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吉本ばなな×「遠野物語」が人生に光を灯す
ヨシモトオノとは、吉本ばなな×「遠野物語」!
日常にふと口をあける世界の裂け目。
生と死の境界がゆらぐとき――心に小さな光を灯す物語たち。
天井の木目に小さな顔があった。何度見ても顔だった。知らないおじさんの顔。
木目って人の顔に見えるよなあ、小さいときも風邪を引くと木目がいろんなものに見えたな、と思ったら、そのおじさんがにやりと笑った。こちらの考えを見透かすように。(「思い出の妙」より)
民俗学者・柳田國男が地方の不思議な伝承を集めた不朽の名作「遠野物語」。
これは「不思議と言えば不思議で、そうでもないと思えばそれっきり忘れてしまう」小さなエピソードを集めた「吉本ばなな版遠野物語」!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
『ヨシモトオノ』とは吉本ばなな版遠野物語。
少し不思議なお話が13編。そのうち一つは実話ということ。
この実話が私にはズドンと残りました。
“人が人にできることがあるとしたら、ただなんとなく明るい感じでいる、それだけ。身も蓋もないがそう思う”
私もそうなのだけれど、吉本ばななさんも全てを説明したいタイプのようで、いつかこの世を去る時までにはそんな人に近づけたらいいなと思っているそう。私もそうありたいな、と思いました。
全体を通して、怖いというよりはノスタルジックな雰囲気が漂っていて、いつまでも読み続けていたい、本を閉じたくないという気持ちになる。
それは多分、物語のほとんどが仲の良い家族が背景にあるからかな、と思われます。その出来事だけをピックアップするとゾッとするようなことも、「そんなこともあるんじゃない?」と家族が普通に受け入れてくれる、そしてそれが家族の大事な思い出に繋がっていく‥‥
そんな、なんとなく優しい気持ちになる一冊でした。
Posted by ブクログ
「怖い」ではなく、理屈では説明できないような日常の中に起こることのあるちょっと不思議な物語がたくさん詰め込まれています。
あとがきで吉本ばななさんが2年間ずっと怖い話を読み、YouTubeを観て整合性がとれるようにがんばったと書いてありました。一つ一つ読んでいて気味の悪さを感じるものはあるものの、後味が悪いものはなくスッと入ってくるような感じでした。
数ある話の中で「光」だけは話の毛色が違っていて、物語の書き出しも「この話だけは少しトーンが違う。それは、実話だから。」で始まっています。何が優しさなのか、何が正しいのか、正論は時々人を傷つけることいろいろ考えさせられます。
ちょっと不思議な話の中では「最良の事故物件」が好きでした。「縁の方が大切で、縁だけが僕だけのものだから」これに気づかせてくれる前の住人がでてくるなら怖くないかも?
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