小説・文芸の高評価レビュー
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1990年頃、新潮文庫の宮沢賢治は、天沢退二郎編で全面リニューアル。童話は3冊。そのうち本書は、地方色が濃い作品で固めた一冊。
「注文の多い料理店」、「ざしき童子の話」、「茨海小学校」など19篇。私の推しの「楢ノ木大学士の野宿」も入っている。
読みどころは、巻末の井上ひさしのエッセイ「つめくさの道しるべ」。当時の岩手の田園風景がどんなだったかを書いている。しろつめくさ(クローバー)はヨーロッパ原産。アイルランドの国花、ヴァージニア州の州花でもある。江戸末期にオランダ経由で入ってきたが、本格的に栽培されるのは明治に入ってから。国家事業として痩せた土地に植えられ、牛や馬の飼料(いわゆる牧草)になっ -
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ネタバレこのシリーズ、最終巻。
長いことこの世界に入らせていただいて、何人も一緒に見届けた気になったり、仕事をしているような気持ちになったりと美空視点が主ではありつつも沢山感情を動かされた作品の最後でした。
この作品は、読んでいて少し暗い気持ちになる時もちらほらありますが、どの回も最後は前を向けるようになっていて、私としましては読んでいてやはり心地がいいものでした。
ずっと読んできたから安心して最後まで読める、といえばいいのか分かりませんが、ちゃんと「区切り」をつけたいなと最後まで読めるという表現の方が正しいような気もします。
1番最後の話も、斬新ではありつつもやはりここの人たちだなと思えるような -
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平仮名ばっかりで読みにくそうと思ったのもつかの間、みるみる引き込まれて読み終えてしまった。
適切かどうかわからないけれど、「きれい」な物語だと思ってしまった。
主人公がしんちゃんのことを愛していなかったと語るシーンはとても切ない。
以下引用
陽葵さんがシンちゃんに向けていたような感情が、私の中にはなかったんです。陽葵からシンちゃんと何度もセックスしてました、って聞いたときに辛くなかったのも傷つかなかったのも、そもそも私がシンちゃんをそういう意味で愛していなかったから。シンちゃんが泣きながらすがってくる姿を見たとき、何も感じなかったんです。でもそれは全部私がした、させたことの結果でした。わたし -
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著者は「この小説は高校生のアメフトをちょこちょこ観に行って、ノートに書き溜めた文章をまとめたものだ」といったことをラジオだかTVで話していた。それならアメフト未経験の自分には関係ないか、と急いで読まずに放っておいたのだが、直木賞候補になったというのでこの機会に読んでみた。
個人的にはこの小説は芥川賞の方がいいのではないか、という気がしている。厳格な定義は知らんのだけど『火花』や『推し、燃ゆ』のように、心を激しく動かされる小説だったからだ。
前述の通り私はアメフト未経験で、それどころか高校時代は運動部でさえなかったので、スポーツでチームプレイをした経験なんてほぼない、体育のチームスポーツは端 -
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このタイプの小説大好き!
読み終わった今「読む前の自分に戻ってもう一度読みたい」と思うくらい衝撃だった。
本作は2章構成で、どちらから読んでもいい。
ただ、その選択ひとつで「誰かを救うのか、それとも多くの命が失われるのか」結末が大きく変わる仕掛けになっている。
読解力が試される作品で、私も何度も前のページに戻ったり、ノートに整理しながらようやく時系列を把握した(笑)
それでもページをめくる手は止まらない。
物語に引き込む力が圧倒的で、ストーリーそのものはもちろん、この大胆な仕掛けも含めて最高のエンターテインメントだった。
そして、ほんのり気持ち悪さを感じる描写があるのも好きなポイント -
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ネタバレ牛尾の残虐さは怖すぎてトラウマになりそう
あいつは何だったんだ、クローンの成れの果て?
あの残虐性はクローンの元になった人間の人格を受け継いでるとして、容姿はクローンだから維持できず醜く変化していったのか。紫陽が投薬を受けるまでそれが本人だとは分からないくらいに容姿が変わっていたのと同じで。
やっぱり遺伝子操作は倫理に反する。
手を出しては行けないんだよ.......
悠は捜し続けていた、愛している妹をまた失い、
でも紫陽は紫陽で愛する兄と友人のために自分の意思で神となり、誕生した、生み出された?目的を結果的には果たしている形になっていて、彼女の大きな愛と宗教の歪さは何とも言えない切なさやや -
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ネタバレ□初見時の感想(2024年6月)
読書を始めたばかりの頃に読み、「読みづらい」「人が多すぎて覚えられない」「私、ってお前誰だよ」「機械トリックかよ」「著者が挑戦的でなんかムカつく笑」ということで、全然面白いと思えず、読むのが辛いと思ってしまった作品。
□再読時の感想(2026年6月)
超傑作。
この間海外小説を250冊ほど読みまくっていたこともあり、読みづらさは全く感じなくなっており、人物やその関係もスッと頭に入る。何より、機械トリックがどうとかそういうレベルの作品じゃないことに気づけた。
ただ、読書初心者がいきなり読む作品ではないなwとも思った。
■『本陣殺人事件』 ★★★★★
超傑作。 -
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ネタバレ大好きなシリーズの4作目。
不器用だけど、誠実に患者さんと向き合い、自分とも向き合う北条先生がかっこいい。こんなに素敵な人に大切にされている沙耶さんがうらやましい!
ほぼほぼ自分の中での答えは(気付いていなくても)決まっているのに、リスクや不安を考えて一歩踏み出せないことって結構あるから、一緒に悶々としながら読んでた。
でもそういう時に人からぽんっ!と背中を押してもらえると、思っていたよりもあっさり一歩踏み出せちゃって急に心が軽くなるし、今までのグルグル考えてた時間を思うとあっさりすぎて笑っちゃったりするんだよねぇ。でもまた別の事で同じ様に悩んでは誰かに、何かに背中を押されてを繰り返すんだ… -
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妖星伝を初めて読んだのは◯十年前で、大学生になった年だと思う。自分があたりまえだと思っていた価値観がひっくり返った瞬間だった。花咲き蝶舞う春をどう感じるか、妖星はどこの星なのか、衝撃を受けた。
SF、伝奇としても壮大な物語で読み応え十分。6巻まで出て、次の完結巻がもう出ないのかと長らく待たれたところで発売され、嬉しくなって読んだのを思い出す。しかし、完結しなくてもいいと思えるほど最高潮に達していたので、6巻まで一気に読んで楽しめた。鬼道衆、補陀洛星人、黄金城という言葉にワクワクしていた。半村良の最高傑作だと思う。
祥伝社文庫では、2巻、2巻、3巻の3冊で対談等を収録しての完全版ということで完本 -
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ネタバレなんだかとっても良かった。
初めのエピソードがミスリードで、後から読み返してしまった。
主人公とその母の語り部で進んでいくこの話は、この2人と彼女らを取り巻く人間たちの悩みの種が尽きない。それぞれの状態や境遇、人間関係に悩む辛い思いが書かれていて共感する部分も多かった。が、タイトル回収。人は自転しながら公転しているのである。主人公の都は考えが甘く、すぐ泣くし無意識に誰かの庇護下にあることを望んでしまうような保守的な、昔の考えを持った人だなあと思う。流されてばかりの都が啖呵を切って自分の考えを伝えるシーンも良かったし、周りの人の意見を聞いて決めきれなくなってしまうシーンも良かった。人って感じで
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