ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • ミトンとふびん

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    美しいのと、きめ細かで、叙情的な文章に胸が打たれた。じわじわと確実に心を支配するそれはなんだ。悲しみなのか、寂しさなのか。切なさなのか。読み終わった後には、吉本ばななさんのあとがきを含めて、波みたいな感情がうまれた。いい本だった。良い文章に出会えた。綺麗だった。素直な言葉だった。元彼に会いたくなった。もう会えない人とのお別れは、やっぱり辛いものだと。それでも人は、重い腰を上げて前を見るんだと。また読みたい。こんな文章を書ける人だったんだ。初めて吉本ばななさんの本を読んだけど,他の本も読みたくなった。心がざわざわしてる。

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    2026年02月15日
  • 俺たちの箱根駅伝 下

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    箱根駅伝当日の物語。
    10区の往路、復路のそれぞれの物語。
    場面は本戦なので、上巻のように物語の場所はバラバラにならず、レース上であり続ける。
    でも語られる人の立場はコロコロ変わり、レースの展開もコロコロ変わる。
    単語帳に名前を書いて、大学別に走順にランキング作りたいかも、と思ったけど、そんなことしなくても物語には入り込める。
    そして、何度も泣ける。それぞれの選手に、それぞれの区間にドラマがあり、それを表す文章も良くて泣けてくる。
    甲斐監督率いるチームの続編が読みたくなる人は少なくないだろうな。

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    2026年02月15日
  • BUTTER(新潮文庫)

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    ネタバレ

    男女平等が叫ばれて久しい社会において、女性はこうあるべきという論がどんどん少なくなる中、女性は男性に尽くすべきという主張をする殺人容疑者の梶井。女性の権利を訴える人もまた、そうしている自分という存在にいつしかがんじがらめにされ、そこに周囲の反応も加わって自由に生きられなくなってしまう社会というものを、巧みに描いている気がした。男性としてそこまで生きづらさは感じていないことはあるものの、この作品が世界中で読まれているという事実は興味深い。

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    2026年02月15日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    人繋がりすぎだろと突っ込みながら、でも泣いた。死は生と地続きで死の瞬間が全てではない。死にゆく人も見送る人も一対一の世界ではない。それぞれがいろんな所とつながっている。そう思うと、どこか肩の力を抜くことができるのかも。
    たとえ孤独に死んでも、ぎょらんのような記憶やモノをどこかに遺しているのだろうと思う。いい本を読んだなという気持ちになった。
    解説は空気感が違うので、個人的には一度本を閉じ、落ち着いてから読むのをおすすめしたい。

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    2026年02月15日
  • ぼくは明日、昨日のきみとデートする

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    ネタバレ

    この本を読んで感動し、泣きました。
    タイトルを見て「ぼくは明日、昨日の君とデートする」ってどういう意味なのだろうなと思いました。明日?昨日?どっちだ?と。ですが、読むと、南山高寿は時間が普通に流れ、福寿愛美は時間が逆に流れる高寿の世界の隣の世界から来た女の子で、五年に一度高寿の世界に行ける(高寿の昨日は愛美の明日)。そのため、高寿にとって「初」のことが愛美にとって「最後」。最後の日の別れ際、愛美は「すれ違っていくんだね。」と言ったが、高寿は「すれ違ってなんかいない。端と端を結んだ一つの輪になって一つにつながっているんだ。二人で一つの命なんだ。」と約束を果たした。そして、愛美は消えた(自分の世界

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    2026年02月15日
  • 二十世紀鉄仮面

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     『黒死館殺人事件』、『夢殿殺人事件』、『法水麟太郎全短篇』と読み継いできて、ついに本書で法水もの全てを読み切ってしまった。最後に読んだのがこれでよかった。開戦が近づくにつれ舞台が国内から国外へと広がり海洋冒険小説になっていく傾向が本作ではますます顕著となり、法水麟太郎は最早探偵というよりも冒険小説の主人公になっている。恋する法水。登場する女性陣もやたら艶かしく、死と背中合わせのエロチックな冒険小説に仕上がっている。

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    2026年02月15日
  • 熟柿

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    ちょー面白かった。もちろん重い内容ではあるんだけど。早くも今年のマイベストブックになりそう。かおりが事故を起こすくだりは、リアルで怖かった。全運転者たち、読んだ方がいい。ハンドルを握るって、そういう事だよね。途中出てくる登場人物たちが、酷い人もいれば、助けてくれる人もいて、人生だなぁって気がする。「見て見ぬふりはできない」をきちんと実践できる人ってすごい。最後まで読んで、タイトルの意味が分かり、沁みた

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    2026年02月15日
  • 沈まぬ太陽(四) -会長室篇・上-

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    次が最終巻ですね。
    あと一巻でこの物語は本当に終わるのだろうか。
    ここまで四巻読み終えたが、面白くなかった部分が無い。最高だ。

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    2026年02月15日
  • 空中ブランコ

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    飛べなくなった空中ブランコ乗り。
    先端恐怖症のヤクザ。
    学部長でもある義父のカツラを外してしまいたい衝動がおさまらない精神科医。
    キャッチボールができなくなったプロ野球選手。
    書くたびに以前同じような話を書いたのではないかと不安になってしまう女性作家。

    そんな彼らが登場するお話でした。
    伊良部先生のシリーズは『コメンテーター』『イン・ザ・プール』に続いて3作品目でしたけど、僕は今回の作品が1番おもしろく感じました。

    ちょっとしたことで不安になる気持ち。
    不安が不安を呼んで、悪循環に陥ってしまうこと。
    何気ないことで気持ちが楽になること。
    でも今度はその何気ないことに依存してしまうこと。

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    2026年02月15日
  • 水車小屋のネネ

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    とても温かい気持ちになる読書でした。

    はじめは18歳の姉が8歳の妹を義父から守るために一緒に家を出て、妹を育てながら新しい地で仕事をしていくハードな内容でした。
    この姉妹の母親には腹が立ってしょうがなかったですが、周りの人達の優しさがとても素敵でした。
    自分が18歳の頃を考えても、このお姉さんの決断には脱帽です。
    学校の先生も卒業しても気にかけてくれるというのがありがたいですよね。

    そんな風にみんなに育てられた妹がそれをしっかり認識して、自分が受けた親切を他人にしようと考えながら歩んでいるのが素敵でした。さらにそれを受け取った人が他人に親切にしているのがまたいいですね。
    みんながそんな風に

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    2026年02月15日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    面白すぎて笑えます。
    ニタっとした可愛らしいものではなく、声を出して笑った。人前で読むのは、周囲からの目線が全く気にならない人でない限りやめておくことをお勧めします。

    赤裸々にぶっちゃけて書かれた内容にシンパシーを感じずにはいられない。
    エッセイ三部作の最後の作品でしたが、いずれ他の2作品も読んでみようとと思います。

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    2026年02月15日
  • 今日も、ちゃ舞台の上でおどる

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    その人の人となりが見える文体がとても好きだ。明るくてお茶目で、でもどこかネガティブでままならないような文章が凄く可愛くて、こりゃ応援したくなっちゃうよな…と、映画などで何度かお見かけしただけの俳優さんを読み始めてすぐに大好きになってしまっていた。「あきめるとはあきらかにすること」という素晴らしい考えも「らめ活」とかいう可愛らしい言葉に変換されていて天才かよ!!!???と思った。
    少し欲張って暴走している時に、落ち着きなさい。と言ってくれるような、気持ちが沈んでいる時にちゃんと今日も起きれて偉いやん。と肯定してくれるような、どんな時も平静に戻してくれるような素敵な本に出会えた。

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    2026年02月15日
  • 失われた貌

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    全く別物と思われた事件が執拗な捜査で繋がっていく。
    時系列を整理して読むとかなり優秀なミステリーでかつ優秀な警察小説だった。
    伏線の回収、結末までの展開見事でした。
    そせてハードボイルドなのがまた良い。

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    2026年02月15日
  • しっぽのカルテ

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    信州の美しい木立のなかに佇む「エルザ動物クリニック」。
    獣医師としては凄腕だけれど、ぶっきらぼうで抜けている院長の北川梓、頼れるベテラン看護士の柳沢雅美と萩原絵里香、新人で受付と事務を担う真田深雪。4人のスタッフが力を合わせ、日々運び込まれるペットや野生動物の治療を施し、さらに飼い主の心に寄り添う連作短編集。

    貪欲なまでに直木賞が欲しい女流作家を描いた『PRIZE』とは打って変わって、心が温かくなる作品だった。

    ガサツだけど、動物に向き合う姿は真剣そのものの院長が、愛猫家の村山さん自身の姿に重なって感じたのは、私だけでないと思う。

    改めて、純真無垢な動物といると、いかに人間が愚かな生き物

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    2026年02月15日
  • カフネ

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    他人のことは本当にいつまで経ってもわからないと思う。でも、そばにいることはできるし支えてあげることはできる。そして、一緒に美味しいご飯を食べることも。
    これからは自分の大切な人、守りたい人、そして弱っている人、困ってる人と美味しいご飯を食べよう。
    大切な人にもらった本。

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    2026年02月15日
  • 国宝 下 花道篇

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    映画を観る前に読みました。頭の中に綺麗な映像や昭和のリアルな映像が浮かんできました。自分の誕生と同時期から始まった物語に吸い込まれました。人間の強さを感じた時間でした。明日からの生き方が少しかわるような気がします。

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    2026年02月15日
  • プロジェクト・ヘイル・メアリー 下

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    SFとしても、知的好奇心を擽られる
    宇宙科学小説としても、
    エンタメとしても、よい、よい!

    SFといえば『星を継ぐもの』が
    代表的な作品として挙げられるけど、
    それに匹敵するくらいの
    もしくはそれ以上の、
    後世に語り継がれるであろう
    伝説的な作品の黎明期に出会えて、
    しあわせ、しあわせ!!

    事前情報を何も入れなければ入れないほど、
    より驚きと楽しさを味わえるでしょう

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    2026年02月15日
  • プロジェクト・ヘイル・メアリー 上

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    記憶が無い状況から始まり、どんどん記憶を取り戻していきながら展開するストーリーが面白すぎる。
    とんでも無い事実が次々判明していくので読み進める手が止まらなくなった。

    主人公がかなり愉快な性格してて面白い。特に端々の台詞が、センスのあるしょうもなさでつい笑ってしまう。
    それが物語の深刻さを良い感じに緩和していて助かる。かなり絶望的というか、死が常に存在している状況下なのに、気持ちが暗くなりすぎずに読めた。
    コンピューターとの会話で、ふざけた台詞のあと何事もなかったかのような態度に戻るシーンが特に面白くて好き。

    SFらしく専門的な用語や知識を問われる内容がふんだんにあって、正直「何を言っている

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    2026年02月15日
  • あの子とO

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    続編かと思ったらスピンオフ短編集だった…!
    唯一「あの子とO」は続編かな?

    大好きなヨッちゃんが相変わらずヨッちゃんで、真っ当で明るくて大天使。
    O一族の出現で物語が動き出しそうな予感。
    続編、楽しみに待ちます〜〜

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    2026年02月15日
  • PRIZEープライズー

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    ネタバレ

    なんでこんなに面白い作品を読まずに1年も放っておいたのか…自分が愚かすぎて笑えない。

    まず単純に、一冊の本が出来上がるまでの過程が興味深すぎて、これからの読書がもっと楽しくなりそう。

    以下、ガチネタバレなので要注意。






    緒沢千紘が、いち編集者の立場を逸脱し、元々大ファンだった天羽カインと個人的な距離を縮めていくにつれ、だんだん目線が変わっていく様が面白い。始めは仕事熱心なマジメキャラだったのに、どんどん恐ろしく変貌し、物語の核はこの人にある事がわかると作品の雰囲気がガラッと変わって見えてきた。

    個人的には石田三成がいちばん好き。どんなに天羽カインから暴言を吐かれても、編集者の立

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    2026年02月15日