【感想・ネタバレ】なぜ働いていると本が読めなくなるのかのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

最終的に本が読めない理由は仕事の忙しさであると真新しい考えはありませんでした。しかし、「自分を忘れるために激務に走るな」とニーチェの考えを引用した部分は今の自分の状況(仕事を言い訳にやるべきことから逃げている自分自身)によく当てはまり、作者の申す通り仕事も半身で取り組み、もう半身で自分自身の未来も考えていきたいとおもいました。

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2024年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まさに新書の醍醐味といえる一冊。
ふと頭に過ったテーマを知的好奇心の思いのままに、どこまでも探求していくといった中身。
テクニックでもなく、読みやすい本の紹介でもなく、「労働の歴史」と「読書の歴史」の交錯を描いた書。
まさに筆者の言う「知識」の塊のような本で、これが読めるような気持ちの余裕をもった働き方をしたいものです。

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頷いたポイント
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情報=    知りたいこと
知識=ノイズ+知りたいこと

・自分から遠く離れた文脈に触れることが読書。
 本が読めない状況とは新しい文脈をつくる余裕がないということ
 自分から離れたところにある文脈をノイズだと思ってしまう。
 余裕のなさゆえ、自分に関係のある「情報」ばかり求めてしまう。

・この社会の働き方を「全身全霊」ではなく、「半身」に変えることができたら。
 半身で仕事の文脈を持ち、もう半身は別の文脈を取り入れる余裕ができるはず
「働いていても本が読める」社会

・全身全霊で働けているのは家族のサポートがあったり、たまたま体力があったり
 運よく環境が揃っているから。
 全身全霊で働くことを美化していると、いつか自分ができなくなったときに
「全身全霊で働けないやつなんてだめだ」と考えそう。
 働くのが好きだからこそ、そんなの嫌。
 仕事に人生を奪われたらだめだと思います。それが偉いことみたいに思いたくない。
 仕事に熱中しない自分を否定したくない。(未来の自分への忠告)

・働きながら本を読むコツ
①趣味の合う読書アカウントをSNSでフォローする
②iPadを買う(SNSアプリは絶対に入れない)
③帰宅途中のカフェ読書を習慣にする
④本屋に行く
⑤今まで読まなかったジャンルに手を出す
⑥ムリをしない

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2024年06月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分も社会人になってから一時期、本を読む余裕がなかったなと振り返りつつ。
何故働いていると読書の時間が取れないのかの話をするために、まさか明治時代から2010年代までを振り返るとは思いませんでした。
読み終えてみると、その振り返りがあったから、時代ごとの変遷が見えたからこそ「働いて時間がないから読書ができない」だけではない理由が見えてきて興味深かったです。
てっきり精神論を説くのかと思っていたら、しっかり根拠のある話で驚きました。

ただ「どうしたら本が読めるようになるのか」に関しての答えは(仕方がないとは言え)ちょっと弱いなとは感じました。
根本的解決は、社会的制度を変えないとという話になってくるので。
個人的な対処となると、結局は時間的、精神的余裕があるかになるのかも。

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2024年06月03日

Posted by ブクログ

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現代はノイズが嫌われる「全身全霊」の時代、ゆえの行動派自己啓発書の時代で、それが「本が読めない」と根底で繋がる......説得力があった。
最後の主張は議論の余地がある気も。この本自体が熱いメッセージのこもった力作。熱っぽい語り口からは作り手の「全身全霊」を感じてしまうから。
仕事や家庭や部活が生活の中心になって、その他にかけるエネルギーが奪われるのは、社会だけの問題ではなく、人情でもあると思う。
「全身」を美化してはいけないというのは大賛成。けれど、みんなが「半身」であれ、というのは無理がある。全身を傾けずにいられない不器用な人だっている。週5働かなくては立ち行かない現実がある。
寝食を忘れて熱中することと、著者が疑問視する「全身全霊」は同じか。違うならどこが......このあたり掘り下げてほしかった。

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2024年06月04日

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