【感想・ネタバレ】風が強く吹いている(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

箱根駅伝を走りたい――そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。「駅伝」って何? 走るってどういうことなんだ? 十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく……風を感じて、走れ! 「速く」ではなく「強く」――純度100パーセントの疾走青春小説。(解説・最相葉月)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

作家の取材力、表現力に関心する。
読んでいて、その情景が浮かびあがってきます。
個性のあるメンバーの姿や、走り方がイメージ出来てしまうから凄いです。

途中からいつの間にか涙が溢れていました。
実際に駅伝を見ていたかのような読後感です。
感動てきる小説に出会えて良かった!

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2025年12月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

竹青荘というオンボロアパートに住む10人の学生。大半は陸上経験無し。そんな彼らが箱根の頂点を目指す物語。
とにかく熱い。心も身体もアツくさせてくれる。
自分も部活をそこそこしっかりやっていた事もあって共感できる部分や尊敬できるところがあってとても面白かった。
良いシーンは山ほどあるけど一番好きなのはハイジが走に対して「お前は最高のランナーだ」と、言ったシーン。その前のセリフ含めて最高すぎる。
読み終わってから割とすぐにこれを書いてるけど興奮しすぎて上手く言葉にできない。
今すぐにでももう一回読みたい。号泣不可避。

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2025年12月11日

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読み始めたら続きが気になって読書の楽しさを久しぶりに味わえた一冊。
箱根駅伝を来年は見ようと思う。走るという単純に思われるスポーツの奥深さと、想像を超える練習内容、普通の人にはできない。素晴らしい。

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2025年12月05日

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ランニングをしていて下り坂に差し掛かるといつもユキ先輩を思い出します。あまり興味がなかった箱根駅伝ですが、この本を読んでからは熱中して応援するようになりました。箱根駅伝のテーマソングの中でBUMP OF CHICKENの『ロストマン』が個人的にはこの本に一番合っているように感じます。大好きな作品です

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2025年12月04日

Posted by ブクログ

素晴らしい!!青春×スポーツで感動必至!
走、ハイジ、そのほかのみんな、それぞれの苦悩や生きる世界があり、皆がまとまって一つの目標を目指す美しさ。時に脇役に徹することができる強さ。何度も涙しました。

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2025年12月04日

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これまで箱根駅伝のみならず、走ることとは無縁な人生を40年以上送って来ました。
たまたまこの作品を知り、走ることへのひたむきさ、厳しさ、人間模様、その全てが新鮮で、面白くて仕方がありませんでした。
これがきっかけとなって、他の箱根駅伝にまつわる小説にも興味を持ち、箱根駅伝自体にも興味を持ち、ゆかりの地をウォーキングしたりしています。
世界を広げてくれた作品です。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

【短評】
久方振りの三浦しをんは、箱根駅伝を描いた青春小説である。
長距離走は学生時代の持久走程度しか経験がない。その経験も「キツイツライ」という思い出で満ち満ちており、走る喜びとは無縁な私だが、まんまと夢中になった。
魅力的なキャラクタを産み出し、動かすのが上手な作家と改めて思った。

暴力事件により高校の陸上部を退部した蔵原走(くらはらかける/カケル)は、寛政大学『竹青荘(通称:アオタケ)』の住人・清瀬灰二(きよせはいじ/ハイジ)にアオタケへの入居を勧誘される。ハイジには密かな野望があった。
地方出身の秀才「神童」、漫画を愛する美形「王子」、双子の「ジョータ」と「ジョージ」、弁護士志望の「ユキ」、国費留学生の「ムサ」、クイズ好きの「キング」、ヘビースモーカーの「ニコチャン」という個性的なアオタケの面々を前に、彼は突如として宣言する。
「ここにいる10人で箱根駅伝を目指す」

漠然と駅伝強豪校の物語を想像していたため、素質はあれど素人同然の面々で箱根駅伝を目指すという展開に驚かされた。そして一気に惹き込まれた。現実と虚構の塩梅が考え抜かれており、ともすれば「ありえないだろう」と思われる突飛な挑戦に一定の説得力があったのが非常に好感が持てる。
登場人物が兎に角魅力的であり、動いているのを見るだけで楽しい類の作品。駅伝という内省の極地とも言える行為を通じて、各人の思いを掘り下げていく構成も良い。誰にも彼にも愛着があるので、声援を送るように、一心不乱に読み進めることが出来た。途中で止められない類の作品である。

【気に入った点】
●十人十色の素敵なキャラクタが勢揃いな作品だが、個人的には「ハイジ」を推したい。「アオタケ」の精神的な主柱であるのは勿論だが、自堕落な大学生を文字通り走らせるため、時に手段を選ばないギャップも良いではないか。超人めいたカケルも良いが、頑張るハイジも良いのである。
●走ることの意味。強さの意味を考えさせられる。「新幹線に乗れ!」は良い指摘だと思う。厳然とした「差」を認めつつ、彼らは何故走るのか。正月には一度駅伝を見てみるのも悪くもないかもな、と思った。

【気になった点】
●エピローグが少々薄味と感じたが、まぁ、いちゃもんの類である。全てを出し切っており、きちんと最後まで燃えきった作品だと思う。

読み始めると止められなくなるので、時間を確保したうえで挑戦することを強く勧めたい。

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2025年11月16日

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個性豊かな10人のメンバー。
人物描写が丁寧なので、まるでそこにいるかのようにそれぞれの人物像が浮かび上がる。
最初はてんでバラバラだが、やがてひとつの目標に向かって団結していく様は、とても爽快で温かい。
ボリューミーだけど捲る手が止まらない。
辛い時や苦しい時、またそうでない時でも何度も読み返したくなる本。

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2025年11月12日

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とても読みやすくて、面白かった!箱根駅伝は予選会に出られるだけでもすごいことがわかった。またいつか再読したいと思った一冊。

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2025年11月09日

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かなり良かった
今回は、走るようになってから読み返したので、キロ◯分ってのがどれぐらいか分かるのは良かった
あと、忘れていたけど一人一人が走る時は一人一人にフォーカスしていたんだなと思った

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2025年10月24日

Posted by ブクログ

三浦しをんさんの本は好きなのに、分厚いからという理由で読んでなかったため、夏のフェア 新潮文庫の100冊の栞欲しさに購入しました。
読後、なぜもっと早く読まなかったのかという気持ちになりました。純粋にとてもよかった。おもしろかったです。私のような理由で読んでない方には早急にお勧めしたいです。
この本で直木賞か本屋大賞をとったに違いないと勝手に思って調べましたが、受賞作品は違っておりました。

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2025年10月20日

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宣言します!私は来春の箱根駅伝を観ます!(あわよくば沿道で応援したい)

寛政大学の男子学生が住む竹青荘という家賃激安ボロアパートを舞台に、突然大学4年生の清瀬を筆頭に箱根駅伝を目指す物語。
私があまりスポーツをやってこなかった人間なので、今までスポ根小説を読んでもどこか他人事のように感じてたけど、この物語は陸上未経験のメンバーもいる中で話が進んでいくから、めちゃくちゃ共感しながら読めた。

今まで、箱根駅伝の面白さが全くわからなかったけど、「駅伝は団体競技にして、個人競技」という言葉を見て、一気に見え方が変わった。確かに、、走る時は孤独だけど、でも自分がここで走るのをやめたら、チームとして失格になってしまう。すごい世界だ、、。
陸上部メンバを始めとして、登場人物の個性が光っていて、みんな愛すべきキャラで、最初から最後まで、とーっても楽しかった。
何回かウルウルもしてしまったよ、、。

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2025年10月05日

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まさに疾走青春物語。読み終わった後の満足感が高い作品でした。まるで自分もランナーの1人になったかのような気持ちで物語に入り込んでしまう。個性豊かな10人が襷を繋いで箱根駅伝を走る姿に心打たれる。

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2025年09月26日

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ネタバレ

1. 前半と後半の構成の面白さ
前半はハイジと走を中心に物語が進み、二人の関係や葛藤が軸になっていた。ところが駅伝パートに入ると、各メンバーにスポットライトが当たり、それぞれの背景や走る理由が明かされていく。読み手としては、その掘り下げが面白い一方で、駅伝の行方が気になりすぎて「早く次を!」とじらされる感覚もあった。この“焦らし”は、物語を一気に読む没入感を高めていたように思う。

2. 喧嘩の場面の熱量
特に印象に残ったのは、メンバー同士が感情をぶつけ合う喧嘩のシーン。言葉を選ばず、ストレートに相手に向けて本音をぶつける様子からは、青春の衝突の眩しさと痛みが同時に伝わってきた。『舟を編む』の静かな熱意とは対照的で、こちらは炎のような熱量。自分は普段、感情を抑えてしまうタイプだが、時にはこんな風にむき出しの気持ちを出せたらと思わされた。というかあの時に戻りたい。。

3. 「走る意味」をめぐる会話
「きみの価値基準はスピードだけなのか、だったら走る意味はない」「走ることに理由や動機は必要ない。ただ呼吸するのにも似た、俺が生きる為に必要な行為だ」こうしたやり取りが繰り返され、物語全体に「走ることは何か?」という問いが響いていた。大人になると、行動には必ず目的やインセンティブを求めがちだ。だが、この小説は「理由などなくても、自分にとって欠かせない行為は存在する」と教えてくれる。自分にとってそれは何かを考えたくなった。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

知りたいんだ、俺は。
生きることそのものを問うように。
速く走るだけではない!
強く走るって?
主人公は、強くなることを学ぶ、体力だけではなく精神的にも。


この本は、私の大好きな箱根駅伝が題材になっている。私は秋の予選会から毎年、テレビにかじりついてしまうくらい箱根駅伝が好きなのです。そんな私に
ぴったりの本でした。

読んでいると目に浮かびます・・・・周りの選手に遅れまいと、必死な顔、顔、・・・・
前を走る大学を抜こうと、自分のピッチを上げはじめ、観衆も目に入らない選手。
読んでいて夢中になってしまい、涙してしまう場面もありました。
決して強くない弱小チーム。
でも、その頑張っている様子が
目に浮かんで仕方がないのです。

山の神が走る、と言われる5区の山登り。必死に走りながらも抜かれていく様子・・・・
そして復路、山を下った後のユキの足指の裏は皮がむけていた!
7区、8区と少しずつ差をつめて、
とうとう9区の走(カケル)が走る!
高校生まで長距離の選手だった。最後10区を走るハイジ、足を痛めているのに医者に箱根まで往診を頼み、痛み止めを
打って走るという。その先は、読むのが怖くも、切なくも、もったいなくも感じました。あまりにも無謀すぎて・・・・・
思わず拳を握りしめながら、読んでしまいました。

10人を支え、応援してくれるアパート竹青荘の近所の商店街の人々も、個性豊かな面々が揃い、アパートの隣りに住んでいる大家さんも、昔は陸上経験があるとはいえ、形だけの監督なんて、とても面白い。

この本は、最近読んだ中で1番でした。
もう読んだ方は沢山いると思いますが、まだ読んでいない方、
是非!お薦めの
1冊です!

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

陸上未経験者含む10人で箱根駅伝を目指すなんて、現実じゃ絶対無理じゃん!
って思ったのも忘れるくらい、応援しながら読んだ。
信頼し合える仲間と出会えて、目標に向かって
一人ひとりが努力している姿に、青春っていいなあとうらやましくなった。
爽やかな読後感。

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2025年12月08日

Posted by ブクログ

箱根駅伝を描いた作品を何冊か読んだが、本書がスポットを当てている点も実に魅力的です。
個人的に6区を魅力的に描く作品には出会えていなかったので、そこが印象的だったのと、復路は見た目と総合順位が違うことがあると意識させられたのも新鮮でした。
1年間の物語を疾走感をもって、読み進められます。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

青春エンタメ小説。
キャラクター、ストーリー等全てが漫画みたいだなと思いながら読んだ。
分かりやすく、頭の中で映像化するのが容易なのでどんどん読めるので、高校生くらいで読むとすごく面白いと思う。
走ることと駅伝に興味が湧いた。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読んでいてずっと楽しかった。
10人のキャラクターが愛おしい。
最後、箱根本番を読んでいるときにそれぞれの区間によって読み心地?が全然違く感じて驚いた。ニコチャンやキングのときはページをめくるのも苦しくペースが落ちたが、走の区間では文もサクサクと進んだ(ような気がする)。
情景が沢山描写されていて場面が浮かんでくるから、普段漫画とかアニメとかがメインな人もチャレンジしやすいんじゃないかなと思う。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

神去シリーズで三浦しをんさんの世界観に惹かれたので、こちらも読んでみました。

メンズが良いんだよな。青春。
本当の男というのは、もっと馬鹿でもっとくだらない生き物だと思うのですが、三浦しをんさんの描くメンズは青い。

文末の解説で、こんなの空想だファンタジーだという話に触れていたが、そんなことは読み始めた段階からおおよそ想像に難くない。

その結末に向かっていく過程を楽しむのだ。

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

箱根駅伝を通して走る事の美を表現している。
単純な走る行為の究極を追い求める。

箱根駅伝を目指すチームの結束や個々のドラマや感情の変化など見どころが多く一気に読める作品。

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2025年11月06日

Posted by ブクログ

未経験なのにあんなに練習を頑張って箱根駅伝出るアオタケの住民たちすごすぎる。王子…っ!!
私は10kランでももう死にそうだったから、彼らの凄さが尋常でないことがよくわかるよ。かっこいいー!
後半はちょっとうるっとシーンもたくさんでした。

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

知人の勧めで読書。
陸上や箱根駅伝と全く縁がない私でも、純粋に物語を楽しむことができた。

同じ"竹青荘"に住む10人で箱根駅伝を目指す話。
陸上未経験のメンバーもいる中、出走人数ギリギリで各自の個性を発揮して奮闘する姿に感動を覚えた。

"速さ"を求めざるを得なかった走と"強さ"を理解し駅伝の頂点を目指すハイジが対照的に描かれており、それぞれの苦悩があるからこそぶつかり学び成長していく姿が軸となって物語は進んでいく。
区間を走る中で各メンバーの背景が描かれている部分もとても印象的であった。
マラソンと駅伝は似たものと考える人もいるが(過去の自分含め)、"タスキをつなぐ"という大きな違いが存在し、駅伝を通して全員で大きな目標を目指すことに繋がっていると感じた。
また、文章の中に細かく情景が散りばめられていることで、登場人物の目を通して臨場感のある世界観が楽しめた。

当書籍を読むことで日課のランニングをより楽しんで継続できるようになった。
勧めてくれた知人に感謝を伝えたい、そんな一冊であった。

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2025年10月24日

Posted by ブクログ

箱根駅伝が始まる時点で、まだこんなにページ数あるの?!?!と思ったのに走り切るまでがあっという間でした。
長距離走が苦手で、陸上競技に対して努力をしたことがない私でも、走ってみようかなと思えるような作品でした。

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2025年10月19日

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新春の箱根駅伝をみる見方が変わるかも!

まぁ言うても弱小無名大学がわずか1年で箱根駅伝に出るなんて…小説ならではの良くできた話
キャラクターもめちゃくちゃ良い!

脳内では双子キャラがどうしてもザ、タッチのお二人になってしまった…

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2025年10月07日

Posted by ブクログ

お互いを信じるからこそ、チームが生まれると感じました。
実際に行動するのは1人かもしれませんが、支えてくれる人、応援してくれる人、ライバル、仲間などお互いに信頼関係があり、信じているからこそ、一体感が生まれる。
そして、成果に繋がる。
チームビルディングのすごさを感じました。

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2025年10月06日

Posted by ブクログ

スポコンジャンル、久しぶりに読んだがとても面白かった。ハイジと走のコンビがよい。双子もキャラが立っていてかわいい。そして何よりこれをきっかけに走り始めた作品。きっかけをくれてありがとう

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

最後は根性論というと聞こえが悪いかもしれないけど個人的にはその考え方はスポーツに置いてあまり好きではない。ただこの駅伝という競技においてはその考え方こそが大事なのかもしれないと毎年の駅伝を見ていて思う。作品のような展開が現実的にありえるのかという話はさておき、各々が走ることに意味や理由を見出してそれぞれのゴール、その先にある景色を目指して駆け抜ける瞬間瞬間が颯爽としていてゆっくり読んでいたつもりが箱根駅伝本番の章からは一気に読み切ってしまった。スポーツ系だとよくある因縁のある相手も当然登場するけど必要以上にそことの決着をはっきりさせようとはせず、部員、監督、マネージャー、後援会の人たちとチーム寛政大学全員で見た景色を大事にしてくれたのが読者として嬉しい。

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

これを読みながら世界陸上も観たし、走るということもしてみた。走る人たちが何を思って走るのか、何に魅了されているのか、ちょっとは想像できるようになった。かも。

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2025年10月02日

Posted by ブクログ

一人一人にフォーカスが当ててあって面白い。
長距離にとっての1番の褒め言葉はなにか。
「速いじゃなくて強い」
よく言葉では聞いたことがあったけど、言っている意味がよくわかった。強い選手になりたい。

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2025年09月27日

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