あらすじ
藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う1人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき――。(講談社文庫)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
とっても面白かった。
辻村さんの作品は、毎回本当に没入感がすごい。
最後は一気読みするほど止まらなくて、悲しくて泣いて、怒って、心配でハラハラして、最後は笑顔になって、気持ちが忙しかった。
Sugoku f(フォルテ)!
Posted by ブクログ
最初、なぜ人名にふりがなが振られていないのか、また、なぜ別所の好きな人がどこか理帆子と似ているのか、最後にその理由がわかって感服した。初めての辻村深月さんの作品だったが、皆が口を揃えて絶賛する意味がよくわかった。辻村ワールドをこれからも楽しみたい。
Posted by ブクログ
高校生の頃に買った。ドラえもんの道具が出てくると聞いて、読みやすいかもと思ったのが購入した理由だった。しかし読み進めると思っていたよりも物語は長く、そしてよくわからなかった。だから私は読むのをやめた。
そしてそれから10年、ようやく私はこの本を読み終えた。
理帆子は共感しづらい主人公で、性格が似てないから話していることもよくわからない。でもドラえもんが好きなのは同じ。
読んで、だんだん理帆子のことがわかってくる。頭が良くて、いろんなことを考えていて、本人が言うように良い子ではない。でも、どうにかして幸せになって欲しいと思ってきてしまった。素直になれない彼女が素直に想いを伝えられますように。幸せでいられますように。
そんな祈りを込めながら読んだ話でした。最後の展開で一気に心を掴まれました。大好きです。10年経っちゃったけど、読み終えて良かった。出会えて良かった。
Posted by ブクログ
感動しました、必死になってページを捲るのは久しぶりでした
語彙力なさすぎですが、面白かったです。
そして泣きました、結構
自分にとって他者を受け容れるよりも、自分を受け容れることの方がよっぽど難しいのだとも思います。
辻村さんの心理描写はさることながら、言葉を紡ぐ美しさにも感動です
Posted by ブクログ
『子どもたちは夜と遊ぶ』
→『ぼくのメジャースプーン』
→『名前探しの放課後』
からの『凍りのくじら』の順番で読んでみましたが、、、『名前探し』と『凍りのくじら』は逆だったかも?
どう繋がってるのか知りたくて焦るけど、ゆっくりじっくり読みたくて、、、。あちこちにヒントも散りばめられてるからね。
松永さんってどっちの?って思ってたけど、ふみちゃんが出てきて「ほわっ!!!」ってなって、「あの時の3人はこの人たちか!」ってなって、「こいつどいつ」からの、、、404ページ目で最初から感じてたモヤモヤの正体が分かり、そっからは止まらなくなりました。
あぁ、すっきり。
Posted by ブクログ
ドラえもんの道具と主人公の感情を見事に絡ませてストーリーにはめ込んでいるところが素晴らしい。
私も「のび太の海底鬼岩城」は大好きだったので、懐かしい気持ちが蘇った。それと同時に、ドラえもんの道具に憧れていた子供のころの自分も、理帆子と同じように現実世界での自分の居場所が定まらない感覚から、ドラえもんの道具で何もかも軽快にやり過ごすことができればと願っていたなと思い出した。
単なる思春期の情緒不安定という話ではなく、誰でも感じたことがある孤独感を、主人公は他人にラベリングすることで心の中で距離を置き、自分の感情を抑えている。心の揺れが見事に表現されている。
Posted by ブクログ
私の中では最高傑作でした
最後のオチに涙がとまりませんでした 『さすが辻村深月!こうきたかー』読後すぐに最初に戻って読み返してみました
いい本に出会った喜びのまま 次は『ファイアードーム』いきます
Posted by ブクログ
この本を手に取ったのは、私はドラえもんが好きだからだ。主人公の理帆子のように、私はドラえもんを見て育った。大切なことは全てドラえもんから教わった。そう言い切れるほど、ドラえもんが好きだ。
この物語の中には、ドラえもんの要素が散りばめられている。様々なひみつ道具、エピソード、単行本から大長編まで。ドラえもん好きとしては、あぁあの話かとすぐに思い至ってにやりとしてしまう。昔の記憶が呼び起こされ、懐かしい気持ちになれる。
そんなドラえもんの要素に彩られながら、理帆子の物語は進んでいく。『少し・不在』で、どこか危なっかしい少女。母と娘、そして父の存在。家族には色々な形があるけれど、私はこの家族の想いに胸を打たれて泣いてしまった。昔ほど簡単には泣けなくなったけれど、まるでドラえもんを見ていた頃の私のように、ボロボロと。
これは、『少し・不思議』な物語だ。この物語に出会えたことを感謝しつつ、実家に揃っている『ドラえもん』全巻を引っ張り出そうと思う。
Posted by ブクログ
とても良かった。
ここ数年読んだ小説の中で一番と思えるくらい、すごく良かった。
作中ドラえもんの秘密道具が重要なモチーフとしてずっと話題に出るのだが、ドラえもんの少し不思議で優しく、それでいて切なさやほんのりとした怖さもある世界観とこの物語を包む空気が非常に合っていて、物語に圧倒的な深みを与えている。
人と人との関わりの難しさ、愚かさ、一人でいることの寂しさ孤独、それでも誰かと関わりたいという思いを丁寧に、痛さも含んで描いていて、本当に凄かった。惹き込まれて、もう夢中になって読んだ。
最後に明かされる種明かしも、少し不思議なこの物語にふさわしく納得できた。
ドラえもんが無性に見たくなった!
凍りのクジラ
辻村さんの大好きな『ドラえもん』愛が詰まった作品です。道具にちなんだエピソードが最高!そして、登場人物の心理描写がすごい、一気に読み終えました。後半に感じる親の愛情とかに号泣しました。読み終えた時には『ドラえもん』こおを読みたくなりましたn
大好きです!大切な本です!
凄い苦しくて、凄いキレイで、抱きしめるように愛してしまう物語です!!登場人物も全て素敵(若尾くんはダメすぎるけど、理帆子ちゃんがそれすらも愛するから、やはり尊い命に見えてしまう)
お母さんが編集した写真集の描写と、別所さん(お父さん)の最後のセリフ(最後の最後だけじゃなく、その一連のとこ)は、何度読んでも涙が出てきて熱くなります。
辻村さんの作品では、これと「ぼくのメジャースプーン」が私の中で殿堂入りです!
Posted by ブクログ
何事も一歩引いて俯瞰して物事を見てしまう、
主人公の理帆子。
そんな彼女の見る世界を表現する「ひみつ道具」が、
人間関係の機微や、現実世界の
「何故かそうなってしまうアレコレ」の
比喩になっていて面白かった。
こうして作品の中に、作者のドラえもん愛を
落とし込めることが、とても素敵だなと思った。
Posted by ブクログ
ドラえもんを思わせる「少し・不思議」な世界観の中に、登場人物たちの孤独や心の傷が描かれている物語。読み進めるほど、それぞれの言葉の意味がつながっていく感じが印象的な一冊。
Posted by ブクログ
辻村さんの別の著書の登場人物が出てくると知り、一回読んだことあったけどラスト泣けたな〜みたいなことしか覚えてなくて再読!ま〜〜よかった。
ドラえもんがだいすきな女子高校生が主人公で、尊敬する藤子・F・不二雄がSFを「すこし ふしぎ」と称したことを肝に、ドラえもんの道具になぞらえた章題で物語が進んでいく。
主人公の「すこし 不在」感が、思春期を経た人なら誰でもどこか共感しちゃうような拗らせ方で、展開も面白いんだけど、なにより終盤がとっても良い。「すこし ふしぎ」なことに、絶妙に読者が気付けるような伏線も絶妙な塩梅だった。リアルな家族愛に溢れていて、まさにすこしふしぎなSF小説。だいすきだった!
Posted by ブクログ
親子、友達、恋人などのさまざまな人間関係とその絶妙な距離感が巧妙に描かれていて、読み応えがあった。それにしても、短期間のうちに人生を揺るがすような事がたくさん起きすぎて、主人公の高校生はよく受け止められているなと感心した。
Posted by ブクログ
期間限定の購入者限定で文庫チャームが貰えるみたいなキャンペーンで、チャームが欲しいがために買いました。
いくつか候補の本があったけれど、辻村美月さんは間違いないだろうと自分の中で。
結果。
主人公の、なんていうんだろう、ひねくれ具合?すごく気持ちがわかる気がした。
常に誰かを少し見下していて、誰の中にも入っていけなくて、でも本当は実は周りのみんなのことが好きで、その本音を見せるのが怖くて。
最後のほうで、バカにしていた元彼のことも友達のことも好きだったんだって気づいたところが個人的にとてもよくて、自分の中にすっと入ってきた。
そうだよなあ、好きなんだよなあ。
最近涙腺緩いから、お母さんのお葬式は泣いちゃった。
あとは、謎とき、みたいなところでいうと、別所くんの正体はなんとなく途中からもしかして?と読んでいたので、大きな驚きはなかったけど、答え合わせをしているようで、すっとしてとてもよかった。
Posted by ブクログ
ドラえもんは、国民的漫画ではありますが、ドラえもんをよく知っている方であれば、この作品の世界観に深く溶け込んでいけると思います。「ツーカー錠」などの、マニアックなドラえもんのひみつ道具が出てくるため、著者がどれほど、ドラえもんが好きなのかが、伝わってきます。主人公理帆子の境遇と、ドラえもんのひみつ道具を掛け合わせていた所が、素晴らしく、辻村深月さんらしい構成だと思います。いつものごとく読みやすく、あっという間に読み終わりましたが、随所に重たい要素を入れていたところが、巧みでした。凍りのくじらというタイトルは、考えさせられます。
Posted by ブクログ
昔読んだことがあったのですが、
内容をすっかり忘れてしまい、とてもいいお話だったことだけ記憶していたので、
せっかくならと読み直しました。
改めて読み返して、やはり素敵なお話でした。
先日父を亡くした私にとって、
里帆子の母が亡くなるシーンは、ぐっと胸に迫るものがありました。涙をおさえきれなかった。
最後のさいごのどんでん返し。
これは愛の物語でもあるけれど、
れっきとしたミステリー作品だな、とも思いました。
里帆子がこの先、
色んな人間と泥臭く関係を築けていけますように。
Posted by ブクログ
素敵な話だった。少し読み進めるのに頭に入ってこない部分もあったけど人間関係について考えさせられる部分があったり、私自身もりほこの考え方に共感できる所があったので確かになーとなる場面も多かった。あとドラえもんをまた見たくなりましたね〜たしかに私も初めてのsfやラブストーリーなんかはドラえもんなのかもしれないなと思いました(笑)
Posted by ブクログ
辻村深月さんの作品を読むのは、『本日は大安なり』『ぼくのメジャースプーン』に次いで3作目になります。
有名なプロカメラマンを父に持つ娘が主人公で、高校2年生の出来事が描かれています。
冷めた心を表に出さず、優しい良い子を演じていたことが、心を壊してしまった元彼に、とんでもない行動を起こさせることになります。殺人事件ではないのですが、実はこの作品はミステリーであり、伏線の回収も見事だと思いました。
終盤からは手に汗握る展開となりましたが、最後はハッピーエンドとなり、読後は満足感に浸ることができました。
手元には『島はぼくらと』がありますので、次の作品も楽しみです。
Posted by ブクログ
もるげんが勧めてるから読んでみたけどめっちゃ良かったなー♩主人公に結構共感できたし環境も応援したくなるような感じだった。大人ぶってる主人公と自分を重ねてみててわかるーとか思ってた。最後もうわー!!いい!!って思った。これをもるげんが好きなのも含めて最高だった普通に別所がメロすぎる(2026.3)
Posted by ブクログ
「等身大の父親は、私の生活と地続きだ」
っていう一文が好き。家族に見せる素の父親をわかってるっていうオシャレな言い回しで最初から好きだけど、読み終わった後にめっちゃ衝撃だった。一体誰の等身大で何が等身大なんだよ。笑
Posted by ブクログ
1ページ目めくってみてびっくり 1ページ二段になって370ページあるのかーい でも一気読み
髪の毛染めるシーンはゾッとした
ちょっと・ナントカ・・・芦沢は卒業したけど私は入学してみようかな
Posted by ブクログ
「少し不思議」なお話だった。
ドラえもんと家族愛の物語。
主人公芦沢理帆子の人格設定は、辻村深月さんにしかできない天才的設定だと思う。
優等生のませた高校生に危うさが併存する。お母さんとの関係には高校生らしさがあり、絶妙な感情の描き方だった。
私は完全にお母さんに感情移入して、理帆子のことを考えるだけで心が苦しくなった。写真集に込められた愛情に涙が出る。
でも、写真集なんかよりも、娘と平凡な毎日を送りたかったはずで、本当に無念だ。
「別所あきら」は急に現れたり消えたり。
最後は一瞬ファンタジーかと思ったけれど、現実でも起こる現象だと気がつく。辛い現実から自分を守るために作り出した「もう一人の自分」?(『VIVANT』的な...?)
あきらさん、理帆子が再び過酷な状況に追い込まれた時には、また助けてあげて。ドラえもんのように。
Posted by ブクログ
主人公の理帆子は、周囲の人を冷静に観察し、「スコシ・○○」と分類するような少女。自分は人よりも物事がよく見えていると思っている一方で、実は母のことも、若尾のことも、そして何より自分自身のことも、本当には理解できていなかった。
この作品のテーマの一つは、「人を理解するとはどういうことか」なのだと思う。人を客観的に分析することと、その人を本当に理解することは違う。そして、自分のことなら自分が一番分かっているとも限らない。
タイトルの「凍りのくじら」は、一見すると自分の世界に閉じこもる郁也を指しているように見える。しかし読み終えてみると、理帆子自身もまた「凍りのくじら」だったのではないかと思った。人と関わりながらもどこか距離を置き、「スコシ・フジザイ」な自分を冷静に受け入れていた理帆子。しかしその氷の内側には、自分でも気づいていなかった「本当は人とつながりたい」という思いが閉じ込められていた。
郁也を凍りの中から救おうとしていた理帆子自身もまた、凍りの中にいた。そしてさまざまな人との関わりを通して自分の内面に気づき、最後には自分自身をその氷の中から救い出していく。その反転がとても印象的だった。
「凍りのくじら」というタイトルの意味が、読み終えたあとに違って見えてくる作品。ドラえもんをモチーフにしながら、人とつながることや、人を理解することの難しさを描いているところが面白かった。
Posted by ブクログ
どうしてダメだと分かりながら惹かれていくのだろう。ダメなところに惹かれていても、相手が周りを巻き込んで危害を加える人はだめたよ、やっぱり。
そして最後の最後までわからなかった別所さんの正体。もしかしてあのときのネックレスが・・・⁇
Posted by ブクログ
薄暗くて、静かな世界。
主人公の淡々とした感じが少し息苦しを感じた。
まるで灰色の世界で、海に沈んでいるような…
お母さんからのラブレターで涙した。
みんな、誰かに愛されたいし
愛されているのだろう。
心にある寂しさや辛さを声にするって勇気がいるけど受け取ってくれる人は必ずいる。そう思いたい。
ドラえもんについて詳しく知っていればもっと楽しめるのだろう。誰からも愛される国民的アニメ(漫画)は奥深いのだろうと思った。
Posted by ブクログ
中盤少し中弛みしたけど、終盤近づくにつれてぐいぐい引き込まれた。
別所が何者なのかには終盤気づいていたんだけど、もはやその種明かしは最重要事項じゃないかもしれない。最後のテキオー灯が出てくるくだり、映画のワンシーンのようにバチっと脳に焼きついた感じがする。
理帆子が呪いを書き換えてあげれてよかった。彼女自身の呪いも、きっとこの時とけたよね。
好きなところ、もう一つあげるとしたら誰一人として完璧じゃないことかもしれない。
若尾は言わずもがなだけど、なんでそうなるかな…という不器用ぶり。でもそれは俯瞰で見てるから思えることで、人間てのは脈絡のない、理屈で説明できない、不合理な生き物なんだろうなと思える。
子どもを置いて死ぬ母親って殊更美化されがちなんだけど、今作ではそう言うのはあまりなかった。芯が強いけど、吝嗇家だったり、理帆子とは感性があわなかったり。
こういう人間のいいとこも悪いとこも素直に表現されているとこが魅力的なのかもしれないな。
子ども時代、「ドラえもんひみつ道具全百科」的な本が大好きだったことを思い出して、改めて買い戻したくなった。ドラえもんっていくつになっても夢を見させてくれてほんと大好き。
Posted by ブクログ
正直、途中で読むのをやめてしまおうと思った。
主人公である理帆子が、自分は賢くて冷めていると自己分析し、自分以外のほぼ全員を小馬鹿にしながら生活しているところが痛く思えて、読んでいて辛かった。
小説の主人公として全く魅力がないとまで感じた。でもそれは、理帆子の幼さや傲慢さが自分にも思い当たり、自己嫌悪してしまっていたからなのかもしれない。
ラスト100ページはスコシフシギで、意外性もありつつ救いのある内容でよかった。