ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 王とサーカス

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    本作も教養溢れる米澤穂信作品。「ミステリ」として捉えると中盤まで何も起こらず少々地味であるが、終盤全てを理解した時の衝撃はとてつもなかった。この作品は永遠に心の片隅に存在すると思う。真実は1つの側面からだけではわからない。情報を発信する側に立つ時も、受け手側にいる時も、情報の真偽や、その情報が与える影響を主体的に考えて行動したい。

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    2025年12月14日
  • 大地の子(四)

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    「理不尽の教科書」だこれは。
    フィクションではあるものの、リアルで、理不尽とはこういうものかと勉強になった。

    とにかく壮大すぎて圧倒された。
    読み進めていくにつれて、想定以上に壮大になっていくので、途中からは諦めて傍観するしかなくなる感じ。
    まさに運命とはこういうものか。

    歴史の根深さが突き刺さってくる。
    と同時に、自分も強くならなければ(強くなれる)と言う気持ちにさせてくれた。

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    2025年12月14日
  • レインメーカー

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    医療過誤を被告、原告、それに関わる人達を多方面から書いた秀作。真山仁の作品は初めてだけど、かなり良かったなぁ。他も読もうっと。

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    2025年12月14日
  • 世界99 上

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    グロい。本に対して今まで抱いたことがない感想だが、グロすぎる。
    でも引き込まれてページを捲る手が止まらない。

    世界観が完全なフィクションではなく、ああこういうの残念ながら実在するな、を感じるからこそ、余計に現実と小説の世界の境目がぐちゃぐちゃになりました。

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    2025年12月14日
  • きのうのオレンジ

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    ネタバレ

    誰かを幸せにすると、必ず幸せは自分に返ってきます。そして自分の家族にも幸せは返ってきます。

    遼賀は自然に、周りの人に幸せを与えて生きてきました。

    遼賀は癌を患って短い人生になったけれども、遼賀に関わるたくさんの人に無条件の幸せを与えてきたから、みんなの心が荒むことなく、誰かを傷つけることなく、優しさや希望を持って、最後まで共に過ごせたはずです。

    遼賀は、いつもの風景に咲く優しい花のような存在。普段は忘れちゃってるけど、本当はずっと心の中にいる。そんな人が近くにいたら、、素敵ですね。

    どんなに苦しくて辛い状況でも、人を思いやる人生を送っていれば、幸せな最期を迎えられるのだと、希望をもらい

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    2025年12月14日
  • スモールワールズ

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    勝手に心の温まる短編が収録されているんだろうなと手に取って読んだ。
    全然そんなことはなく、心温まるものもあればヒヤッとするようなものもあり、意表を突かれながら楽しめた。
    『魔王の帰還』を読んで泣きそうになり、『愛を適量』では、「理由とか原因を他人に紐づけてると人生がどんどん不自由になる」というのが染みた。

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    2025年12月14日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    短編というのはその都度、感情がリセットされるので、
    どちらかと言えば苦手な部類なのだが、この作品は別格だった。

    大きなみたらし団子にかぶりついたら、差し歯がとれたサキコ。
    そんなサキコが差し歯になった原因を作った乱暴者のりゅうちゃん。
    サキコが幼い頃からずっと付き合ってきたのに、
    今はどこかへ行ってしまったりゅうちゃんとの思い出、
    そして思いがけない再会を描いた『カメルーンの青い魚』
    夏休みにバイトに勤しむ中学生の啓太と、
    啓太の同級生であり曰く付き少女である晴子との
    交流を描いた『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』
    恋人に突然自殺され取り残された沙世。
    彼女が働く軽食ブルーリボン。
    店主は男

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    2025年12月14日
  • 変な地図

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    今回も期待を裏切らず面白かった。一気に読ませる力はやはりすごい。どんどん引き込まれるし、終始ゾワゾワした感じがあるのがたまらない。

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    2025年12月14日
  • 怪盗うみねこの事件簿

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    小6の大場ケンは、夏休みに親戚の家へ行く。
    その赤城家には、同じ年齢のヒサトと大学生のトーヤがいる。
    そして、いつも遊びに来ているヒサトのクラスメートのカオリと3人で坂の上のお屋敷にある笹に吊るした短冊を見に行くことに…。

    その短冊に願い事を書いておくと怪盗うみねこが参上しては、依頼を受けた短冊は持って行っている、という話である。

    だが、この怪盗はなんでこんなものを…というような不思議なものばかりを盗む。
    この3人が暴くのは…。
     

    彼らが答えを出したのは、怪盗うみねこは、価値のないものしか盗まないのだが、価値というのは、人によって違うということで、物それ自体じゃなくて、そこから生まれる

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    2025年12月14日
  • コンビニ人間

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    ネタバレ

    150ページちょいの本。

    主人公はコンビニでバイトをしている30歳を過ぎた古倉恵子。
    恵子は周りと協調がとれない……記載はされてないけど発達障がいだよね。
    幼少期、公園で死んでた小鳥を見つけて周りの子はかわいそうと泣く中、恵子は「お父さん焼き鳥好きだから食べよう」
    小学校ではクラスの男の子のケンカを止めて!と叫ぶクラスメイトを見てスコップで頭を殴り付ける…
    喜怒哀楽の感情が極端に乏しい。
    でも家族を悲しませるのはよくないと思い普通になろうと周りを研究し吸収していく。
    恵子にとってコンビニの仕事は自分を社会の歯車だと認識させてくれ、社会との繋がりをもたしてくれる場所。

    そしてもう1人のサブ主

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    2025年12月14日
  • ボッコちゃん

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    50編のショートショート。SFや童話など、様々なジャンルの作品があり、最後まで飽きることなくスラスラ読めました。特にオチが考えさせられるものであったり、怖さやハッとさせられるものまで幅広く、読みやすかった。個人的には「殺し屋ですのよ」が印象深かったです。

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    2025年12月14日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    九州の田舎という閉ざされた場所を舞台に、古い価値観に縛られた人々と、新しい価値観の中で生きていく人々を対比させながら、誰かのためではなく、自分で選び、自分の人生を生きることの尊さや、人生に正解はないこと、人は誰かのために生まれてきたわけではないこと、大切なのは自分で選び、自分の人生を生きることなどを、この作品は思い出させてくれる。「人は何のために生きるのか」を静かに問いかけてくる物語。

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    2025年12月14日
  • 私は私のままで生きることにした

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    メンタル落ちてる時に読むとおちつく。読みやすい構成なのも、読者に寄り添っている感じがあって好。大失恋を経験して落ち込んでいる同僚に貸してあげたりしてます。

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    2025年12月14日
  • 成瀬は都を駆け抜ける

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    成瀬シリーズ完結
    今作は成瀬が大学生になった物語
    成瀬は挑戦することに対する結果や意味が見えなくても、取り敢えずやる。
    その中の過程で意味があるし、結果はあとから付いくるというスタンスで行動している。
    こういったチャレンジ精神は大事だと感じました。
    また、スピンオフなどで復活を期待します。

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    2025年12月14日
  • 暗殺者の潜入 上

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    今回は危険な場所へ飛び込むことになるグレイマン。
    パリで請け負った仕事が、巡り巡ってシリアに行く羽目になります。グレイマンのような凄腕工作員は二人といない中、パリとシリア両方の心配をしつつ行動を余儀なくされた中、次の展開は如何に!
    下巻に続きます。

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    2025年12月14日
  • 煙か土か食い物

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    『短篇七芒星』を読んで(この人が描く物語が好き!)と思ったので、デビュー作から読んでみようと思い購入。
    これは、登場人物みんなキャラが濃い。
    特に主人公が破天荒で、女性との関係もめちゃくちゃなのに、頭が良いし、力が強いし、なんだかんだで愛があるし、医療の腕は確かだし、憎めない。
    読む人によっては暴力描写がキツいと思うし、家族関係にトラウマ抱えてる人には決してお勧めできない。
    小説を基本他人事として楽しめる人なら、面白がって読めると思う。

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    2025年12月14日
  • 能登半島地震 あのとき見た星空の下で 復興へ向かう5つの物語

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    1 with NOTO 能登の記者ノート
    上田さんは,もちろん,毎日の新聞記事を書いているのだが,新聞で記事になったこと以外にも,朝日新聞社のデジタル連載企画「with NOTO 能登の記者ノート」にたくさんの日記を書いてきた。本書は,その「能登の記者ノート」を大幅に再編集し,まとめたものだという。
    残念ながら,デジタル連載をすべて読むためには,有料の会員登録(朝日新聞)が必要だ。

    2 5つの物語
    本書に紹介されている〈5つの物語〉は,1度や2度の取材でできあがった〈物語〉ではない。それこそ,地域住民の中に入り,お互いに顔も名前も分かるようになるほどのお付き合いの中からできあがった〈物語〉ば

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    2025年12月14日
  • 戦争と平和(四)

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    圧巻だった。
    最後のトルストイの歴史観は精緻な言語化と崇高な思考力にあっぱれを送りたい。

    今まで読んだ本のなかで暫定一位になったかも。にしても登場人物559人はうける
    そのどれもが生き生きとしてて自然な思考で、凄いなーほんとに

    過去にこれを書いた人がいるという事実と、この本に出会えたことに感謝!

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    2025年12月14日
  • アンと愛情

    匿名

    購入済み

    幸せ

    出てくる和菓子がどれもすてきで、幸せな気持ちになります。このシリーズのおかげで、和菓子に興味を持つようになりました。

    #癒やされる

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    2025年12月14日
  • 影との戦い ゲド戦記1

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    内容 アースシーという架空の世界の物語。たぐいまれな魔法の力を持って生まれたゲドだったが、若さゆえの過ちから、恐ろしい影に追われる身となる。
    感想 ファンタジー大作というイメージから想像するような冒険活劇ではない。暗く寒々しく果てしない海を、いつどこから現れるか知れない影に追われていく、自分を知り、世界を知ろうとする物語。淡々として地味ではある。そのため若い頃は読めなかったが、40代にして夢中になって読んだ。声に出して読むと沁みる無駄のない名文(名訳)にも感心する。どなたにも、ご自分に合うタイミングで、いつか読んでいただきたい。

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    2025年12月14日