小説・文芸の高評価レビュー
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北欧で誕生した住まい方がベースとなっている、多世代の住人が協働するコミュニティ型マンション『ココ・アパートメント』を舞台としたオムニバス形式の連続短編。
シェアタイプを含め各種独立した各居室があり、月に数回当番が食事を作り皆で食卓を囲む…シェアハウスと団地の中間ぐらいの感じでしょうか。年代も世帯構成もバラバラな人が、隣人としての関係を築いていく。それぞれに問題や悩みを抱えながら、踏み込みすぎず助け合える。もちろん物語のように良いことばかりじゃないでしょうが、特に子どもが育つのには中々良い環境ではないかと思いました。『コハン』の当番はけっこう大変そうですが。
田舎のおばあさんの『康子』さん。訛 -
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ネタバレ・ひかりの母親や叔父。相手の気持ちや、背景への想像力がない(考えようとしない)と、相手をここまで不快な気持ちにさせるのかと。自分自身はそんなことはないと思っていても、気をつけたい。
・私自身は2人の子どもに恵まれた。第1章、第2章は、自分たちにもあり得たかもしれない世界線の物語として読んだ。
・第3章の途中、「トモカが、ひかりを殺してひかりになりすまそうとしたんじゃ!?」と推理して勝手にドキドキしていたが、それはなかった。ある意味では、それよりも辛く暗い救いのない物語が進んだ。
・でも、最後の最後で1点の光。その後のエピソードはないが、ひかりの現実がどうなるにせよ、ひかりの心は救われたと -
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ネタバレノンフィクションならではの読書体験だった。
ご本人の苦しみが生々しく感じられ、また綴られていない部分に起こった出来事や感情も想像できてしまうような文章であった。
本を手に取ったきっかけはセンセーショナルな事件の全貌を知りたいという好奇心だったが、いざ読み始めると想像を絶する凄惨さにページを捲るのが辛かった。それでも、読んで良かったと思える作品だった。
娘の苦しみだけではなく、自ら作った牢獄に娘と共に閉じ込められている母の苦しみも伝わってきて、事件をひたすらに悲しいものだと感じた。
裁判のシーンに異様に感情が揺さぶられ、涙が止まらなかった。 -
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ネタバレ帯には「単体でも楽しめるよ!」と書いてあったけど、登場人物の人となりや人間関係、この作品の骨子となる要素を理解する手間が省けるので、可能なら前作から読むことをオススメします。
それでも、帯に書いてあるとおり前作を読まなくても本当に支障がないあたり、著者の先生の手腕が伺える。
前作に引き続き、医者が患者に対してできることって一体何なんだろう。ということが大きな課題として掲げられている。
医療技術の粋を尽くしても助けられない人はいる。仮に治すことができても、人間はいつか必ず死ぬ。いつか死ぬのに治す意味ってなに?このような哲学的で答えのないような問題に向き合い続ける主人公。
さらに今回は医者という -
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変化が激しく先行きが見えづらい現代だからこそ、見たくない現実には目を背け、自分にとって都合の良い物語に没頭することで、安心感を覚える。ファンダム経済を生み出す者と飲み込まれる者の対比は正に食う者、食われる者という弱肉強食な現代社会そのものであり、『何者』から続く朝井リョウの残酷なまでの精緻な人物描写と相まって、非常に読み応えのある1冊でした。
特に思い悩むばかりで行動に移せず、留学を諦めて花道というコンフォートゾーンに自ら留まることを決意した澄香と、流行を追いながらも着実に努力を積み上げ、最難関大学への交換留学をもぎ取った菜々の対比が印象に残りました。
いつの時代もチャンスを掴むのは自分に言い -
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周囲への関心が薄く、同級生の顔を覚えることなく中学を卒業した架月。
明星高等支援学校に進学し、様々なクラスメイトや先輩と接する戸惑いの日々がスタートした。
そんなある日、学校で事件が起きたことに気づき先生に相談をした架月は、事件の調査を任されることとなる。
架月が周囲の人たちに力を借りながら、学校で起きた謎に向き合う連作短編集。
特性をもつ主人公が探偵として謎を解く作品は、これまでにも読んだり観たりしたことがある。
そういった作品は主人公が特殊な記憶力や能力を駆使して解決していく設定が多いようにも思うけれど、本作の主人公架月は、そういった特殊な能力があるわけではない。
架月の強みは、「人に頼
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