小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
スティーブンスは後悔したのだろうか?
彼が長年仕えたダーリントン卿は、歴史的には誤った判断をした人物として描かれる。利用されていたとも言える。
ミス・ケントンと再開し、昔の恋を打ち明けられた後、スティーブンスは「その瞬間、私の心は張り裂けんばかりに痛んでおりました。」と語る。
スティーブンスは後悔したのか? 何かを失ったのか? という問いだけで読むと、少しずれる気がする。
彼は、何かを犠牲にして職務に逃げたのではない。彼にとっては、職務をまっとうすることこそが、自分の人生をまっとうすることだった。主人が政治的失敗をおかしたとしても、ミス・ケントンとの愛を取り逃がしたのだとしても、だからとい -
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ネタバレ悲しい、だけどもとても美しくて素敵な作品。
子供という立場、親はその子供が自分のために尽くすことが当たり前、のような意志を持って子供を扱うのは辛い描写であったが、
まさにヤングケアラー、その言葉に尽きるなあって。この事実は実際に存在しているし、子供の可能性や望む選択肢を狭めて、諦めさせてしまっている。
とても辛いなあ、と感じるし助けを素直に手を差し伸べれる大人の存在がいるんだよと読者よSOSに繋がるのかなとも感じた。
二人の主人公にフォーカスを当てて視点を交互に行き来しながら二人の人生を一緒に見ていく形を、ある意味ほんとうに東京って寂しい人の集まりを感じるし、何者かになったつもりで生きて -
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Posted by ブクログ
『神様の暇つぶし』は、恋をすることで人が美しく成長していく物語というより、誰かに深く触れられ、傷つけられ、もう以前の自分には戻れなくなるといった物語だった。
藤子は全さんに求められることで、初めて自分の身体を面白いものとして知っていくが、同時にその身体が自分だけのものではなくなっていく。
そんな関係が突然一方的に終わり、藤子は全さんを憎み、軽蔑し、呪った。しかしそれでも身体だけは全さんを待ってしまうという描写が、とても生々しかった。
藤子は恋によって変わったのではなく、全さんによって傷つけられ、以前とは違う人間にされたようである。
それでも、その傷を何度も確認することで、失った相手とのつ -
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軽快&爽快でさくっと1日でよめた!
図書室の素敵な司書さんを起点に
物語が紡がれていく
どの人の人生も
それぞれの主人公にとっては重大で深刻で
人生における間違えてはいけない分岐点に
差し掛かっているようなタイミング
だけど、読んでいて感じたことは
間違えてはいけない分岐点なんかないということ
人生に意味づけをしたかったらすればいい
したくなかったらしなくていい
人生って歩んでるだけで大冒険みたいなものだから
小説の中で
みんなメリーゴーランドにのっている
自分の目の前の人を羨んでおしりを追いかけて
だけど結局ないものねだり
巡り巡って自分も同じところを回っているだけ
そん -
Posted by ブクログ
すごく面白かったです。
なんだか変わってて・・・。
7つの短編はすべて、「今から十年くらいあとの話。」から始まります。どこかで謎解きされるのかと読み始めましたが、最後まで「今から十年くらい後の話」でした。
近く来る未来なのか、そこはどこの国なのか、想像を挟みながら「わたし」が世界中の町で探偵の仕事をしている様を読み進めました。
帰れる家がない、国がない、少し浮き草のような「わたし」の生き方。
時代も場所もはっきりさせていないのに、「世界探偵委員会連盟」はくっきりはっきり存在感があって、なんだかおもしろい。
依頼者が数字繋がり、色、植物とかもおもしろい。
請け負った探偵の仕事も淡々と描か -
Posted by ブクログ
ネタバレこういった入れ替わりものは「元に戻ること」がどこか約束されていて、期間限定の入れ替わりを楽しむコメディものが多いので、まさか入れ替わりが解けないまま相手の人生を背負い続けるという内容がとても新鮮だった。自分の人生であり相手の人生でもある、そんな中でどういう選択をすべきかと悩み葛藤する描写が好き。
ただ時系列に沿うのでなく、入れ替わりから15年経過した現在と過去を行き来する構成になっていて、入れ替わりが解けないという着地点を知った上で回想を読み進めるという点もよかった。入れ替わりが最終的にどうなる!?ではなくて、あくまで入れ替わった2人がその事実をどう受け止めて今があるのかを知るために読者は彼ら
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