【感想・ネタバレ】なぜ働いていると本が読めなくなるのかのレビュー

あらすじ

【人類の永遠の悩みに挑む!】
「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。
「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。
自らも兼業での執筆活動をおこなってきた著者が、労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。
そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは?
すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作。

【目次】
まえがき 本が読めなかったから、会社をやめました
序章 労働と読書は両立しない?
第一章 労働を煽る自己啓発書の誕生――明治時代
第二章 「教養」が隔てたサラリーマン階級と労働者階級――大正時代
第三章 戦前サラリーマンはなぜ「円本」を買ったのか?――昭和戦前・戦中
第四章 「ビジネスマン」に読まれたベストセラー――1950~60年代
第五章 司馬遼太郎の文庫本を読むサラリーマン――1970年代
第六章 女たちのカルチャーセンターとミリオンセラー――1980年代
第七章 行動と経済の時代への転換点――1990年代
第八章 仕事がアイデンティティになる社会――2000年代
第九章 読書は人生の「ノイズ」なのか?――2010年代
最終章 「全身全霊」をやめませんか
あとがき 働きながら本を読むコツをお伝えします

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QM

購入済み

平成あたりからすっごく話がイメージしやすくなって、めちゃくちゃ面白かった、、、!!
もちろん昔の日本の読書習慣や仕事への見方、階級などなど勉強になったけどやっぱり時代が遠すぎて「へぇそうなのかあ」と表面でしか理解できなかったような部分がたくさんあったけど、読み進めていくとどんどん話が自分の中で繋がってきて、分かりやすかった。

昔の日本は読書はエリート向けのものであったり、教養を身に着けるためのものであったが、今では読書=ノイズ(自分にとってシャットアウトしたい、必要ないと感じているもの、体力精力を精力を無駄に消費するもの、頭をつかうもの、、、)と考えられている節があり、人々のなかでの「読書」の立ち位置が今と昔で全く違うのがとても興味深かった。

読書するというのは他人の文脈を受け入れ、触れ、関わりあっていくこと。
仕事へ自分の100%を注ぐのではなく、半分余力を残しておいて別のこと(趣味、家事など)に充てること。
無理して働くことを美化しないということ、などなど。

どれもすごく大事なことだと思いました。
また時間をおいてから読み返したいと思った1冊でした。

何を買うか決めてない状態で本屋に行って目についたものを買うのが大好きだからまた早く行きたいな~という気持ち!
積読ばんざい!!!

1
2024年11月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者のいう他者の文脈を取り入れた、まさにその本となった。新自由主義社会が全身全霊を求めるフルコミットメント社会であったことは自分自身が仕事人生を歩んでいたことからも理解できた。
これからは著者と共に半身で働いて生きていくことになるだろう。それは半身で働いていた時期に、仕事以外の文脈で様々な仕事に関係ない趣味を謳歌して毎日が幸せだったことを経験していて身に染みるからである。仕事に全振りするのは楽だが、やはり有限な時間を仕事やお金儲けだけに使ってしまうのはなんか味気ないと感じてしまう歳になったのもあるかもしれない。

0
2026年08月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

元々学生の時は読書家では無かったものの、本を読むということが好きであったのに、いつの間にか活字離れをしている。そんな気持ちを抱いていたところに、このタイトル。思わず惹かれました。
もちろん全部読めるなら読んでほしいけど、せめて第八章から読んでみてほしい。そんな作品だった。
何よりも、この作者が様々な文脈に触れているからこそのこの歴史を振り返りながら日本と読書の関係を描いていて、読みやすかった。

半身の生活ができるようにすることも心がけたいし、「自分から遠く離れた文脈に触れること──それが読書なのである。」を胸に刻みたいですね。

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2026年08月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本書を購入した時は日本の読書の歴史を追って考えることになるとは思わなかった。私には少し難しくて自分の中に落とし込めるまでに時間がかかってスラスラ読めない部分もあったが、興味深く読めた。

「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という問いに対して出されている答えは少し物足りない気がした。例えばSNSを見ているとドーパミンがドバドバ出て中毒性があるとか、次々新しいトピックスが流れてくるSNSの刺激に慣れると読書の刺激が物足りなく感じるとか、働いて疲れた時には何も考えなくても刺激を与えてくれるものが楽だとか、そういう観点からも考えられそう。

読書はノイズ。
これまでそう感じたことはなかったが、余裕がない時はそもそも読書をしたいと思えなかったし、するにしても自己啓発本が多かった。本書から振り返ってみると確かにノイズだと感じていたのだと思う。

私は読書感想文というか感情の言語化が苦手で、だからこそなのかもしれないが、特に小説を読んで感じた名前が付けられない感情が自分の内側でグルグルもやもやしている感覚になることがある。小説に引っ張られて現実に戻ってこれない感覚が少し苦しくもある。読み始めてどんな気持ちになるのかは読んでみないとわからない。だから、忙しくて大変な仕事の合間にそういう感覚になりたくなくて読書をしようと思えなかったのだと思う。自己啓発本はその心配がいらないから読めたのだ。
やっぱり小説が好きだからノイズも楽しめるような余裕を持ちたいと改めて感じた。

私は仕事人間な方だと思う。本書にも出てきたように、「自分ならもっとやれる」と自分で自分を追い込んでしまうタイプで、本が読めないのはなぜかという疑問にプラスしてこのまま仕事外の自分の時間(人生)を犠牲にしていていいのか…という疑問もあった。
実現できるかはまた別の問題だが、本書で提案されている「半身」で働くのがちょうどいいんだろうなと思った。

この本を読んだからすぐに解決!というわけではないのだが、納得できたし、自分の状態を知ることで一歩前に進めた感じがした。

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2026年07月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日本人は働き者すぎる!!(終始)
どうりで!!!勘弁してくれよ!!!



読書ってノイズらしい。
自分が意図してない知識も入るし、知らない文脈にも出会う可能性があるから。現代は即時性のある情報のが勝るから、つまり読書の必要性が落ちるしそもそもそんなノイズを摂取する余裕が労働環境的に生まれないようになっていると。
なるほど。思い返せば。
卒論を書く時くらいから本を読むのが好きになって新卒1年目まで当社比結構読んでた。転職して実家に帰ってからはその仕事でメンタルを崩し気づけば本どころかドラマも映画も見られず、好きな観劇は知ってる話以外観たくなかった。そしてその仕事をやめて、また転職してから3年。その仕事はだいぶ天職で生活も落ち着いてきたので一人暮らしを始めた、ら急に本が読みたくなった。そして三宅さんの存在を知ってイマココ。正直この時点でかなり上記の理論に納得。
ただ本が読めないって現代病的なものだと思ってたけど、そうではなくって実は明治時代から労働と共に取り巻くものだとは知らなくて、驚いた。それでもやっぱり過去の人達がどのように本を読んでいたのかはあまり興味がわかないのだけれど、初手くらいにあった「黙読の文化がなかったから舞姫を朗読してた」がガチで面白くて忘れられない。舞姫を人に読み聞かせる人生!?おもろすぎるだろ、やりたい。
そういえば、読書は本来予期していない文脈を連れてくるけどそれもいつか巡り巡ってなにかの教養に繋がるかもしれない、という文通りに私は今この本に辿り着いていてちょっと面白い。本当に変なところからこんなところに来てしまった、巡り巡って舞姫の朗読に面するなんて思ってもみなかった!
それから、今読んでる小説「地球に散りばめられて」で「散りばめられるってなんだか元個体は1つって意味が込められる気がして本質的には全て繋がっているのでは!?」っていう考えをずっと巡らせていたからかこの思考がしばらく脳裏にチラついていた。
私を介しているんだ。どんな遠い文脈もいつかは一堂に会してやるからな。色んな本を読みたいな、待ってろ!

半身の労働はまだ難しくても、七割くらいからなら始められる自信はあります。三宅さん、よろしくお願いします。

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2026年07月21日

Posted by ブクログ

日本人の読書と労働の歴史を明治時代から振り返る内容が主であり、想像していたより学術的で、読書の位置づけが時代とともに変容する様は知的好奇心を刺激しました

ただ、早く結論を知りたかった自分は途中で何度かネットで結論を調べそうになりました
自分から遠い文脈という名の「ノイズ」を受け入れられなくなっている自分の存在を発見できました


社会が新しい、若い、魅力的なものを次々生み出し消費することで利益を追求する資本主義社会である限り、"半身"で働くことは少なからず経済の停滞を招くかもしれません
実際現代はAIの台頭により世界的に一層"全身"で働かないと雇用はないと脅すような様相を見せています
一方でうつ等の精神疾患や「静かな退職」のような適応行動をする人が話題となるように、組織と個人の間の分断がより深刻になっていると感じます

筆者が願うような社会を自分も望みます

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

タイトルにある結論には納得していない。
(読解力不足かもしれないが)
全体的には時代に応じて『本を読むこと』
の意味付けがどのようにされてきたかについて
ページをめくる手が進んだ。
三宅さんは非常に多くの本からデータを集めて
おられることと文章がわかりやすい。

結論の事さえ納得できれば5つ星だけれど。

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2026年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルから、現代日本の働き方に対するアンチテーゼの本なのだと思ったが、本当に読書が好きな著者が、近代における読書の歴史を紐解きながら、日本人がどう読書に向き合ってきたのか、という流れでアプローチするという、やや論文的な内容だった。
そこまで読書論に興味がないこともあり、やや間延びしてしまったが、語っている内容は半分程度共感。現代において実用書や自己啓発書が読まれる理由などは興味深かった。
半身で働くことの推奨については、激しく同意。

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2026年07月31日

Posted by ブクログ

 京大在学中に書いた書店ウェブサイトの名著紹介「人生狂っちゃうよね、と思う本」が大人気となり増補して単行本となったほど読書が生き甲斐の著者でさえ、就職するとスマホばかり見てしまい「本が読めない」という事態に直面したという(仕事はふつうに面白くやりがいある)
 考察は「積ん読」の原点の昭和初期「円本ブーム」〜戦争体験〜週刊誌ブーム…読書で得られる「知識」は、「情報」が勝敗を分かつ情報化社会では余計なノイズが混じったものと認識される。生果実よりスイーツ、はてはサプリメントのように。創作は純然とした絵空事のエンタメでなければならず『教養』は時代錯誤となっているから、旧来の世界名作を読む人は希少。
 著者は「仕事は生活の半分」と捉える「半身」を提唱する。

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2026年07月30日

Posted by ブクログ

半身で働く
ってことですね。
確かにふつーに会社で働いてたら、時間全然ないよね。

時代ごとのベストセラーなどみていて、私の読書傾向のミーハーっぷりに笑ってしまった。
今は読んだ端から内容を忘れているので、何のための読書かわけわかんないけど、ネットでの情報ゲットとは違う形で私の中に入って来る読書はやめられないと思う。

とりあえず、三宅香帆さんが「毎日一冊」くらいのペースで本を読む、とどこかで見たか聞いた気がしたが、そんなこと出来ない私がくやしい。

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2026年07月29日

Posted by ブクログ

今まさに自分が悩んでいることが、時代の流れや日本人の働き方の変遷と共に綴られていた。読書の歴史書と言っても過言ではない。現代人から称賛される本や読書のあり方は、時代に反映されていることが分かりやすく記されている。

読書の中にあるノイズを排除して、ネットからピンポイントで知りたい情報を得たいと思う気持ちは本当によく分かるし、それは仕事に忙殺されそうになっている時こそ起こりうる。それはノイズを受け入れる時間と心の余裕がないから。そして、ノイズを受け入れられる心の余裕が持てないほど仕事に注力する生き方は、結果として自分を追い込むことに繋がる。

一方で、他者の文脈(ノイズ)を受け入れることは心の豊かさに繋がる。それはきっと、ノイズから生まれた思いがけない出会いを通して、自分の世界が広がっていくから。

だからこそ、著者は言う。全身全霊ではなく、半身で生きていこうと。読書ができる働き方をしていこうと。

仕事に対する価値観は人それぞれだとは思うけど、私も読書ができるくらいの心の余裕は常に持っていたいし、そんな働き方をしていたいと思う。それが出来ない時は、誰かに負担をかけていたり何かを犠牲にしているということを忘れないようにしないといけないね。

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2026年07月24日

Posted by ブクログ

三宅香帆さんが出演されているYouTubeの Page Turnersを観て、かなりの読書量と恩田陸好きというところに惹かれ、著作を手にとってみた。

タイトルからは、労働と読書の歴史が学べる内容とは思いもよりませんでしたが、楽しく読みました。

学生時代は本の虫でしたが、就職してからというもの全く本を読まなくなってしまい、早20年ほど。
書店は大好きで、行くと嬉しくて読みたくて本を買うのに、読めない。そんなことが続いた今では、芥川賞、直木賞受賞作も目を通せなくなってしまいました。
YouTubeきっかけというのも現代ならではかもしれません。もともと好きだったので、これをきっかけに積読しまくりの本たちを改めて読もうと思いました。

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2026年07月13日

Posted by ブクログ

思ってたんと違った。でも知らない知識も得られたので、そこは楽しめた。が、なぜ?に対する答えが…答えに辿り着くまでの道のりが自分はあまり腑に落ちるというか納得できるというか解決策でもないというか…ふーむ…だったので、星3つ!でした。
追記…
この後に著者のYouTube等を拝見。めちゃめちゃ面白い方だった!めっちゃ好き!これをあの人が書いてる、と思うと読み返せば違った一面が見えてくるかも…?!と思った今日この頃(笑)

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2026年07月02日

Posted by ブクログ

3,5!
最も心に響いたのはあとがき。「仕事に全身全霊のことを美徳としないこと。なぜならそのために自身の代わりに家庭や福祉に時間や労力を費やしてくれてる人がいて、仕事に頑張ることだけを美徳とすると、その人たちは頑張ってないの?となってしまう。」わたしは仕事を頑張る=美徳のように思っていたため、このあとがきが心に響いた。そして実感する。確かに。わたしは仕事に全振りする代わりに私生活は終わってる。一方、仕事もプライベートもバランスよくやっている人もいる。私もそんなバランス感覚を身に付けたい

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2026年08月15日

Posted by ブクログ

「情報」と「読書」の最も大きな差異は、知識ノイズ性である。読書しててる知識にはノイズ、偶然性が含まれる。読者が予想していなかった展開や知識が登場する。読者が予期しなかった偶然出会う情報を、私たちは知識と呼ぶ。
ここに読書の興奮の一つがあるなぁと思った。

自分の目の前にある仕事に関係のない文脈はノイズとして読めないほどの余裕の無さ、改めて言葉にされると寂しい状況。読書を起点にしているけど、これは、新たな知識との出会いすら奪う現代の余裕のなさを突いている本。

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

タイトルに期待して読むと、少しあてがはずれになるかもしれない。

 前半は本がどのように読まれてきたのか、日本人はどのように働いてきたのか、を明治時代からさかのぼって述べられていて、思っていた内容とは違ったが、その辺りも興味深く読むことができた。

 そして、最終的には、働くことを頑張りすぎないこと、半身で働く社会の実現が大切だ、ということを結論として述べている。

 タイトルのこと以外にも、著者は読書や本にについて色々と言いたいことがあるためか、少し短絡的で論点がまとまっていなかったようにも感じたが、読書はノイズを含むもので、そのノイズを楽しむことが大事であり(現代はノイズのない情報だけを求める傾向にある)、ノイズを受け入れる余裕を持った働き方を追求していくべきだと、現代の働き方に警鐘をならしている点は、この本によって改めて認識することができた所だった。

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2026年08月10日

Posted by ブクログ

本を読むことの非効率さ、
情報だけでなくノイズも得れることの重要性。

合理的にいくことが幸せに直結するわけじゃないと思った。
所詮仕事。熱中して自分を委ねないようにしたい

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2026年08月03日

Posted by ブクログ

明治時代にまで遡って読書と労働についての関係性を書いた本。「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という問いについての答えを求めて読むと、なかなか答えが出てこずにもどかしくなるが、現代において読書の役割とはなんなのか?どのようなことを目的に人は本を読んでいるのか?などを知ることができ良かった

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2026年08月03日

Posted by ブクログ

現代の働き方や、デジタルデバイスと本のあり方について書かれているのかなぁ?
なんて軽い気持ちで読んだら、しっかり明治時代からの読書の歴史が書かれていました。

自分の好きな仕事をして、欲しい情報だけを得て、
個人にカスタマイズされた世界を生きる現代では、
読書は偶発性に満ちたノイズとなる。

本が読めないのは、新しい文脈を作る余裕がないから。
自分から遠く離れた文脈をノイズと思ってしまうから。

というのが、印象的だった。

結論として、読書をしながら働くにはどうすればよいか?の答えが「半身で働く」なのですが、
そこがあまりに理想的に感じてしまった。
けれど、
本当にそんな未来が来たら本が読めるどころの騒ぎじゃなく、豊かな人生が送れる人が増える気がする。

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2026年08月01日

Posted by ブクログ

タイトルに惹かれて手に取りました。
もっとライトに書かれている本かと思ったら、最初と最後以外は明治以降の読書文化の歴史が書かれてて、しっかり調べて書かれているのは分かるのですが、ひたすら淡々と続くのでちょっと読むのが退屈でした。でも、江戸時代の読書は音読…というのが意外でした。

わたしも、フルタイムで働いていた時は、この本で取り上げられているように、スマホゲームはできるのに本が読めない、読んでもビジネスノウハウ本ばかりだったなぁ…とあまりにも当てはまるのでヒヤッとする気分でした。「花束みたいな恋をした」がこの辺りをテーマにした映画だとは知らなかったので、今度見てみようかな…と思いました。

情報と知識の考え方はなるほどと思いました。「他者や歴史社会の文脈」をノイズというネガティブなワードで呼ばれているのが、読書好きな我らからすると、ちょっと残念な感じがしました。

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2026年07月27日

Posted by ブクログ

スマホでいつでも簡単に自分の知りたい情報にだけアクセスできる時代、たしかに読書はノイズも多いしタイパコスパが悪いと感じてしまう。私自身学生時代はそれなりに活字に触れていたのに、働きはじめてからしばらくは疲れて無心でスマホを眺めるので精一杯で読書なんてまったくできなかった。が、数年経って余裕が出てきてからはSNSを活用しながらまた読書できるようになってきた。労働と自分の生活とメンタルのバランスをうまく調整することで、ノイズを受け入れる余裕を持っていたいし「自分から遠く離れた文脈に触れること」を諦めずに継続していきたいと思った。

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2026年07月26日

Posted by ブクログ

大正時代から現代に至るまで読書が私たちにとってどのような存在であり立ち位置を占めていたのか体系的にまとめられて読みやすかった。教養を取得し読めば仕事で認められて出世するための必読本要素が強かった時代から高度経済成長が頭打ちになり、自助努力が求められる現代にかけて読書の価値が変わって、為になる無駄なノイズのない本が主流になってきた。
ネットで必要な情報だけに簡単に無駄なくアクセスできるということも大きな要因だろう。結果必然的にノイズが多い書物は働き過ぎ関係なく現代人にはミスマッチな娯楽、時間の過ごし方になってきたのである。無駄を省いて、為になることだけの追求は人間に余白や余裕さを奪い燃え尽き症候群やうつ病にまで発展するという危惧にも触れている。読書ができる時代には半身社会の必然性を説き、全身全霊で物事に取り組まないといけない風潮を打破する必要があるというがなかなか実現は難しいだろう。無駄を受け入れるマインドはぜひ取り入れていきたいし、読書は無駄を享受する為の精神の豊かさを得るための趣味として続けていきたいと感じた。

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2026年07月25日

Posted by ブクログ

読書と労働に関する日本史のようで、ちょっと難しかった。でも学歴の無い人々が読書で知識を得ようとした事には、目から鱗だった。
確かに実家には、誰も読んだ形跡の無い海外文学全集があったわ〜。あれって円本だったのかぁ。読書しない親なのに…と思っていた謎が解けました。(笑)
本って知識とノイズ。三宅香帆さんって言語化が上手いなぁ。情報だけならスマホでいいもんね。私はそのノイズが好きなんだと自覚しました。
でも、夜、本を開くと何故か寝落ちしてしまう私。どうすれば本を読めるのか知りたくて本書を手にしたが、そうか、仕事を半身でやればいいのか!仕事だけでなく家事も家族の世話も用事も、全て半身でやる。そして自分の好きな事をやる。(ずっと適当やったやん、と天の声も聞こえるが)
気が楽になりました。

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2026年07月19日

Posted by ブクログ

先ず隗より始めよ
最終章とあとがきで「働きながら本を読む方法」について著者の提言がある。それまで色々と考察してきた結論が示されるのだが、これが頂けない。あれあれ?と思ってしまった。
「皆んなでひとつづつゴミを拾えば街は綺麗になる」と言うだけで自分がゴミを拾わない人を世間はどう思うだろうか?

もっとも、その「結論」の薄弱さを除けばとても面白かった。時代背景とそれに少なからず影響された労働や仕事に対する考え方の変遷はとても興味深く、面白く読んだ。その考察だけで終了して無理に結論なんて提示する必要なんてなかったのでは?

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2026年07月13日

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表題から、気楽に読めるエッセイのようなものを勝手に想像していたのだが、実際は完全に論文だった。なので簡単には読めない。
だが内容はいちいち共感できる。

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2026年07月10日

Posted by ブクログ

タイトルの問いに,なぜ労働者は本を読んできたのかという歴史を挟むことで,なぜ働いていると本を「読まなくなるのか」にねじれている印象。新自由主義とかノイズのない情報とか現代社会論みたいな話は,人が本を読まない理由だと思う。でも,出発点は,読みたいのに読めない,だったのではないか?参考文献が多く引用も多数なのだが,素人感が強い。結論は半身ですか。文章は読みやすく親しみやすい人柄も感じられて売れたのは分かる気もするけど,クオリティとしてはどうか。

作家は最後の仕事と言ったのは村上龍だが出典は『13歳のハローワーク』だったんだな。その後小説書いてましたっけ?

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2026年07月08日

Posted by ブクログ

個人的には自己啓発寄りの新書ジャンルな気がする。なぜ働くと本が読めないのかを歴史的時代背景から読み解いて、著者自身の感想、考え方を落とし込んだ本だと思う。
個人的には考えとしてはなるほどなっては思ったと同時に面白さで言うとけっこー回りくどいところもある感じはした。私の理解度の問題なのかわからないが、初めて本を読む人などにはおすすめできない。かと言って本を読むことが難しくなってきた人に対しておすすめというのもそもそも本読むの難しいのに本読むという矛盾。じゃ、誰が読むべきなのって思うとまぁ普通に本読んでる人って感じの本でした。
本読めなくなってきた時に思い返すとおもしろいのかもしれない。あとでじわじわ評価あげるかもしれないです。

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2026年07月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

労働と読書の変遷を両者の相互関係を俯瞰しながら追った現代史、と言えばいいのかな。最終的に半身社会をどう実現していくか、という論理展開。労働と読書が度移り変わっていくか、という変遷については大変面白く読んだ。

半身社会はよく分からなかったのが率直なところ。“半身”で“全身”分(普通に生きていける分)の稼ぎの実現がもっともハードルが高かったりするわけで。そんなこと言ったら元も子もないのだけれど。

一番面白かったのは『ファスト教養』において、レジー氏と田端信太郎氏の考え方の違いを取り上げ、どちらかというと田端氏の論調に共感を示していたこと。そっちなんだ!という。やはり思想の根底にあるのは新自由主義的な考え方ではないかなと思ったりした。リクルート時代、それなりに成果を上げた方だとも思うし芯の部分は「ビジネスマン」だろうな、と感じた一冊でした。

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2026年07月12日

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最初このタイトルを見て、「なんで読めないの?空き時間に読めば?」と思った。
まさに、『花束みたいな恋をした』の絹ちゃん寄りの思考。

だが、この本には、単に「忙しいから読めない」という表面的な問題ではなく、仕事によって心身が摩耗し、集中力や好奇心そのものが奪われていく過程や、読書に関する歴史が丁寧に描かれていた。
特に印象に残ったのは、「本を読むことは時間の確保だけではなく、心の余白を必要とする」という指摘。
まさに、麦くんが失ったもの。
確かに、わずかな隙間時間があっても、頭の中が仕事のことでいっぱいであれば、文字を追っても内容は頭に入ってこない。
つまり読書は、単なる娯楽や知識の蓄積ではなく、自分を取り戻す行為でもあるのだ。
また、働くことによって「効率」や「成果」にとらわれる生活が染みつくと、読書のように即座に役立つとは限らないことが後回しにされてしまう。
だからこそ本を読むことは、社会の論理から少し距離をとり、自分の内面と対話する貴重な時間なのだと感じた。
これからは短い時間でも、本を開く習慣を続けていきたい。

『花束みたいな恋をした』ノベライズ本を再読したくなった。

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2026年07月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 明治時代から、読書と読書に関わる社会を歴史的に追いながら、「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という問いに答える話題作。

 修養、教養の価値が低くなり、「情報化」した知識が溢れる現代では、「ノイズ」が多い読書をしなくなってきているという。自分とは関係のない、他者の文脈である「ノイズ」はいらない、らしい。
 「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という問いの回答は、「何が向こうからやってくるのか分からない、知らないものを取り入れる、アンコントローラブルなエンターテイメント」としての「ノイズ性」であるとしている。そのノイズを受け入れるためには、「半身で働くこと」によって生じる余裕が必要であると筆者は結論づけている。

 「ノイズ性」だけが「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という回答ではないとは思うものの、一理あると納得した。確かに、ある意味余分な知識を時間をかけて得ることはしたくないと思うかもしれない。
 ただ、そもそも本を読むことが難しい人、文章を理解することが苦手な人たちにとって、その回答では不十分ではないだろうか、と思った。しかし、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』という題を振り返り、「元々本を(読みたくて)読んでいた人が」という前提があるのだろうと気づいた。

 『花束みたいな恋をした』の登場人物ばかりを頻繁に引用する点には違和感をもつ。また、『窓ぎわのトットちゃん』『ノルウェイの森』『サラダ記念日』が全て一人称視点というだけで「『僕』や『わたし』の物語」と言い切ってしまう点にも疑問をもった。

 しかし、人々の読書と社会の関わりの歴史を概観できるため、書名の問い以外の「ノイズ」と言えるかもしれない知識を得ることができ、この本を読んでよかったと思う。

 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』という題の新書が売れていることを踏まえると、「なんだ、意外とみんな本を読みたいんじゃないか」という気持ちがしてくる。

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2026年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みたい本はどんどん溜まる。積読本が家を占拠。働いてる時間が長く、会食や観劇や映画鑑賞、展覧会など期日が限られていることを少ない時間をやりくりしてこなすと、読書は後回しとなるからだ。
タイトルについて深掘りされているかというとそうでもない。最後にタイトルに沿ったコツ伝授があるが、この本を買う人、ある程度読む人であればほぼやってる、知ってることなので、コツというほどでもないかな、と思う。本書はタイトルがこうなっているが内容は労働の変遷と労働者と読書の関係、環境やマーケティング、社会背景との関わり、つまり賃労働やサラリーマンの出現と彼彼女らの読書への意識とニーズに適った出版業界や作家の戦略といった内容。花束みたいな恋をした という映画の主人公の二人、恋人同士の二人のエピソード、心境を用いてさまざまな時代の読書環境や読書のモチベを解き明かすところは著者独自の視点だなと思う。
ほんと、隙間時間にバシバシ本読んでこなしてる人もいるのになんでスマホ見ちゃうのかな、、、

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2026年07月19日

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