覚えられないから紙に書き出したのを見ながら読み終えた時、してやられてしまった。

    フェアかアンフェアか。

    正直、そんなことどうでもいいくらい面白い。

    あれから幾年もたった今読み直してみると、当時の衝撃は当然ない

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    2025年12月11日
  • ハウスメイド2 死を招く秘密

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    著者と訳者の素晴らしいタッグにより、前回同様私を虜にしてくれた。ただじゃ終わらない。敵にしてはならない。

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    2025年12月11日
  • 透明な夜の香り

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    【過去を清算して前を向ける透き通った本】

    ーあらすじー

    仕事をなくし、半ば引きこもりの生活をしていた若宮一香。スーパーに貼ってあった従業員募集の紙になんとなく惹かれ、調香師である小川朔と出会う。

    自称未亡人の藤崎という女性が、亡くなった夫の香りを作成してほしいと朔のもとを訪れる。しかし、朔は藤崎の嘘の匂いを嗅ぎとった。興信所で働いている朔の相方である新城とともに、藤崎の不倫相手である男を、その匂いを根拠に探し当てる。嘘の申告があったため不倫相手の香水を渡すことを躊躇う朔であったが、何としてでも手に入れたいという藤崎の懇願に応じる。その後、藤崎は元不倫相手の男性に殺害未遂の事件を起こした。

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    2025年12月11日
  • ハウスメイド

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    面白い!
    想像以上に読みやすく、頭の中で映像化しやすい作品でした!

    一部までは、最近読書を再開した友達(基本殺人とか怖いのダメ)にオススメしようかと思っていましたが、二部に入ってやめました…!

    すでに続編も刊行されているので、さっそく買って来ます。

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    2025年12月11日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    ネタバレ

    全然似てないんだけど、親近感がある家族。こんなふうに思うことあったなとか、あの時のあの気持ちは、これと同じかもと思ったり。
    みんなが少しずつ空想から抜け出して、遊園地に行ったところはなんか良かったな。

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    2025年12月11日
  • 満願(新潮文庫)

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    最初の章で一気に引き込まれてそのままどんどんのめり込んでた…。

    どれも不安を掻き立てられるような展開なのに、話の先が気になって読む手が止まらなかった…

    1章あたり50~100ページくらいでそんなに長くないのに、簡潔にまとまっててかつ完成度が高いっていうのも、どんどん読み進められた要因かも。

    個人的には「柘榴」が1番ゾワっとした。

    最後の解説も、読んで自分が感じた感情がそのまま言語化されてて、自分はこう感じてたんだなって解釈できてよかった

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    2025年12月11日
  • 祈りのカルテ

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    泣きました。
    ラストのお話、仏様みたいな人。
    読み終わってから、なにもしていない保険証の裏、意思表示しました。

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    2025年12月11日
  • 火の粉

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    元裁判官が2年前に無罪判決を下した男がある日隣家に越してきた。
    その男は過剰なまでの善意で家族達に取り込んで行く‥
    そして次々と不可解な出来事が起こり、
    真相を暴こうとするが⁈

    面白すぎて夜更かししてまで一気に読み終えてしまった。
    深層心理描写が秀逸でした。
    義母の介護に疲れ、孤軍奮闘する尋恵に漬け込む武内。
    疑心する雪見を排除してゆく武内。
    結局、人間の心理、狂気、本性がこの世で1番怖いんだな、と思い知りました。

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    2025年12月11日
  • 月の立つ林で

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    ーーー竹林からお送りしております。かぐや姫は元気かな。ーーー

    ポッドキャストの「ツキない話」が繋ぐ人々の物語。

    本当の思いを誰にも言えなかったり、思い描いた自分になれなかったり。
    そんな人たちが出会う「ツキない話」。月にまつわる話が語られるが、聞いている人の心が少しずつ明るくなる。

    第三章「お天道様」が私は特に好きだった。
    父親と義理の息子。ふたりとも不器用すぎる。
    でも、家族を思う気持ちはどちらも負けていない。
    きっとこの家族は今後より良好な関係を築いていくんだろうなと感じられた。

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    2025年12月11日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    直木賞と山本周五郎賞、さらに映画化と知って読んでみた。
    結果これは大当たり。ラストをあれこれ想像しながら楽しんで読めた。

    悪所とよばれる芝居小屋に流れ着いた人々。
    元幇間、立師、衣装部屋の女形、小道具係、戯作者。
    彼らが2年前に木挽町で菊之助が成し遂げたあだ討ちについて語っていく。聞いて回っているのは菊之助と同じ年頃の武士。身の上話もしきりと聞きたがるので、少しずつ語るうちに彼らの来し方と人柄がわかってくる。
    当時あだ討ちをたてたら届け出て、成すまで自分の藩に戻れなかったという。相手が見つからずにそのまま流れ者になってしまうこともあるのだと。ようやく親の仇に出会ったら名乗りをあげて討ち合い、

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    2025年12月11日
  • 青空と逃げる

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    『傲慢と善良』を読んでから読んだので、途中、ヨシノさんが出てきたときには「うぉーーー!」ってなって、もう大丈夫だ感が半端じゃなかったです。

    読後感も最高でした。今のところ2025年のベスト。

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    2025年12月11日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

    購入済み

    作者買いです。登場人物が10代の少女であることやストーリーからティーン向けの小説のような雰囲気があります。ホラー要素のある青春小説でしょうか。少女たちが新興宗教施設に囚われた友人を救うために奮闘する物語です。
    伊坂幸太郎の楽園の楽園は読んでいないのですが、それに影響を受けて書かれたと思われる本作のようなので、ぜひ読んでみたいと思いました。

    #泣ける

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    2025年12月11日
  • 死にたいけどトッポッキは食べたい 2

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    ネタバレ

    前半は前作よりもセヒさんの病状が悪化しているように思えたが徐々に自分自身と向き合え、回復しているように思えた。

    しかし自傷行為にまで。
    自傷行為が死ぬためのものではなくて突発的なものだったよう。
    よく自傷行為は心配してもらいたくてと言われたりするが人によって違って、血が流れるのがストレスが出ていくように感じたり、心の痛みを身体の痛みで紛らわしたりなどがあると知った。
    先生も心配されていて入院を進めていたけど別の病院の対応が雑でなんだかなと。

    セヒさん自身が以前まで大きな打撃を受けていた出来事を自分との対話や受け入れるための選択肢を増やすことで前作のような状態にならんとする行動が見えて凄いと

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    2025年12月11日
  • エピクロスの処方箋

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    楽しみにしていた続編
    雄町先生の言葉や人柄がじんわりと胸に染み込んできます

    ハッとさせられる言葉もたくさんありました。
    前作よりも、雄町先生の過去や心情が色濃く出ている印象

    医療では人を救えない。
    でも癒せない哀しみはない。

    亡き妹とのこと、医師と患者、伯父と甥、自分自身のあり方、様々な立場で迷いながら、「今」をどう生きるのか、そのためにどのように寄り添うことができるのか模索していく雄町先生。

    遠くではなく、足元をみつめて今を大切に生きていきたい。そんなふうに思わせてくれる一冊でした。

    スピノザの診察室とともに繰り返し読みたい。

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    2025年12月11日
  • マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ

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    初めての、古内一絵さん。
    昨年、読書YouTuberがオススメされてて気になっていたものの、文庫を待とうと思ってた矢先に先月文庫で出たので購入。

    元エリートのシャールが夜に開く『マラン・マカン』で、自分に自信がなく不安な日々を送る人たちに、温かく体に優しいご飯を提供する。
    そんな彼(彼女というべきか…)の言葉は、温かく心に染み込む。それがシャールの人生を物語ってるかのように、弱った心を支えてくれる。
    ライターのさくらと同じような状況でもある自分にも、シャールの言葉は包みこんでくれた。
    言葉もご飯も上手ければ、元気、前を向いて進められる後押しにもなり、心がホッとする。そんな物語に出会えました。

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    2025年12月11日
  • タクジョ! あしたのみち

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    高間夏子さんの話は別格として、刀根さんと道上さんの話がずーんと来た。「じーんとした」、に似て非なる「ずーんと来た」。
    夏子は29歳で何か始めたい、始めなきゃと思っている。でも、最後には今できることに目を向けている。

    今は、ただただ前に進む。とにかく経験を積む。

    私も、29歳はかなり前のことだけど、
    今はミドルエイジクライシスな年代で、やっぱりいろいろある。
    次のステップへ。
    私はとにかく経験を積むの時期を継続しつつ、経験してきたことを整理し、自分の引き出しを、取り出しやすいものにしたいなぁと思う今日この頃です。(来年の抱負)

    ちなみに、1、2巻を文庫で読んでたけど、3巻目は単行本で購入。

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    2025年12月11日
  • 感動のお仕事シリーズ 介護の花子さん

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    「量産型女子」の花子さん、山田花が介護の仕事に奮闘するお仕事小説。児童書だけどけっこう本格的で、うるっときた場面もチラホラ。
    仕事を選ぶとき、花ちゃんみたいになんとなくで就活する人、たくさんいるんじゃないかなぁ。職場が合えば続くし、ダメなら転職して。最初はハラハラしながら読んでたけど、後半成長して…自分の意見を言えることも、人を好きになることもすごいことだと思う。
    絶対いつかは訪れる“死“にどう向き合うか、難しいけど考えさせられるお話だった。

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    2025年12月11日
  • 川のほとりに立つ者は

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    人を理解するのは難しい。自分は相手ではないので表面的にしか物事を言うことはできないし、それが善意ではなく偽善になることもあるから。

    だからこそ海の底に沈んだ石を想像することは忘れずに、その時の相手に渡す言葉を選べる人でいたい。

    あなたの明日が、よい日でありますように。

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    2025年12月11日
  • 十角館の殺人〈新装改訂版〉

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    ネタバレ

    方舟、十戒に続き、ミステリの王道を読みたくなって探しました!ちょうどSNSで1行でひっくり返ると話題になっていたので楽しみにしてました。

    ひっくり返りましたね〜〜
    エラリイが途中から犯人を断定していたのが、気になっていてヴァンを少し疑っていましたが、まさか森須とは…気づかなかった……

    縁ある土地だったので、想像しながら読み進めていましたが、森須すごい仕事量してますね(笑)
    ヴァンが途中メンタルやられるのもそういう理由か〜と納得しました。

    しかしながら森須の種明かしパートからのエピローグでさらなるどんでん返しが?と構えすぎていました。プロローグの伏線をさらっと回収して終了。なんだかもう少し

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    2025年12月11日
  • つきみのまつり

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    絵本の中の文字探しをすることで、闇の中から動物たちが立ち上がってくる。
    リフトで登っていく場面と、対岸から花火を見ている夜の情景が、とても美しい。

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    2025年12月11日