ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 実さえ花さえ

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    朝井まかての本は読んでいて駆け上がるような不思議な感覚がある。そして人情の浮き沈みが読む手を惹きつける。職人気質の花師新次と支えるおりん。最後に染井吉野の名前が出てきて、丁度桜が咲き始めたこの時期にこの本に出会った事が奇跡の様に感じた。
    デビュー作とは恐るべし。
    この本は時代物が苦手な人にも勧めたい。テレビドラマになっても評判になるだろう。配役は誰がいいかなぁw

    ここからはネタバレの好きなフレーズ
    ・「花火を取ってきたよ」と掌にそっと置いたのは赤い金平糖だった。
    ・「実さえ花さえ、その葉さえ、今生を限りと生きてこそ美しい」
    ・「どんな土地にも誰にでも、分け隔てなく春は巡ってくる」
    ・吉野桜(

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    2026年03月28日
  • 今日未明

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    毎日流れるネットニュース。
    そう300文字程度の文章でわかりきった顔をしてあれこれ評価して…。
    そのニュースの奥にある。たくさんの真実と嘘はまるでわからない。
    誰かの過ちを誰かの悲しみをしたり顔で口を出すことにはもう読みのも聞くのもうんざりしてきた。
    顔を上げて目の前にいる人と会話しよう。

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    2026年03月28日
  • 遺跡発掘師は笑わない 榛名山の荒ぶる神

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    今回は群馬。
    第1章のタイトルが日本のポンペイだったので、てっきり鎌原村の方だと思ってたら榛名山だった。噴火といえば浅間山しか思い浮かばなかったけど、そうか榛名山も噴火してたんだ、と新たな知識が。今回は新たな気付きが全編に散りばめられてて読み応えがあった。埴輪が多く出てるのは知ってたけど、馬の埴輪にそんな大きなのあるんだ〜とかね。

    やっぱり無量の力は前回のアレで封印(?)されちゃったってことなのかな…私的には、そんなのに頼らなくても掘りたいって気持ちがあればいいんじゃない?って思うけどな〜。掘るのが好きならやれば?って感じ。みんなの期待に応えたいっていう気持ちがあるんだろうけど、そんなふうに

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    2026年03月28日
  • お探し物は図書室まで

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    絵本や図鑑、詩集などからも様々な人生のヒントが得られるので、大人だからといって難しい小説や自己啓発本にこだわらなくてもいいんだって読書に前向きに、好きになれる本でした!

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    2026年03月28日
  • 青天

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    ネタバレ

    これは小説ではなく、若林の高校時代のエッセイか?と思うほど、自意識が強い主人公だった。
    この本を読むにあたって、アメフトの基本ルール・用語は押さえておくのはマスト。YouTubeでルールを勉強しながら読み進めていたが、試合中の描写は完全には理解できなかった。最後の寮西戦前の、倫理の先生との会話のシーンを読む前は、⭐︎3か4にしようと思っていたが、このシーンを読んで本当に感動した。運命が決まっていたとしても、運命に逆らうことが自由なのだと、その過程を楽しむことが人生なのかなと思いました。
    結果にこだわるのは大事だけど、それだけだと結果の住民になってしまう、それだと楽しくないもんね。。

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    2026年03月28日
  • 天までのぼれ

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    新聞の書評で知った本。
    数年経ってるから、どんな本でしたっけ?と思いながら読み始めた。

    面白い。とても。
    1回目読んで、すぐにまた再読。
    人名が変わるから、登場人物のそれぞれの関わりや生まれ等を意識的に読む。

    武士の中でも士格と軽格で著しい差があり、町方も含め、社会の上下構造と日々の暮らし、人との付き合いにまで影響を及ぼす大きさ。
    士格が故に苦しんだ、猪之助、板垣退助。

    学校で学ぶ歴史は、やはり勝者の歴史なのだと実感する。知らなかったことが多い。

    それは維新後の政治の世界もだけど、女性の参政権、傍聴権も。権利や自由が、なぜこの字を使われるようになったか。本来の意味であれば、権理であり、

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    2026年03月28日
  • イン・ザ・メガチャーチ

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    まさに推し活界隈で起こっている話だと思う。何かに没入しないと生きづらい人はいる。それが経済活動と一体化したときの地獄ぶり。信じるものは吸い取られるしかないのか。

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    2026年03月28日
  • 川のほとりに立つ者は

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    2023年の本屋大賞ノミネート作だったらしい。
    どこらがそこまで良いのかはよくわからないけれど、私はなんとか読み終わったなぁという感想。松木くんが意識を取り戻すまでが長くて単調に感じられてしまったのと、樹くんが意識戻ったらしばらくして松木の意識が戻ったのが現実的ではないように感じたのと(医者なので仕方ない)、最初「清瀬」が男だと勘違いして読み進めて、え?婚約者?は??男同士で結婚?いや良いんだけど、そもそも唐突に恋人出てきたな、いや男性同士で誰もつっこまない世界??ってなって、あら女の人でしたかなんてやってたので、最初から物語に入れなかったためかと思われる。
    女性男性名は分かりやすくして欲しい

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    2026年03月28日
  • 凍りのくじら

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    大好きな作品を再読。
    辻村深月先生にはまったきっかけになった一冊。
    ずっと昔に読んだから内容をごっそり忘れてしまっていたけども、改めていい作品だなと。
    その昔私は主人公の、どこにいても自分の居場所を感じないこと云々にとても共感していた。
    今はそれほどそこに共感はしないものの、
    逆に自身の成長を感じることができた。
    断片的に覚えているものの、けっこう内容も忘れてしまっていて、途中でオチを思い出して号泣。
    何度でも読みたくなる、そんな作品。

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    2026年03月28日
  • 心霊探偵八雲6 完全版 失意の果てに

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    結末は分かっているのに完全版でもまた泣かされた。
    シリーズの中でも特に哀しく切ないけれど、それと同じだけ静かな温かさが残る物語。
    ターニングポイントとなる一作。
    第7巻の刊行が待ち遠しい。

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    2026年03月28日
  • ハヤディール戀記(下) 神々の食前酒

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    ネタバレ

    町田そのこ先生初のファンタジー小説。 すごく、良かった。前半は神妃となった巫女、エスタと騎士団長レルフの恋、そして攫われたエスタを探すうちに起きる別の毒殺事件。ミステリ色の強い作品で面白く、特に下巻からは一気読みだった。 私の推しはレルファンの従者リル。すごく健気で、可愛くて、応援したくなる。幸せになってほしい。ハッピーエンドと言えるかは微妙な結末だけど、納得のラスト。外伝とか出ないかな。

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    2026年03月28日
  • 火明かり ゲド戦記別冊

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    とても良い本だった。
    ゲドと魔法の物語はもちろん、エッセイも読みごたえ抜群。

    ファンタジーは事実ではないが、真実を語っている。
    たしかにそこには、現代の困難について直接的な言及はない。
    課題は整理されておらず、明確な解決策の提示はなしだ。

    一方で、私たちが生きる上で何となく感じるモヤモヤに対しては
    モヤモヤとした形でヒントをくれる。
    それを結びつけるのは当人自身で、その気づきが靄を晴らす。
    人が心に抱える課題は、降ってきた答えををあてがっても恐らく解決できない。

    数学は素晴らしい学問だけど、一問一答では片付かないのが人生。
    そういえば数学自身も、学び進めると曖昧さや終わらない計算が出てく

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    2026年03月28日
  • カフェーの帰り道

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    ネタバレ

    直木賞受賞作品。大正から昭和初期の激動の時代、カフェー西行に縁のできた女性たちの物語。
    どの話もいいけど、特に出戻りセイとタイ子の話が好き。セイと向井さんには幸せになって欲しかったし、タイ子の子供を想う気持ちには共感した。
    本当に戦争は碌なものじゃない。飢えや空襲の心配がないのは幸せなことだと実感。

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    2026年03月28日
  • エピクロスの処方箋

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    やっぱり夏川さんの書かれる町の情景も甘味の表現も登場人物のキャラクター性も好きだな、、
    でかいイベントを控えながらも往診患者や外来患者は診なきゃいけないから所々に描写が入ってくるんだけど、それが全然邪魔にならないしむしろこれがマチ先生の魅力だ、、って思わされる
    教授の医師に対する考え方は時代に逆行しているという声もあるだろうけど、教授みたいな人たちのおかげで成り立っている医療もあるし、古臭いと安易に切り捨てられない魅力のある人だった

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    2026年03月28日
  • あなたの人生の物語

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    ネタバレ

    「地獄とは神の不在なり」が意外と印象に残った。神は祝福だけじゃなくて災害ももたらす。神は公平じゃない。私は神もあの世も信じていないけど、ラッキーとか不幸とかは日常で起こるわけで。すべては偶然だから、起こることは平等じゃなくて。だから関係あると思った。
    結局は、ささやかな日常を楽しむことが大事なんだと思った。コントロールできる範囲でしかどうにもならないから。この話の最後のように、自殺のようなことをして一か八かするのはよくない。ただ、愛する人が亡くなるって経験はしたことがないから、どれほどショックなものなのかは想像ができないから、そんなふうになってしまうのも仕方がないのかもしれないけど。

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    2026年03月28日
  • 店長がバカすぎて

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    『店長がバカすぎて』シリーズ一作目!
    2020年の本屋大賞ノミネート作品。

    笑いとミステリーが絶妙に組み合わさった物語で、吉祥寺の書店で働く28歳の契約社員、谷原京子が主役だ。

    店長の山本猛は、人を苛立たせることにかけては天才的。

    彼と谷原の間には、常に意見の食い違いや考え方の違いの葛藤があり、時には衝突や対立を生むこともあるが、そのやり取りは、物語を面白くする要素になっている。

    どこかコミカルでありながら、谷原は時には深刻な状況にも直面する。

    笑いが溢れる一方で、物語にはミステリーが隠れていて、伏線がうまく回収されていく様子も楽しめる。

    登場人物たちの本への愛情が、物語全体を通じ

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    2026年03月28日
  • 恋恋往時

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     初出ベースで考えると10年間の幅があるとは思えないほどテーマに連続性を感じる短編集。とくに一作目の「二匹の虎」と三作目の「君の代と国々の歌」がよかった。
    表題の「恋恋往時」からはすぐに、ノスタルジーという情動のことが思い浮かぶ。しかし、本書における追懐は、過去をいたずらに美化することでも、現在を甘やかに肯定することでもなく、過去の時間に折りたたまれていた人間同士の関係性の襞を押し広げ、そこにかかわる歴史=政治の対立と葛藤とを受け止めたうえでなお、その時間の堆積が連累していった結果として「いま・ここ」の現在を引き受けようとする厳しい覚悟によって支えられている。その覚悟は、台湾と日本という境界だ

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    2026年03月28日
  • 救われてんじゃねえよ

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    強烈な小説だった。
    17歳の沙智は、放漫な金遣いをし妻の介護に無頓着な父親を見切り、難病を患った母親の介護を否応なく引き受けていた。
    難病である母親の悍ましい口臭や糞尿の匂いが、家族の過ごす万年布団の八畳間に漂う描写に、沙智の介護の異常な辛さが嫌というほど突きつけられる。
    地元企業へ就職させたい母親の妨害のため、オンラインでの番組制作会社の一次面談に割り込んできた母親の醜態や、エントリーシートに付いた母親の便など、沙智の置かれた環境に絶望的な悲哀を感じてしまう。
    しかし沙智も母親を簡単に切り捨てられない複雑な思いがある。
    身内に便を垂れ流し徘徊する老いた母親の介護をする者がいるだけに、17歳の

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    2026年03月28日
  • 深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)【増補新版】

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    うおー。こんな旅したかったなぁ。もう自分は20代じゃないし、仕事も家庭もあってこんな奔放な時間の使い方もできないし、そもそもこんな未開発の地は残されていないし、円安で貧乏旅もできないし…。と、できない理由ややらない理由はいくつでも並べられる。結局行くかどうか、ただそれだけだよな。

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    2026年03月28日
  • 青のナースシューズ

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    藤岡陽子さんの著書は初期からずっと好き。この作品が高評価なのを知り今の時代も捨てたものではないと感じる。男性看護師という異分子的存在をわかっていても拒否される現実を目の当たりにして、それでも前進する強さ。成道のヤングケアラーというには過酷すぎる状況も何度も困難にぶち当たりそれでも何とか乗り越える若さとしなやかさ。産科医は男性も多いのに男性看護師は実習も難しい、そんな不条理も知りどんなに悩むだろう。できすぎな箇所もあるけど素直に泣ける。同級生も個性派ばかり、それも受け入れる社会でありますように。

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    2026年03月28日