小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
死者との面会を叶える役目 ——— 使者(ツナグ) ———を祖母のアイ子から受け継いで七年目。
渋谷歩美は会社員として働きながら、使者の務めを続けていた。
様々な依頼人の立場に寄り添う歩美だったが、自分が恩を感じる工房の大将の急死により、自分が想う女性との今後を考えることになり———。
【感想】
2026年の1冊目に選んだのは、大好きなツナグの続編です。
一度、単行本で読んだものなので、今回は文庫で再読です。
祖母だけでなく大叔父も他界し、今は小学生の杏奈が秋山家の当主。この杏奈が小学生ながらにして、大叔父やアイ子のように達観した部分を持っているため、歩美の良きアドバイ -
Posted by ブクログ
ネタバレ作家がどんなことを考えて小説を書いているのか気になっていたのと、自分自身も仕事で文章を書くことが多いので、何かヒントになることがあればと思い、手に取った。
他人が面白いと思う小説を自分が面白いと思わないことについて、小説法が違っているのではないか、そこに新しい小説を探すヒントがあるのではないかと考える視点が興味深かった。
また、小説はしばしば誤読を生み出すという話が面白かった。
“しばしば、読者は作者が想定していなかった要素と自分の人生を結びつけ、文章の意味を過剰に読みとってしまう。作者の脳内から誕生した物語が、「誤読」によって読者の経験に接続し、「情報を伝達する」というコミュニケーション -
Posted by ブクログ
ネタバレラストが最高でした。まさか、そんなことがあったなんてと思わず涙がこぼれ、読後もしばらく胸がいっぱいになりました。
要救助者の中川さんは、見えない・聞こえない・話せないという大きなハンデを抱えながらも、決して諦めない強い心を持っていて、ドローン越しのその姿に深く心を打たれました。
言葉を使わずとも、彼女の感情や意志がはっきりと伝わってくる描写が印象に残っています。
作中に登場するドローンの説明もとても分かりやすく、専門知識がなくても物語の中に自然と入り込むことができました。物語を理解するうえで無理がなく、世界観にすっと馴染める点も魅力です。
何度も「もう無理だろう」と思うような絶望的な状況の中で -
Posted by ブクログ
ネタバレ2026年は映画よりも読書の年にする!と決めて手に取った本
主人公、成瀬あかりが愛おしくてたまらない。まっすぐで、自分に、今に真正面から向き合う彼女。あ、私ってこうなりたいんだ。時を忘れて、やりたいことやっていたいんだ。理想の自分を描いてくれている。自分のことに夢中な成瀬も、最後は島崎と離れることを通じて、周りに支えられていたことに気づく。天才だけど、純粋な女子高生の成瀬が見えた瞬間、ホッとする。物語に触れる時、やっぱり前向きな人を描くものが好き。あと2冊、成瀬あかりを見てられるのか。嬉しいけど、読むのに時間かかるから、いつ手を出そうか、、、 -
Posted by ブクログ
ネタバレすごく良い作品に出会えた。
やはり辻村さんの作品は好きだなぁ。
人の抱える孤独、その孤独を癒すことができるのはやはり人なんだなと思う。
一点、分からないと思ってしまうのは、りほこの母親の描き方。
小学生で父親を亡くし(しかもトラウマを残す形で)、母親ともうまくいかない少女の孤独は、ここまで刹那的な生き方をしてしまうのか。
東横キッズなど、現代の子どもたちが抱える親との関係を巡る課題を見ていれば、現代の子どもたちの心情をよく捉えているし、そういう意味でもすごい作品だなと思う。
ただ、解せないと感じてしまうのは、りほこの母親の聡明さと、そんな女性を選んだ父親の愛を感じるのに、それに気付けず孤