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Posted by ブクログ
ばななさんが書く、船橋を舞台にしたご当地小説。
ばななさんの代表作を検索しても本作は出てこないけれど、本当に面白くて、心に染みて、隠れた名作だと思う。うわあーと唸るほど、自分と主人公に似た部分があり、共感と発見が多かった。ハッとさせられるパンチラインもたくさん。ぜひ読んでほしい。
主人公は花。冒頭は15歳のシーンから始まる。
花の家族は一家離散することになり、母と新しい旦那さんと一緒に暮らすかどうか考え、船橋で母の妹と暮らすことを決意する。なんとなくその方が良い気がして、その芽生えた感情の芽を大事にしたのだった。
母との別れ際、買い物に行き「梨の妖精・ふなっしー」のぬいぐるみを買ってもらう。「これをお母さんだと思って」と言われ、ずっと持っておくことを約束する。
それから20代のシーンへ。書店員として働きながら、夢の中に出てくる花子、彼氏、友達の幸子、母の妹との関係性の中で暮らしている。さまざまな事件を経験しながら。
感想。
何が良かったって、主人公の境遇は、第三者から見ればかなり特殊で不幸なものかもしれないが、あくまで本人はポジティブに考え行動していること。ほんと読んでいるだけで元気をもらえる。
そんな花が彼氏にとつぜん振られるシーンもすごく良かった。現実感がまるでないまま街を歩き、悲しいのかどうかもわからない。それから数ヶ月かけて、人との関わりや生活を通して、まるで水がタオルに染み込んでいくように、ジワ〜っと喪失を実感していく。あるなあ〜!
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