小説・文芸の高評価レビュー
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文豪の名作とイラストレーターによる乙女の 本棚。谷崎潤一郎の『秘密』は、私の大好きなマツオヒロミさんがイラストを描いています。
谷崎潤一郎の刺激的な耽美主義が全開の物語です。女装、隠れ家、ファム・ファタール、秘密の情事…。
文体も美しく、文章の中に交じる外国語が非日常の世界へと読者をいざなってくれます。
マツオヒロミさんの描く谷崎の『秘密』は、女性はもちろん、男性も退廃的で美しいのです。目隠しをしたままタバコをくゆらせる煙。しなだれかかる女の曲線の美しさと妖艶な瞳。
人物だけでなく、着物や小道具の書き込みもすごい、昔の絵葉書のようなフレームや中国風の衣装、そしてもちろん、着物のデザイン。
原作の描写を活かしながら妖艶に詳細に物語を彩っています。 -
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日々どれだけ働いても目の前の患者さんの列が途切れることはない。そんな中で、どうやって新しい知識を取り入れたり、論文を書いたりできるのだろうか。もっと人間らしい生活をさせてあげたいと思いつつ、かと言って、自分や家族が苦しんでいたら診てほしいと思うし、誤診や医療ミスによって命を落としたら、仕方ないと割り切れるものでもない。ギリギリすぎやしないか。超人でないと医師は務まらないのか。
医療に関わらない私ができることは、せめてこうした現実を知っておくこと。無闇に医療の世界の人々の足を引っ張ることをしないこと。応援すること。夏川さんの本を読むこと。できることからしていこうと思う。 -
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村田沙耶香がクレイジー沙耶香である由縁がまさに詰め込まれたバラエティーパック
感性では理解できないのに頭では理解できる恐ろしのエデン。ユートピアやディストピアを超越してまさにエデンなんですね。
性欲に挑んだ今作の村田沙耶香はそれを失くすこと、そして作ることを選ぶんですね。
まず、まずですけど、これを思い付いてそして描くことが頭おかしいって話で、主人公は最後…
私は神話で言うところの彼女はイブになったんじゃないかと思いました。
蛇がイブを唆し、禁断の果実を教えたように、彼女は蛇(母の呪い)によってイブになったのかもしれないと、そしてアダムに教えようとしている。それは神視点の私たちはどう捉えようか…実は村田沙耶香は最後に旧約聖書に戻した、いや作ったんじゃないかと、ほんとは最後どうなることが正解なのか…ほんとにすごい作品を手にしていると思いました。
関係ないかもしれないが、旧約聖書を読みたい -
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ネタバレ前作にあたる「探偵小石は恋しない」が大好きだったので続編も発売日に購入した。
森バジル先生らしい見た事ないトリックが施された一冊。21章から始まってどんどん遡っていくなんてミステリー初めて過ぎて最初は戸惑ったが、段々謎が解かれていく様は楽しかった。
最初は「どう考えても小石が犯人じゃん」としか思えなかったが、遡っていくにつれて「七瀬しか怪しくないんだけど、小石が嵌めてんのかな」と思える構成は流石。結果、七瀬が蓮杖に異常ともいえる恋情を抱いていた為に起きた殺人計画。小石が創作した殺人事件に準えて七瀬を嵌める結末となった。
小石が過去に受けた恋愛絡みの辛い出来事を、今度は蓮杖に向けるとはなぁ。
その結果小石も嫉妬?なのか自分の気持ちに気づけたわけで、タイトルの「探偵小石は戻らない」というのは【現状維持にこだわる】過去には戻らず、【蓮杖との関係を進める】という未来に向かうという意味なのかと思った。
最後の「わたしね、蓮杖くんのことが好きみたい」を読んだ時は声出たよ。
--恋愛話大好きなおじさんより -
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32年続いた雑誌『ダヴィンチ』の休刊号。今後もweb版は残るそうだ。
いつも楽しみにしているのは、読者が投稿した短歌の中から穂村弘さんが選んだ短歌が掲載される「短歌ください」。
なんとそこに、今回俺の短歌が掲載されていた!ペンネームは、石井啄也。
全カラスがぼくに微笑みかけてくるラッキーカラーが黒の一日
(穂村さんのコメント)「ラッキー」とアンラッキーが反転するような感覚にくらくらします。
前回掲載されたのが2022年11月号だったから、4年ぶりである。4年間、投稿しては不掲載の日々が続いていたから、泣きそうになった。感謝。
「短歌ください」以外では、やはり穂村弘さんのインタビューが一番印象に残った。「短歌ください」への熱い思いを知って、これからも投稿したいとあらためて思った。
他に、興味深く読んだのは『ダヴィンチ』とゆかりの深い人たちに『ダヴィンチ』の思い出を聞いた「ともに歩んだ作家たち」。角田光代さん、京極夏彦さん、綾辻行人さんと有栖川有栖さんの対談、伊坂幸太郎さん、益田ミリさん、大槻ケンヂさん。
編集後記も、ダヴィンチの編集に携わった人たちの思いが綴られていて、心に残った。
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