ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • エピクロスの処方箋

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    ネタバレ

    「スピノザの診察室」の続編。
    スピノザ・・・のほうは映画化が決まったそうですが、この世界観がぶち壊しにならないようなキャスティングを切に希望します。

    大学病院でのシーン、原田病院でのシーンなど様々ですが、私が好きなのは訪問医療での家族とのやり取り。
    淡々とした態度や口調のマチ先生ですが、死期迫る家族を抱えての在宅医療・介護をしている家族への語りかけが救いがあって、頑なさのある家族の心がほぐされていく過程がたまりません。

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    2025年12月13日
  • 仔羊たちの聖夜

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    とても良かった。タカチのキャラがいいんだよなあ。実際にいたら畏れ多くて話しかけられないだろうよ。謎解きも面白いが、各キャラについてより掘られる展開になるとさらに面白そう。

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    2025年12月13日
  • 小説 木の上の軍隊

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    先日出張でモデルとなったガジュマルの木と出会ってきた。
    伊江島の自然や景色、食べ物を満喫してきたわけだけど、ここで起こったことを知りたくて知りたくてしょうがない気持ちになり、国際通りのジュンク堂で購入。
    一気に読み終えた。

    また2年後伊江島に行って、冒頭数十ページをなぞるんだろうなって思う。
    2年待たずに行くかもしれない。
    そうやって繰り返し「知る」を深めると思う。

    私にとって沖縄戦を知るきっかけには十分な一冊だった。

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    2025年12月13日
  • 殺し屋の営業術

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    ネタバレ

    殺人現場を見てしまった凄腕の営業マンが、殺されそうになったとき、そのスキルを総動員し商談を始める!?殺し屋の世界では素人だが営業のプロ鳥井は、「私に任せればすべてうまくいきます」と言い切った。事あるごとに「私、目標を達成できなかったことがありませんから」と言い、意外と有能?な3人のメンバーと共に、精神分析学や行動経済学を応用しながら、今まで磨き上げてきた話術で窮地を脱すると、次第に、本人も自覚していなかった本性が現れてくる。エージェントとしての才能に溢れる美女と一流の殺し屋コンビとの対峙も、「ガラクタ同然の商材を、千を超える客たちに売りつけてきた」鳥井にとっては障壁にならない。商材の質ではない

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    2025年12月13日
  • 殺し屋の営業術

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    スピード感ある展開で、殺し屋同士の頭脳戦が見ていてハラハラ。どんどんページが進むすごく面白いエンタメ小説でした!

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    2025年12月13日
  • 方舟

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    ネタバレ

    地中深くの「方舟」に取り残された男女10人。
    脱出へのタイムリミットは1週間。
    脱出するためには誰か1人が必ず犠牲になる必要がある。
    そんな極限状態で次々に起こる殺人事件。
    ラスト10ページ強ですべてがひっくり返るどんでん返し。
    解説の有栖川有栖さんが語っているように、「時間を置いて三周目をしたくなる」作品。

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    2025年12月13日
  • 凶犬の眼

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     広島弁が素敵。そして、やくざと警察、仁義と正義の第二作目。今作も実に熱く人間性が絡み合う。男たちの暑苦しさや、人情。そして、裏でうごめく様々な思想。三部作なので、次回作もとても気になります。

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    2025年12月13日
  • 正体

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    あ、映画やってたやつだという軽い気持ちで手に取った本作

    素晴らしかった。

    とてつもなく惹き込まれる内容で寝る前に数ページだけのつもりが徹夜してしまった。

    12月中旬に今年一番の作品に出会ってしまったかもしれない。

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    2025年12月13日
  • 8番出口

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    原作のゲームがとてもシンプルでそれが良かったところもあるのだが、物語にしてここまで面白くなるかと驚いた。

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    2025年12月13日
  • マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ

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    ずっと気になっていたけど、読んでいなかった本。
    やっと読み終えましたが、、、
    心につっかえたモヤモヤした感情を、シャールさんが温かく、優しく拭き取ってくれる感じ。最高です。
    もっと早く読めばよかった!!!!
    最後の、ドリアン・ロロブリジータさんの解説も読み応えがあり、解説まで含めて、何度も読み返したい本になりました。
    続編も絶対読みます。

    こういう夜食カフェどこかに無いかなぁ。 

    あと、作中に出てくる音楽がどれも落ち着く曲調で、とってもすきです。
    ・モーツァルト アイネクライネハトムジーク
    ・ガムラン
    ・ドビュッシー アラベスク
    ・サティ ジムノペディ
    この音楽を流しながら、本を読むと至福

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    2025年12月13日
  • 口に関するアンケート

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    まず本のサイズが面白いし、思わず手に取りたくなる。
    この視点は面白いですし、終わり方も驚いた。
    初めは本のサイズと厚みから物足りなさを感じるかと思いましたが、それも演出の一つなんじゃ無いかと思う。

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    2025年12月13日
  • 爆弾【電子限定特典付き】

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    めちゃくちゃ面白い!
    しっかりミステリだし、サスペンスだし、ハードボイルドだし、社会派!

    映画も間に合えば、観たいなぁ。

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    2025年12月13日
  • 正しすぎた人 広岡達朗がスワローズで見た夢

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    大好きな小説「監督」の世界を別角度から見られたようで楽しかった。
    正しいことを、正しい方法で行えば、必ず結果が出る。広岡と野村の比較も面白かった。

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    2025年12月13日
  • 紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場

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    私は震災をきっかけに石巻に就職し、数年間生活していました。震災から4年後のことでした。私は日和大橋を通りながら見る工場夜景が好きでした。そんな景色に、様々な人の思いが詰まっていることを、この本を読んで今更初めて知りました。
    震災当時を知らない者として、色々な場所に行ったり、人の話を聞いたりしましたが、残念なことに記憶は薄れていきます。また、実際に震災を経験していないので、残念ながら他人事のようにも思っていたのでしょう。
    この本を読んでいる時に、地震が来ました。普段の地震より、恐ろしく、自分事に感じました。幸い被害はありませんでした。もしもの時のために防災グッズを見直しています。
    こうして、震災

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    2025年12月13日
  • マンションポエム東京論

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    マンションをさまざまな角度から雑多に
    解体していて面白い。

    マンションポエムとは、
    何を言うかではなく、何を言わないか。

    知っているマンションがたくさん、いろいろな形で出てくるのでさながら戦国時代の大河ドラマを見ているかのようだった。あいつがこの文脈で登場するのね、こう言った話の展開の仕方をするのね、と。

    どこまでが京都か、論は部落差別の根強い地域では流石に御法度かと。。

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    2025年12月13日
  • 異人たちとの夏(新潮文庫)

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    主人公が風間杜夫さん、鶴太郎さん、秋吉久美子さんがその両親の亡霊役で作られた映画の原作。
    離婚して虚な生活を送っていた主人公が異世界で亡き両親と出会い心の穴を埋めて幸せな時間を過ごすのだが。
    亡くなったはずの父親がごく自然に主人公と触れ合い、母親が優しく接する。
    この呼吸が彼らの関係が甘い親子関係が胸を打つ。
    亡くなった自分の父親のことが思い出された。
    かなり厳しく、傲慢であった怖い存在であった父親のどこかにこの作品の中の父親のような子供に対する愛情を私は感じていたのだろうか。

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    2025年12月13日
  • I

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    ネタバレ

    二つの中編小説を読む順番を変えて読むとストーリーが大きく変わるという小説。

    私は本をさかさまにして読むのが面倒だったので、後半の『ゲオスミン』から読みました。

    『ゲオスミン』
    形成外科医の田釜雪夫56歳は野宮という三十年以上刑事をやって今、ホームレスになってしまった男と知り合います。
    野宮は娘の明日美を去年、風邪薬の摂取過多で亡くしていました。
    田釜もまた中学生の一人娘を自殺により亡くしていました。
    田釜は娘を死に追いやった者たちを殺したいと思い野宮にとある相談を持ちかけますが…。



    『ペトリコール』
    高校一年生の小峰夕歌は両親を殺された有名な惨殺事件の生き残りでした。
    とあるきっかけ

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    2025年12月13日
  • 成瀬は天下を取りにいく(新潮文庫)

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    手に取ったきっかけはポジティブな人を見て自分も元気になりたいなあくらいに思ってました。
    実際に読んでみると、本当に成瀬は周りを気にせず自分の生きたいように生きていました。そして、それを支えてくれる友達の存在もあり青春友情物語で、自分の気持ちも明るくなりました。

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    2025年12月13日
  • 古都(新潮文庫)

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    染みた。切なさなのか、それとも別の何かなのか分からないが、確かに心に染み渡った。

    読み進めるうちに、私の頭の中には北山杉のまっすぐな情景が浮かんでいた。序盤では、北山杉のように真っすぐで、親の言いなりに生きる娘なのだろうかと想像していたが、そこに描かれていたのは、静かでありながら力強く生きる女性だった。

    登場人物たちの心情は痛いほどに伝わってきて、日本人特有の感情の機微が丁寧に表現されている。良いか悪いかは別として、こうした心情は少しずつ失われつつあるのかもしれない。そう思うと、この物語そのものが、まさに「古都」のように感じられた。
    伊豆、雪国、古都と読み進めてきて、古都が一番好みかも!

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    2025年12月13日
  • アンダークラス

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    田川シリーズ、3作目
    田川と、サバンナ側の視点から描かれます
    サバンナ、YOYOはもちろんあれのもじり、虚実を折り交ぜながら社会問題を取り上げるのはこのシリーズならではです
    実店舗で確認、ネットで安値買いなどはあるあるですね
    便利さの、その裏側を想像してみないのは罪です

    外国人技能実習制度、新聞奨学生の持つ闇に焦点があてられます
    反グローバリズムが主流になりつつある現在では、受け入れられにくいのかもしれません
    フェアトレードという言葉も聞かれなくなっていますね
    ミステリーですが、経済小説でもあります

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    2025年12月13日