小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
とても面白かったです。競技クイズのストイックな世界をうまく物語で興味を惹きながら紹介してもらいました。
設定が素晴らしくよくて、謎・疑問の残るクイズ判定に悔しさをいだく主人公が、その事態を乗り越えようと、対戦相手の人と為り(なり)に踏み込みながら紐解いていく、という風変わりなミステリー仕立てです。
君のクイズ、というタイトルも深くて、対戦相手のクイズへの向き合い方への相いれなさを感じました。本当は2人は超近いところにいる気もしますが…。
世界をクイズで見る人たちは、無意識に情報を身体に染み込ませるのかもしれませんね。生きているあいだ出会うすべてのものが知識に、またクイズの問題になり得る。そして知識教養が増えれば増えるほど、またわからないこと(=問題や知識となる)が広がっていく。まぁ果てしない。。
この主題とは違うけれど、教養や趣味があればあるだけ、世界は面白く、楽しく感じられることが多いんだなぁ、ということも感じました。私は歴史とスポーツ分野を知りたいなぁ。興味もったらちょっとでいいから見たり調べたりしたほうがいいですね。すぐ忘れるんやけどね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレプリジオ王子は、王さまからも家来からも誰からも嫌われている。
とてもりこうで、物事をよく理解している。そして知らない者に感じ悪く指摘するのだ。
なぜそんなにりこうなのかというと、プリジオ王子の洗礼式の時に、妖精たちが祝福に来たのだが、皇太后様が妖精を全く信じておらず、妖精を無視してやりすごしてしまった。数々のプレゼントも無視し、それに怒った一番最後の妖精が、「りこうすぎる王子になれ」と呪いをかけてしまったのだ!
そして、ファイヤードレイクという、プリジオ王子は全く信じていない怪物討伐を、弟たちが行くように仕向けて断り、弟たちの死をきっかけに王さまがプリジオ王子を見限り、城を捨ててしまったのだ。
正しすぎるが腹立つプリジオ王子。
全く好きになれない!!
同情もしないし、面白いな、と思うこともなく、はて、最後まで読みきれるかな、と不安になった。
王子はある日恋をしたのだ!
今までに起きたことのない気持ちに気がついたのだ。
するといきなり、「かくれぼうし」、「千里ぐつ」、「フォルトゥナタスの財布」が、まさか妖精からの贈り物だったことに、気がついた。信じていなかった妖精のことも、いるのだとわかったのである。
恋をして非科学的なものを急に信じれるなんて!
誰からも嫌われている王子だからこそなのか。
死んだものを生き返らせる「ライオンの泉」を使い、お城の老猫を一旦殺し、焼き、生き返らせたときには、涙も流したのだ。
(やっていることむごい)
それで、二人の弟も生き返らせたのだ。
最後も良かった。
りこうすぎると嫌われると知った新妻の「りこうじゃなくなりますように」というお願いに対して、王子はその願いを是非とも叶えようとするのだが……
一筋縄では行かない王子だが、相手のことを思いやるようになり、それでも飄々と生きていく。
それが意外でもあり、面白いと思った。
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Posted by ブクログ
歴史ミステリという、今まで読んだことのないジャンル。
これが最高に面白かった!
全6章で構成され、徳川家康、織田有楽斎、南条元忠、後藤又兵衛、伊達政宗、毛利勝永と、名だたる武将たちがそれぞれ主人公を担います。
同じ出来事でも、語り手が変われば見えてくるものも変わる。それぞれの立場や思惑が少しずつ明らかになり、点と点がつながっていくような構成がたまらない。
そして何より印象的なのが、敵味方関係なく、揃いも揃って叫ぶ「幸村を討て」という言葉。
なぜ、彼らは幸村を討とうとするのか。
それぞれの章を読み進めるたびに、この言葉に込められた意味が少しずつ変わっていきます。歴史上の出来事を知っていても、こんなふうに物語を楽しめるのかと驚きました。
各章最高に楽しめましたが、個人的に心に残ったのは南条元忠の章。
南条と忍びとの関係が描かれることで、武将としての立場だけでは見えてこない人間らしさや、そこにある思いが伝わってきました。戦国の世を生きる人々にも、それぞれの事情や大切にしているものがある。そうした部分に触れられたからこそ、胸にくるものがありました。
もちろん6つの章だけではなく、章と章の間に挟まれる真田家の回想も良い。
真田家、特に幸村と信之の2人については、本書を通してそのすごさを知ることができました。自分たちの信念を持ち、時代に翻弄されながらも、それぞれの生き方を貫こうとする姿。真田家が何を目指し、どんな夢を抱いて生きてきたのかを知ることで、2人への尊敬の念が深まっていきます。
そして、忘れてはいけないのが徳川家康のすごさ。
それぞれの武将の話を聞き、複雑に絡み合った思惑の中から真相を暴きかけるその洞察力と、物事の裏側まで見抜こうとする姿には驚かされました…。
ただ、そんな家康をもってしても、思いどおりにはならない真田家の恐ろしさ。
家康のすごさが描かれるからこそ、幸村や信之のすごさも際立つ。単純な敵味方の構図では語れない、それぞれの武将の力量や信念がぶつかり合うところも、本作の大きな魅力だと思います!
そして、読み終えた今、もっと知りたくなったのが大坂の陣そのもの。
歴史上の出来事として知っていたはずなのに、その背景にある人間関係や、それぞれが抱えていた思惑を知ることで、歴史の見え方が変わりました。実際の大坂の陣では何が起きていたのか、ほかの武将たちはどんな思いで戦っていたのか。もっと深く知りたくなりました。
歴史ミステリとして真相を追う面白さ。
そして、武将たちの思惑や生き方に触れ、心を動かされる面白さ。
この2つを存分に味わえた一冊。
歴史上の人物たちが、教科書の中の存在ではなく、それぞれの信念や葛藤を抱えた一人の人間として見えてくる。
今村翔吾さん、やっぱりすごい!
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