小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
学生時代以来の読書をしよう。と思い立って選んだ本がこちらの1冊で汐見夏衛先生の"夜が明けたらいちばんに君に会いにいく"の映画が好きで、そのきっかけで出会いました。
汐見夏衛先生の本はとにかく読みやすいですね!
私は、学生時代にこの本に出会いたかったです。
主人公の更紗ちゃんが学生時代の自分と重なって共感できる部分が多過ぎて、号泣してしまいました…
"言葉"というものの難しさや力強さ、大切さを教えてくれます。
たとえ、その人の為に良かれと思って発した言葉でも、その人の感じ方によってはそれがマイナスに働くこともあるというリスク。
一方で、誰かを守ることが -
Posted by ブクログ
この作品では「香り」が単なる匂いではなく、記憶や感情、人との繋がりを映し出す存在として描かれていて、ページをめくるたびに景色がゆっくりと目の前に広がっていく。
絵画を眺めているような美しい物語の世界観に、気づけば深く引き込まれていた。
色や光、香りが繊細に重なり合い、ひとつひとつの場面が鮮明に心へ残る。
登場人物の感情がストレートな言葉で描かれていない。
視覚、聴覚、嗅覚などといった人間の五感を通して表現するからこそ、読者がその余白を感じ取り、登場人物の心にそっと寄り添ってくれる。
だから、読み終えたあとも、物語だけではなく、香りや色、光、風景までもが心に残り続ける。
何度でも読み返すほ -
Posted by ブクログ
経済的な貧しさは必ずしも精神的な貧しさと同義ではないのであろう。それすなわち経済的な豊かさと精神的な豊かさが同義ではないという論理でもある。少なくとも自分は本著者同様そう考えていると言ってよいだろう。では精神的な豊かさとは何か。名誉や愛という言葉で短絡的に定義づけられるものではなかろうが、自身にとっての精神的豊かさとはそれら名誉や愛を含むように思う。自身の言動にまずは自身が恥じることなく捉えられるかどうか。そして自身の生きる意味を自分という人間の願望の充足のみで満たせるかどうかに懐疑的視点を持ち始めた今、他人という存在を愛しその他人の存在に自身の生きる意味を見出せるかどうかは精神的豊かさを構成
-
Posted by ブクログ
“普通“とはなにか。
決して男女のそれではなく、水や涙など、さまざまな事象に性的快感を覚える人たちや
学校に行かなくていいと唱える不登校の小学生の生活を通じて、
社会で通説となっている“普通“とは何かを考えさせられる一冊。
自分は本書で語られるマイノリティな性的思考はなくても、とても辛い事があって、寄る辺なくいっそ死にたいと思うくらい肩身が狭く感じた経験がある身として
マイノリティの立場に共感できて、面白かったです。
半分くらい読むまでは正直おもしろみは少なく、忍耐が必要。
だけど、半分超えたくらいから展開が著しく、ページを捲る手を止められなくなりました!
元号が変わるまであと一日の所の -
Posted by ブクログ
またシャールさんに会えるなんて思っていなかった。相変わらずの優しい雰囲気と異国情緒が相まってより『マカン・マラン』シリーズの世界に虜にさせられる。台湾は行ったことがないが、俄然興味を掻き立てられた。思えば魯肉飯すら食べたことがないので、まずは近場の台湾グルメを調べて予習しなければ。少し忘れていた登場人物もいたので、シリーズ再読してから読むべきだったと後悔。真奈がシャールさんの留守中賄いを出すほど成長しており、とても嬉しい気分になった。
一応シリーズ完結後の番外編という位置付けだが、またシャールさんやお針子の面々、常連客達に会える日を願うばかり。