あらすじ
館に閉じ込められた江南(かわみなみ)たちを襲う、仮面の殺人者の恐怖。館内で惨劇が続く一方、館外では推理作家・鹿谷門実(ししやかどみ)が、時計館主人の遺した「沈黙の女神」の詩の謎を追う。悪夢の三日間の後、生き残るのは誰か? 凄絶な連続殺人の果てに待ち受ける、驚愕と感動の最終章! 第45回日本推理作家協会賞に輝く名作。(講談社文庫)
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上巻に続いて一気に読み進めてしまった。
収束していく物語の中で、自分が当たり前と思っていた概念がぶち壊される感覚がすごく気持ちいい。
綾辻さんに、またしてもやられてしまった。
綾辻さんの書く館シリーズは、登場人物よりもトリックこそが主役だと改めて実感した。
個人的には、『十角館の殺人』と並ぶくらい、素晴らしいお気に入りのトリックである。
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館シリーズ5作品目、これが一番好きかもと思うくらい面白かった。
外の雨の描写も何かヒントの一つかなと思っていたけれど、まさか時間を操るとは…。古峨倫典の執念を感じた。
永遠ちゃんにとっては受け入れがたいものだったろうし、私が彼女でもあそこで暮らすのは苦痛でしかないだろうな。
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Huluでの実写版公開までにと思って急いで読んでみました。「十角館」で一ジャンルを打ち建てた大家の最高傑作との呼び声のあるだけのことが大いにありすぎました。重厚かつ緻密にして濃厚。著者ならではのフェアな状況提示が最強です!ドアノックにでさえ納得させられるんです!真犯人の目星が叙述的に絞られていってからがスゴいですよ♫
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す、凄い…。
二日前に上巻を読み終えた。
先が気になって気になって、すぐさま下巻に突入したが、読む手が止まらなかった…。
(実際は止めざるを得ない状況があるので、やもなく止めたが…)
「時計館…」「時計…」「時…」…
あまり書くとネタバレになるのでやめておきますが、凄すぎて自分の目が1.5倍くらい見開いた感じです。
来年放送される、Huluの実写化。
どんな感じになるのか、ホント楽しみ!
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館シリーズは『シリーズ』というだけあって順番があるようだ。十角館のみの私は、とんで本書を読み終えた。あぁ、なんてことをしていたんだ。他の本に浮気なんぞして(いくつも名作はあったが)。
と、いうわけで、水車館を片手に感想を書いている次第である。
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暗号の謎、過去の事件の謎、今の事件の謎...いくつもの謎が出てきます。部分部分謎解きできた箇所もありますが、全てを自分で解ききることはできず、ラストの種明かしは存分に楽しめました。
どなたかも感想で書いてらっしゃいましたが、雰囲気が金田一少年の事件簿に近く、私からするとミステリーの中ではホラー要素強めなのであまり夜中に読みたくないのですが、一回ストーリーから離れてしまうと物語に戻って来られなくなる気がして結局いつも夜中に一気読みしてしまいます。。。
個人的には、十角館、迷路館に次いで3番目に好きな作品でした。
次の黒猫館も楽しみです!
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お見事でした!!!何がすごいと言えば、壮大な仕掛け。ネタバレなるのでこれ以上は控えます。強いて言うなら歪んだ愛情、ここまでやるっ?!って感じ。一撃の破壊力ではなく、論理的なトリックに脱帽。
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遂に!!時計館 完!!!!
上下巻からなる壮大なストーリー。だけども、サクッと読めた!
実写化決定してるし、楽しみすぎる。
館シリーズあるあるの二転三転に気をつけて読んでたけど、やっぱり今作も騙された!
二転三転サスペンス。驚愕のラスト。
お見事でした
Posted by ブクログ
館シリーズ5作目
オカルト雑誌の取材班として「時計館」に訪れた江南
閉ざされた館内で殺人劇の幕が上がる
うわー!
これは一度読んだら忘れないトリック!
圧巻の一言!!!
堪能しましたー!
読んでる間も脳内で映像化しやすかったけど、映像化がますます楽しみ!
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館内と館外で並行する進め方は十角館を思い出す。伏線も散りばめられていて、余韻も楽しい。
最後は大規模な仕掛けがあり、「おいおい!」という感じ。来年Huluでドラマが公開されるので今からたのしみ。
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綾辻先生の「館シリーズ」を読み進めているところです。
奇才中村青司の設計した「時計館」。今回も怪しく恐ろしく魅力的です。ただこちらは建物の設計というよりも建物の設計された経緯と成り立ち自体が怖すぎる…。その分解説編は度肝を抜かれます。気持ち悪い。
あとめちゃくちゃ人が死ぬ。サクサク死んじゃう。死にすぎて途中で今誰が生き残ってるのか分かんなくなるくらい死ぬ!笑 なので中盤だいぶ雑に読み進めてしまったところがあるけどなんとかなりました。よかった。
「時計」って「時間」って本当ミステリアスな概念だなー。
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上巻に続いて一気読み。時間の進み方が違う点と睡眠薬が使われている点は物語の伏線からなんとなく想像ができた。が、犯人はまさかの人物だった。そしてどこか美しさも感じさせる壮絶なラストシーン。まさに映像化が楽しみな作品。
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やるせない
全部読んで、やるせないって思っちゃった
誰の願いも叶わない、勘違いでもない、悪意になりきらないところから始まる地獄
江南が無事に発見されて、鹿谷と再会して、その時にはほとんどの人がいなくなっていた
だから犯人はわかったのだけど、何がどうなってるやら、中村青司の仕掛けと主人の思いが強過ぎて静かに恐怖
でもやっぱり、復讐なんてどうにもならいから、だからあの人も塔と一緒に堕ちていってしまったんだろう…
先が気になって読みたくて怖いけど止まらなかったけれど、十角館があったからどこかに抜け道があるんだろう、行き来できる何かがあるんだろうって先入観?が入って読み進めちゃうし、あの初読の時の衝撃を超えることは無いんだろうなって思う…再読すると思うけど。
Posted by ブクログ
おおー…この人だったか!
トリックもさすがです!
私はあまり色んなことに気づけないタイプなのも手伝い、この人かー!と思ってスッキリしました。
面白かったです!!!
では、次の館を読みたいと思います。
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館シリーズ5作目。
壮大なスケールでまぁまぁ、そうだろうな、と思いながら読み進めることが出来た(私にしては珍しい)笑
鹿谷門実よりやっぱり島田潔の方がいいんだけとなぁ。
Posted by ブクログ
衝撃という点においては、『十角館の殺人』に及ばないかもしれませんが、ミステリとしての完成度はシリーズ随一だと思います。
また、物語を構成する様々な要素が、トリックを際立たせているところも秀逸でした。
壮大で美しいクライマックスも圧巻で、質量共に満足できる見事な作品と言えるのではないでしょうか。
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引っ掛かってた部分は全部回収できたんだけど、なんだか切ないお話だった。愛が故に...。
トリックは見破れず島田さんの解説にふんふん言ってた。終わり方は美しく感じたな、私は。
これ以上は何も言えない...。
Posted by ブクログ
今まさに塔の中で事件が起きているすぐ横でまだそれに気が付かない島田潔たちを見ている読者のもどかしさが面白かったです。
全体を読んだ直感で言うと、コナンの映画に出そうな題材だなぁと笑
私としては哀しさと、どこまでも娘を愛したい父親の愛情が狂った先の誰も悪くなかったのではないかと思わせられました。
そしていつも周りを尊重して真実を公にするかを任せてくる名探偵のスタンスがとても好きです。
なんでこれを映画化しないのか…
最初は登場人物の多さにびっくりでしたが、こんなにも一人一人が読み進めていく中でスっと入ってくる文章の上手さと、館シリーズと言われるだけある建物の複雑さが素晴らしいです。
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時計をテーマにした、残酷な愛の物語。実はこの表紙自体も謎を解く重要なヒントだったりする。
館シリーズのなかで、今のところ一番好きかもしれない。
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とくかく後半は、消去法かというぐらいに事件が頻発する。
実行犯の気力、体力に脱帽する。
二転三転する、犯人の影と事件の真相。
こんなミステリー面白くない訳がない。
Posted by ブクログ
島田&江南コンビが良かったです。
時間のトリックまでは気付けても、どうやって時間をずらしたかまではわからなかった。
なぜ江南の懐中時計まで狂っていたか?そこだけ読後もわかりませんでしたが、「江南が使っていた懐中時計も時計館の物」という解説を読み、スッキリしました。
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館の仕掛けにびっくり。館シリーズは毎回2重3重の謎があるので期待を裏切らないです。
時計館というタイトルから時間を利用してるとは思ってましたが、そこまでは推理しきれなかった…!
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ヒントは全て読者に示されている。一部の違和感には気づいたが、全体像には届かずまんまと騙された。この騙される気持ちよさ、恐れ入ったと思わされる感覚は綾辻作品ならでは。
内と外の境界が決壊し、全体像が明らかになる中で、一旦は犯人が判明する。しかし、読者としては腑に落ちない、物足りない決着。
そう思っていると、そこからの最後の謎解きや遥か過去からの意志、そして館の仕掛け、犯人の退場までの伏線回収と疾走感が心地よかった。
江南君と同じで、“島田はこうなることがわかっていたのでは?”という疑問を持った。そして、島田の失言である人物の運命を変えたのでは?という疑念もあるが、島田は正義感より好奇心が勝っていることの表れと理解した。次作以降の活躍も期待したい。楽しみ。
ネタバレあり
館シリーズ5作目の時計館の殺人。
旧館内の時間軸と新館や外側の時間軸とが交互に描かれるスタイルは1作目の十角館に通じる描き方です。
前半部分はややスローペース感がありますが、後半に進むにつれエスカレート式に展開が進んでいくのはさすがの一言です。
大元のトリックに関しては、時計が扱われていることから2つの場面には時間差はあるだろうと当たりはつけていました。最初は半日周期のずれかと考えてましたが、旧館内の時間が現実時間と徐々に開きが大きくなる仕掛けという大胆なトリックです。当たり前で考えると気付けない絢辻作品らしいトリックでした。
やや犯人の心情が掴みにくい感じはあります。主に娘の死に追いやった人物への復讐心を持つのは分かりますが、目的の障害があれば、なりふり構わず殺人を実行しており、計画的に見えて以外と考えたらずに感じます。
登場人物の大半が殺されること、また動機に直接関係ない人物の殺人が多いことなど今までの館シリーズではやや後味が悪いかなと初見で思いました。
私的な意見で島田潔こと鹿谷門実の「今日の一本」は好きなフレーズでしたが、今回ヘビースモーカーに戻っちゃいました。そういう面では、結構彼もそれなりにやられた感があったのかもしれませんね
次回作では、また喫煙衝動を抑えつつ華麗な推理を披露してもらいたいです
Posted by ブクログ
大掛かりなトリック。狂愛。綾辻さんの技巧に驚かされました。ただミステリ特有の共感しにくさで、私はそこまでハマりませんでした。もっとミステリ求めてる時に読んだら良かったかも。
Posted by ブクログ
綱渡りみたいな危ういトリックに荒唐無稽な館についてはもはやSFだろうと受け入れた。
ミステリーにありがちな「犯人に襲われたが主人公補正により死ななかった」にきっちり納得行く理由がついてるのは好評価
Posted by ブクログ
時計館に相応しいトリック!
十角館の殺人の登場人物は名前覚えてなかったから誰か分からんかった
時計に秒針があるなら早いの気づきそうな気もするけど1.2倍なら分からんものなのだろうか
もう1回読みたくなる系ではないけど答え合わせの部分は楽しく読めたので星3
Posted by ブクログ
館シリーズの名作といわれた本作なので期待してたが、残念だがら評価3。自分的には、普通におもしろかった、というもの。犯人や怪しい人物がなんとなく想像できたから驚きはなかった。しかし、本作最大のトリックは、こんな事あるか?という壮大なもの。ネタバレに対して、え!?という驚きはなく、ほうほう、そうなんだね、という落ち着いたものだった。