小説・文芸の高評価レビュー
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なぜ自分は生まれ、なんのために生きているのか。
主人公のあらたは、生まれたときから父親が不在で、経済的に恵まれた家庭でもない。周りの友人と比べ、自分は特別な才能を持った人間でもない。そういう環境にいると段々卑屈になってしまい、自分の存在意義を見失ってしまう。そんな中、亡くなった父親のことを調べるうちに、一日一日が、とてもかけがえのない時間だということに気付かされる。
くすかやあらたのように、至って普通の人間の方が圧倒的に多くて、何のために生きているのかよくわからないけど、友人との時間を楽しんだり、美味しいものを食べたり、何気ない時間を大事に生きるということが、私たち普通の人間の生きる意味なので -
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野暮用続きで全く読書時間が取れない日々…
そんな時にしっかりと癒してくれた本書。
梨木香歩さんが、八ケ岳の自宅周辺を中心に出逢う山野草達をひとつひとつ紹介してくれるエッセイ。
イラストも美しくて、写真で見るより特徴がよくわかるし、心にじんわり効いてくる。
山野草だけでなく、街なかで見かける花もいくつか登場する。
梨木香歩さんの花々への思い出を語る文章を読みながら、私自身もいくつかの花々達の思い出が甦ってくる。
花の名前を覚えた時のことや、思いがけない場所で出会えた時のエピソードなど、梨木香歩さんと同じように様々なエピソードが自分の中から湧き出てくるのが心地よい。
印象的だったのは、岩煙草 -
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昔の人間の行動や思想、願望や習慣はこのお噺という手段を通じて、後世の人々に伝えられて来たのではあるまいか。このお噺は我々の生存にとって必須欠くべからざるものの一つなのではないか。幾千年となく、人類は同じようなことを喋り、同じようにセックスし、同じように子供じみた悩みを抱いてきたのだ。人間の一生というのは、始めから終わりまで一つの面白可笑しいお話、信じられないほど馬鹿馬鹿しいお噺にすぎないのではないか?私が今書いているのだって自分のお話なのではないか?ものを書くというのは、挫折した願望にとっての排け口であるにすぎない。所期の目的を達し得なかった願望、作家自らが受け継いだ知力の範囲内で抱かれた願望
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ネタバレ高校でガールズバンド『さなぎいぬ』を組んだ4人のお話。主人公の瑞葉はベース担当。ボーカルの葵、ドラムの緋由、そしてギターの朝顔。朝顔以外はほぼ初心者のガールズバンドの夢はいつか紅白に出場すること。その夢に向かっていくにつれ、どんなに努力しても自分の限界を感じる瑞葉。自分がいるせいで、さなぎいぬは成功できない。そんな思いから瑞葉はさなぎいぬの脱退を決意する。
とにかく辛くて心がギュッとなる。瑞葉がさなぎいぬを、メンバーを大切に思っているからこそ離れることを決断するのが辛すぎた。大学の後輩でベースの才能がある子に私の代わりにさなぎいぬに入って、というのはどんなに悔しかっただろう。瑞葉がさなぎい -
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三部作の最後の巻。当然星5です。
良かった!
新二の成長。蓮の成長。皆んなの成長。
それが見事に描かれていた。
陸上に関する細かい情報もしっかりしていた気がする(自分はよく知らないけど)
ただどうしても作品ができた時の情報なので、フライングの決まりは、現在とは違うようだ。
今の職場に大学の陸上部のアルバイト君がいるのだが、今は最初のフライングで一発退場とのこと。
へぇ知らなかった。さらに厳しくなったんだね。
まぁ私が知らなかっただけかも?笑
残念なのは、プロのサッカー選手になった新二の兄のことをもう少し追って欲しかったなぁと思ったりしました。
‥‥‥個人的トピック
ヘルプデスクに転職して2ヶ -
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ネタバレ最初は軽い気持ちで読んでいたのに真相に近付くにつれて泥沼に浸かっているかのように引き込まれてあっという間に読み終えてしまった。
「キュウキュウ12」の子供時代の話は読んでいて本当に辛かったし、大人同士の粗末な約束の末に勝手に産み落とされて本当に不憫だと思う。我が子ももうすぐで3歳になるが、その年齢の子に手を挙げたり玩具を捨てるという行動を取る時点で下の子が無事に産まれてたとしても虐待には繋がったのだろうな、と容易に予測がつく。そうなるとこの親に移植された時点で事件が起こることは決まっていたのではないかと思う。
第5章「真相」で「禁忌の子」が明かされた時には、自分が「禁忌」だと深層心理で捉えてい -
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一気読み。
予想通り、下巻は辛い展開になり、ジョアンヌの人生が明かされていく。
読んでいて辛いけれど、やはり世界は美しい。
う~ん、ちょっとスピリチュアル的な・・・
最後は、ほぼ予想通りの結末。
それでも涙腺決壊。
ただね~
アルツハイマーの母を抱える立場としては、
どうしてエミルが若年性アルツハイマーで
余命2年と宣告されたのかが腑に落ちない。
ググったところ、どのサイトでも平均余命は5~10年と書かれている。
アルツハイマーとしては(患者が若いせいか)むしろ余命は長いのだとか。
仕方が無いからAIさんに訊いたら、
「時間の無い若者ということを強調するためのフィクションです」だって。
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素晴らしい本との出会いをありがとうございました。自然描写が繊細、細やかでカイアと一緒に湿地や沼地や歩いたりボートに乗っている気分にさせられました。
ミステリー小説としてだけてはなく、差別、偏見、人権問題、自然破壊等の社会問題にも切込み、学ぶべきことが多い小説でした。
また、人間と自然界の比較において後尾や優劣表現等の多くの行動の中で似ているところがあまりにも多く、生物として大きく捉えた視点に興味を寄せられました。
最後の結末は、ショックでしたが、自然界の摂理であり、生き物としての本能なのかもしれません。湿地の少女よ、安らかに眠って下さい。 -
Posted by ブクログ
コロナのような感染症で制限がたくさんある中で育った小学校三年生の子供たち「マスク世代」が大人になるまでの話。
学校の給食がないことで空腹の毎日を過ごしたネグレクトの親を持つ青葉、唯一の家族は「夜のお仕事」をしている母親のみでその元で育った冴、感染症後不登校になった心晴。それぞれの子供たちが感染症のせいで人生に少なからず影響を受ける。
でもそこで終わらないのがこの著者の凄み。
一見不幸せでネガティブに見える中から、小さなでも確かな幸せを掬い取る。「感染症さえなかったら」から「感染症があったから」手にしたものもあるのではないか、という方向に話は進む。
瀬尾さんの物語は読み終わった後、いつも温か