ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 氷点(下)

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    三宅夏帆さんおすすめ本。
    いるなぁこういう人たち。メンヘラ気味の奥さん。世間体大事の一見温厚な夫。
    メンヘラ奥さんのちょっとした冒険心(異性を虜にしてやろうという)から事件発生。
    そこから夫がすごい復讐を企てるところから始まる。

    人生が、ある選択からとんでもない方へ展開していく。

    性懲りもなく同じことを繰り返す人々、選ばれた役割を持って生まれてくる人々、人の基本性質は変わらない等々、いろんなテーマがあり大変面白く読みました。

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    2025年12月13日
  • 湯気を食べる

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    自炊をしていくうちに、自分だけのレシピとか特別が増えていって、それで自分のご機嫌を取っていく生活の楽しさがたくさん書かれてた
    わたしも一人暮らししたての頃、どんなに帰りが遅くても「今これが食べたい!」ってものを無心で作って食べるのが、心の支えになってたなぁと思い出した、そしてたくさん作ったご飯を全部ひとりじめして食べるのも^._.^
    これ読んでからは、ご飯作るとき「料理は心の調律〜」とこころの中で唱えてる

    「家で作るものがいちばんおいしい、と思ったことがある人にしか掴めない人生がある。大げさでなくそう思う。ゆとりがないときにこそ(たのむ)と菜箸を握るわたしたちに、どうかよい人生が訪れますよう

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    2025年12月13日
  • スピノザの診察室

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    続編の「エピクロスの処方箋」が出たので、スピノザの方を再読した。何度読んでも感動する。

    医者は全ての病気を直せるわけではない。高齢化が進んだこんにち、むしろ最終到達点が「看取り」である事が多い。人の死に立ち会うのは、例え医者でも辛いはず。

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    2025年12月13日
  • 方舟

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    ネタバレ

    犯人が分かっても、あ~この人だったかーくらいに思いながら読み進めてたら最後にどんでん返しが凄くて久々に読み終わった時の衝撃がすごかった!
    殺し方とかが酷くてちょっと読んでいて気分が良くない所もあったけど。

    結末が残酷でどうにか助かってたらいいのになと考えずにはいられない最後だったけど。

    地下施設の時点で怖いのに地震で閉じ込められる環境が怖すぎて読みながら本当にゾッとした。今後の人生地下にはなるべく行きたくないと思った笑

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    2025年12月13日
  • 娼年

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    それぞれの女性のコンプレックスを繊細に美しく、優しく包み込んでくれるリョウの言葉選びに魅せられた。現実には多種多様な癖が渦巻いていて、警察沙汰になり目に入ることはそのほんの一部なのだと知った。

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    2025年12月13日
  • ミライの源氏物語

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    第33回(2023年度)Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞作とのことで、東急線の電車内広告でたびたび見かけたために気になって買ったのですが、ずっと積ん読にしていて、今月ようやく読み終えました。
    ちなみに、『源氏物語』は高校時代に古文の授業でいくつかの節を学んだほか、大人になってから瀬戸内寂聴訳で途中まで読みました(「藤裏葉」の途中で挫折)。

    平安時代に作られた『源氏物語』には現代では受け入れ難い、現代の社会規範に反する描写がたくさんあります(ルッキズム、ロリコン、不倫など)。それでも『源氏物語』の読書を楽しむにはどう読んだらよいか、を解きほぐしているのが本書です。

    語り口はやわらかで、『

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    2025年12月13日
  • これが生活なのかしらん

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    やっぱりこの人の文章が好きだ。前作と内容や登場人物が被る部分も多いのに、読みたくなってしまうのは、ひとつの出来事や同じ人物に対して、小原さんが特定の感情にこだわることなく、色々な感度から覗きこんで、色々な可能性を含んだ解釈をしているからだと思う。特に「ほんとうはやさしい子」「兄のサービス」なんかは、前作の兄への印象とは大きく異なっていてすごく印象に残った。生き様は真逆でも、同じ人間から生まれ、同じ家で、同じルールのもと育ったから共有できる感覚みたいなものをここまで表現できるのはすごいと思う。

    それから、わさびとテストの話を読んでどこに江國香織を感じるのかまた少しわかった。恋人の善意を無碍にで

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    2025年12月13日
  • アパートたまゆら

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    最高だった、いままさにこういうのが読みたかった!を叶えてくれる隣人ラブ。琴引さん私も好きになってしまったー!

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    2025年12月13日
  • 黄色い実 紅雲町珈琲屋こよみ

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    小蔵屋シリーズの第七弾。
    久しぶりに読んだが、今回はじっとりと重くハードなお話だった。
    それでも微かな光は見えていて、次作を楽しみにしてしまう。

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    2025年12月13日
  • この味もまたいつか恋しくなる

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    燃え殻さんの言葉選び好きだなって改めて思える本。食べ物にまつわる話が一応テーマなのかなとは思うけど、そういうの大丈夫で(あってもいいけど)燃え殻さんの書きたいことを自由に書いてほしいとも思う。

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    2025年12月13日
  • 俺たちの箱根駅伝 下

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    1区から順番に関東連合チームのキャラの掘り下げと他の主要大学とのレースの駆け引きを描きながら、途中で挟む中継側の野次が読者の心境と重なるところもあり、テレビの前で応援している心地だった。夢中で読んだ。
    辛島さんの喋りも、脳内で再生可能なくらい箱根っぽい口調で、9.10章あたりは気が緩むと泣きそうだった。亜愚楽や畑山といったヒールっぽいキャラにも良いシーンが用意されていた一方で、黒石に関しては最後まで頓珍漢だったなーーでも徳重と菜月/北村/黒石と畑山という陣営がはっきりしていたからこそ読みやすかったし、中継側に肩入れして感情豊かに読めたのは確か。

    最高のエンタメ小説だと思うんだけど、もはやエン

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    2025年12月13日
  • 教誨師

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    ネタバレ

    読み終わってからも、どう感想を書けばいいのか整理がつかずな内容だった。
    被害者遺族の感情に立つと、死刑囚のことはどうしたって許せない。
    けれど、人は、人との出会いで変わっていくもの。
    それをどう受け入れればいいのかわからなくなってしまった。

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    2025年12月13日
  • 禁忌の子

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    良かった!
    山口先生のデビュー作、これが初めてとはすごい。
    内容は個人的にグロかった印象でした。
    ほんと面白かった。
    次回作も買います!

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    2025年12月13日
  • 人間をみつめて

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    主著「生きがいについて」に先行して読みました。気がついたら文庫化されていたので即購入。

    「生きがいについて」の続編のような立ち位置らしいですが、コンパクトでよりエッセイのような柔らかい言い回しであるので、とても読みやすかったです。

    人間の生存条件から、生きる意味や意義、また必然的な思考の到達点として、超越者の話しまで及びます。

    深い知性と女性ならではの柔らかさのある思想と文章がすごく良かったです。

    エッセイのような哲学書。

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    2025年12月13日
  • 時をかけるゆとり

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    日常を豊かに伝える天才的な文章力。冒頭の筆者年表を読んで、若くして文章で大成する人は幼少期からこんな取り組みしてるのだなあと、のっけから感心した。

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    2025年12月13日
  • 悪女について

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    めちゃくちゃ面白かった。
    成り上がっていく女性の、無垢に見えて、計算しつくされたように見える生き方。インタビュー形式で色んな側面が現れる。人によって、見え方も捉え方も全く違うよね。二人の息子でさえ、全く異なる。男性たちの半ば都合の良い解釈、捉え方。
    それにしても、小中学生の時分に、自分の出自についてストーリーを作っていて、それに基づいて生きていくなんてそら恐ろしい。妊娠出産のあたりは、こんな生活できる?って思ってしまったけれど。
    何にしても、あっぱれな人生。

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    2025年12月13日
  • あと少し、もう少し

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    青春だな

    自分は運動が全然ダメで駅伝なんて全く縁がない学生生活を過ごして来たが、なんかいいなぁっと思ってしまう

    登場人物全員がいい味出してる
    最初はなんだコイツと思った子も、読み終わったら全員好きになってた
    上原先生もこんな先生がいてもいいなと思う

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    2025年12月13日
  • マーブル館殺人事件 上

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    ネタバレ

    スーザンったらまた厄介に巻き込まれて!
    カササギ、ヨルガオときて、久々の三作目。
    アラン・コンウェイとっくに亡き今、まさかのアティカス・ピュントシリーズの続編の編集を担当することになったスーザンが、どう考えてもろくなことになりそうのない、イヤな予感しかしない状況に陥っていて、思わず笑ってしまった。
    例によって作中作の読みごたえも素晴らしく、めちゃくちゃ引き込まれる仕組み。
    上巻でうっすら気になる部分もあったので、私の推理は当たるかな??
    あ〜続きが気になりすぎる!今夜は寝られそうにない!

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    2025年12月13日
  • カフネ

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    「カフネ」はポルトガル語で愛する人の髪に手を添える仕草という意味があります。2025年の本屋大賞ようやく読むことができました。疲れた一日の終わりにはぜひカフネを読むことをオススメします。最初はチグハグな関係だった薫子とせつながすれ違いながらも共に家事代行サービス「カフネ」をやっていくという話でした。とても読みやすくてあたたかい物語でした。やっぱり本屋大賞の本は面白い!

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    2025年12月13日
  • ブラック・ダリア

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    LA4部作を読み直し。
    先ずは1冊目のコチラから。やっぱり映画よりも原作の方が断然良いな。
    ちっともダレることなく、一気に読み進められる小説としての面白さは本当にすごい。実際の事件をもとに書かれているとしても、これほど読者を惹きつけたままラストに持ち込めるのは普通にできることでは絶対ない。エルロイすごい。
    次作やそれ以降につながる単語や人物がワンサカ出てくるし。
    意外な人が犯人だったけど、後半の怒涛の伏線回収もさすが。あ、これ何か暗示してるな、、ってのは逐一気付くのは気付くんだけれども、ココに来るのか!という驚きもあった。
    次も早速読みたいな

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    2025年12月13日