小説・文芸の高評価レビュー
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朝井まかての本は読んでいて駆け上がるような不思議な感覚がある。そして人情の浮き沈みが読む手を惹きつける。職人気質の花師新次と支えるおりん。最後に染井吉野の名前が出てきて、丁度桜が咲き始めたこの時期にこの本に出会った事が奇跡の様に感じた。
デビュー作とは恐るべし。
この本は時代物が苦手な人にも勧めたい。テレビドラマになっても評判になるだろう。配役は誰がいいかなぁw
ここからはネタバレの好きなフレーズ
・「花火を取ってきたよ」と掌にそっと置いたのは赤い金平糖だった。
・「実さえ花さえ、その葉さえ、今生を限りと生きてこそ美しい」
・「どんな土地にも誰にでも、分け隔てなく春は巡ってくる」
・吉野桜( -
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今回は群馬。
第1章のタイトルが日本のポンペイだったので、てっきり鎌原村の方だと思ってたら榛名山だった。噴火といえば浅間山しか思い浮かばなかったけど、そうか榛名山も噴火してたんだ、と新たな知識が。今回は新たな気付きが全編に散りばめられてて読み応えがあった。埴輪が多く出てるのは知ってたけど、馬の埴輪にそんな大きなのあるんだ〜とかね。
やっぱり無量の力は前回のアレで封印(?)されちゃったってことなのかな…私的には、そんなのに頼らなくても掘りたいって気持ちがあればいいんじゃない?って思うけどな〜。掘るのが好きならやれば?って感じ。みんなの期待に応えたいっていう気持ちがあるんだろうけど、そんなふうに -
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ネタバレこれは小説ではなく、若林の高校時代のエッセイか?と思うほど、自意識が強い主人公だった。
この本を読むにあたって、アメフトの基本ルール・用語は押さえておくのはマスト。YouTubeでルールを勉強しながら読み進めていたが、試合中の描写は完全には理解できなかった。最後の寮西戦前の、倫理の先生との会話のシーンを読む前は、⭐︎3か4にしようと思っていたが、このシーンを読んで本当に感動した。運命が決まっていたとしても、運命に逆らうことが自由なのだと、その過程を楽しむことが人生なのかなと思いました。
結果にこだわるのは大事だけど、それだけだと結果の住民になってしまう、それだと楽しくないもんね。。 -
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新聞の書評で知った本。
数年経ってるから、どんな本でしたっけ?と思いながら読み始めた。
面白い。とても。
1回目読んで、すぐにまた再読。
人名が変わるから、登場人物のそれぞれの関わりや生まれ等を意識的に読む。
武士の中でも士格と軽格で著しい差があり、町方も含め、社会の上下構造と日々の暮らし、人との付き合いにまで影響を及ぼす大きさ。
士格が故に苦しんだ、猪之助、板垣退助。
学校で学ぶ歴史は、やはり勝者の歴史なのだと実感する。知らなかったことが多い。
それは維新後の政治の世界もだけど、女性の参政権、傍聴権も。権利や自由が、なぜこの字を使われるようになったか。本来の意味であれば、権理であり、 -
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2023年の本屋大賞ノミネート作だったらしい。
どこらがそこまで良いのかはよくわからないけれど、私はなんとか読み終わったなぁという感想。松木くんが意識を取り戻すまでが長くて単調に感じられてしまったのと、樹くんが意識戻ったらしばらくして松木の意識が戻ったのが現実的ではないように感じたのと(医者なので仕方ない)、最初「清瀬」が男だと勘違いして読み進めて、え?婚約者?は??男同士で結婚?いや良いんだけど、そもそも唐突に恋人出てきたな、いや男性同士で誰もつっこまない世界??ってなって、あら女の人でしたかなんてやってたので、最初から物語に入れなかったためかと思われる。
女性男性名は分かりやすくして欲しい -
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とても良い本だった。
ゲドと魔法の物語はもちろん、エッセイも読みごたえ抜群。
ファンタジーは事実ではないが、真実を語っている。
たしかにそこには、現代の困難について直接的な言及はない。
課題は整理されておらず、明確な解決策の提示はなしだ。
一方で、私たちが生きる上で何となく感じるモヤモヤに対しては
モヤモヤとした形でヒントをくれる。
それを結びつけるのは当人自身で、その気づきが靄を晴らす。
人が心に抱える課題は、降ってきた答えををあてがっても恐らく解決できない。
数学は素晴らしい学問だけど、一問一答では片付かないのが人生。
そういえば数学自身も、学び進めると曖昧さや終わらない計算が出てく -
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ネタバレ「地獄とは神の不在なり」が意外と印象に残った。神は祝福だけじゃなくて災害ももたらす。神は公平じゃない。私は神もあの世も信じていないけど、ラッキーとか不幸とかは日常で起こるわけで。すべては偶然だから、起こることは平等じゃなくて。だから関係あると思った。
結局は、ささやかな日常を楽しむことが大事なんだと思った。コントロールできる範囲でしかどうにもならないから。この話の最後のように、自殺のようなことをして一か八かするのはよくない。ただ、愛する人が亡くなるって経験はしたことがないから、どれほどショックなものなのかは想像ができないから、そんなふうになってしまうのも仕方がないのかもしれないけど。 -
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『店長がバカすぎて』シリーズ一作目!
2020年の本屋大賞ノミネート作品。
笑いとミステリーが絶妙に組み合わさった物語で、吉祥寺の書店で働く28歳の契約社員、谷原京子が主役だ。
店長の山本猛は、人を苛立たせることにかけては天才的。
彼と谷原の間には、常に意見の食い違いや考え方の違いの葛藤があり、時には衝突や対立を生むこともあるが、そのやり取りは、物語を面白くする要素になっている。
どこかコミカルでありながら、谷原は時には深刻な状況にも直面する。
笑いが溢れる一方で、物語にはミステリーが隠れていて、伏線がうまく回収されていく様子も楽しめる。
登場人物たちの本への愛情が、物語全体を通じ -
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初出ベースで考えると10年間の幅があるとは思えないほどテーマに連続性を感じる短編集。とくに一作目の「二匹の虎」と三作目の「君の代と国々の歌」がよかった。
表題の「恋恋往時」からはすぐに、ノスタルジーという情動のことが思い浮かぶ。しかし、本書における追懐は、過去をいたずらに美化することでも、現在を甘やかに肯定することでもなく、過去の時間に折りたたまれていた人間同士の関係性の襞を押し広げ、そこにかかわる歴史=政治の対立と葛藤とを受け止めたうえでなお、その時間の堆積が連累していった結果として「いま・ここ」の現在を引き受けようとする厳しい覚悟によって支えられている。その覚悟は、台湾と日本という境界だ -
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強烈な小説だった。
17歳の沙智は、放漫な金遣いをし妻の介護に無頓着な父親を見切り、難病を患った母親の介護を否応なく引き受けていた。
難病である母親の悍ましい口臭や糞尿の匂いが、家族の過ごす万年布団の八畳間に漂う描写に、沙智の介護の異常な辛さが嫌というほど突きつけられる。
地元企業へ就職させたい母親の妨害のため、オンラインでの番組制作会社の一次面談に割り込んできた母親の醜態や、エントリーシートに付いた母親の便など、沙智の置かれた環境に絶望的な悲哀を感じてしまう。
しかし沙智も母親を簡単に切り捨てられない複雑な思いがある。
身内に便を垂れ流し徘徊する老いた母親の介護をする者がいるだけに、17歳の
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