小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
【2026年97冊目】
櫂と暁海を見守った教師の北原が抱える過去とは――「春に翔ぶ」、若くして亡くなった櫂と尚人の生み出した作品を世に出すことに力を入れる2人の編集者――「星を編む」、暁海と北原、二人を取り巻く人々のその後を描く――「波を渡る」。「汝、星のごとく」の続編。
「汝、星のごとく」を読んで「あまりにも救いがなさすぎる」と思った人にこそ読んで欲しい一冊です。あのままだと、止まってしまっていた登場人物たちの時が、過去から未来へと確実に動いている一作だからです。
とはいえ、最初の「春に翔ぶ」から結構重いので、そこで結構ボディブローを食らうかもしれません。「星を編む」も思わぬ流れ弾を食ら -
Posted by ブクログ
透析のことは知人に透析を受けている人がいたり、血液透析がどんな風に行われるかは結構知っていたつもりだったが、血液透析の終末期がこんなに辛いなんて全く知らなくて、この本はものすごい衝撃だった。
透析患者のブログなどでは途中で更新が止まってそれきり、というものばかりで、そこはブラックボックス。その先はただ『死』なのだろうと推測はするだろうが、その『死』までの間に起こることが読んでいて恐怖を感じた。
著者の夫は難病が原因となり、血液透析を始めている。透析が続けるのが難しくなり、終末期に激痛と溺れるかのような呼吸困難がダブルで襲い、なのに緩和病棟はおろか緩和ケアもまともに受けられない。
血液透析の導入 -
Posted by ブクログ
【2026年90冊目】
「モンスターを倒した。これで一安心だ」河川敷で発見されたバラバラ死体。逮捕されたのは医学部を9浪していた31歳の娘だった。実在の事件を元に書いたノンフィクション小説。
強烈でした。「行き過ぎた教育」なんてものじゃない。母親がどうしてこうなってしまったのか、理解できないし、したくもないほどの毒親でした。幼少期から看守と囚人のような暮らしを強いられ、それが当たり前のことだと洗脳され、心を抉られるような言葉を投げつけられながらも、必死に生きていた娘。こんなにも酷い親があっていいのか、とこっちまで心を抉られるようでした。
娘さんからしたら、そんなことはないって感じかもしれま -
Posted by ブクログ
ネタバレ読書感想文|イン・ザ・メガチャーチ
2020年代において最も”売れる”作家の一人と言っていい朝井リョウの最新作にあたるのがこの『イン・ザ・メガチャーチ』だ。推し活にまつわる3人のキャラクターを同時並行的に描き分けて、最終的に渋谷で一つのカタストロフィーを迎えるまでを描く。
主人公として物語を動かしていくのは年齢も性別もバラバラの3人だ。
一人目はもともとあるアイドルグループにハマっていたが、”推し”が自殺をしたことをきっかけとして、「この世界の真実」に気づくことになる30代後半の女性。
二人目は音楽会社で経理として働いており、家族と離れた後は半ば抜け殻のようになって生き続ける40代の男性。 -
-
Posted by ブクログ
映画、ドラマであらすじも犯人も分かった状態で読みましたが結構印象が違いました。
だって映画は山崎努のあの風貌、宣伝での「祟りじゃーー」の雄叫び、鍾乳洞のミイラ、小川真由美の怖ろしい美しさ、連続殺人を高笑いで見下ろす夏八木勲の怨霊、などなどおどろおどろしい印象だったのですが、原作は多くの殺人事件もあるけれども、鍾乳洞冒険だとか、いくつもの愛の姿だとかを経て、ラストは驚きの爽やかさ。やっぱりいいな横溝正史。
===
神戸の勤め人28歳の寺田辰弥は、弁護士を通して岡山県の八つ墓村分限者(資産家)の田治見家から「お前は我が家の血を引いている。跡取りとして戻ってきてほしい」と申し入れられる。だが同時に -
Posted by ブクログ
ネタバレ楽しめた。
「透明な夜の香り」を読んでなくても楽しめる。
でも読んでた方が、あの場所の雰囲気と登場人物を
もっと上手く捉え楽しむことができると思う。
この作品では朔の過去をほんの少し知る事ができる。
あの才能と普段の佇まいから、朔も完璧ではない
普通の人間だという事を忘れてしまいそうになるけ
ど、その普通っぽい面が垣間見られる今作。
朔と一香から同じ香りがするというのが、少しくす
ぐったく感じた。毎日通うわけでもないのに、未だ
にそうしているところに朔の気持ちが見えるような…
朔が準備している瓶を一香が必要とする日がこない
といいな。いつまでも二人一緒にいて欲しい。
満は、香りで誤魔化さず、 -
Posted by ブクログ
こういうのだよ!こういう話が読みたかったんだよー。
本編は八雲父・七瀬美雪との対決みたいになって、それもそれでよかったんだけど、一つの心霊絡みの事件を解決するこういう話が読みたかった。
アナザーファイルは全部こんな感じなのかな。
今回は石井さんの過去ということで、傷は決して癒えないけれど向き合うことで新たな境地に進めたのではないだろうか。
なんだか、最後きれいな話にまとめられていたのはちょっと納得がいかない。
イジメは何かきっかけがあったとしても、100%加害者側が悪い。
石井さんも「自業自得だな!」くらい言ってやればいいのに。
アナザーファイルまだ一巻目。
まだまだ楽しみが続く~! -
Posted by ブクログ
読み終えて、なんて言ったら良いのだろう。ホッとするような、やっぱりって言いたい気分と言うか、また、時間を置いてもう一度読んでみたら、印象が変わるカモと言う気分になる本である。
この作者は一体何者なんだろう。怪しいネーミングの作家名。私より若い世代の作家ではあるけど、断絶を感ずるような世界観。
一気読みして、暇に任せてまた開いたところのお話だけ読んで、また閉じてを繰り返している。まだまだ手元に置いて、時間を使って読みたいかも。
そういえばこの作家の本はこれで三冊目。共通しているのは、文章を読み進めると、この作者は「オス」って直感する部分がある。それは私が若い頃、男の子も育てた経験から感ず
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。