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Posted by ブクログ 2024年04月13日
前作より濃厚なシナリオ。
犯人が周囲を操り、読者も"操る"シナリオになってます。
まんまと"蜘蛛"のトラップに引っ掛かりますね。
犯人を予想して読み進めると悉く外れるので、
本当に展開が読めない物語となってます。
阿津川先生の頭の中、、どうなってるの(笑)?...続きを読む
輝義君が"葛城家は嘘で塗り固められた家族"というワード
そして田所や葛城家の人達が起こす出来事も
絶妙にマッチしてて、全てが疑心暗鬼になる。
冒頭に書いた"シナリオ"が読者を騙すの。
ページを捲る度に「え?えぇ?」ってなる。
それを解き明かす輝義君の推理が凄すぎて
毎回ニヤニヤしながら読んでいます(笑)
彼の推理は読者を楽しませてると思います。
3作目も出てるので、読みたいです。
今度は"黄"色か。
Posted by ブクログ 2024年03月31日
ただただ面白かったです。誰もが怪しく誰も怪しくない…いや2人浮上してきたぞ??みたいに途中まで名探偵が機能してないからこそ読み手が犯人探しに夢中になれました。
あと兄が対照的で良かったです。
一方は仕事に誇りがあり、一方は仕事に誇りがなく、殺人の道具にしてしまった兄
幼い頃の弟の扱いも真逆でいいな...続きを読むと思いました!
これから読む最新巻が楽しみです!
Posted by ブクログ 2024年03月30日
探偵ものの本格ミステリ。海外ミステリーを好きでよく読むが、それに匹敵するくらい紅蓮館の殺人からの館四重奏シリーズで大変面白い。黄土館の殺人を買ったので読むのが楽しみです。
Posted by ブクログ 2024年03月18日
面白かった〜。
推理が複雑で途中挫折しかけたけど
頑張ったよ~。
私はいつも犯人を推理したり動機を考えながら読むほうではなく、淡々と文章を読み進めるタイプで、その都度、
ほうほう、はは〜ん、え?は?となりながら二度三度楽しめながら読めた❢
Posted by ブクログ 2024年01月31日
久しぶりに出逢えた好きなタイプの作家さん。
結末を予想することができず、時系列で解説もしてくれて面白かった。
シリーズものということなので他の作品も読もうと思う。
Posted by ブクログ 2024年01月14日
1回読んだだけでは理解出来ないかも!でもまたそれもおもしろい。ここまで複雑に絡み合ったミステリーを読んだのは久しぶりでした。他の作品も是非読みたいです。
Posted by ブクログ 2023年11月19日
紅蓮館の殺人と比べるとすごくおもしろかったと思う。高台の洪水などちょっと疑問に思うところはあるが、それ以上にトリックや伏線がよくできていた。この件はどうなったんだろうという疑問なく読み終えることができた。ただ600ページ超えは長過ぎる…
Posted by ブクログ 2023年11月04日
紅蓮館も蒼海館も最初の方はちょっと読み進めるのに時間が掛かるけど、終盤はもう惹き込まれちゃって読む手が止まらなかった。
怒涛の展開。まさかのどんでん返し。全然予想と違ったー。
ただ1つ気になることが。
夏雄は葛城の従兄弟だよね?登場実物のとこに甥って説明になってた。
だからそれも何かこの物語に繋が...続きを読むるのかと思ったら、違ったみたい。
Posted by ブクログ 2023年10月03日
阿津川辰海のファンになったきっかけの「紅蓮館の殺人」のシリーズ2作目。
紅蓮館の殺人よりちょっと分厚い。
小説が分厚くて嬉しいと思ったのは初めてかもしれん。
前にテレビで、京極夏彦の百鬼夜行シリーズの最新刊の分厚さにファンが歓喜していたが、今なら分かる。
‥読み終わって数時間しか経ってないのに何が...続きを読む書いてあったか忘れた笑
なんか、、いっぱい書いてあった気がする。
館周りがどうなっていたのかは未だ理解をしてないが、ファンなので大丈夫。
ただ、この人が書く伏線ってさりげなく無い。
伏線の数はかなり多く、多重構造の推理が展開されるが、どの伏線もちゃんと思い出せるのが凄い。
やっぱすげー好み。
Posted by ブクログ 2023年03月11日
紅蓮館の殺人の続編。
ブク友のかなさん、
ありがとうございました。
紅蓮館の事件で、トラウマのような悩みを持ち、引きこもりになってしまった友人である名探偵の葛城を
見舞うため僕(田所)と友人の三谷は、葛城家本宅の蒼海館を訪れる。
「嘘つきの一族」だと葛城自身が言うような家族に出迎えられる僕達……。...続きを読む
そして、豪雨による川の氾濫により屋敷に水が迫るなか、連続殺人事件が発生する。
やる気の無いような葛城に苛立ち焦る僕。
果たして名探偵葛城は復活できるのか?
そして刻々と迫る洪水から助かるのか…⁉
というクローズドサークルミステリー。
過去に囚われたままの名探偵の葛城が
復活してからが怒涛の展開で、良かった。
蜘蛛の糸のように絡まる謎を一つ一つほどいて
その先にいる真犯人までたどり着くのに
二転三転……と転がり続けていくところが
読み応えがあった。
630頁位と分厚いミステリーなので
私は身構えて読んだのだが…
蒼海館周辺図、館の見取り図、家系図、主要登場人物表なども始めの数頁にあったので助かったですね…
読めて良かったです〜
Posted by ブクログ 2024年04月27日
次の日が仕事だというのに、最後の「蜘蛛」との対決が気になりすぎて、真夜中に目が覚めて読んでしまいました。
紅蓮館から間を置かずに読んだのも物語に入り込めてよかったです。
howとwhoはこれまで読んだ中でも最上位です。阿津川さん、どんな頭脳してるんですか?
ただ個人的な意見ですが、その二つの要素に比...続きを読むべると「蜘蛛」のwhyが物足りない感じがしました。
なんとなく、人物に思いを馳せる事ができなかったです。
トリックなどの完成度が高すぎるとこうなってしまうのですかね。
再読してみたら別の楽しみがありそうです。
次回作に期待、の辛口評価でゴメンなさい。
Posted by ブクログ 2024年03月30日
大好きな館のクローズドサークル。
政治家の父と学者の母、弁護士、警察官、モデルと名士ばかりの家族に明るく歓待されるが、どことなくみんな嘘くさい。
こういうシチュエーション好きです!
ミステリー好きなので犯人の予想は当たってしまった…。ミステリー好きでも騙される意外性がもう少し欲しかった。
でも何重...続きを読むにもトリックが仕掛けられていて、楽しい読書時間をありがとうございます!と言いたくなるくらい、最後の最後まで楽しませてくれて飽きなかった。
あと表紙のデザインがすごく好き。
館シリーズの『紅』『蒼』『黄』3冊を本棚に飾りたくなる。
『紅蓮館の殺人』を読んでいる前提で話が進む。この本からでも大体はわかったけど、やっぱり先に『紅蓮館の殺人』を読めば良かったかな。
Audibleにて。
Posted by ブクログ 2024年03月04日
館が沈めば、探偵も、犯人も、全員死ぬ。
濁流押し寄せる館の連続殺人。
雨が止むころ、僕らは生きているのだろうか。
落日館の事件で心を閉ざしてしまった葛城に会うため、田所と同級生の三谷が青海館を訪れることから物語は始まります。葛城が探偵として復活するまではゆっくりと話が進みますが、その中にも細かい伏線...続きを読むあり。中盤から怒涛のスピードで面白さが加速し一気読みでした。【紅蓮館の殺人】から更にパワーアップしてます。この人が怪しい…この人が犯人では…?という予想をしっかりと裏切ってくれるラストでした。面白過ぎた。
3作目の【黄土館の殺人】も楽しみです!
Posted by ブクログ 2024年02月27日
純度を極めた探偵小説、タイガ文庫というラノベ的な位置づけだけど練りに練った探偵小説でした。
推理小説ではなしにあえて探偵小説と。
葛城と助手の田所
ふたりの探偵小説はまだまだ続きそう。
Posted by ブクログ 2024年02月15日
久しぶり本格ミステリを読んだ気がする. 多重に網が絡まる、あまりにも複雑な構造で百鬼夜行シリーズを読んだときのような感動を覚えた. (円環構造は、はなから全てを見通していないと書けないはずなので(魍魎の匣にもその感想を書いた気がする))
しかし、本作でも言及されている様にprobabilityが...続きを読む重なると、起こり得ない...が強まると感じてしまった. また、本質部分もかなりそれなのがモヤる. 例えば、射殺するという判断を心理的揺さぶりのみに依存させていて、少し弱いかなとはなる.
また、探偵と助手のバランス感はかなり好きだった. 助手があまりにポンコツとかではなく、ちょうどいい段階的天才(?)だったので. シリーズを追いたい(黄土館が明日発売されるらしいので)が、結構体力がいるので時間がかかりそう. 未消化部分、自分が気づいていない、あるいは作品の綻びも多々有りそうなので再読はしたい(ミステリを再読したことないので、おそらくしないであろうが...)
ミステリ部分、災害対策部分の両立を謳っていたが、それは前者がほとんど占めているなとは思った. 水害系は、方舟を. 孤立系は魔眼の匣の殺人が最近読んだ中から想起された(関係ない...)
現代ミステリ、単純なプロットは出尽くしているせいか、あまりに複雑になってきているなと思う. それ故に、後期クイーン問題やprobability性について疑問が生じることが増えるという悲しいこともある. 意識しないようにはしていきたいが. そういう意味でも自分の中でのミステリは既に終わっているのかもしれないね...
Posted by ブクログ 2024年01月27日
好みですね。
さすがに探偵できすぎやろーとは思いつつ、
裏をかかれすぎて驚きの連続
どう推理してもなんにもあたりません笑
面白かった。
Posted by ブクログ 2023年11月14日
『紅蓮館の殺人』の続編。学校に来なくなった「名探偵」の葛城輝義に会うために青海館を訪れた田所と三谷。煌びやかな葛城の家族に歓待されるが大型の台風が近づき、交通網がストップしてしまい2人は青海館で夜を迎えることに。激しい雨が降り続く中、連続殺人の幕が上がる。迫る洪水、増える犠牲者、過去に囚われたままの...続きを読む名探偵。葛城のおじいさんを殺したのは誰なのか、殺人者『蜘蛛』とは何者か…!
紅蓮館からすっかり葛城と田所のキャラクターに惚れ込んでしまい、600頁越えの本作はかなり期待して積んでいたけど、やっぱり面白かった…!
家族全員が怪しい!みんながみんな嘘つきで、心の中に黒いものを飼っていて、外面だけは一丁前。
その一つ一つの嘘を、蟠りを葛城が救っていくのが良かった…。確かに紅蓮館ではもうどうしようもないくらい打ちのめされたのかもしれないけど、本当に成長できて良かった。犯人は…絶対この人だ…と思った瞬間から、また曇らせエンドあるのでは?と正直勘繰っていた。
一番お気に入りのシーンはやはり葛城が名探偵の矜持を取り戻すところ。子供の言葉はいつだって正直で素直。探偵にはカッコ良くあって欲しい。それはこちら側が勝手に求めていることなのかもしれないけど、要するにそういう事。分かってみれば、なんとも単純でバカバカしい答え。 凝り固まってしまってただの「一言」も言えない彼ら、そして読者にスーっと入って来てくれる。そうだよね、たとえ本物にはなれなくても、「名探偵はヒーローなんだから」!
紅蓮館とは違い、希望のある終わりだった。次回作があるのかわからないけど、あるなら楽しみに待ちたいと思う。
Posted by ブクログ 2023年10月27日
読みながら自分も犯人探しするけど、最後まで当てられなかった。予想外の展開でびっくり。
驚きの連続。ミステリーや推理系って自分が予想もしない展開になることが多いから楽しい。
Posted by ブクログ 2023年10月25日
いやー、よくこんな筋書きを思いつくものだな。犯人も探偵も作者さんも。
豪雨の舞台設定や登場人物たちのキャラクタが存分に活かされていて、これはすごいと思ってしまった。
600ページくらいある分厚い一冊ですが、会話主体でスイスイと読みやすくて一気に読めました。
アノ人がアレってことは想像がついたんだけど...続きを読む、アノ人のアレがアレだったとまでは想像できなかったな。
あちこちにちゃんとヒントが散りばめられていて、フェアですなあ。やられました。
Posted by ブクログ 2023年09月08日
前作はハマらなかったが、本作は面白い!
これぞミステリー小説
災害下で殺人事件の真実を暴いても意味なし?
な前作は絶望だが,今回は救いがあって良し
犯人は全く分からなかった
逆に分かる人はいるのだろうか?
皆様の高評価に納得 読んで損なし
Posted by ブクログ 2023年08月16日
山火事の次は水害かーい、密室セッティングはでになっとるがな笑
話が二転三転するのはいいんですけど、途中地の文の視点と時系列が変わるのが個人的にはあんまり好みではない。そうやって徐々に色々明らかにしてるんでしょうけど...長らく気になってたシリーズだったので期待しすぎたが故の★×4です。
...続きを読む
すべてを操るんは無理やろ納得できん!メンタリストかい!
Posted by ブクログ 2024年04月19日
SL 2024.4.15-2024.4.18
事件の複雑な謎解きは楽しめた。
ただ、相変わらず名探偵と助手にこだわりすぎ。
あと、謎を解くかどうかの葛藤はさんざん描かれるのに、犯人に対する葛藤が、葛城だけでなく他の人もほとんどなさそうなのが理解できないというか、納得できないというか。
結局は家族の事...続きを読む件なんだから。
Posted by ブクログ 2024年03月30日
紅蓮館の殺人からのシリーズ2冊目。話としても直後みたい。主役二人の情動が激しすぎてついてけない人はいるかもしれないけど青臭さが良いと言えなくもない。一冊目より伏線とかトリックの納得度が上がってて満足。まあ火事より洪水の方がなす術はないよなあ。そして彼の家族しっちゃかめっちゃかになりすぎて大丈夫か?...続きを読む3冊目が出たとこなのでそれも楽しみに読みたい。
Posted by ブクログ 2024年03月22日
館の殺人シリーズ第2段。
前回の紅蓮館で叩きのめされた葛城を励ますために、田所、三谷が会いに行く所から物語は始まる。
内容としては面白かった。
おじいちゃんの殺人から始まり、次々と事件が続いていく。
水害とも戦いながら、殺人事件が起きていくんだから精神的にまいるだろうなあ。
嘘つきだらけの家族の...続きを読む中で、唯一親切で親しみやすい正さんが真犯人。
兄との関係を築いていただけに、ショックだっただろうな。
前回のショックとあわせて、葛城くんの心情が心配になる。
みんなが嘘つきなだけに、犯人捜しは面白かった。こんな家族嫌だなー。笑
読み応えのある作品でした。
おじいちゃんには、正体を見せてたのかな?
蜘蛛に殺されるって言ってたしな。
Posted by ブクログ 2024年02月19日
探偵とはどのように在るべきなのか?
助手とはどのように支えるべきなのか?
前作に続き、そう言った視点からも物語が語られてます。
今後、ミステリィに触れる度に考えさせられるかもです。
Posted by ブクログ 2024年02月16日
ちょ
葛城くん。。
最初ヘボヘボすぎて、、
途中からイケイケドンドンなるのどうなの??
犯人( ・᷄ὢ・᷅ )イテコマシスギ
犯人設定無理ありすぎて笑ってしまうのは、しゃーない。。のか?
あなただれですか?誰かと間違ってましぇん??
いやいや、おいぉいシバくぞ。
と思って笑っちゃう!!てへ...続きを読むぺろ
Posted by ブクログ 2024年01月25日
実家に引きこもっている葛城輝義に会うために、友人の田所信哉は山奥にある葛城の実家「蒼海館」を訪れる。葛城家は政治家、トップモデル、大学教授、弁護士などハイクラスの家族が揃った“華麗なる一族”だった。台風が迫り、田所らが「蒼海館」に泊まることになった夜、事件が起きる…
オーソドックスなクローズドサー...続きを読むクルにおけるフーダニットものの本格ミステリ。
前作「紅蓮館の殺人」では炎が迫る状況だったが、今回は水。殺人事件が起きる中、水害によって水位が上がりじわじわと迫ってくる。サスペンス性は、前作を凌ぐ。
悩める探偵が挫折から復活してからの展開が本書の真骨頂で、ぐいぐい読ませる。〈蜘蛛〉と呼ばれる犯人によって複雑に絡み合ってもつれていた糸が、探偵に徐々に紐解かれていく謎解きは、伏線回収もあって面白い。〈蜘蛛〉の意外性はあるし、それを生み出すミスリードも抜かりない。
しかしながら、〈蜘蛛〉の企てがあまりにも複雑で偶然に頼りすぎていて、そんなに思惑通りに都合良く事は進まないのでは?と訝しんでしまい、素直に驚けなかったのが正直な感想。全て暴かれた後のキャラ変にもちょっと興醒め。
…と一部内容への不満はあるものの、各章の頭に過去の名作のセリフを載せるなど本格ミステリ愛を感じるし、特殊設定ミステリが蔓延る昨今において、オーソドックスな本格でこの畳み掛ける構成力は凄い。
《館四重奏》シリーズは、来月(24年2月)に第3作「黄土館の殺人」が刊行される予定。要チェック!
週刊文春ミステリーベスト10 8位
このミステリーがすごい! 5位
本格ミステリ・ベスト10 2位
SRの会ミステリーベスト10 6位
ミステリが読みたい! 4位
《館四重奏》シリーズ
1.紅蓮館の殺人
2.蒼海館の殺人
3.黄土館の殺人
Posted by ブクログ 2023年09月29日
紅蓮館に続く嵐の山荘2冊目。
紅蓮館の事件で引きこもりになってしまった名探偵を訪ねた先が、大雨による洪水により嵐の山荘になってしまう。
ミステリとしてよくまとまっていると思うが、
主人公の兄が偶然招かれている、真犯人が避難者に紛れているなど無理な設定が目につく。
身代わりになれるくらい似ているな...続きを読むら、
もっと早くに問題になっているのでは?
Posted by ブクログ 2023年09月26日
阿津川辰海さんの作品は本作が初読み。
『紅蓮館の殺人 』の続編とのことだが、レビュー点数の高いこちらから読んでみた。
名探偵ぶりを見せる主人公達の心理描写が前作から繋がっているようなので、出来れば前作から読まれることをオススメしたい。
さてさて肝心の内容だが、典型的なクローズド・サークルもの。見開...続きを読むき頁では、物語の舞台となる『蒼海館』の見取り図や家系図が読者の興味をそそる。ここにも何か仕掛けがあるのでは?と勘ぐりつつ…各章のサブタイトルや、各種小説からの引用等…随所に色々工夫を凝らした作品のようだ。
序盤はにおわせ?の様な叙述が多く展開もスローな為、注意散漫になって脱落しそうになったが、中盤あたりからスピード感が増して展開が面白くなってきた。
結論から言うと、読者がこのトリックを見破るのは物理的に難しいと思う。トリックを幾重にも綿密に緻密に練り上げた構成なので、物語の本筋よりもそこに楽しみを見出す方には向いているが、この点で好き嫌いが分かれるかもしれない。
流石に辻褄が合わない箇所や、細部で疑問が残ったままの伏線回収もあったが、名探偵が謎解きしていく様子は、ボリュームたっぷりで楽しめた。
これから読まれる方へ
ネタバレは避けるとして、夏雄くんの台詞に注意して読み進めると更に楽しめると思う。
Posted by ブクログ 2023年09月06日
学校に来なくなった「名探偵」の葛城に会うため、僕はY村の青海館を訪れた。
政治家の父と学者の母、弁護士にモデル。
名士ばかりの葛城の家族に明るく歓待され夜を迎えるが、
激しい雨が降り続くなか、連続殺人の幕が上がる。
刻々とせまる洪水、増える死体、過去に囚われたままの名探偵、それでも――夜は明ける。...続きを読む
新鋭の最高到達地点はここに、精美にして極上の本格ミステリ。
う~ん、面白いんだけど、モヤっとする部分が多かった。
前作の『紅蓮館の殺人』を読まずに先にこちらを読んでしまったものだから、そもそもそこから間違ってたんですよね(;'∀')
ちょこちょこ前作の話が出てくるし、探偵のバックグラウンドがいまいち把握できないままで十分楽しめませんでした。
殺人事件と台風の上陸という設定は大好きだったんですけど、伏線が細かすぎる。細部を描きすぎというか、描写が細かすぎてちょっと辟易する部分もあり。
回り道が多いというか、不必要では?と思う描写があるのでめんどくさくもあり。
時間がたっぷりあって余裕のある時に読むのをおすすめします。