ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • ハウスメイド2 死を招く秘密

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    この家はおかしい・・・

    ギャリック家でハウスメイドとして働くことになったミリー。
    そして、ギャリックから提示されるルール。

    ゲストルームには入ってはいけない

    ゲストルームではギャリックの妻ウェンディが静養中。
    しかし、ゲストルームから泣き声が聞こえたり、ナイトガウンに異常な量の血がついていたり、どうしても顔を見せようとはしない妻ウェンディ・・・

    この家はおかしい・・・


    といったあらすじ。

    前作が面白かったので、「ハウスメイド2」を期待して読みましたが、その期待を大きく上回る物語でした。


    四部構成となっています。

    第一部で、ミリーの学業、恋愛、仕事が語られ、徐々にゲストルーム

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    2026年05月08日
  • 季節のかたみ

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    頭の上に乳酪のかたやりを載せていると考えなさい、徐々にあぶらが溶けて、そのトゲトゲした心を柔らげてくれるからね、と。なるほど、頭上にあぶらを頂いて端坐し、うなじが肩が胸が徐々にうるおってくる、と思えば心は静まる。 六月はうるおう月、濡れそぼつ月、私は好きだ。

    ◆言葉遣いというのはこういうことなのだなと気付かされる。心を落ち着けたいときに読む本。

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    2026年05月08日
  • 終点のあの子

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    違う人の視点からその人を見て聞いて、知らなかった一面に気がつくのが本当にそうでぐっと来る
    高校生でアルバイトをする「大人びた」同級生を慕う友人からの視点と、同じ店舗で働き「子供っぽい」彼女の行動に飽き飽きする大人の視点

    柚月さんは他にも数多くの名作があるが、私はこれが一番好き(読んだのが高校生の時だったから余計登場人物に近い想いを持って読めたと思う)

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    2026年05月08日
  • ヤマケイ文庫 エスキモーになった日本人

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    ネタバレ

     1947年生まれ、現在(2026年)79歳のグリーンランドでは知らない人はいないという伝説の猟師、そして現役の猟師である著者・大島育雄さん。

     1972年、初めての海外がグリーンランドで、そこで待っていたのはあの植村直己さんと、キビヤの洗礼だった。「ツバメとハトの中間くらいの大きさの小鳥が五、六羽。その姿がすごい。道端で見かけるぐしょぬれの小鳥の死骸そのものだ。独特の臭いが漂ってくる。まったくなじみのうすい刺激臭だ・・・・植村さんの食べ方を、見よう見まねでやってみる。左手で頭部をつまんで、右手で羽をむしっていく。意外とすめすめ抜けるものだ。赤っぽい鳥肌がむき出しになる。植村さんはその首筋あ

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    2026年05月08日
  • ラットマン

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    ネタバレ

    この本が初めての道尾秀介作品
    読んだ後にどんでん返しが来て衝撃を受けた
    皆が皆そうだと思って庇ったりなんなりしてすれ違ったけど最後に謎が解けて少しでも前に進めれたのかなと気持ちが少し晴れた

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    2026年05月08日
  • ミトンとふびん

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    誰かの癒しになる小説が書きたいと後書きにあったように、本当に心がほどけるような作品だった。何か大切なものをなくす、けど世界は進む、一人取り残されてしまった人たちの物語。

    ただ、この小説は無理に前に進ませようともせず、かといって立ち止まっていいよというメッセージでもない。ただ、その人が抱えてきたものを見つめ直して、心にそっと思い出としてしまう。そこまでの過程をすごく丁寧に書いている小説だと思った

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    2026年05月08日
  • 倫敦スコーンの謎

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    小市民シリーズ第2作品集。小鳩くんと小山内さんの通う船戸高校の卒業生である芸術家の盗作疑惑、絶品ジェラートを食べないスーツさん、生焼けのスコーン、そして1話目に繋がる脅迫状と作品破壊の謎。2人にまた会えて嬉しい。いかに小市民らしくあるか常々気を付けている2人だけど目の前の解くべき謎を解かずにはいられない。小山内さんの言う通り甲村先生には怪しさや読めない怖さみたいなものを感じていたけど、最後に明かされる話からすると実は生徒思いのいい先生だった。今回も謎解きや2人の会話が楽しかった。スコーンが食べたくなった。

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    2026年05月08日
  • 豆は煮えたか

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    第1話 ささげやの名物豆餅はお玉の夫が亡くなってから、美味しく作れない。一方手相占いは人気で目当てで来る人がいる。夕刻、庭から指のちぎれかけた男性が入ってきて手当して匿う。

    第2話 老夫婦がやってきて、娘夫婦はうまくやっているが、娘が遊びすぎてお金を使うので、お金の入った巾着を託された。が、どこにやったかわからないので、占ってほしいときた。街で占いをしているお玉の噂をきき、探し出そうとする。

    第3話 花の苗を育てて売っている伊織。息子が出て行ってだいぶになる。ある日お玉に占ってもらう。

    第4話 ちょっとばかし未来の見えるおかつは、そのために嫌われていく場所がなく、ささげやに置いてもらって

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    2026年05月08日
  • 空、はてしない青 上

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    ネタバレ

    とてもよかった。
    エミル(若年性アルツハイマーになった青年)とジョアンヌ(一緒に旅をする女性)の物語。
    Tout le bleu du ciel
    病気の診断があったエミルが残り2年の人生を旅する。旅する中でこれまでの人生を振り返る。ローラ(元カノ)との日々。どう考えて生きてきたか。そしてローラとは正反対の女性、ジョアンヌとの旅を通して様々な発見を得る。
    「真の旅の発見とは新しい景色を求めることではない。新しい目を持つことだ」プルースト
    「最も偉大な旅人とは自分自身を見つめ直すことができた旅人だ」孔子

    これが正しいかは分からないが段々とジョアンヌに惹かれていってるのではないかと思ってる。だけど

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    2026年05月08日
  • 成瀬は都を駆け抜ける

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    成瀬あかり。
    現実の世界だけでなく、小説の世界でもめったに出会えないキャラでした。
    京都大学の学生という設定も珍しい。
    京都大学出身の女性と言えば八木麻紗子アナウンサーしか浮かばない。
    作者の宮島未奈さんが京都大学卒なので書き易かったのでしょう。
    成瀬あかりは、びわ湖大津観光大使でもあるが、びわ湖大津観光大使は実際にあり歴史も古いんですね。

    滋賀県大津の物語で始まったが、成瀬が大学生になって舞台が京都寄りになった。
    最後は成瀬が入院してどんな終わり方になるのだろうと心配したが、ここでも島崎が登場し成瀬も復活し舞台も大津に戻った。

    レビューは多くの皆様とほぼ同じなのでこれ以上は書かなくていい

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    2026年05月08日
  • その絆は対角線

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    四谷のカルチャースクールで出会った同い年の4人の少女―千鶴、桃、真紀、公子。学校も性格も悩みもそれぞれ違う4人の少女が関わり合いながら成長する物語。『日曜は憧れの国』の第2巻。

    それぞれの仲が深まるにつれ、前巻よりも本音で向かい合っていて、それぞれの本質が出てきたように感じられた。ちゃっかりしていて、周りと上手く付き合う力に長けたように見えた真紀が公子や千鶴とぶつかり、時には意地悪な発言をする姿も前巻から比べたら意外だった。

    何かを学ぶ場であるカルチャースクールが物語の舞台の要となっているからか、登場人物はそれぞれ、才能や能力を渇望したり自分の価値に悩んだりする。そ

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    2026年05月08日
  • 地の星 なでし子物語

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    前作から時が経っており、はじめはびっくりすることばかり…!
    でも耀子ちゃんはやっぱり変わらずに耀子ちゃんで、とても嬉しく思いました。
    ゆっくりだけどしっかりと芯を持って、着実に一歩ずつ進む。
    「どうして」と思わず、「どうしたら」と考える。
    青井先生が耀子ちゃんの中にいる。
    ヨウヨはどうなるのかな。私の好きなヨウヨ〜。

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    2026年05月08日
  • 小説家仇甫氏の一日

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     物書きとして細々と暮らす小説家"仇甫"の一日を描写した一冊。
     全体的に物憂げな雰囲気が漂う作品です。小説家としての活躍を望む青年が幸福とは何かを考えながら街を歩き回り、旧友と出会ったり過去の出来事に思いを馳せたりする。若者特有の漠然とした将来への不安、幸福という曖昧な概念への渇望が端的に記されており、仄かな共感を感じました。
     特段驚きのある展開は無く、盛り上がる窮地も無い。煌びやかな喜びも無い。にもかかわらず、読み進める目と指が止まらず、最後には緩やかな充足感すら感じられる不可思議な一冊でした。満たされない人生を歩んでいる時に是非読みたい一冊です。例え今何も持ち得ず、

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    2026年05月08日
  • 銀河鉄道の父

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    ネタバレ

    賢治の父、すごい。自分の仕事は当たり前として当時では珍しい?過保護で悩み多き父親なのが好感持てた。でも悩んでる姿は周りに見せられない。嫌われ役を買って出てでも父親を貫く姿がかっこいい。

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    2026年05月08日
  • その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか

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    大傑作。悲痛な物語。反復。そして、子どもはほしくない。そして、子どもはほしくない。そして、子どもはほしくない。そして、子どもはほしくない。そして、子どもはほしくない。そして、子どもはほしくない。そして、子どもはほしくない。

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    2026年05月08日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

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    「文豪」という言葉から連想される人物は誰だろう。様々な作家の名前が浮かぶが、夏目漱石の名前を挙げる人は少なくないと思う。「坊っちゃん」「吾輩は猫である」などを読んだことがある人も多いはずだ。そんな漱石の作品の中で、唯一センター試験で用いられたのが、この『彼岸過迄』である。◆大病による約一年半の休養の後、新聞紙上で連載が開始されたこの作品は、数本の短編が集まって、一つの長編小説が構成されるという形をとっている。作品全体の主人公は、田川啓太郎という青年であるが、短編ごとに主役が異なり、田川はストーリーテラー的な役割のみを果たすことも多い。短編の一つ「停留所」では、田川がある男の行動を調べて報告する

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    2026年05月08日
  • 檸檬

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    「えたいのしれない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた。」主人公は、肺尖カタルによる熱っぽいからだと生活苦、言い知れない焦燥感に苛まれ、京都の町をあてどなく歩く。そしてふと暗い果物屋の店先に檸檬を見つける。それを手に、以前お気に入りであった書店、京都丸善へと向かう。◆梶井基次郎は、明治三十四年に生まれ、肺結核のため昭和七年三十一歳で夭折した短編作家で、この十二ページほどの「檸檬」は彼の代表作である。この作品の中で、彼は日常のとるに足らない素朴なものを宝物のように拾い上げる。そこには、自分はこんなところにも美しさを見出しているのだよ、という若者らしい得意げな感じが見え隠れするが嫌味はない。画家セ

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    2026年05月08日
  • 幻想文学怪人偉人列伝 ――国書刊行会編集長の回想

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    「本の雑誌」の大森さんのレビューを読んで購入。

    荒俣大先生の章はないのね、と思ったけど、主戦場は工作舎、角川、平凡社だったっけか。

    個人的には、国書刊行会といえば、ちょっと前のヴァンス以外だと、「アルクトゥルスへの旅」になる。(あの函入りのデカいやつ、wikiで確認したら荒俣宏訳だった)
    昔、サンリオ文庫版で挫折した後、神保町で古本で買って最後まで読んだ、気がする。

    装幀が山田英春さん、『あー、あの「石」の人か』と思ったら、社長の理不尽で国書刊行会の社員にならなかった人だった、ということで、それもまた多大なる社会貢献だったんじゃないの、と思うところ。

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    2026年05月08日
  • 黒い滝 上

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    早川書房のゴールデンウイーク割引きで、せっかくだから新しい本を買った、で、当たりだった。

    現代アメリカの色んな差別、キリスト教でもトランプを後押しする福音派の闇の部分、我々には分かりにくい所が物語で表させている。
    著者はコロラド州と言う田舎(中心地のデンバーは大きな都市だが)で人種の比率や文化的な違いがよく分かる。

    白人、黒人、ヒスパニックやラテン、アフリカ系、アジア系、混血、ネイティブ等、平然日本人が考えているより複雑!
    ちなみにアジア系は結構下に見られているよねー

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    2026年05月08日
  • 汝、星のごとく

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    あまりにも儚く、辛く、そして尊い。
    ヤングケアラーや機能不全な家族など、重く息苦しい現実な要素を多く含んだ上で、ここまで美しい着地が出来るのかと圧倒された。

    お互いに深く想いあっているが、それぞれの歩幅、タイミングによってどうしても伝わらないのがもどかしい。
    それぞれの環境の変化や辿ってきた軌跡をみると、まるで非常に濃密な童話「うさぎとかめ」をみたようだった。

    特に心に深く刺さった一文がある。
    『きみのそれは優しさじゃない。弱さよ。』
    自分の人生での決断を求められる際に浮かび上がってくる気がする。

    フィクションの恋愛物語を読んでいるはずなのに、まるで自分に投影して言葉が刺さるのは、ある種

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    2026年05月08日