ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • ふりがな版 僕には鳥の言葉がわかる

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    超絶大傑作。
    ひらがな版が出て、勤務している小学校にようやく入荷。大人になっても生き物が好きすぎる長男のオススメ本で、某小学校校長イチオシ本。
    未読の人は損してる。子供も大人にも読んでほしいな。
    手元に置いておきたくて即購入。
    今や私のベスト本。

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    2026年09月27日
  • PRIZEープライズー

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    ネタバレ

    村山由佳さんの『PRIZE―プライズ―』を読んだ。一気読みだった。ページをめくる手が止まらないというより、止め方がわからなかった。

    物語の主人公は、ベストセラー作家の天羽カイン。売れている。名前も知られている。それでも彼女には足りないものがある。直木賞だ。「どうしても、直木賞が欲しい」。その一念が、彼女を動かし、周囲を巻き込み、少しずつ何かを壊していく。

    この小説の本当の怖さは、カイン一人の執着ではなかった。担当編集者の千紘の存在だ。物語の後半あたりから、千紘がもう一人の主人公と言っていいくらいの勢いで前景に出てくる。賞に対する執着心、狂気じみた没頭が、天羽カインのそれと同化していく。二人が同じ熱量で、同じ方向に、加速していく様子は、ハラハラするを通り越して、どこか息苦しかった。映画『セッション』を観たときの感覚に似ていた。師匠と弟子、作家と編集者。立場は違えど、互いを高め合っているのか、食い合っているのか、見ているこちらには区別がつかなくなってくる。あの高揚と恐怖が同居する感じ。没入感の正体は、たぶんこれだったと思う。

    天羽カインという人物への感情は、一言で言えば「理解できるが、怖い」だった。賞への執着心、小説家としてのプロフェッショナル意識、そして自分の作品に対する、親が子を想うような愛情。そこには、自分の仕事観と重ねて参考になる部分もあった。成果を出すとはどういうことか、自分の仕事に誇りを持つとはどういうことか。ただ、彼女は沸点が低すぎる。怒り狂う場面は、もはや面白いとさえ感じてしまった。ここまで感情を剥き出しにできるのは、ある種の才能なのかもしれない。ただ、近くにはいたくない。

    読みながら何度も自問したのは、承認欲求についてだ。誰かに認められたい。自分の出したアウトプットに対して、ちゃんと評価されたい。そして評価されなかったときに、どこかくすぶった気持ちになる。その思いは、正直、自分にもある。天羽カインの極端さは他人事のようでいて、根っこの部分は同じ感情から生えている。だからこそ、この小説は読んでいて痛い。笑いながら、刺されている。

    一方で、作中に登場する大御所の小説家が指摘する内容には、少し納得させられる部分もあった。詳しくは書かないが、執着するあまり、視点や視野が狭くなっていくことの危うさを突く言葉だったと記憶している。認められたい気持ちが強すぎると、人は「認めてくれない世界」のほうを敵だと思い始める。作品のことしか見えなくなり、自分のことしか見えなくなる。カインがまさにそうなっていく過程を眺めながら、視野が狭くなることだけは避けたいと、痛いほど痛感した。

    印象に残ったのは、やはり千紘との関係だ。最初は作家と担当編集者という、仕事上の近さだったはずの距離が、だんだん密になっていく。応援が、献身に変わり、いつしか共犯のようになる。その変化が少しずつ描かれるからこそ、気づいたときには怖さに変わっていた。誰かの夢に本気で寄り添うことは、美しいことのはずなのに、一線を越えた瞬間にそれは狂気になる。その境界線の曖昧さを、この小説は容赦なく見せてくる。

    「一気読みした」という感想は、読書感想としてはありふれている。でもこの本に関しては、それがいちばん正確な言葉だった。認められたいという、誰にでもある小さな欲望が、極限まで煮詰められるとどうなるのか。その行き着く先を、カインと千紘が見せてくれた。読み終えて本を閉じたとき、自分の中の「認められたい」を、少しだけ怖いものとして見つめ直している自分がいた。

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    2026年09月27日
  • 噓つきジェンガ

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    そんな事自分はしないだろうと思っているけど、感じた事のある感情がどろどろしてて良き
    最後の話、創作をしたことある身からするとよく分かる感情だらけ

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    2026年09月27日
  • 俺たちの箱根駅伝 上

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    自分が陸上をやっていたのもあるし、家族で毎年のように見ていることもあって興味のある箱根駅伝!

    駅伝だからチームで心を一つに戦わなければならない。でもそんな簡単に言えるほど、チームをまとめることは容易ではない。関東学生連合となるといろんな大学から集められたチームで一度は自チームで本戦に出ることが叶わなかった人たちの集まり。なかなかモチベーションも上がらないし一つになることも難しい。また、人それぞれ箱根駅伝の捉え方や関東学生連合の捉え方が違う。そんな中ではあったが、甲斐監督の手腕でまとめてみせた!集められたチームであっても、招集された人のそれぞれの大学の人たちや関係者が応援してくれる!!それを忘れてはいけないということに気づけたことが大きいと思う。

    また、箱根駅伝を中継する番組に関わる人たちにもいろんな思惑や捉え方があってどう映すのかという対立もある。視聴率を狙うだけのものなのか、学生たちの青春の1ページをありのまま伝えるのか。それらに葛藤する描写もリアルだなと感じた!

    面白くてページを捲る手が止まらずスラスラ読めてしまった!下巻が楽しみ!!

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    2026年09月27日
  • 正欲(新潮文庫)

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    人以外に興奮すると、それはつまり"変態"や"異常者"になるのか。多様性を認める世でも、それは認められない世なのだ。自分の好きはそっと、密かに自分の心の中で育めばいい。あなたもわたしも。

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    2026年09月27日
  • かがみの孤城

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    小学生4年生の時に父が買ってきたのがきっかけで読み始めました。それまで読んできた本と比べ物にならない厚さの本だったので、最初の方はあまり面白さがわからなかったのですが、終盤に近づくにつれて読む手が止まらなくなってしまいました。伏線が回収されていくのにはわくわくとドキドキが止まりませんでした!この本は辻村深月さんを知り、読書がさらに好きになったきっかけの大切な本です。

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    2026年09月27日
  • ファイア・ドーム 下

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    上の重々しい雰囲気から少しずつ希望のようなものが見えてくる展開で、下のほうがテンポよく読み進められました。実際に起きた事件を参考にしているようで、参考文献の本も読んでみたいなと思いました。

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    2026年09月27日
  • 草々不一

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    時代短編集。いきいきと楽しい!

    第1話 進次郎はふくという芸者に養われている。だがある日昔勤めていた藩の若侍を拾ってしまう。

    第2話 酒蔵の奉公をしている。飲み終わった樽を集めて洗って干す仕事だ。だが兄達が亡くなり、家を継ぐために帰る。

    第3話 平九郎は馬が好きでよく乗る。平九郎は部屋住だが、明日祝言をあげて一家を構える。

    第4話 山口伊織は江戸城本丸膳所の台所人だ。伊織は大奥御台様膳所に勤めている。料理人の仕事場はいつも目付に見張られている。毒など混入されないように。

    第5話 赤穂は大石家の犬の話。

    第6話 奥村理兵衛は江戸留守居役。小堀弥助が町人を無礼打ちにした。

    第7話 芙希は父の道場で修行している。女剣士はいなくはないが、珍しい。

    第8話 忠左衛門は妻に先立たれて腑抜けになる男どもの気持ちがわからなかったが、妻に先立たれて腑抜けになっている自覚がある。

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    2026年09月27日
  • ファイア・ドーム 上

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    上はページをめくる度に心がざわざわして、寝る前に読むには向いてないかもな…と個人的には思いながら読みました。心身が健康な時に読むことをお勧めしたいです。

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    2026年09月27日
  • 光のとこにいてね

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    自分的ナンバーワンに近い作品かもしれない
    この小説に出会えてよかった

    私を変える一冊ではないと思うけど、こんなに読んでいて心地いい小説にはなかなか出会えないと思う
    友情とも違う、同士とも違う、恋人とも違う2人が強く惹かれ合う描写に心が躍って、運命に翻弄されても最後は自分の意思で動いたところもよかった

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    2026年09月27日
  • 老後とピアノ

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    幼少の頃ピアノを習っていた。自宅にピアノがあり、いつかまた弾きたいなぁと気持はあったけれど、なかなか行動に移せなかった。いや、何度か、ピアノに向かったけれども、数ヶ月で、指が思うように動かない‥、って嫌になって、結局は諦めていた。

    それからさらに年月が経ち、もう一度ピアノを弾いてみたいなぁという気持ちが強くなっていたところ、弾いてみたいという曲との出会い、今度こそ!と練習し始めた。そしてそのタイミングでこの本を読んだ。

     稲垣さんと同世代、「そうそう!」と共感できる内容ばかりで、勇気づけられることもたくさんあった。そして、これから(とりあえず独学だけれど)諦めずに、やってみようかなと私の背中を押してもらえる本だった。

     また、私の時代では当たり前だったことが、今とははるかに違うことにも気づかせてもらった。

     というのも、私たちの時代は、とにかくできない箇所は、できるまで繰り返しの反復練習、指が痛くなっても、どうして痛くなるのか、痛くならないためにはどのような方法を取ればいいかなどそんなこと指導もされなかったし、考えもしなかった。言われた通りだった。

     さて、歳をとってから始めるということは、体との向き合いも必要。普段の生活に支障があっても困るから。もちろんピアニストを目指すわけではないけれど、弾きたいと思う曲を気持ちよく弾くことができたら、これからの人生に楽しみが持てる。
     
     そのため、どのような気持ちを持ってどのように練習をしたらいいのかだけでなく、指の怪我なく、演奏するために必要な解剖学的なことに興味を持ち、彼女の参考にされた本を今少し読み始めた。そもそも、ピアノを練習するのに解剖学なんて結びつかなかった。

     これがとてもわかりやすく、ピアニストだけに限られた本ではないかなと思った。

     この稲垣さんの本と出会えたことは、私にとってピアノのことだけでなく、これから先どう生きていきたいかを考えるいいきっかけにもなり、大切な一冊になった。




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    2026年09月27日
  • 茶の湯の冒険 「日日是好日」から広がるしあわせ

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    日日是好日が映画化。
    初の現在の一般のお茶のお稽古の映画というプレッシャー、撮影の裏方の苦労、茶道指南者として撮影に参加することになってしまった困惑。
    役者さんの空間認知能力のすごさ。
    樹木希林さんのこと。素晴らしい方だな。

    また映画見返そう。

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    2026年09月27日
  • 全員犯人、だけど被害者、しかも探偵

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    設定が面白い、タイトルでハードルを上げているけど、それでもなお期待を超えてくる面白さ。
    ミステリーではあるが、エンタメ感もある面白い一冊

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    2026年09月27日
  • 天山の巫女ソニン(3) 朱烏の星

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    3巻では巨山に行くことになるソニン。
    巨山の王女イェラと出会う。
    賢く大人びたイェラとソニンが意気投合することを願っていたけどそうはうまくいかず。

    力で押さえつけていると思われていた巨山という国だけれども、国を訪れるとその豊かさに驚く。見る面によっていろんな姿があるのが国なんだな。

    江南のクオン、巨山のイェラ、沙維のイウォル。
    登場人物が出揃った感はあるけど、このあとはどうなるのか。あっというまに話が進んでいくので、どう終わらせるのか勝手に心配になってきた。

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    2026年09月27日
  • 凍土二人行黒スープ付き[増補改訂版]

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    短編連作。
    SFというよりは童話の手触り。
    サイエンスフィクションよりは少し不思議が近い気がするかな。

    星の間をめぐる旅なのでSFなんだけども

    続きが気になるのでそちらも予約した。

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    2026年09月27日
  • 運転者 未来を変える過去からの使者

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    何か起きた時の物事の捉え方を変えることで、自分の人生がプラスにもマイナスにもなりうるということを学べた本。

    運が良い、運が悪いのではなく、運がないと思う時は運を貯めているとき、運がいいと思う時は、運を使ったときと考える。

    また、自分が努力している間は運が貯まり続けているが、必ずしも自分だけにその運が帰ってくるわけではなく、他人に与えている場合もある。また、他人から与えられている場合もある。

    常に機嫌良く生きていくこと、何にでも興味を持つこと、損得を考えて動かないこと、結局すべてはどこかで繋がっているので、むしろそれでよかったと思うことが、これからの人生をより良く生きるための考え方だと学べる本。

    また読み返したいと思える一冊。

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    2026年09月27日
  • 蜃気楼と恋人たち

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    ネタバレ

    読み終わって、心を鷲掴みにされたように感じた
    本当に切ないラブストーリー
    主人公は亡くなった憧れの女性と、蜃気楼が出ている間だけ会うことができる
    ただ2人はお互いに依存していて、惹かれあっているが、決して恋人ではない
    そんな中、同級生の女性と主人公は再開する
    彼女も長く付き合った恋人から捨てられ傷ついていた
    2人は元々惹かれあっていたが、傷つきあった2人はさらに惹かれ合う
    こんな簡単な描写では表せないほど、繊細な2人のやり取りは切なく、愛おしいものだった
    1人で良い
    こんな相手がいると幸せなのだろう

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    2026年09月27日
  • かわいそうだね?

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    表題作は、綿矢作品の中で最もキレ方が見事な作品だと思う。そこまで溜めた分、わきあがってくるリズムに合わせて感情が爆発するのは読んでいて気持ちがいいし、なによりフレーズの選び方が良い。
    同情のしょうもなさを描くととともに、それとは異なる慈愛の可能性に言及しているのも大事なことだと思う。ただ、その慈愛の発露を描けなければ、主人公は暴力的なだけであり、怒りの発散を是とするだけの作品にとどまるように思えて、そこが残念。(それを描いたとて、倫理的な作品になるだけで面白くないと言われればそれまでだけど‥‥‥)

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    2026年09月27日
  • 犯罪者 下

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    ハラハラドキドキの展開で一気読みでした。
    上巻からテンポよく、話がどんどん思いもよらない方向に展開していくのが最高に面白かったです!
    大作ですが、長さを感じさせなかったです。
    続編も読みたいです!

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    2026年09月27日
  • 街とその不確かな壁(上)(新潮文庫)

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    第一部は『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』を読んでいれば斜め読みでもいいかも。第二部から一気に面白くなる。主要な登場人物3名がとても良い。『海辺のカフカ』を想起する瞬間もあった。第三部は下巻だけど思いもよらない展開で更に面白かった。ほぼ全ての本を読んでいるけど個人的には過去一かも。

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    2026年09月27日