小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
ネタバレこの本を読んで感動し、泣きました。
タイトルを見て「ぼくは明日、昨日の君とデートする」ってどういう意味なのだろうなと思いました。明日?昨日?どっちだ?と。ですが、読むと、南山高寿は時間が普通に流れ、福寿愛美は時間が逆に流れる高寿の世界の隣の世界から来た女の子で、五年に一度高寿の世界に行ける(高寿の昨日は愛美の明日)。そのため、高寿にとって「初」のことが愛美にとって「最後」。最後の日の別れ際、愛美は「すれ違っていくんだね。」と言ったが、高寿は「すれ違ってなんかいない。端と端を結んだ一つの輪になって一つにつながっているんだ。二人で一つの命なんだ。」と約束を果たした。そして、愛美は消えた(自分の世界 -
Posted by ブクログ
とても温かい気持ちになる読書でした。
はじめは18歳の姉が8歳の妹を義父から守るために一緒に家を出て、妹を育てながら新しい地で仕事をしていくハードな内容でした。
この姉妹の母親には腹が立ってしょうがなかったですが、周りの人達の優しさがとても素敵でした。
自分が18歳の頃を考えても、このお姉さんの決断には脱帽です。
学校の先生も卒業しても気にかけてくれるというのがありがたいですよね。
そんな風にみんなに育てられた妹がそれをしっかり認識して、自分が受けた親切を他人にしようと考えながら歩んでいるのが素敵でした。さらにそれを受け取った人が他人に親切にしているのがまたいいですね。
みんながそんな風に -
Posted by ブクログ
飛べなくなった空中ブランコ乗り。
先端恐怖症のヤクザ。
学部長でもある義父のカツラを外してしまいたい衝動がおさまらない精神科医。
キャッチボールができなくなったプロ野球選手。
書くたびに以前同じような話を書いたのではないかと不安になってしまう女性作家。
そんな彼らが登場するお話でした。
伊良部先生のシリーズは『コメンテーター』『イン・ザ・プール』に続いて3作品目でしたけど、僕は今回の作品が1番おもしろく感じました。
ちょっとしたことで不安になる気持ち。
不安が不安を呼んで、悪循環に陥ってしまうこと。
何気ないことで気持ちが楽になること。
でも今度はその何気ないことに依存してしまうこと。
僕 -
Posted by ブクログ
その人の人となりが見える文体がとても好きだ。明るくてお茶目で、でもどこかネガティブでままならないような文章が凄く可愛くて、こりゃ応援したくなっちゃうよな…と、映画などで何度かお見かけしただけの俳優さんを読み始めてすぐに大好きになってしまっていた。「あきめるとはあきらかにすること」という素晴らしい考えも「らめ活」とかいう可愛らしい言葉に変換されていて天才かよ!!!???と思った。
少し欲張って暴走している時に、落ち着きなさい。と言ってくれるような、気持ちが沈んでいる時にちゃんと今日も起きれて偉いやん。と肯定してくれるような、どんな時も平静に戻してくれるような素敵な本に出会えた。 -
Posted by ブクログ
信州の美しい木立のなかに佇む「エルザ動物クリニック」。
獣医師としては凄腕だけれど、ぶっきらぼうで抜けている院長の北川梓、頼れるベテラン看護士の柳沢雅美と萩原絵里香、新人で受付と事務を担う真田深雪。4人のスタッフが力を合わせ、日々運び込まれるペットや野生動物の治療を施し、さらに飼い主の心に寄り添う連作短編集。
貪欲なまでに直木賞が欲しい女流作家を描いた『PRIZE』とは打って変わって、心が温かくなる作品だった。
ガサツだけど、動物に向き合う姿は真剣そのものの院長が、愛猫家の村山さん自身の姿に重なって感じたのは、私だけでないと思う。
改めて、純真無垢な動物といると、いかに人間が愚かな生き物 -
Posted by ブクログ
記憶が無い状況から始まり、どんどん記憶を取り戻していきながら展開するストーリーが面白すぎる。
とんでも無い事実が次々判明していくので読み進める手が止まらなくなった。
主人公がかなり愉快な性格してて面白い。特に端々の台詞が、センスのあるしょうもなさでつい笑ってしまう。
それが物語の深刻さを良い感じに緩和していて助かる。かなり絶望的というか、死が常に存在している状況下なのに、気持ちが暗くなりすぎずに読めた。
コンピューターとの会話で、ふざけた台詞のあと何事もなかったかのような態度に戻るシーンが特に面白くて好き。
SFらしく専門的な用語や知識を問われる内容がふんだんにあって、正直「何を言っている -
Posted by ブクログ
ネタバレなんでこんなに面白い作品を読まずに1年も放っておいたのか…自分が愚かすぎて笑えない。
まず単純に、一冊の本が出来上がるまでの過程が興味深すぎて、これからの読書がもっと楽しくなりそう。
以下、ガチネタバレなので要注意。
緒沢千紘が、いち編集者の立場を逸脱し、元々大ファンだった天羽カインと個人的な距離を縮めていくにつれ、だんだん目線が変わっていく様が面白い。始めは仕事熱心なマジメキャラだったのに、どんどん恐ろしく変貌し、物語の核はこの人にある事がわかると作品の雰囲気がガラッと変わって見えてきた。
個人的には石田三成がいちばん好き。どんなに天羽カインから暴言を吐かれても、編集者の立
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。