あらすじ
深瀬和久は平凡なサラリーマン。唯一の趣味は、美味しいコーヒーを淹れる事だ。そんな深瀬が自宅以外でリラックスできる場所といえば、自宅近所にあるクローバーコーヒーだった。ある日、深瀬はそこで、越智美穂子という女性と出会う。その後何度か店で会ううちに、付き合うようになる。淡々とした日々が急に華やぎはじめ、未来のことも考え始めた矢先、美穂子にある告発文が届く。そこには「深瀬和久は人殺しだ」と書かれていた――。何のことかと詰め寄る美穂子。深瀬には、人には隠していたある“闇”があった。それをついに明かさねばならない時が来てしまったのかと、懊悩する。
『夜行観覧車』『Nのために』のスタッフが結集し、本作『リバース』は2017年にドラマ化。主人公の深瀬和久には藤原竜也。恋人役には戸田恵梨香。深瀬の親友、広沢由樹には小池徹平。深瀬の大学時代のゼミ仲間には市原隼人、玉森裕太、三浦貴大など出演し話題になった。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
個人的に『告白』がイヤミスの頂点すぎて、それを超す作品に出会えるのかと思っていたんですけど、『告白』と同じくらい最高でした。
今回の主人公はみんな共感したくないし、分かりたくないしイライラするんじゃないかな。でも、そんな反抗心を抱いちゃう時点で自分と重ね合わせちゃってない?っていうチクっと刺される感覚をたくさん味わえます。
みんなが、正しいと思いたいと願って縋る倫理観を抉ってくる感じ大好きです。
Posted by ブクログ
いくつも張り巡らされた伏線、最後にどんでん返しがあるとわかっていても、まさかの結末は想像だにしないものだった。リバース、それはまさに深瀬の立場が逆転した瞬間、物語の終わりを告げる言葉だった。
Posted by ブクログ
衝撃の読書体験。
すべてが判明したとき、えっ!と声が出てしまった。
なんと不幸な。何かの罪なるのだろうか。
罪になるならそうするのだろう。
湊かなえさんの本をもっと読みたくなる。
Posted by ブクログ
読みやすくてコーヒーの匂いがしてきそうな小説でした笑笑
人生初めての彼女が親友の元彼女だったことは構成的にも綺麗だなと思った。人の善意が人を殺してしまったことを最後の1行で知らされた時の虚脱感がなんとも言えなかった。自分の仲良くしてる人のことは些細なことでも知らないとだなとすごく痛感した。
Posted by ブクログ
最後の最後に思いっきり殴られたような、谷底へ突き落とされたような衝撃。
最後の数ページが怒涛の展開で「これが評判のどんでん返しか…」と納得しながら読み進めていたら、最後の1行で全てをひっくり返されました。
少し爽やかで光を感じるような終わりが見え始めていただけに、受けた衝撃の大きさに呆気に取られてしまいました…。
さすがイヤミスの女王…。
圧巻のストーリー。
記憶を消してもう一度読みたいなー。
このラストの1行を読むためだけに是非読んでもらいたい一冊です。
読みやすいのに読み応え抜群
読みやすい。途中までは何となく想像出来る展開が続くけど、それでも文章が読みやすく面白い。広沢という人間にどんどん惹かれていくのに、どこまでも掴めない透明ないい人で不安になる。それでも最後、美穂子によって広沢が本当に深瀬を友達だと思っていた事が明かされて、、。悲しくも辛いエンドかと思いきや伏線回収しまくってどぎつ過ぎる真実にたどり着いてしまう。深瀬は、自分が広沢を殺した張本人だという残酷な真実と今後どうやって向き合い続けるんだろう、、。
そういうことか!
主人公の心の澱になっている出来事を時間が経ってから、掘り起こすことになるストーリー。自分だったら、この事実をどうするのか分からないけど、なんとも言い難い読後感がやはり好きですね。
匿名
引き込まれました
読み終わったあと放心状態でした。
上げて落とすとはこの事かと...
結末は想像していたのと全然違ったし、読後感はさすがイヤミスの女王...という感じでした。
初めて読んだのがこの作品でしたが、完全にハマりました。
匿名
何事にも自信が持てない主人公を通して見る内向的な世界観には共感できるところも多く、
真実を知りたいを読み進めていくうちにあっという間に読破してしまいました。
衝撃的なラストに、思わず「えっ」と声が出てしまいました。
すぐに再読したい作品です。
Posted by ブクログ
最終段階の気持ちの乱高下がすごい。
真実が明らかになってすぐに物語は終わる。
だけれどもそれまで登場人物達と丁寧にストーリーを共にしていたので、このあと彼らに降りかかる運命が安易に想像できる。
ミステリーの種明かしの潔さと同時に、余韻も残る不思議で面白い小説。
Posted by ブクログ
え、、、、、、?ってなった。
最初の方から登場人物全員を疑ってみてたけど、
途中の美穂子の発言で疑問点が出てきたが謎は解けず
最後まで読み切ってから。
えーーーーそういうこと、、、?!?!?と驚きの連発。面白かった。
Posted by ブクログ
流石イヤミスの女王。
毎回著者の作品を語るには文字数制限があり語り尽くせないが、本作も例外ではなく、本編中にこれでもかと張り巡らせた伏線と回収、主人公と一緒に核心に触れて行く過程、そして衝撃のラスト‥だけでは終わらない読者に問う本当の真実。
凄い。。
Posted by ブクログ
正直、1/3くらいまであまり面白みが分からなかったけど、半分くらいから一気に読み進めた。
特に最後の1ページは衝撃だった。まったく想像していなかったラストが最高で最低だった。
Posted by ブクログ
おもしろかった。何か教訓めいたものを得たというよりは、ただただ面白いミステリだった。最後の一文には驚かされた。人を色で例えると、広沢は、相手に合わせて相手の色に染まることができると言う理由で、透明だと言うのは上手く言ったものだなと思った。作中で、優しくて、聖人であるような描かれ方をしていた広沢に、烏滸がましいが自分は似ていると思った。理由の一つ目は、相手に合わせて自分を変え、相手の色に染まるところ。そして二つ目は、そんな自分は自分を持っておらず空っぽだと悩んでいるところ。三つ目は、いじめや争いが起きた時、加害者側を糾弾したり裁いたりすることには興味がなく、ただ単に傷つく人がいる状況が嫌で、早く収めたいと思うところ。だから最後に深瀬が広沢ノートに「広沢は由樹は空っぽではない」「広沢由樹は優しさで詰まっている」とかかいたシーンでは、ほんの少しだけ救われた気がした。広沢には共感できたが、深瀬、古川には共感できない。カーストを気にして上カーストの人とつるもうなんて思ったことがないし、相手は優しいから自分とつるんでいるなんて思ったことがないから。実際そうだと思うし。(これは驕りとかではない。)広沢は結局海外のどこに行きたかったのかとか、ほっぽり出されて回収されていない伏線があったのは、少し残念だった。あと、文章が読みづらかった。
Posted by ブクログ
おもしろかった!!
内面の描写がリアルで、それを文字にできるのはすごいなー。
自分の実体験か?となります。
人の心理をここまでかけるのはすごい!
オチがまたびっくりです。
これは想像つきません。
Posted by ブクログ
人の劣等感、それぞれの懺悔の仕方、復讐の念、それを超える恋の感情、いろんな一筋縄ではいかない人間の心を書きたくて、主人公に沢山寄り道をさせながら、少しずつ伏線を張りながら真実に辿り着かせた。そこを省いて真実だけ知りたい人には長く間延びして見えるかもしれないけど、思いやりや正義だけが必ず正しくないことを最後に突きつけるためには、その正義を丁寧に書く必要があったのだと思う。
最初の文をもう一度読むとさらに衝撃。彼自身気付いてなかったとは言え、自分の持つ違和感と罪悪感の出どころを探し求めた深瀬が心から納得できてしまうラストになってるのが面白い。
Posted by ブクログ
湊かなえ先生はいい意味でいつも裏切ってくれますね。
一言言えば、面白い!
トリックに何もケチはつけれない
ただし、本編ではもやもやが残ります。
でも、そこが嫌ミス女王の味ですからね笑
Posted by ブクログ
3.7
卑屈陰キャにはみみがいたい。ここまでネチネチ考えることも無いからイライラするけどこのいらいらはこの深瀬の思考にきっと身に覚えがあるから?
これ誰の言葉?が分からない時がよくあったけど多分読解力が低いせい。
深瀬はこれからどうやって生きていくんだろうな〜
Posted by ブクログ
ラストに鳥肌。
怖さはなく、常にコーヒーの香りがありいい雰囲気だった。
けどなにやら不穏な空気ずっとあって。どんな結末になるのかと思ったら。めっちゃぞくぞくした。
Posted by ブクログ
物語の中心となる過去の事件については若干無理があるのではないかと思いましたが、最後まで読んで、さらに解説まで読んでから、この小説の凄さが分かりました。読後は深い余韻に包まれますね。
Posted by ブクログ
やられた
気づかなかった
伏線が散らばってるのは感じたが、
見事な伏線回収
この後彼は絶望に落ちないか
この後の彼は大丈夫か心配になった
Posted by ブクログ
最後の一行がすごいとおすすめされて読んでみました。やっぱり湊かなえさんの作品が好きだなぁと感じました。テスト期間で勉強をしなければならないのにすっぽかしてしまうほどにはこの本にのめり込みました。終章で和やかな雰囲気が一気に崩れるような感じで個人的には読み応えがあったと思います。
Posted by ブクログ
湊かなえ作品12冊目。
最後のそうだったのか!という驚きはあるものの、物語のキモである【謎】の風呂敷が地味で小さく、展開がスローペースて終盤まで退屈だった。
自分が気付いてないだけなのか、伏線の魅力も今作では地味の分類。なまじ評価は高いようなので期待し過ぎたのかな?
Posted by ブクログ
いわゆるイヤミスと呼ばれるジャンルの作品。
まぁ、確かに後味は良いものではないのだが……
深瀬和久は平凡なサラリーマン。
近所にある『クローバーコーヒー』に通うことが唯一の楽しみ。
そんな穏やかな生活が、越智美穂子との出会いにより華やぎ始める。
ある日、彼女のもとへ『深瀬和久は人殺しだ』と書かれた告発文が届く。
深瀬は懊脳する。遂にあのことを打ち明ける時が来たのか、と。
流石イヤミスの女王という評判から期待が高まりすぎたのかもしれない。
話の軸となるのは主人公・深瀬を含む大学のゼミで同期だった面々との
高原の別荘で過ごした一夜。この時起こった出来事が主軸となっている。
誰が怪文書を送ったのか、
これに関しては読んでいてすぐに目星は付いたであろう。
だが、物語に隠されていたのは誰が?という犯人当てではなく、
その裏に隠されていた登場人物たちの想いに対して。
確かに最後、ラスト2ページの展開には驚かされた。
だがそれはファーストインパクトというだけであって、
何か腑に落ちるというものはあまり感じられなかった。
それは当事者ではないからということでしかない。
だってしょうがないじゃないか。
そんな言葉が何処かから聞こえてくる様な、
読み終えて、そんな感覚に陥ってしまった。
Posted by ブクログ
ラストは秀逸なのだが、それまでの主人公の心理、立ち位置みたいなのを丁寧に描いていたので衝撃が大きいのだと思う。
死に至らしめた一因はあるけれど、一緒に行ったゼミの仲間の中では自分が一番罪が軽いとどこかで思っていた主人公。迎えに来いとも行けとも俺の代わりに行ってくれとも言ってないし、酒を飲ませた訳でもない。むしろ自分は優しく珈琲を淹れてあげたくらいに。まさかそれが..
タイトルの意味は、自分が思ってた世界が逆転するってことかな。
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ミステリー好きなので、中々楽しめた。
でももう一度読みたい、人に進めたいまでの感情は湧かなかった。
かなり昔に告白を読んだ時は凄い衝撃を受けたことを思い出し、もう一度読みたくなった
Posted by ブクログ
広沢の死をめぐる物語。主人公は何も広沢について知らなかった。知ったつもりでいた深瀬(主人公)は人間味があり、あまり良い性格とは言えない。そんな人物が優しい広沢を知るために行動を起こす。広沢の事故についてめぐることにより、だんだんと告白文を誰が送ったのかにたどり着いていった。その告白文がなければ、広沢のことを深く知る、そして心にとどめておくことはなかったと思う。そんな主人公に嫌気がさすが、それはゼミの仲間もそうだ。物語として、大きく展開が動くことはない。しかし、最後に広沢を殺してしまったのは自分だったかもしれないことに気づく(蜂蜜は蕎麦から作られていた。広沢は蕎麦アレルギー)。いい感じに物語が終わると思えば、そんな仕掛けもあった。
Posted by ブクログ
ひぃぃぃい
どんでん返しで胸がザワザワ。着地しない。
スピードは無いが左右にゆれる乗り物に乗らされてるような感覚だった。作者に、揺らされてる…
正義や愛が、最後は温もりを手にしてほしいよ。
どうしたらいいんや…
サスペンス小説は嫌いです。
人の死や犯罪を題材にして楽しむ小説は嫌いです。読んでいて後悔したけど、買ってしまったから勿体無くて、読み続けました。終盤で二人とも過去を乗り越え、新たな恋が始まるのかと思ったら…。作者の、人の死というものを軽んじている読者を驚かせる道具としている、悦に入った鼻持ちならない魂胆に寒けを感じました。
二度と湊かなえは読まないでしょう。