小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
本屋大賞ノミネート作で本作のみ未読であったため、ようやく手に取り読みました。いやはや、すごいですねというか、濃密でしたね。どうオチをつけるか、気になって仕方ない展開だっただけに、このラストは素晴らしかったと思います。
本作は、伯母の葬儀に呼ばれた主人公が帰り道に交通事故を起こしてしまうところから物語が始まります。そして、あろうことか主人公は轢き逃げをしてしまい、服役することになります。服役中に出産した息子とは、離婚をキッカケに生き別れになり、途方に暮れる主人公は果たして息子と再開できるのかというストーリー。
1人の女性の人生をマジマジと読んでいるような非常に濃密な読書体験でした。住み込みで -
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ルネラジリスナーなので購入。男爵がラジオで普段から言っていることをギュッとまとめた一冊。男爵は自虐気味に自分の人生を語るが、多くの名も無き芸人が世間に名を知られる前に消えていく世界で、50歳を過ぎても生き抜いてる。才能のある人だからこそ、人生を諦める姿勢を表に出しても、周りは受け入れてくれるのだと思う。30歳そこそこで凡人の私が人生諦めてますという姿勢でいても、後ろからケツを叩かれるか、ひっそりと左遷されるだけである。男爵を批判しているわけではないが、我々凡人は少なくとも職場では、内心はどうであれファイティングポーズを取り続ける必要があると思う。とはいえ、プライベートな部分では肩の力を抜いて生
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題名とカバーデザイン、装丁の理由がわからないまま読み始めて、中盤で理解した瞬間、サーっと鳥肌が立った。
登場人物は、推し活をする人、させる人、そしてかつて推し活をしていた人。
“推しという存在”を中心に物語は展開していく。
おそらくこの本を読んだ人は、自分はどのタイプの人間かをすぐに考えると思う。
ちなみに、私は国見タイプ。
何も間違えることはないけれど、何の加点もない。……本当にその通りで、楽しくはない。
昨今の「推し活」と言われる現象や話題性が、決してただの偶然ではないことがリアルに伝わってくる。
それは「させる側」の戦略だけでなく、「している側」から発せられるエネルギーも関係してい -
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文章の佇まいというか、文章の間がとても心地よくて、ゆったりとした気持ちでお話の中に入り込めました。語彙も漢語よりも(ちょっとこだわりのありそうな)和語が多く使われていて、作品にたおやかな雰囲気を醸し出しています。
様々な境遇が語られて、それは幸せな話ばかりではありませんが、少ししたたかでしなやかなユーモアが根底に流れていて、人生いろいろだなぁという深みを感じさせてくれます。
登場人物たちが、他者を見る見方が、相手から見られている見方と食い違っているのが、とても面白く読めました。自己卑下の気持ちを持っているのに、相手からは全然逆に堂々としていると思われていたりとか、現実は案外そんなもの -
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『山月記』を読みたくて買ったのだけれど、『李陵』が名作すぎた!
主人公の李陵の他に、蘇武、司馬遷の生き様が書かれていて、
蘇武は、李陵の旧友で同じく匈奴に捕まってしまったけど、超立派な漢気の持ち主で、己の愛国心を貫き、最後は祖国に呼び戻された、まさに天命の持ち主。
司馬遷は、李陵を擁護する発言が原因で腐刑(男性器ちょん切り)と言う彼のプライド的に死ぬ程耐え難い屈辱を受けながらも、史記を書き上げると言う使命だけで生き、書き上げた後すぐ亡くなったらしい。
李陵は、充分戦ったし、匈奴の捕虜になったのも仕方ないし、祖国もそんな李陵に対して冷たい仕打ちだったけど、蘇武と比べちゃうとそこまでの人じ -
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腹が立った。
何かに命をかけて夢中になることの何がいけないのか?ほっといてくれ。
と、自分のことを言われているかのような、嗤われているかのような気持ちになるこの私の状態そのものが、まさに信徒気質であり自他との境界が曖昧であることの表れ。
イン・ザ・メガチャーチという物語の中に飲み込まれ没頭してしまった。悔しい。
何かに脳みそと時間を溶かすということは、経験からしてぼんやりとした恐怖がある。その先の未来のことや現実から目を逸らしたい。自分に向き合い続けるという恐ろしい作業だけに人生の時間を費やすには、寿命まで長すぎる。暇すぎる。生きにくいこの世の中を自分を騙し脳みそを溶かしながら、その手段とい -
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オーディオブックにて。
時代の流れから本を読めなくなる人の納得のいく理由が裏付けられていた。
本を読む際にノイズが必ずあり、現代の人々はすぐ答えを求める。その背景にはTikTokなどのショート動画が流行し、短時間で得られる情報量が多いから。
またチャッピーも含めすぐ答えが得られる媒体も登場した。
しかしながら読書は自分が得たい情報以外も入力され、なにせ時間がかかる。
タイパは悪い。
このタイトルの答えもこの本では過去の時代から遡り考察しているためすぐには得られない。
しかし読書はそれがイイ。
現代社会ではすぐに得られる答えが多いため、
時間をかけて答えを探すことの大切さもあるのでは。
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